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村にも孤児院作ろう!

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「チハルどうするの?」
「んー、ダンジョンはもう良いよね。」
「そだね、王都もどろうかぁ。」
 千春と頼子はダンジョン村をふらつきながら話をする。

「エーデルさんあの子達何かな。」
 美桜がヨレヨレの服を着た子供達を見ながら聞く。

「孤児だと思われます、親が冒険者で帰ってこない事も有りますので。」
「家無いの?」
「冒険者ギルドが孤児を引き取る事も有ります、寝床は有るでしょう。」
 美桜とエーデルの話を聞き千春はエンハルトに話しかける。

「この村孤児院無いのかな。」
「無いな、元々ここは冒険者ギルドがダンジョンを管理する為に作った場所なだけで村でも町でも無いんだ。」
「んーーーーー。」
「またお節介でもやくのか?」
「ダメ?」
「いや、チハルらしいなと思ってな、一度王都の商業ギルドに行くか?王都の孤児院もチハルが進めてるんだろ。」
「うん、進捗も知りたいね。」
 皆に話しをすると満場一致で戻ることになった、そして広場にゴンドラを出し皆は王都に戻る。

「チハル王都で孤児院やってんの?」
「やってると言うかお金出して商業ギルドと教会にお願いしてるだけなんだけど。」
 ユラの件からの経緯を話していると王都に到着し、広場に降りる。

「ロイロありがとう。」
「このゴンドラとやら良いな、運びやすいぞ。」
「ゴンドラどうしよう、ここで収納したら目立つよね?」
「このままでも目立つが、エーデルここを任せて良いか?」
「はい、お任せ下さい。」
「儂もここで待っておこう、儂が居れば動かせるしな。」
 ロイロとエーデル、美桜も待つと言い留守番を任せる。

「王都の孤児院できたのかな。」
「西門の方は出来たと聞いたが。」
「そう言えば何ヶ所か作るって話ししたなー。」
「おいおい、きいてないのか?」
「うん、お任せしたから詳しく聞いてないんだよね。」
「ギルドマスターに丸投げとは言え、もう少し話ししといた方が良いだろ。」
 商業ギルドに着くとエンハルトとアリンハンドが受付に行きギルドマスターを呼ぶように話しをしている。

「へぇここが商業ギルドかー、私も知識チートで稼げないかな。」
「麗奈も?私も何か考え中なんだよね。」
 頼子と麗奈は2人で何やら考えだした。

「今日人多いなー。」
 ルプも外で待ちポツンと1人で待っていると男が2人前から歩いてくる。

「おぃおぃ、ここはお子ちゃまの来る所じゃ無いぞ、邪魔だからどきな。」
「お子ちゃまじゃ無いし、こっちじゃ成人してるし。」
「はっはっは!嘘だろ!そんなちっちゃいのにか、もうちょっと大きくなってから来るんだな、貧乳ちゃん。」
「あ"?」
「そうだぞー、もうちょい成長してからそう言う冗談はいいなー、ぺったんこじゃ無いか、はっはっは!」
 千春は有無を言わずアイテムボックスを足元に開けて2人を落とす、頼子と麗奈が気付いた時には男2人が消える所だった。

「千春?!」
 頼子が声をかけるが千春はスタスタと外に行きルプに声をかける。

「ルプ!コイツら半殺し。」
「胸の事言われたくらいで半殺しか?」
「聞こえてたの?」
「あぁ、繋がってるから感情も分かる。」
「私の怒り具合分かるなら遊んであげて。」
 そう言うと結構な高さから男2人を落とす。

「う?うあわぁ!!」
「うぁおおおお!?」

ベチャ

「千春、これ俺が手出す必要あるか?」
 地面に落ちて気を失った男を見ながらルプは男達を前足でツンツンとつつく。

「だってコイツ!貧乳って言ったんだもん!」
 半泣きでルプに言う千春。

「どうしたチハル!」
「あ、ハルト。」
「・・・なにがあった?」
「この2人が私の事お子ちゃまとか貧乳って馬鹿にしたからお仕置き。」
「・・・まぁ立場的にコイツら斬り捨てられても文句は言えないが。」
「チハルー大丈夫?うわ、あの人の腕曲がらない方に曲がってない?」
「まったく、千春やり過ぎ、何言われたのよ。」
「お子ちゃまとか・・・貧乳って。」
「千春は人から言われると沸点低いもんね、需要有るし希少価値だよ。」
「まーーた!それいうー!」
 千春、頼子、麗奈は倒れてルプに前足でつつかれている男を見ながら言う。

