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鶏ガラ玉子スープ!
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「はぁぁ美味しかったー!」
「お粗末様です。」
「揚げた鶏があんなに美味しいなんて知りませんでした。」
モリアンは大満足のようで千春も嬉しかった。
「モリアンはマヨネーズがあったら何でも美味しいんじゃないの?」
「それは言えてますね、あんまり食べ過ぎたらだめですよ。」
「はーい!わかってまーす。」
千春もサフィーナも分かってないなと目を合わせ笑い合う。
「チハルさん、そろそろ鶏骨良い感じじゃないですか?」
そう言ってくるのは1時間ずっと鍋を見ていたシャリーちゃんだ。
「そうだね、本当は3時間くらい煮ても良かったんだけど王様達の夕食に間に合わないだろうしちょっと味見してみましょうかー。」
厨房に入り鍋を覗き込む。
「うん、いい感じだね、ちょっと小鍋借りますね。」
「お?出来たのか?」
ルノアーさんが気付いて見に来た。
「うん、いい感じで出来たんじゃないかなー、だいたい鶏ガラ1匹分で1リットルくらいのダシを出す感じで水の調整しながら作ってください。」
そして小さな器に味見用で少し、それと小鍋におたまでスープを掬い入れる、
「はい、ルノアーさんちょっと飲んでみて。」
「ありがとう・・・・・・うん、鶏の骨を煮込むだけでこれだけ風味が出るんだな。」
「ちょっと味の調節しますね、これに塩を少し入れます、あと胡椒もぱらっと入れましょうか。」
そして軽く混ぜ小さな器にちょびっと入れ千春も飲んでみる。
「うまっ、めっちゃ味出るねこの鶏。」
そう言ってまた少し入れた鶏ガラスープをルノアーさんに渡す。
「はい、ちょっと飲んでみて。」
ルノアーは受け取り味見をする。
「・・・美味いな!塩と胡椒を入れるだけでこんなに味が引き立つのか!もうこれだけで十分スープで出せるな。」
「そうだよー、これ今まで捨ててたんだよー、勿体ないでしょ。」
そう言いながら玉子を一つ器でかき混ぜ溶き卵を流し込む。
「そんでここに水溶き片栗粉を入れまーす。」
軽く沸騰させ中華風な玉子スープを作る。
「モリアン小さい器を5個もってきてー。」
「はーい。」
そして器に玉子スープを入れシャリーちゃんに渡す。
「はい、シャリーちゃんが1時間頑張ってアク取りしたスープの出来上がりだよ、この玉子スープは一番に飲ませてあげよ~。」
ほいっとシャリーに渡す、シャリーはゆっくり口をつけ飲む。
「美味しい、めちゃくちゃ美味しいです!」
「がんばった甲斐が有ったでしょ、このスープをベースに色んな料理が出来るからね。」
説明しながらルノアー、サフィーナ、モリアンの分も注ぐ。
「はい、風味付けでゴマ油を垂らすと香りも良くなるよ。」
「ゴマ油か、聞いたことは有るな商会に話して取り寄せてみるか。」
ルノアーはそう言いながらトロミの付いたたまごスープを飲む。
「凄いな、塩と胡椒の後に玉子と片栗粉を入れるだけでまたこんなに変わるのか、勉強になるな。」
「こっちは暖かいからトロミ無しの方が飲みやすいかもね、冬はスープが冷えにくいし温まるよ、それじゃその大鍋に入ってる鶏ガラを捨てるから一回他の鍋に移そうか、中の野菜と骨は捨てちゃっていいからね。」
「分った、それじゃぁ・・・。」
「私が最後までやります!」
ルノアーが他の人にさせようと声を掛ける前にシャリーが声を上げた。
「おう、それじゃその鍋にスープだけ移し替えてくれ。」
「はい!」
自分が手間をかけたスープが思いの他美味しかった、それが嬉しく最後までやりたいと笑顔でルノアーに返事をする。
「ちょっと塩とか入れただけでこんなに美味しいスープが出来るのにまだ他にも作れるの?」
