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全然めんどくさくない!
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「長老さんこんにちわー」
千春は村に着くとエルフの長老に挨拶をする。
「これはこれはチハル様、今日はどう言ったご用件で?」
「これ欲しいんですけど。」
千春はスマホでカカオの実を見せる。
「あー、少し在庫はありますが、どれくらい必要ですか?」
「えっと・・・できれば王国で色々作りたいので沢山?」
「薬をですか。」
「いえ、お菓子にするんですよ。」
千春はアイテムボックスから板チョコを出しパッケージを剥いて長老に渡す。
「それなんですけど。」
「ほほう、甘い匂いがしますね。」
「食べてみてください。」
長老はパキッと板チョコを割ると一口食べる。
「何ですかこれは!」
「いや、チョコなんですけど。」
「あの実からこんな物が出来るとは!」
「カカオって言う実なんですけどね。」
長老は若いエルフに声をかけるとカカオを取りに行かせる。
「お待ちしました。」
「ありがとう、チハル様こちらです。」
エルフが持ってきたカカオを見て千春達は驚く。
「デカっ!」
「え?こんなデカいの?」
「デケェ。」
「えぇぇ、長老さんコレ大き過ぎません?」
「いえ、こんな物ですよ。」
ラグビーボールくらいと思っていたカカオの実はこちらではその倍以上あった。
「見た目一緒なのにこのサイズはビックリだね。」
千春は受け取ろうと思ったが重くて持てなかった。
「これ割れます?」
「俺が割ってやろう。」
ルプが人型になり受け取ると魔法で縦に割る。
「おぉー、ありがとうルプ。」
「千春これが種?」
「そ、これを炒ったあと皮剥いて粉々にするの。」
「ほほう、それではこちらに来て頂けますかな?」
長老はそう言って厨房に皆を招く。
「ではこの中に入れてくだされ。」
長老が出したのは金盥の様な大きめの金属の鍋だ。
「ルプこの中に種だけ入れてー。」
「分かった。」
バラバラと種を入れ、全て入れると長老が魔法をかける。
「えぇぇ、魔法で出来るのかぁ。」
カカオ豆が香ばしい匂いを出しながらいい色に焼かれていく。
「長老さん慣れてますね。」
「そうですなぁ、コレでよく薬を作っておりますので。」
いい具合に炒った豆を千春は一粒つまんで取り出す。
「この皮を剥くんです。」
「わかりました。」
長老はまた魔法を掛ける、次は風魔法の様だ、そして鍋の中でカカオ豆が踊る様に擦れ合い皮がみるみる剥がれていく。
「こんな物ですかな?」
「あ、はい・・・早いなぁ、次はコレをペースト状になるまで砕いて粉々にします。」
「ほう、それではこちらですかな。」
長老が見た物は石臼のような形の物だ。
「この中に入れてもらえますかな?」
ルプが鍋をひょいと持ち上げ、臼の中央へ流し込む。
「それでは。」
長老が手を翳すと勢いよく臼が回り始める。
「えぇぇ!なんですこれ!?」
「見た目は石臼ですが、ゴーレムですじゃ、指示すればいくらでも勝手に回るだけですが。」
ぐるぐるまわり粉々になるカカオ豆、そしてしばらく皆は回る臼を見続ける。
「めっちゃ細かい・・・。」
「凄いねこれ、すでにチョコじゃん。」
「カカオ100%だから苦そう。」
頼子達が作業を見ながら呟く。
「こんなもんですかな?」
「はい・・・このペーストに砂糖やミルク混ぜるんですけど・・・。」
「ほう、どれどれ。」
長老の奥様がカップにミルクと砂糖を入れカカオをスプーンで掬うと混ぜる。
「どうぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
次々とカップが皆に配られ試し飲みする。
「・・・ココアじゃん。」
「マジココアだ、でもちょっとザラつきあんね。」
「もっと砕けばチョコじゃん?」
「チハルこれ何処が大変なの?」
麗奈に言われ千春は苦笑いする。
「魔法すげえー、これもっと大変なはずなんだよぅ。」
呟く千春にリリが声をかける。
「チハル!コレでチョコ出来ますの?!」
「出来る出来る、もう少し時間かけて砕けばチョコになるよ、そのままだと苦くて食べれ無いけど。」
「ふむ、魔力操作の練習にもなりますじゃて、子供達にさせますかの、コレを作ってチハル様に卸せばよろしいので?」
「はい!滑らかな舌触りになるまで砕いて頂ければあとはこっちで加工しますんで。」
「そうですか、チョコと言うのはとても美味しかったので村でも研究してみましょう。」
そう言って長老はカカオを採りにいく様に若いエルフへ指示する。
「カカオいっぱい有るんですか?」
「いっぱいと言うどころではありませんなぁ、少し奥地になりますが腐るほどありますわい。」
「そうなの!精霊が付いていけばフェアリーリングも使えるからすぐとりにいけますのよ!」
リリはクルクル踊りながら嬉しそうに言う。
「チハルさん。」
「何?モリー。」
「これめんどくさいって言ってましたよねぇ。」
「うん・・・。」
「余裕でしたねぇ。」
「うん・・、ぜんっっっぜんめんどくさくなかった!!!魔法ズルい!」
「えー!ズルいって言うのは違くないですかー!」
