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コンビニスイーツ!
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「殿下此方でお送りいたします。」
兵士が馬車を用意していた、王族が乗るような豪華な馬車では無いがしっかりした作りの馬車だ。
「うむ、ではコレで城へ戻ろう皆乗ってくれ。」
「ありがとう。」
千春はお礼を言いながらユラの手を引く。
「俺が乗せよう。」
そう言って目の見えないユラをヒョイっと抱え馬車に乗り込む。
「私は一度帰るので歩きで戻りますね!」
モリアンは手を振りながら走っていった、サフィーナも馬車に乗る。
「では頼む。」
エンハルトが言うと馬車が進みだす、トコトコと馬車は進む、馬車の中では皆無言だった、それぞれ今からの事を考えている、そして王城に着き千春とサフィーナ、ユラは門の部屋に戻る、エンハルトは後で行くと言って離れた。
「はぁ、なんか面倒事にはなったけど結果的には良かったね。」
「そうですね、他の孤児院もおそらく調査が入るでしょう、既に殿下が動かしてるかもしれませんね。」
「影の人たち凄かったね、何あの特殊部隊。」
「一応秘密なので口外しないでくださいね?王宮関係者と一部の貴族は知ってますが他は口にも出しませんから。」
「りょーかい、あ、そだユラちゃんの目の事調べとこう。」
そう言って『失明 治療』で検索をかける。
「細胞医療・・・遺伝子治療法・・・違うな、眼球内出血による急性緑内障、網膜剥離、緑内障、白内障・・・うぅぅむ・・・・傷は治ってる訳で痛みは無いわけで。」
切り傷や打撲と違い原因と治療法の見当が付かない千春はうんうん唸る。
「何を言ってるのか全然分かりませんね、取りあえずコレを。」
サフィーナは薄い色のハーブティを千春に出す、ユラには少し香りが優しいハーブティのようだ。
「・・・・んー美味しい、初めて飲んだねコレ。」
「えぇ、魔力が回復しやすいと言われるハーブティです、魔力ポーションの材料にもなるんです。」
「あぁそう言えばポーションの瓶とか部門があるってモリアンが言ってたねぇ。」
「えぇ、この薬草自体は手に入りやすいんです、お茶にも使われますね。」
「ユラちゃんが飲んでるのは?」
「こちらはリラックス出来る花茶です。」
ガラスのティーポットをテーブルに置く。
「おぉー中で花が咲いてる、綺麗。」
「ええ、早くユラちゃんもコレが見れたら良いですね。」
サフィーナはぬる目に淹れたお茶をユラの前に置き両手で持たせそっと飲ませてあげている。
「・・・おいしいです。」
ユラはポツリと言う。
「ありがとうございます。」
サフィーナは優しく声をかける。
「そう言えばそこの壁ドア出来たけど何があるの?」
出入口のドアでは無く左側の壁にあるドアを指さして千春は言う。
「そちらはチハルの寝室です。」
「えぇ?王城にも私の寝室作るって言ってたじゃん、あ、でもダミーって言ってたなぁ。」
「そうです、チハルがあちらの世界に戻っている間はどちらに居てもおかしくないようにしています。」
「ほぇー。」
「それから右の壁にも扉を付けます、こちらがチハルの客間になり誰か来るときはそちらに入ってもらいます、今改装中ですけどね。」
「ここは?」
「チハルの寛ぐプライベートな部屋になります、チハルが学校に行っている間は私が待機する場所でもありますね。」
「モリアンは?」
「隣の部屋で来客が来ないか待機します。」
「一日中?」
「はい。」
「・・・暇じゃない?」
「いえ?お茶を飲みながら本読んだりしてますから、寛がせてもらってますよ。」
サフィーナはクスクス笑う。
「モリアンも本読みながらお茶を飲んでんの?想像つかないわ。」