サフィーナが千春に問いかける。
「うん、クリームシチューとか煮込みとか色々作れるよ。」
「食べたい!」
「今日は千春食堂店じまいでーす、帰って勉強してお風呂入って寝まーす。」
「えぇぇぇ!・・・いたっ!」
モリアンがブーイングを出した所でサフィーナの脳天チョップが炸裂した。
「チハルも忙しいんですよ、わざわざ2品も料理を教えてくれたのに文句を言わない!」
「はーい、チハルさんごめんなさい。」
千春は何も言わず微笑みながらモリアンがチョップされた頭をナデナデしてあげる。
「モリアンが美味しそうに食べてくれるのを見るのも楽しいし、また何か作ってあげるよ、今日は帰るけどね。」
「チハルさん、このスープは王族に今日出してもいいか?」
「いいよー、そのつもりで簡単な料理にしたからね、ちょっと時間掛かってもいいなら色々作れるんだけど今日はちょっと買い物して遅くなったから、明日は早めに来て手の込んだ料理作ってみる?」
「良いのか?それじゃ明日は鶏ガラスープってのを早めに作ってこの状態にしておくから宜しく頼む。」
「おっけー!冷蔵庫に入れてたら2~3日は持つけど作れるなら使い切っても良いからね。」
「ああ、兵士や侍女の夕食にも出してやるとするよ。」
そう返事をし食器を片付けようと思ったらサフィーナがもう片付けていた、さすが侍女、気が利く、モリアンはスープを濾しながら移し替えているシャリーを見ていた、「働けよお前」と思いながら苦笑いをしつつ帰る準備をする。
「チハル様。」
「うわぁ!!!・・・・な、なんですか?エリーナさん。」
後ろに王妃の侍女エリーナが立っていた。
「後ろから申し訳ありません、王妃殿下がお呼びですが如何致しますか?」
「それは任意でしょうか・・・強制でしょうか・・・・。」
「『何故こちらに来てるのに顔を出さないのかしら、呼んできて。』との事です。」
(もう強制じゃん・・・)チラッとサフィーナを見るとスンっとしたすまし顔で目を瞑っていた。
明らかにこっちに振るなと言わんばかりに、モリアンも斜め上を見ながらすました顔をしていた。
「・・・・はい、お伺いします。」
「では。」
そう言うとエリーナは千春を連れ厨房を出る、サフィーナとモリアンも付いてきた。
数分ほど歩き見覚えのある扉に辿り着いた、もちろんマルグリット王妃の自室である。
「チハル様を御連れしました。」
扉の前に着くと声を掛け返答を待たず扉を開く。
「いらっしゃいチハル。」
口元は笑っているが目が笑っていない、コレは結構怒ってるなー・・・と千春は考える、どう切り抜けるか!そして言いたくは無いが、まだ早いからと自重している言葉をかけた。
「ただいまかえりました・・・オカアサマ」
「!!!あらあらあらあら、お帰りチハル、こっちに来てるって聞いたのに顔を出してくれないから寂しかったじゃない!」
効果大!クリティカルヒットであった。
「あの、来週から試験で平日は勉強しないといけないので夕食を取ったらすぐ帰る予定なんです。」
「そうなの?そう言う事なら言ってくれたらよかったのに、夕食は一緒に食べるの?」
「今日はもう食堂で頂きまして、少しですが料理長に新しいレシピをお教えしましたので今日のスープは美味しいですよ。」
マルグリットの機嫌も直りホッとしながら今日のスープの話で誤魔化す、笑顔は忘れない。
「それじゃぁ試験が終わるまでは私も我慢するわ、でも7日に一度お休みは有るのでしょう?その時はおいでなさい、『おかあさま』と一緒に過ごしましょうね。」
ニッコリと微笑みながら言っているが千春はかなりの圧を感じていた、少なくとも今断ったらまた眉間に皺がよるだろうな・・・と。
「・・・・はい、土曜・・・5日後にお伺いします。」
「待ってるわ、それじゃ夕食は楽しみね、フフッ」
「それでは失礼いたします。」
