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美桜と麗奈を異世界に!

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怒涛の冬休みが終わり、学校生活が始まった千春と頼子、休み明け2人は藤井家から学校に向かう。

「はー!学校始まるかー。」
「始まるねぇ、まぁ今日は授業無いし良いじゃん。」
「まぁね、今日終わったらあっち行くでしょ?」
「うん、今日は早く終わるし泊まって良いって許可貰ってる。」
「ヨリパパ大丈夫なの?」
「うん、お父さんは生活ズレまくりだからね、1週間顔見ないとか良くあるもん。」
「大変だにゃーヨリパパも。」
 2人は学校に着き教室に入る。

「あけおめー!!チハル!ヨリ!」
「あけおめー、ミオ、げんきじゃのぅー。」
「やっと学校始まったんだもん、そりゃ元気100倍よ!」
「出た、学校スコスコミオたん。」
 美桜と話をしていると麗奈も教室に入ってくる。

「あけおめ!」
「ことよろ!」
「何してんの?3人で。」
「ミオが無駄に元気振り撒いてたから元気吸い取ってた。」
 呆れた顔で麗奈が言うと頼子が答える。

「進路希望の紙書いたー?」
 机に座った麗奈はペラペラと白紙の紙を3人に見せる。

「私書いたよー。」
「マジかチハル、去年ワカラン!って机叩いてたじゃん。」
「私も書いたよん。」
「ヨリも!?なに?就職?」
 焦る麗奈は2人に聞く。

「進学~♪学校は決めてないけど政治経済の方面かな、私は。」
 千春は、んー、と言いながら答える。

「私も進学、学部はもうちょい調べてから考えるつもり。」
 頼子も麗奈に答える。

「えー!ミオも?」
「え?ウチは何も考えて無いけど?」
「仲間居たー!心の友よ!」
 机に腰掛けた美桜に麗奈は座ったまま抱きつく。

「なにー?チハルとヨリ何かあったの?」
 ミオは2人に聞く。

「んー、冬休みお父さん見てて勉強して無駄な事は無いんだなーって思ったからかな。」
「私もチハルパパ見て同じ事思った、あとお母さんと話ししたのも大きいなぁ。」
「・・・ミオ、この2人別人じゃね?それか何かに取り憑かれてるよ。」
「うん・・ウチも思った、ヨリ何か居んじゃね?」
 ふと頼子の頭を見る美桜とビェリーは目が合う、美桜には見えてないが。

「居るわけないじゃん!な、何言ってんの。」
「そりゃそうだ。」
 頼子は平静を装いながら反論、美桜も笑いながら話していると担任が入ってくる。

「ほーれ、始業式始まるぞー移動しろー。」
「はーい。」
 4人は移動し、始業式に行く、始業式も終わると教室に移動する。

「今日これで終わりっしょ?ウチどっか行きたい!」
「またカラオケ?ミオ好きよね。」
「ボカロ歌いたい!」
「まぁ私も冬アニメのOP歌いたいけど、チハルは?」
「今日は帰るよ。」
「マジか、ヨリは?」
「私もパスー。」
「マジかー、なんかあんの?」
 麗奈はいつもと違う頼子に聞いてみる。

「んー、ちょい予定がねー。」
「へー・・・なんか怪しいな、彼氏でも出来たん?」
「ふへ?!あ!え?」
「・・・マジかコイツ!」
「えー!ヨリ抜け駆けかよ!正月何があった!吐け!」
 完全にバレる反応を見た美桜と麗奈が頼子を問い詰める。

「まさかチハルも?」
「ふぉ?!な?!」
「えーチハルもかよ!」
「何だとー!ちょっと2人そこに座りなさい!」
「いや、座ってるじゃん。」
 麗奈に座れと、座ってる頼子に言われ突っ込むものの、大人しく聞く。

「はい!まずはヨリ!」
「何だよー。」
「どこの誰よ、同じ学校?」
「違うよ、学生じゃ無いし。」
「マジ?今日会うの?」
「会うっちゃー会うけどー。」
「なに?チハルもその人知り合い?」
「まぁ知ってる。」
「チハルの彼氏も知り合い?」
「うー、ヨリーどうすんのーこれ。」
「えー、説明が難しいんだよなぁぁぁ。」
 千春と頼子はグイグイと詰め寄る美桜と麗奈に困り果てる。

「まぁ困らせるつもりは無かったけど、どこで知り合ったのさ。」
「んーーー!そこの説明が1番ムズイ!」
「何それ?」
「千春この2人連れてけないの?」
「連れて行けるよ、止められて無いし。」
「めんどくさいから連れてったら?説明無理じゃん?」
 説明しても信じられるとは思えない頼子は千春に提案する。

「そだねぇ、あ、翻訳魔道具が足りないかも。」
「あー、今全部使ってる感じか。」
「わっちの使えば良いやん、あとサフィーももっとったやろ。」
 こそっと頼子の耳元で呟くビェリー。

「よし、それじゃ連れて行くか!」
「チハルどこに連れて行ってくれるの?」
 麗奈が千春に聞く。

「私の家。」
「えー!家にいるの?!」
「え?ヨリの彼氏も?」
「んー、その説明も家に着いたら教えるよ。」
 学校が終わり4人は千春の家に向かう、その間美桜と麗奈の質問攻めにウンザリする千春と頼子。