「いえ、あの子はじっとしてられないのか掃除したり外を眺めたり好き勝手してますね。」
「良いの?それ。」
「ええ、本来付き人の主人が居ないという事自体があり得ないのですが、チハルの場合は特殊なので、チハルの不在中は部屋で待機と言う制限以外、自由にさせて貰っています。」
ユラは耳をピクピク動かしながら2人の会話を聞いていた、そして入口の方を向き耳を動かした、それを千春とサフィーナは「なに?」と見ていた。
コンコンコン
「モリアン戻りましたー!」
ドアの向こうから元気な声が聞こえる。
「はーいおかえりー入っといでー。」
千春は声をかける。
「ただいまです!」
「はい、おかえり。」
「もう少し静かに戻ってきなさいな。」
「・・・・・」
2人は呆れる様に答え、ユラは耳をピクピク動かしている。
「どうです?何かわかりました?」
「んー・・・目の怪我とか失明の原因から出る症状が色々ありすぎて回復させるイメージが湧かないんだよねー。」
「一つ一つ試してみたらどうですか?」
「それがね・・・その一つごとの症状を幾ら見ても意味わからん!」
「うわぁ、それじゃぁ治療掛ける時に『見えるようになれ』とか『元に戻れ』って掛ければいんじゃないです?」
「え?そんなんで良いの?」
「良いんじゃないですか?実際教会の人達が傷を治す時チハルさんみたいに考えながら回復掛けてないと思うんですよねー。」
「そうですね、チハルの世界の医学と言う物を聞いた限りでは教会の者が解ってるとは思えませんね。」
モリアンの言葉にサフィーナも同意する。
「そうかぁ・・・それじゃぁMP回復したらそれで魔法かけてみるかなー・・・『鑑定』、おー18まで回復した、魔法掛けても良いかな?」
「ダメです。」
被り気味で止めるサフィーナ。
「なんで?」
「チハルの回復で使う魔力がどれくらい消費するか分かりません、傷によって使う魔力が上下するなら万全でやるべきです。」
「もー過保護なんだから。」
「過保護じゃありません、仮に魔力を全部使い切ったら意識無くなって倒れますからね?酷いと数日寝たままとか困るでしょう?」
「はい!困ります!」
「では明日万全の状態でやりましょうね。」
「はーい。」
素直に千春は返事をする、サフィーナも納得してくれたようでホッとしていた。
「・・・ごめんなさい。」
ユラは自分の為に色々と考えたりしている3人に申し訳なく思い謝る。
「ユラちゃんは悪くないよ?」
「そうです!悪いのはユラちゃんを殴った奴です!」
「えぇその通りです、多分もうこの世には居ませんけどね。」
3人はユラを宥める。
「ありがとうございます。」
ホッとしたのか少し笑みを溢し3人にお礼を言う、そしてユラのお腹から可愛い音がする
くぅ・・
「あら、そう言えばあれから結構時間が経ちましたね、なにか食べれる物を持ってきましょうか。」
「そだね、ちょっとお腹すいたねー。」
「私食堂から何か持ってきますよ!?」
3人は顔を赤くし俯くユラにフォローする。
「そう言えばユラちゃんちゃんとご飯もらってたの?」
「おひるとよるにパンをたべてました。」
「パン・・・アレか。」
天井を仰ぎながら千春は苦笑いをする、あの固いパンか・・・と。
「サフィー、ちょっとあっちでお腹に溜まる物買ってくる、モリアン!ちょっとソーサーサイズの小皿を多めに準備しといて!」
そう言って千春は扉を開け日本に戻る、そしてコンビニへガンダする、コンビニに着いた千春はあまり持つことはない買い物かごを手にしてスイーツコーナーへ行く
「よし!最高に美味しいスイーツを食べさせて笑顔にさせてやるぞー。」
そう言ってショートケーキやチーズケーキ、シュークリーム、プリン、を人数分、お菓子コーナーで一口サイズのお菓子をぽいぽいっと入れる。
「はい、コレお願いします!スプーンとフォークも多めに、袋もお願いします!」
