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要石を作る!
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「で、ルプ、どうしたら良いの?」
「代わりの要石を置けば良いんだが。」
「わっちらが組めば良いんやない?」
「そうですね、僕たちが作るのでしたら、こんなに大きくする必要も無いでしょうし。」
「出来るの?」
「千春は忘れてるかも知れねーが、俺たちは土地神やってたんだぞ?コンも御使だ、同じ事くらい出来る。」
「あとは材料やねー。」
「出来れば鉱石の塊が良いですね、霊力が貯め易いですから。」
ルプ達が話をしている中、千春はアイテムボックスの中身を調べる。
「良い材料ないかなぁー・・・あ、ロックゴーレムある。」
「千春、持ってきたの?ロックたん。」
「うん、中に魔石有るって言ってたから。」
千春は岩石が転がってない場所にロックゴーレムを転がす。
「ルプ、コレ使えない?」
「ほぉ、魔力が通りやすくなってるなこの石。」
「魔石も入っとるし、このまま混ぜたら良いんやない?」
「もう少し鉱石も混ぜたい所ですね。」
「アイアンゴーレムも混ぜるか?ビェリー持ってたろ。」
「一匹まだ動いとるけどね。」
「そいつ出してくれ。」
「ほいよ。」
ビェリーがアイアンゴーレムを出すと、ルプは速攻で電撃をまとった前足で胸元を殴りつける。
バチッ!!!!
「よし、ビェリー、こいつを混ぜよう。」
「オッケー。」
ビェリーは土と金属魔法でロックゴーレムとアイアンゴーレムを一塊にする。
「よし、これはもう埋めてしまうか?」
「少し外に出した方が良いやろね。」
「そうですね、完全に埋めない方が良いです。」
「とりあえずこの大穴は埋めてしまおう、土魔法で埋めるか?」
「おっけー、わっちが埋めてしまうけん。」
ビェリーが要石の穴を埋めながら、新しい要石を中央部に置き、頭を少し出したまま地面を元に戻す。
「終わった?」
「まだだ、このままではただの石だからな。」
ルプ達は要石を囲み座る。
「それじゃぁ行くぞ。」
「あいよー。」
「了解です。」
「「「アズマロノミャクコトワリノカミノアランコトヲカシコミカシコミ。」」」
ルプ達は同じ言葉を紡ぐと目を瞑り霊力を解放する。
『呼んだー?』
不意に現れるアイトネ。
「え?呼んでないよ?」
『チハルじゃないわー、ルプ、ビェリー、コンが私を呼んだのね・・・あ、マナの通り道を変えてるの?。』
そう言うとアイトネはルプ達の横にフワリと飛んでいく。
『ルプ、ビェリー、コン、もうそれくらいで良いわよ、あとは任せなさい。』
そう言うとアイトネは要石に手を翳す、要石はフラッシュを焚いたように光り輝くと何も無かったように光らなくなった。
「そういやぁこっちの神はアイトネだったな、日本の感覚でやっちまったわ。」
「わっちもだわ。」
「僕もです、うっかりさんでした。」
『別に良いわよ~、私はマナの流れをこの石に寄せるだけですもの。』
ニコニコしながらアイトネはルプ達に答える。
「ありがとうアイトネ、でもこう言うのってアイトネ呼べる物なの?」
『人には呼ばれないわね、ルプ達は儀式に則って正式に私を呼んだから来たの、神格も有るもの。』
「正式に呼ばなかったらどうなるの?」
『来ないわよ、声も届かないもの。』
「ルプ達のは届くんだ、アレって日本語だよね。」
『呪言は言葉だけど言葉じゃないのよ、マナ、ルプ達は霊力の言葉だから世界が違っても言ってることは分かるの。』
千春とアイトネが話しをしていると、ルプはロイロとママドラを呼び、周りに結界を張っていた。
「で、龍脈?は元に戻った?」
『この世界ではマナの通り道なんだけど、今この下を通ってるわよ。』
「そっか、それじゃダンジョンに通ってたのがこっちに戻ったんだね。」
『ダンジョン?ちょっとまってね~・・・通り道変わったわね、ダンジョンには通ってないわ。』
「そっか、それじゃダンジョンは元通りになったね。」
アイトネの言葉を聞き、千春は笑顔になる。
「千春、とりあえず要石に結界を組み込んだ、魔法をぶつけても壊れないからな。」
「了解、ロイロ、ママドラありがとう。」
お礼を言うと、アイトネがアルデアを見ながら問いかける。
『チハル、その子は?人じゃ無いわよね~?』
「うん、ダンジョンマスターしてたバンパイアの真祖のアルデアだよ。」
「アルデア・ド・ルシーと申します、女神アイトネ。」
『あら、珍しいわねぇ、何故チハルと?』
「チハルにはとても美味しい食事を頂きまして、是非チハルの住む王国にお伺いさせて頂ければと。」
『わかるわ!チハルの食事は美味しいの!』
「そうなんです!生まれてからこの5千年!こんなに美味しい食事は初めてなんです!」
『私もよ!長い事この世界で女神やってるけど初めてなの!』
急に盛り上がるアイトネとアルデア。
「え~~~~~~っと、これで一件落着かな?」
『チハルは何処で何してたの?話しの流れだとダンジョンに行ってたみたいだけど。』
「んーかくかくしかじか。」
『分からないわよ、記憶見て良い?』
「ダーメー、あ、王様に報告した後お疲れ様会するからその時教えるよ。」
『デザートある?』
「あるあるー。」
『行くわ!』
千春達は、また箒に乗り王城へ向かい出発した。
「代わりの要石を置けば良いんだが。」
「わっちらが組めば良いんやない?」
「そうですね、僕たちが作るのでしたら、こんなに大きくする必要も無いでしょうし。」
「出来るの?」
「千春は忘れてるかも知れねーが、俺たちは土地神やってたんだぞ?コンも御使だ、同じ事くらい出来る。」
「あとは材料やねー。」
「出来れば鉱石の塊が良いですね、霊力が貯め易いですから。」
ルプ達が話をしている中、千春はアイテムボックスの中身を調べる。
「良い材料ないかなぁー・・・あ、ロックゴーレムある。」
「千春、持ってきたの?ロックたん。」
「うん、中に魔石有るって言ってたから。」
千春は岩石が転がってない場所にロックゴーレムを転がす。
「ルプ、コレ使えない?」
「ほぉ、魔力が通りやすくなってるなこの石。」
「魔石も入っとるし、このまま混ぜたら良いんやない?」
「もう少し鉱石も混ぜたい所ですね。」
「アイアンゴーレムも混ぜるか?ビェリー持ってたろ。」
「一匹まだ動いとるけどね。」
「そいつ出してくれ。」
「ほいよ。」
ビェリーがアイアンゴーレムを出すと、ルプは速攻で電撃をまとった前足で胸元を殴りつける。
バチッ!!!!