納得行かないと言わんばかりに千春は叫ぶ、そして暇なエルフの主婦たちの研究により、この世界にもエルフによってチョコレートが普及することになる。
千春は村に着くとエルフの長老に挨拶をする。
「これはこれはチハル様、今日はどう言ったご用件で?」
「これ欲しいんですけど。」
千春はスマホでカカオの実を見せる。
「あー、少し在庫はありますが、どれくらい必要ですか?」
「えっと・・・できれば王国で色々作りたいので沢山?」
「薬をですか。」
「いえ、お菓子にするんですよ。」
千春はアイテムボックスから板チョコを出しパッケージを剥いて長老に渡す。
「それなんですけど。」
「ほほう、甘い匂いがしますね。」
「食べてみてください。」
長老はパキッと板チョコを割ると一口食べる。
「何ですかこれは!」
「いや、チョコなんですけど。」
「あの実からこんな物が出来るとは!」
「カカオって言う実なんですけどね。」
長老は若いエルフに声をかけるとカカオを取りに行かせる。
「お待ちしました。」
「ありがとう、チハル様こちらです。」
エルフが持ってきたカカオを見て千春達は驚く。
「デカっ!」
「え?こんなデカいの?」
「デケェ。」
「えぇぇ、長老さんコレ大き過ぎません?」
「いえ、こんな物ですよ。」
ラグビーボールくらいと思っていたカカオの実はこちらではその倍以上あった。
「見た目一緒なのにこのサイズはビックリだね。」
千春は受け取ろうと思ったが重くて持てなかった。
「これ割れます?」
「俺が割ってやろう。」
ルプが人型になり受け取ると魔法で縦に割る。
「おぉー、ありがとうルプ。」
「千春これが種?」
「そ、これを炒ったあと皮剥いて粉々にするの。」
「ほほう、それではこちらに来て頂けますかな?」
長老はそう言って厨房に皆を招く。
「ではこの中に入れてくだされ。」
長老が出したのは金盥の様な大きめの金属の鍋だ。
「ルプこの中に種だけ入れてー。」
「分かった。」
バラバラと種を入れ、全て入れると長老が魔法をかける。
「えぇぇ、魔法で出来るのかぁ。」
カカオ豆が香ばしい匂いを出しながらいい色に焼かれていく。
「長老さん慣れてますね。」
「そうですなぁ、コレでよく薬を作っておりますので。」
いい具合に炒った豆を千春は一粒つまんで取り出す。
「この皮を剥くんです。」
「わかりました。」
長老はまた魔法を掛ける、次は風魔法の様だ、そして鍋の中でカカオ豆が踊る様に擦れ合い皮がみるみる剥がれていく。
「こんな物ですかな?」
「あ、はい・・・早いなぁ、次はコレをペースト状になるまで砕いて粉々にします。」
「ほう、それではこちらですかな。」
長老が見た物は石臼のような形の物だ。
「この中に入れてもらえますかな?」
ルプが鍋をひょいと持ち上げ、臼の中央へ流し込む。
「それでは。」
長老が手を翳すと勢いよく臼が回り始める。
「えぇぇ!なんですこれ!?」
「見た目は石臼ですが、ゴーレムですじゃ、指示すればいくらでも勝手に回るだけですが。」
ぐるぐるまわり粉々になるカカオ豆、そしてしばらく皆は回る臼を見続ける。
「めっちゃ細かい・・・。」
「凄いねこれ、すでにチョコじゃん。」
「カカオ100%だから苦そう。」
頼子達が作業を見ながら呟く。
「こんなもんですかな?」
「はい・・・このペーストに砂糖やミルク混ぜるんですけど・・・。」
「ほう、どれどれ。」
長老の奥様がカップにミルクと砂糖を入れカカオをスプーンで掬うと混ぜる。
「どうぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
次々とカップが皆に配られ試し飲みする。
「・・・ココアじゃん。」
「マジココアだ、でもちょっとザラつきあんね。」
「もっと砕けばチョコじゃん?」
「チハルこれ何処が大変なの?」
麗奈に言われ千春は苦笑いする。
「魔法すげえー、これもっと大変なはずなんだよぅ。」
呟く千春にリリが声をかける。
「チハル!コレでチョコ出来ますの?!」
「出来る出来る、もう少し時間かけて砕けばチョコになるよ、そのままだと苦くて食べれ無いけど。」
「ふむ、魔力操作の練習にもなりますじゃて、子供達にさせますかの、コレを作ってチハル様に卸せばよろしいので?」
「はい!滑らかな舌触りになるまで砕いて頂ければあとはこっちで加工しますんで。」
「そうですか、チョコと言うのはとても美味しかったので村でも研究してみましょう。」
そう言って長老はカカオを採りにいく様に若いエルフへ指示する。
「カカオいっぱい有るんですか?」
「いっぱいと言うどころではありませんなぁ、少し奥地になりますが腐るほどありますわい。」
「そうなの!精霊が付いていけばフェアリーリングも使えるからすぐとりにいけますのよ!」
リリはクルクル踊りながら嬉しそうに言う。
「チハルさん。」
「何?モリー。」
「これめんどくさいって言ってましたよねぇ。」
「うん・・・。」
「余裕でしたねぇ。」
「うん・・、ぜんっっっぜんめんどくさくなかった!!!魔法ズルい!」
「えー!ズルいって言うのは違くないですかー!」
納得行かないと言わんばかりに千春は叫ぶ、そして暇なエルフの主婦たちの研究により、この世界にもエルフによってチョコレートが普及することになる。
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