レジに持って行き店員に言う、そして袋に入れて貰ったらケーキが崩れない様にそっと、でも走る。
「たっだいまあ!」
「お帰りなさい、早いですねモリアンはまだ帰ってきてませんよ。」
「マジか、まぁいいや取りあえず並べておくね。」
そういって買ってきたスイーツをテーブルに置いていく。
「いっぱい買ってきましたね、凄い甘い匂いが・・・高かったのではないですか?」
「だいじょーぶ!最近は朝ご飯までコッチで食べてるしお小遣いまで手出してないからね。」
千春は最初はコレだろうとショートケーキを開ける、ふわっと漂う甘い匂い、ユラが鼻をぴくっとさせる。
「もどりましたー!うわぁチハルさん早い!」
ワゴンに食器を乗せ部屋に入ってくる。
「いいタイミングだね、とりあえずお皿4枚いい?」
「はーい。」
モリアンはテーブルにお皿を並べる、チハルは1つずつ皿に並べケーキフィルムを剥がしていく。
「おっけー皆座って食べよう。」
千春はユラの横に座り小さくフォークで取る、そしてユラに「あーんして」と口を開けさせる。
「あーん?」
ユラは意味が分からずオウム返しするが、「あーん」と言った時に口に入れられた。
「んむぐ!・・・むぐむぐ」
小さな口でもぐもぐ咀嚼する、そして満面の笑みを浮かべる。
「どう?美味しい?」
コクコクコクコク
必死に上下に頭を振る。
「はい、あーん。」
もうユラは意味が分かったようでパカっと口を開ける、小さな口を大きく、それをみて千春はとても嬉しくゆっくり口にケーキを入れる。
モグモグモグモグ・・・・・
「チハル、代わりましょうか?」
「やだ、コレは役得、このケーキは私が食べさせる!」
「えー!私はこっちのケーキあげます!次私の番で!」
「いえ、次は私です、モリアンは黙って食べてなさい。」
「・・もぐもぐもぐ・・・あーん」
美味しそうに食べるユラを3人は笑顔で見つめる、ほんの先ほどまで牢屋の中で絶望しかなかった少女は今満面の笑みでコンビニスイーツを味わっていた。
兵士が馬車を用意していた、王族が乗るような豪華な馬車では無いがしっかりした作りの馬車だ。
「うむ、ではコレで城へ戻ろう皆乗ってくれ。」
「ありがとう。」
千春はお礼を言いながらユラの手を引く。
「俺が乗せよう。」
そう言って目の見えないユラをヒョイっと抱え馬車に乗り込む。
「私は一度帰るので歩きで戻りますね!」
モリアンは手を振りながら走っていった、サフィーナも馬車に乗る。
「では頼む。」
エンハルトが言うと馬車が進みだす、トコトコと馬車は進む、馬車の中では皆無言だった、それぞれ今からの事を考えている、そして王城に着き千春とサフィーナ、ユラは門の部屋に戻る、エンハルトは後で行くと言って離れた。
「はぁ、なんか面倒事にはなったけど結果的には良かったね。」
「そうですね、他の孤児院もおそらく調査が入るでしょう、既に殿下が動かしてるかもしれませんね。」
「影の人たち凄かったね、何あの特殊部隊。」
「一応秘密なので口外しないでくださいね?王宮関係者と一部の貴族は知ってますが他は口にも出しませんから。」
「りょーかい、あ、そだユラちゃんの目の事調べとこう。」
そう言って『失明 治療』で検索をかける。
「細胞医療・・・遺伝子治療法・・・違うな、眼球内出血による急性緑内障、網膜剥離、緑内障、白内障・・・うぅぅむ・・・・傷は治ってる訳で痛みは無いわけで。」
切り傷や打撲と違い原因と治療法の見当が付かない千春はうんうん唸る。
「何を言ってるのか全然分かりませんね、取りあえずコレを。」
サフィーナは薄い色のハーブティを千春に出す、ユラには少し香りが優しいハーブティのようだ。
「・・・・んー美味しい、初めて飲んだねコレ。」
「えぇ、魔力が回復しやすいと言われるハーブティです、魔力ポーションの材料にもなるんです。」