「チハル達の彼氏から良い人紹介してもらえないかなー♪」
「ミオ彼氏欲しいの?」
「欲しいださー!」
「ださーって・・・」
 千春と美桜の話を聞きつつ千春の家に着いた4人は家に入る。

「おじゃましまーす!」
「チハルの家久しぶりー!相変わらず綺麗にしてんね、チハルが掃除してんでしょ?」
「そだよー、最近はサフ・・・まぁいっか、サフィーって子が一緒にやってる。」
「サフィー?」
「まぁ見たらわかるよ。」
 そう言ってクローゼットを開ける。

「・・・・・は?」
「・・・・なにこれ。」
「異世界。」
「ちょー笑える2人の反応。」
 中を見ようと顔から入ろうとした美桜が顔をぶつける。

「いったぁぁぁい!」
「あ、お帰りなさいませ!チハルさん!お友達ですか!?」
「人来た!なんか言ってる!」
「あ、ちょっと待ってね、ビェリー居る?」
 そう言うと頼子の頭の上に居るビェリーが姿を現す。

「ほれ、コレやろ。」
 尻尾に付いた翻訳指輪をプルプルと振る。

「ありがとビェリー、ミオこれ付けて、モリー、サフィー居る?」
「居ますよー、ちょっと待って下さい!」
 応接室に行くモリーを見ながら4人は千春に手を引かれ中に入る。

「おかえりなさいチハル、お友達ですか?」
「そ、学校の友達連れてきた。」
「はい、これですね。」
 サフィーナは翻訳指輪を千春に渡す。

「はい、レナこれつけて。」
「・・・あ、うん。」
 呆けた顔で指輪を受け取り指に付けるがまだ呆けている麗奈。

「お茶を淹れますからこちらへどうぞ。」
「ありがとうございます。」
「チハル言葉わかるようになった、何これ魔法?」
「よく分かったね、翻訳してもらえる魔道具だよ。」
「え?マジで?」
「マジマジ大マジ♪」
 美桜の問いに頼子が答える、ソファーに座り4人はお茶を飲む。

「えっと、色々聞きたい事が多すぎて何から聞いたら良いのかわからん!」
「とりあえずこの人達とあのでっかい犬なに?!」
「あ、ルプただいま!」
「おかえり千春、学校の友達か?」
「そだよ、出てくるの遅かったね。」
「急に俺が出たらビックリするだろ。」
「ありがとルプ。」
 千春は横に来て顔を擦り寄せるルプの首に抱きつく。

「すごっ、喋れるんだ。」
「いいなー、モフモフじゃん、その犬なんなの?」
「私のペットだよ。」
「ペット言うな、あと狼だけどな。」
「ルプ、ロイロは?」
「寝室で寝てる筈だが。」
「そ、そのうち起きてくるでしょ。」
「ロイロって?」
 麗奈が聞いてくる。

「ペットのドラゴンだよ、今は人に化けてるけど。」
「ドラゴン?!」
「気になってたんだけどヨリその頭の蛇は?」
「わっちか?ヨリのペットのビェリーだ、よろしくな。」
「ビェリー自分でペットって言うんだ。」
 頼子はビェリーを膝に置き話しかける。

「ルプとロイロがペットならわっちもペットの方が説明早いやろ、言い方なんてどうでも良かけん。」
 頼子に頭を撫でられるビェリー。

「で!チハル!ヨリ!詳しく!」
「そうだ!吐け!」
 美桜と麗奈が叫ぶ、そして千春と頼子は異世界、今の立場や婚約した話をする。

「・・・・と、言う事です。」
「私も最近来たばっかなんだけどね。」
 千春と頼子は説明を終わらせる。

「ミオ、どう思う?」
「レナ、もうここに居る時点で本当なんでしょ?」
「まぁそうなんだろうけど。」
「あ!」
「なに?!チハル!」
 急に声を出す千春に美桜がビックリする。

「大事な人・・人?忘れてた。」
「誰?王様とか以上に大事な人とか居なくない?」
「いるよ、ただ名前言うだけで最近来るから。」
「えー?誰それ。」
「女神様。」
『呼んだ~?』
「まだ呼んでないし名前も言ってない。」
 千春は後ろから肩に手を置かれ声をかけられる。

「えー、この人がこの世界の神様、アイトネって言う女神様だよ。」
「・・・・ども。」
「・・・・はい?」
 美桜と麗奈はアイトネを見ながら呟く。

「しゃーない、アイトネ昨日買ったドーナツあげるから大人しくしててね。」
『やった!チハル大好き♪』
 サフィーナがアイトネのお茶を注ぎアイトネはチハルの横に座り美味しそうにドーナツを食べ出す。

「説明は以上です!何か質問はありますか!?」
「・・・ドーナツどっから出した?」
 麗奈が千春に問う。

「アイテムボックスって魔法。」
「ヨリも使えるの?」
「その魔法は使えないけど収納は出来るよ。」
 そう言うと影に手を入れお菓子を取り出す。

「はい、パーティ開けすんね。」
 無造作に取り出したポテチを横から開け広げテーブルに置く。

「・・・・まじかぁぁぁ!!!」
「・・・・うっそぉぉぉ!!!」
 美桜と麗奈の叫びが王宮に響き渡った。




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