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手抜き玉子サンドイッチ
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「あ゛~~~~~。」
千春はあれから部屋に戻り・・・魔法が使えるか色々試しているうちに寝るのが遅くなってしまった、結局何も使えず、魔力も感じる事は出来なかった。
「手の平が暖かく・・ならなかったなー、まぁいいか今日教えてくれるって言ってたし!」
そして歯磨き、着替えと準備し朝ごはんである・・・が。
「8時か、誰かいるかなぁ?」
そう言うと扉をそーーーっと開け覗いてみるが誰もいない。
(そりゃそうか、居るわけないよねー。)
と思いつつ扉を抜け、小洒落た感じに模様替えされた召喚部屋をうろつく、そして備え付けられたテーブルの前に行き、椅子に座ろうとしたその時ドアからノックの音が聞こえた。
コンコン
「サフィーナです、チハル様いらっしゃいますか?」
「はぁああい!!!??」
「・・・・入ってもよろしいですか?」
「は、ははははい!どうぞ!」
ガチャりとドアを開け侍女のサフィーナが恭しく礼をし入室してくる、手にはティーセットを乗せたワゴンがあり、何もなかったようにドアを閉めチハルと目を合わせニコリとほほ笑む。
「いらっしゃいませ、お茶をお持ちしましたがお飲みになりますか?」
「あ、はい・・・頂きます」
そう言うとサフィーナはケトルに手を翳し詠唱を始める、ほんの少しの時間で湯気が出てきた。
「ふぁぁぁ・・・魔法ですか?」
「はい、生活魔法の一つでお湯を沸かす呪文です、紅茶の温度に合わせるのに結構コツがいるんですよ?」
そう言い微笑むサフィーナ。
「はぁぁぁ。」
ため息を吐きながらそれを眺める、洗練された手付きで紅茶を準備する、そしてティーポットへお湯を注ぎ少々待ち、ティーカップに先入れしたお湯を捨て紅茶を注ぎ千春の前へ。
「・・・うまっ!紅茶ってこんなに美味しいんですね。」
「フフッ・・・昨日もお飲みになりましたよ?」
「いやぁ昨日はいきなり場所が変わったみたいだったし、すぐにあの二人が来たから味わえなかったんですよ・・・そういえば私が来てすぐにサフィーナさん来ましたけど偶々なんですか?」
「いえ、師団長様が今朝この部屋に細工をされまして、チハル様が来られると、私が分かるように魔法を設置されたんです、その話を今丁度したばかりで戻る所だったのです、ティーセットは隣の部屋に準備して在りましたので。」
そう言いながらサフィーナは耳に付いているイヤリングを人差し指でツンっと触っていた、どうやら千春が扉を使うとサフィーナのイヤリングから小さな音がなるらしい。
「へぇー師団長すごー。」
そして紅茶を飲みつつ、なにげなーい女子トークをする2人、サフィーナの落ち着き、見た目も大人の女性と言う感じだが、実は千春と同い年であったことに若干の、いやかなりのショックを受ける千春であった。
ぐぅぅぅ~~
「あぁぁぁ朝ごはんまだだったあ!」
起きて準備はしたものの、朝食を食べていない千春はバタバタとしながら扉の向こう、自分の家へ戻ろうとするがサフィーナから声がかかる。
「もし宜しければご準備致しましょうか?」
「あ、いや、部屋に戻ればあるし!徒歩20歩くらいだし大丈夫だよ。」
「では、紅茶を入れなおしますので、こちらでお食べになりますか?徒歩20歩ですし。」
そう言ってニコニコしながら紅茶の準備をするサフィーナ。
「うん、それじゃ2~3分で作ってくるね。」
部屋に戻った千春は扉も開けたままキッチンに立つ、扉から丸見えだ。
「んーサンドイッチにするかー。」
千春は食パンを1cm程に薄く4枚切りバターを塗る、溶き卵をささっと作りスクランブルエッグに、それをボールへ入れマヨネーズを少しとブラックペッパー和えて玉子サンドを作り、ランチプレートに乗せて異世界の部屋へ持って行く。
「ただいまー!」
「紅茶をお注ぎいたしますね。」
「ありがとう!いっただっきまーす!」
パクパク齧り付く千春、それを見ていたサフィーナは目を見張る。
「チハル様・・・それは、パンですか?」
「うん、ひょくぱんだお。」
口をもぐもぐしながら返事を返す。
「あ、すみません、食べ終わってからでも大丈夫ですから、それにしてもそんな真っ白な・・・とても柔らかそうな・・・そちらのパンはとても美味しそうですね。」
「そう?ただの食パンだけどね、中身は手抜き玉子サンドだけど。」
紅茶を飲みつつそう答えるが、サフィーナの目は玉子サンドに釘付だった。
「一つ食べる?まだ作れるけど。」
にっこりしながらサフィーナにプレートごと前に出す、しかしサフィーナは遠慮や侍女としての対応もあり中々手に付けず、しかし目は玉子サンドに。
どうしたもんかと思った千春は玉子サンドを一つつかみ・・・。
「はい!サフィーナさん!あーーーん!」
「!?」
有無を言わさずと言うのはこう言う事であろう、口まで持って行き思わず開けてしまったサフィーナの口に押し込んだ。
「!!!!」
「へへー、おいしい?」