「よし、ビェリー、こいつを混ぜよう。」
「オッケー。」
ビェリーは土と金属魔法でロックゴーレムとアイアンゴーレムを一塊にする。
「よし、これはもう埋めてしまうか?」
「少し外に出した方が良いやろね。」
「そうですね、完全に埋めない方が良いです。」
「とりあえずこの大穴は埋めてしまおう、土魔法で埋めるか?」
「おっけー、わっちが埋めてしまうけん。」
ビェリーが要石の穴を埋めながら、新しい要石を中央部に置き、頭を少し出したまま地面を元に戻す。
「終わった?」
「まだだ、このままではただの石だからな。」
ルプ達は要石を囲み座る。
「それじゃぁ行くぞ。」
「あいよー。」
「了解です。」
「「「アズマロノミャクコトワリノカミノアランコトヲカシコミカシコミ。」」」
ルプ達は同じ言葉を紡ぐと目を瞑り霊力を解放する。
『呼んだー?』
不意に現れるアイトネ。
「え?呼んでないよ?」
『チハルじゃないわー、ルプ、ビェリー、コンが私を呼んだのね・・・あ、マナの通り道を変えてるの?。』
そう言うとアイトネはルプ達の横にフワリと飛んでいく。
『ルプ、ビェリー、コン、もうそれくらいで良いわよ、あとは任せなさい。』
そう言うとアイトネは要石に手を翳す、要石はフラッシュを焚いたように光り輝くと何も無かったように光らなくなった。
「そういやぁこっちの神はアイトネだったな、日本の感覚でやっちまったわ。」
「わっちもだわ。」
「僕もです、うっかりさんでした。」
『別に良いわよ~、私はマナの流れをこの石に寄せるだけですもの。』
ニコニコしながらアイトネはルプ達に答える。
「ありがとうアイトネ、でもこう言うのってアイトネ呼べる物なの?」
『人には呼ばれないわね、ルプ達は儀式に則って正式に私を呼んだから来たの、神格も有るもの。』
「正式に呼ばなかったらどうなるの?」
『来ないわよ、声も届かないもの。』
「ルプ達のは届くんだ、アレって日本語だよね。」
『呪言は言葉だけど言葉じゃないのよ、マナ、ルプ達は霊力の言葉だから世界が違っても言ってることは分かるの。』
千春とアイトネが話しをしていると、ルプはロイロとママドラを呼び、周りに結界を張っていた。
「で、龍脈?は元に戻った?」
『この世界ではマナの通り道なんだけど、今この下を通ってるわよ。』
「そっか、それじゃダンジョンに通ってたのがこっちに戻ったんだね。」
『ダンジョン?ちょっとまってね~・・・通り道変わったわね、ダンジョンには通ってないわ。』
「そっか、それじゃダンジョンは元通りになったね。」
アイトネの言葉を聞き、千春は笑顔になる。
「千春、とりあえず要石に結界を組み込んだ、魔法をぶつけても壊れないからな。」
「了解、ロイロ、ママドラありがとう。」
お礼を言うと、アイトネがアルデアを見ながら問いかける。
『チハル、その子は?人じゃ無いわよね~?』
「うん、ダンジョンマスターしてたバンパイアの真祖のアルデアだよ。」
「アルデア・ド・ルシーと申します、女神アイトネ。」
『あら、珍しいわねぇ、何故チハルと?』
「チハルにはとても美味しい食事を頂きまして、是非チハルの住む王国にお伺いさせて頂ければと。」
『わかるわ!チハルの食事は美味しいの!』
「そうなんです!生まれてからこの5千年!こんなに美味しい食事は初めてなんです!」
『私もよ!長い事この世界で女神やってるけど初めてなの!』
急に盛り上がるアイトネとアルデア。
「え~~~~~~っと、これで一件落着かな?」
『チハルは何処で何してたの?話しの流れだとダンジョンに行ってたみたいだけど。』
「んーかくかくしかじか。」
『分からないわよ、記憶見て良い?』
「ダーメー、あ、王様に報告した後お疲れ様会するからその時教えるよ。」
『デザートある?』
「あるあるー。」
『行くわ!』
千春達は、また箒に乗り王城へ向かい出発した。
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