「チハル、コイツらはギルドに言っておくから中に行くぞ。」
「むー、はぁーい。」
 ハルトの後ろについて行き商業ギルドの中を歩いていく、人が割れる中進んでいく。

「ハルトは胸大きい人が好き?」
「気にならん、胸の大きな貴族令嬢なんてゴロゴロ居るからな、好きならとっくに選んでるだろ。」
「そっか。」
「良かったねぇ千春。」
「希少価値だからねぇ。」
 麗奈と頼子に揶揄われながら職員に促され応接間に入る。

「今ギルドマスターをお呼びしていますのでしばらくお待ちください。」
 職員はそう言って部屋を出る。

「チハルさんに胸の話しは禁句っと。」
「モリーも一度痛い目にあえば良いですよ。」
「サフィーにも禁句っと。」
 千春とサフィーナにジト目で見られるモリアン。

コンコンコン

 エンハルトが返事をすると、メイドがドアを開ける。

「お待たせしまして申し訳ありません。」
「いえ、こちらが急に来たので、お忙しい所申し訳ありません。」
 千春はギルドマスターに謝罪する。

「チハル王女殿下お久しぶりでございます、表に転がった商人は別室で治療と指導をしますので、申し訳ありませんでした。」
「しっかり指導して下さいね!」
「はい!」
「それで、今日はどう言ったご用件で?」
 商業ギルド長のメイソンは千春に問いかける。

「ダンジョン村に居る孤児を見かけてどうにか出来ないかと相談に来ました。」
「ダンジョンと言うとエイクラーの村ですか?」
「そうです、孤児の子を数人見かけて、まだ居そうな感じなので。」
「分かりました、あちらにもチハル王女殿下の出資で孤児院を建てると言う事でよろしいでしょうか?」
「はい、お願い出来ますか?」
「大丈夫です、資金の方は増え続けておりますので何も問題は御座いません、あと教会の方からも是非にでも協力させて欲しいと言われております。」
「あー教会はお願いしましたから。」
「元大司教のデクスター様が今では教皇になると言う話で御座います、教国ではなくジブラロール王国で活動するそうですよ。」
「え!?あのおじさんそんな偉くなったの?」
「はい、教国に戻り経典の原本を見つけ出したと、色々逸話が出回っておりますね。」
「凄いなあの人、さすがに女神に脅されただけあるなぁ。」
 千春は苦笑いで呟く。

「女神様ですか!?ではあの噂も本当ですか!?」
「どんな噂なんです?」
「すべての悪行を洗い出し、処分を決定した事を教国の神殿で報告した時に女神が現れ褒め称えたと言う事です、それでデクスター殿が教皇に選ばれたと噂されています。」
「あー多分それ全部本当ですよ。」
「では、デクスター様よりジブラロール王国の孤児院協力の方は・・・・。」
「はい、協力してもらいましょう、きっと全力で手伝ってくれます。」
「分かりました、それではエイクラー村にも派遣して頂くように話しておきます。」
「お願いします。」
「王都の孤児院はどんな感じですか?」
「西地区と東地区は既に出来上がり、孤児を受け入れております、今の所は孤児の受け入れも余裕が有りますので南地区を建て終われば様子見ですね。」
「そうですか、ありがとうございます。」
 千春は大まかな話をした後はギルマスに丸投げし、意気揚々と商業ギルドから出る。

「はー、ちょっと安心した。」
「教国の話は聞いていたが、女神様の影響力は凄いな。」
「ねー、大司教さんめっちゃビビってたからねー。」
「目の前で枢機卿のメルサード殿が地獄に落ちるのを見たんだろう?真面目にもなるだろう。」
「そだねww」
 ルプと合流し、ゴンドラに向かう千春はニコニコと足取りが軽かった。







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