「あぁそう言えばポーションの瓶とか部門があるってモリアンが言ってたねぇ。」
「えぇ、この薬草自体は手に入りやすいんです、お茶にも使われますね。」
「ユラちゃんが飲んでるのは?」
「こちらはリラックス出来る花茶です。」
ガラスのティーポットをテーブルに置く。
「おぉー中で花が咲いてる、綺麗。」
「ええ、早くユラちゃんもコレが見れたら良いですね。」
サフィーナはぬる目に淹れたお茶をユラの前に置き両手で持たせそっと飲ませてあげている。
「・・・おいしいです。」
ユラはポツリと言う。
「ありがとうございます。」
サフィーナは優しく声をかける。
「そう言えばそこの壁ドア出来たけど何があるの?」
出入口のドアでは無く左側の壁にあるドアを指さして千春は言う。
「そちらはチハルの寝室です。」
「えぇ?王城にも私の寝室作るって言ってたじゃん、あ、でもダミーって言ってたなぁ。」
「そうです、チハルがあちらの世界に戻っている間はどちらに居てもおかしくないようにしています。」
「ほぇー。」
「それから右の壁にも扉を付けます、こちらがチハルの客間になり誰か来るときはそちらに入ってもらいます、今改装中ですけどね。」
「ここは?」
「チハルの寛ぐプライベートな部屋になります、チハルが学校に行っている間は私が待機する場所でもありますね。」
「モリアンは?」
「隣の部屋で来客が来ないか待機します。」
「一日中?」
「はい。」
「・・・暇じゃない?」
「いえ?お茶を飲みながら本読んだりしてますから、寛がせてもらってますよ。」
サフィーナはクスクス笑う。
「モリアンも本読みながらお茶を飲んでんの?想像つかないわ。」
「いえ、あの子はじっとしてられないのか掃除したり外を眺めたり好き勝手してますね。」
「良いの?それ。」
「ええ、本来付き人の主人が居ないという事自体があり得ないのですが、チハルの場合は特殊なので、チハルの不在中は部屋で待機と言う制限以外、自由にさせて貰っています。」
ユラは耳をピクピク動かしながら2人の会話を聞いていた、そして入口の方を向き耳を動かした、それを千春とサフィーナは「なに?」と見ていた。
コンコンコン
「モリアン戻りましたー!」
ドアの向こうから元気な声が聞こえる。
「はーいおかえりー入っといでー。」
千春は声をかける。
「ただいまです!」
「はい、おかえり。」
「もう少し静かに戻ってきなさいな。」
「・・・・・」
2人は呆れる様に答え、ユラは耳をピクピク動かしている。
「どうです?何かわかりました?」
「んー・・・目の怪我とか失明の原因から出る症状が色々ありすぎて回復させるイメージが湧かないんだよねー。」
「一つ一つ試してみたらどうですか?」
「それがね・・・その一つごとの症状を幾ら見ても意味わからん!」
「うわぁ、それじゃぁ治療掛ける時に『見えるようになれ』とか『元に戻れ』って掛ければいんじゃないです?」
「え?そんなんで良いの?」
「良いんじゃないですか?実際教会の人達が傷を治す時チハルさんみたいに考えながら回復掛けてないと思うんですよねー。」
「そうですね、チハルの世界の医学と言う物を聞いた限りでは教会の者が解ってるとは思えませんね。」
モリアンの言葉にサフィーナも同意する。
「そうかぁ・・・それじゃぁMP回復したらそれで魔法かけてみるかなー・・・『鑑定』、おー18まで回復した、魔法掛けても良いかな?」
「ダメです。」
被り気味で止めるサフィーナ。
「なんで?」
「チハルの回復で使う魔力がどれくらい消費するか分かりません、傷によって使う魔力が上下するなら万全でやるべきです。」
「もー過保護なんだから。」
「過保護じゃありません、仮に魔力を全部使い切ったら意識無くなって倒れますからね?酷いと数日寝たままとか困るでしょう?」
「はい!困ります!」