ペコリと頭を下げ扉に向かう、扉の所で後ろからそっと抱きしめられる。
「メグ様?」
「あら、お母様じゃないの?でも呼んでくれて嬉しかったわ、こちらに来た時は出来たら顔を見せて欲しいの、またいらっしゃいね。」
「はい。」
そういって開放される、千春も抱きしめられ暖かくなり笑顔で返事をする、そしてマルグリットの部屋を出てサフィーナとモリアンを連れ門の部屋まで帰り着いた。
「生きた心地しませんでした。」
モリアンはそう言いながらブルっと震えた。
「そりゃちょっと怖かったけど何とか切り抜けれたから良かったわ、今度から怒られそうな時はあれで逃げよう。」
「チハル、何度も使うと効果ないわよ?」
サフィーナはまったく・・・と言わんばかりに千春を見る。
「あれが氷の魔女・・・片鱗を見ました・・(ボソッ)」
「モーリーアーンー。」
モリアンが小さく呟くとサフィーナが脳天チョップをかました。
「痛ーい!サフィーナのチョップ痛い!」
「貴女がいらない事を言うからでしょう、不敬で罰せられますよ?」
サフィーナがモリアンを窘める。
「で、氷の魔女ってなに?」
千春が突っ込む。
「「・・・・」」
侍女2人は黙る。
「うん、言えないのね、んじゃ誰に聞いたら不敬じゃなく教えてもらえそう?」
「ローレル魔導士団長ですかね?」
自分の失言も棚に上げさらっと言うモリアン。
「おっけー、なんとなく聞かなくても想像出来るけど聞けそうな時聞いてみよっと、それじゃ今日は帰るから、お仕事お疲れ様!明日は学校終わったらすぐ帰るから6時くらいには来るね!」
「はい、午後2鐘頃ですね、了解致しました、それではお休みなさいチハル。」
「チハルさんまた明日!お休みなさーい。」
3人は笑いながら手を振り千春はクローゼットを閉める。
「はー、メグ様怒らせたらヤバいって事は良く分かったわー、さーて試験勉強しますかね!」
そう言いつつも後ろからハグしてもらった事を思いだしニヤニヤしながら机に向かった。
「お粗末様です。」
「揚げた鶏があんなに美味しいなんて知りませんでした。」
モリアンは大満足のようで千春も嬉しかった。
「モリアンはマヨネーズがあったら何でも美味しいんじゃないの?」
「それは言えてますね、あんまり食べ過ぎたらだめですよ。」
「はーい!わかってまーす。」
千春もサフィーナも分かってないなと目を合わせ笑い合う。
「チハルさん、そろそろ鶏骨良い感じじゃないですか?」
そう言ってくるのは1時間ずっと鍋を見ていたシャリーちゃんだ。
「そうだね、本当は3時間くらい煮ても良かったんだけど王様達の夕食に間に合わないだろうしちょっと味見してみましょうかー。」
厨房に入り鍋を覗き込む。
「うん、いい感じだね、ちょっと小鍋借りますね。」
「お?出来たのか?」
ルノアーさんが気付いて見に来た。
「うん、いい感じで出来たんじゃないかなー、だいたい鶏ガラ1匹分で1リットルくらいのダシを出す感じで水の調整しながら作ってください。」
そして小さな器に味見用で少し、それと小鍋におたまでスープを掬い入れる、
「はい、ルノアーさんちょっと飲んでみて。」
「ありがとう・・・・・・うん、鶏の骨を煮込むだけでこれだけ風味が出るんだな。」
「ちょっと味の調節しますね、これに塩を少し入れます、あと胡椒もぱらっと入れましょうか。」
そして軽く混ぜ小さな器にちょびっと入れ千春も飲んでみる。
「うまっ、めっちゃ味出るねこの鶏。」
そう言ってまた少し入れた鶏ガラスープをルノアーさんに渡す。
「はい、ちょっと飲んでみて。」
ルノアーは受け取り味見をする。
「・・・美味いな!塩と胡椒を入れるだけでこんなに味が引き立つのか!もうこれだけで十分スープで出せるな。」
「そうだよー、これ今まで捨ててたんだよー、勿体ないでしょ。」
そう言いながら玉子を一つ器でかき混ぜ溶き卵を流し込む。
「そんでここに水溶き片栗粉を入れまーす。」
軽く沸騰させ中華風な玉子スープを作る。
「モリアン小さい器を5個もってきてー。」
「はーい。」
そして器に玉子スープを入れシャリーちゃんに渡す。
「はい、シャリーちゃんが1時間頑張ってアク取りしたスープの出来上がりだよ、この玉子スープは一番に飲ませてあげよ~。」
ほいっとシャリーに渡す、シャリーはゆっくり口をつけ飲む。
「美味しい、めちゃくちゃ美味しいです!」
「がんばった甲斐が有ったでしょ、このスープをベースに色んな料理が出来るからね。」
説明しながらルノアー、サフィーナ、モリアンの分も注ぐ。
「はい、風味付けでゴマ油を垂らすと香りも良くなるよ。」
「ゴマ油か、聞いたことは有るな商会に話して取り寄せてみるか。」
ルノアーはそう言いながらトロミの付いたたまごスープを飲む。
「凄いな、塩と胡椒の後に玉子と片栗粉を入れるだけでまたこんなに変わるのか、勉強になるな。」
「こっちは暖かいからトロミ無しの方が飲みやすいかもね、冬はスープが冷えにくいし温まるよ、それじゃその大鍋に入ってる鶏ガラを捨てるから一回他の鍋に移そうか、中の野菜と骨は捨てちゃっていいからね。」
「分った、それじゃぁ・・・。」
「私が最後までやります!」
ルノアーが他の人にさせようと声を掛ける前にシャリーが声を上げた。
「おう、それじゃその鍋にスープだけ移し替えてくれ。」
「はい!」
自分が手間をかけたスープが思いの他美味しかった、それが嬉しく最後までやりたいと笑顔でルノアーに返事をする。
「ちょっと塩とか入れただけでこんなに美味しいスープが出来るのにまだ他にも作れるの?」
サフィーナが千春に問いかける。
「うん、クリームシチューとか煮込みとか色々作れるよ。」
「食べたい!」
「今日は千春食堂店じまいでーす、帰って勉強してお風呂入って寝まーす。」
「えぇぇぇ!・・・いたっ!」
モリアンがブーイングを出した所でサフィーナの脳天チョップが炸裂した。
「チハルも忙しいんですよ、わざわざ2品も料理を教えてくれたのに文句を言わない!」
「はーい、チハルさんごめんなさい。」
千春は何も言わず微笑みながらモリアンがチョップされた頭をナデナデしてあげる。
「モリアンが美味しそうに食べてくれるのを見るのも楽しいし、また何か作ってあげるよ、今日は帰るけどね。」
「チハルさん、このスープは王族に今日出してもいいか?」
「いいよー、そのつもりで簡単な料理にしたからね、ちょっと時間掛かってもいいなら色々作れるんだけど今日はちょっと買い物して遅くなったから、明日は早めに来て手の込んだ料理作ってみる?」
「良いのか?それじゃ明日は鶏ガラスープってのを早めに作ってこの状態にしておくから宜しく頼む。」
「おっけー!冷蔵庫に入れてたら2~3日は持つけど作れるなら使い切っても良いからね。」
「ああ、兵士や侍女の夕食にも出してやるとするよ。」
そう返事をし食器を片付けようと思ったらサフィーナがもう片付けていた、さすが侍女、気が利く、モリアンはスープを濾しながら移し替えているシャリーを見ていた、「働けよお前」と思いながら苦笑いをしつつ帰る準備をする。
「チハル様。」
「うわぁ!!!・・・・な、なんですか?エリーナさん。」
後ろに王妃の侍女エリーナが立っていた。
「後ろから申し訳ありません、王妃殿下がお呼びですが如何致しますか?」
「それは任意でしょうか・・・強制でしょうか・・・・。」
「『何故こちらに来てるのに顔を出さないのかしら、呼んできて。』との事です。」
(もう強制じゃん・・・)チラッとサフィーナを見るとスンっとしたすまし顔で目を瞑っていた。
明らかにこっちに振るなと言わんばかりに、モリアンも斜め上を見ながらすました顔をしていた。