「では明日万全の状態でやりましょうね。」
「はーい。」
素直に千春は返事をする、サフィーナも納得してくれたようでホッとしていた。
「・・・ごめんなさい。」
ユラは自分の為に色々と考えたりしている3人に申し訳なく思い謝る。
「ユラちゃんは悪くないよ?」
「そうです!悪いのはユラちゃんを殴った奴です!」
「えぇその通りです、多分もうこの世には居ませんけどね。」
3人はユラを宥める。
「ありがとうございます。」
ホッとしたのか少し笑みを溢し3人にお礼を言う、そしてユラのお腹から可愛い音がする
くぅ・・
「あら、そう言えばあれから結構時間が経ちましたね、なにか食べれる物を持ってきましょうか。」
「そだね、ちょっとお腹すいたねー。」
「私食堂から何か持ってきますよ!?」
3人は顔を赤くし俯くユラにフォローする。
「そう言えばユラちゃんちゃんとご飯もらってたの?」
「おひるとよるにパンをたべてました。」
「パン・・・アレか。」
天井を仰ぎながら千春は苦笑いをする、あの固いパンか・・・と。
「サフィー、ちょっとあっちでお腹に溜まる物買ってくる、モリアン!ちょっとソーサーサイズの小皿を多めに準備しといて!」
そう言って千春は扉を開け日本に戻る、そしてコンビニへガンダする、コンビニに着いた千春はあまり持つことはない買い物かごを手にしてスイーツコーナーへ行く
「よし!最高に美味しいスイーツを食べさせて笑顔にさせてやるぞー。」
そう言ってショートケーキやチーズケーキ、シュークリーム、プリン、を人数分、お菓子コーナーで一口サイズのお菓子をぽいぽいっと入れる。
「はい、コレお願いします!スプーンとフォークも多めに、袋もお願いします!」
レジに持って行き店員に言う、そして袋に入れて貰ったらケーキが崩れない様にそっと、でも走る。
「たっだいまあ!」
「お帰りなさい、早いですねモリアンはまだ帰ってきてませんよ。」
「マジか、まぁいいや取りあえず並べておくね。」
そういって買ってきたスイーツをテーブルに置いていく。
「いっぱい買ってきましたね、凄い甘い匂いが・・・高かったのではないですか?」
「だいじょーぶ!最近は朝ご飯までコッチで食べてるしお小遣いまで手出してないからね。」
千春は最初はコレだろうとショートケーキを開ける、ふわっと漂う甘い匂い、ユラが鼻をぴくっとさせる。
「もどりましたー!うわぁチハルさん早い!」
ワゴンに食器を乗せ部屋に入ってくる。
「いいタイミングだね、とりあえずお皿4枚いい?」
「はーい。」
モリアンはテーブルにお皿を並べる、チハルは1つずつ皿に並べケーキフィルムを剥がしていく。
「おっけー皆座って食べよう。」
千春はユラの横に座り小さくフォークで取る、そしてユラに「あーんして」と口を開けさせる。
「あーん?」
ユラは意味が分からずオウム返しするが、「あーん」と言った時に口に入れられた。
「んむぐ!・・・むぐむぐ」
小さな口でもぐもぐ咀嚼する、そして満面の笑みを浮かべる。
「どう?美味しい?」
コクコクコクコク
必死に上下に頭を振る。
「はい、あーん。」
もうユラは意味が分かったようでパカっと口を開ける、小さな口を大きく、それをみて千春はとても嬉しくゆっくり口にケーキを入れる。
モグモグモグモグ・・・・・
「チハル、代わりましょうか?」
「やだ、コレは役得、このケーキは私が食べさせる!」
「えー!私はこっちのケーキあげます!次私の番で!」
「いえ、次は私です、モリアンは黙って食べてなさい。」
「・・もぐもぐもぐ・・・あーん」
美味しそうに食べるユラを3人は笑顔で見つめる、ほんの先ほどまで牢屋の中で絶望しかなかった少女は今満面の笑みでコンビニスイーツを味わっていた。
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