「・・・・はい、お伺いします。」
「では。」
そう言うとエリーナは千春を連れ厨房を出る、サフィーナとモリアンも付いてきた。
数分ほど歩き見覚えのある扉に辿り着いた、もちろんマルグリット王妃の自室である。
「チハル様を御連れしました。」
扉の前に着くと声を掛け返答を待たず扉を開く。
「いらっしゃいチハル。」
口元は笑っているが目が笑っていない、コレは結構怒ってるなー・・・と千春は考える、どう切り抜けるか!そして言いたくは無いが、まだ早いからと自重している言葉をかけた。
「ただいまかえりました・・・オカアサマ」
「!!!あらあらあらあら、お帰りチハル、こっちに来てるって聞いたのに顔を出してくれないから寂しかったじゃない!」
効果大!クリティカルヒットであった。
「あの、来週から試験で平日は勉強しないといけないので夕食を取ったらすぐ帰る予定なんです。」
「そうなの?そう言う事なら言ってくれたらよかったのに、夕食は一緒に食べるの?」
「今日はもう食堂で頂きまして、少しですが料理長に新しいレシピをお教えしましたので今日のスープは美味しいですよ。」
マルグリットの機嫌も直りホッとしながら今日のスープの話で誤魔化す、笑顔は忘れない。
「それじゃぁ試験が終わるまでは私も我慢するわ、でも7日に一度お休みは有るのでしょう?その時はおいでなさい、『おかあさま』と一緒に過ごしましょうね。」
ニッコリと微笑みながら言っているが千春はかなりの圧を感じていた、少なくとも今断ったらまた眉間に皺がよるだろうな・・・と。
「・・・・はい、土曜・・・5日後にお伺いします。」
「待ってるわ、それじゃ夕食は楽しみね、フフッ」
「それでは失礼いたします。」
ペコリと頭を下げ扉に向かう、扉の所で後ろからそっと抱きしめられる。
「メグ様?」
「あら、お母様じゃないの?でも呼んでくれて嬉しかったわ、こちらに来た時は出来たら顔を見せて欲しいの、またいらっしゃいね。」
「はい。」
そういって開放される、千春も抱きしめられ暖かくなり笑顔で返事をする、そしてマルグリットの部屋を出てサフィーナとモリアンを連れ門の部屋まで帰り着いた。
「生きた心地しませんでした。」
モリアンはそう言いながらブルっと震えた。
「そりゃちょっと怖かったけど何とか切り抜けれたから良かったわ、今度から怒られそうな時はあれで逃げよう。」
「チハル、何度も使うと効果ないわよ?」
サフィーナはまったく・・・と言わんばかりに千春を見る。
「あれが氷の魔女・・・片鱗を見ました・・(ボソッ)」
「モーリーアーンー。」
モリアンが小さく呟くとサフィーナが脳天チョップをかました。
「痛ーい!サフィーナのチョップ痛い!」
「貴女がいらない事を言うからでしょう、不敬で罰せられますよ?」
サフィーナがモリアンを窘める。
「で、氷の魔女ってなに?」
千春が突っ込む。
「「・・・・」」
侍女2人は黙る。
「うん、言えないのね、んじゃ誰に聞いたら不敬じゃなく教えてもらえそう?」
「ローレル魔導士団長ですかね?」
自分の失言も棚に上げさらっと言うモリアン。
「おっけー、なんとなく聞かなくても想像出来るけど聞けそうな時聞いてみよっと、それじゃ今日は帰るから、お仕事お疲れ様!明日は学校終わったらすぐ帰るから6時くらいには来るね!」
「はい、午後2鐘頃ですね、了解致しました、それではお休みなさいチハル。」
「チハルさんまた明日!お休みなさーい。」
3人は笑いながら手を振り千春はクローゼットを閉める。
「はー、メグ様怒らせたらヤバいって事は良く分かったわー、さーて試験勉強しますかね!」
そう言いつつも後ろからハグしてもらった事を思いだしニヤニヤしながら机に向かった。
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