コクコクと縦に首を振るサフィーナ、初めての食パン、そしてマヨネーズの酸味にこちらではかなり高価である黒胡椒。
サフィーナは残りの玉子サンドを受け取り、恥ずかしそうに、しかしとても満足そうに食べ終わった。
「サフィーナさんもそこに座って紅茶のみません?一人で座ってるの寂しいんで・・・お願いっ!」
ちょっと下から覗き込む感じの上目使いでお願いする。
そういうのは男にするものであって同い年の女性にするものではないのだが、千春が寂しいからお願いと言われて、断るのもどうかと思い了承するサフィーナ、自分の紅茶と千春の紅茶をまた入れ座る。
そして淑女とは言い難い女の子二人のガールズトークが始まり、待ち合わせであるお昼になるまでに二人は『様』も『さん』もつけない名前で呼び合うまでに仲良くなった。
千春はあれから部屋に戻り・・・魔法が使えるか色々試しているうちに寝るのが遅くなってしまった、結局何も使えず、魔力も感じる事は出来なかった。
「手の平が暖かく・・ならなかったなー、まぁいいか今日教えてくれるって言ってたし!」
そして歯磨き、着替えと準備し朝ごはんである・・・が。
「8時か、誰かいるかなぁ?」
そう言うと扉をそーーーっと開け覗いてみるが誰もいない。
(そりゃそうか、居るわけないよねー。)
と思いつつ扉を抜け、小洒落た感じに模様替えされた召喚部屋をうろつく、そして備え付けられたテーブルの前に行き、椅子に座ろうとしたその時ドアからノックの音が聞こえた。
コンコン
「サフィーナです、チハル様いらっしゃいますか?」
「はぁああい!!!??」
「・・・・入ってもよろしいですか?」
「は、ははははい!どうぞ!」
ガチャりとドアを開け侍女のサフィーナが恭しく礼をし入室してくる、手にはティーセットを乗せたワゴンがあり、何もなかったようにドアを閉めチハルと目を合わせニコリとほほ笑む。
「いらっしゃいませ、お茶をお持ちしましたがお飲みになりますか?」
「あ、はい・・・頂きます」
そう言うとサフィーナはケトルに手を翳し詠唱を始める、ほんの少しの時間で湯気が出てきた。
「ふぁぁぁ・・・魔法ですか?」
「はい、生活魔法の一つでお湯を沸かす呪文です、紅茶の温度に合わせるのに結構コツがいるんですよ?」
そう言い微笑むサフィーナ。
「はぁぁぁ。」
ため息を吐きながらそれを眺める、洗練された手付きで紅茶を準備する、そしてティーポットへお湯を注ぎ少々待ち、ティーカップに先入れしたお湯を捨て紅茶を注ぎ千春の前へ。
「・・・うまっ!紅茶ってこんなに美味しいんですね。」
「フフッ・・・昨日もお飲みになりましたよ?」
「いやぁ昨日はいきなり場所が変わったみたいだったし、すぐにあの二人が来たから味わえなかったんですよ・・・そういえば私が来てすぐにサフィーナさん来ましたけど偶々なんですか?」
「いえ、師団長様が今朝この部屋に細工をされまして、チハル様が来られると、私が分かるように魔法を設置されたんです、その話を今丁度したばかりで戻る所だったのです、ティーセットは隣の部屋に準備して在りましたので。」
そう言いながらサフィーナは耳に付いているイヤリングを人差し指でツンっと触っていた、どうやら千春が扉を使うとサフィーナのイヤリングから小さな音がなるらしい。
「へぇー師団長すごー。」
そして紅茶を飲みつつ、なにげなーい女子トークをする2人、サフィーナの落ち着き、見た目も大人の女性と言う感じだが、実は千春と同い年であったことに若干の、いやかなりのショックを受ける千春であった。
ぐぅぅぅ~~
「あぁぁぁ朝ごはんまだだったあ!」
起きて準備はしたものの、朝食を食べていない千春はバタバタとしながら扉の向こう、自分の家へ戻ろうとするがサフィーナから声がかかる。
「もし宜しければご準備致しましょうか?」
「あ、いや、部屋に戻ればあるし!徒歩20歩くらいだし大丈夫だよ。」
「では、紅茶を入れなおしますので、こちらでお食べになりますか?徒歩20歩ですし。」
そう言ってニコニコしながら紅茶の準備をするサフィーナ。
「うん、それじゃ2~3分で作ってくるね。」
部屋に戻った千春は扉も開けたままキッチンに立つ、扉から丸見えだ。
「んーサンドイッチにするかー。」
千春は食パンを1cm程に薄く4枚切りバターを塗る、溶き卵をささっと作りスクランブルエッグに、それをボールへ入れマヨネーズを少しとブラックペッパー和えて玉子サンドを作り、ランチプレートに乗せて異世界の部屋へ持って行く。
「ただいまー!」
「紅茶をお注ぎいたしますね。」
「ありがとう!いっただっきまーす!」
パクパク齧り付く千春、それを見ていたサフィーナは目を見張る。
「チハル様・・・それは、パンですか?」
「うん、ひょくぱんだお。」
口をもぐもぐしながら返事を返す。
「あ、すみません、食べ終わってからでも大丈夫ですから、それにしてもそんな真っ白な・・・とても柔らかそうな・・・そちらのパンはとても美味しそうですね。」
「そう?ただの食パンだけどね、中身は手抜き玉子サンドだけど。」
紅茶を飲みつつそう答えるが、サフィーナの目は玉子サンドに釘付だった。
「一つ食べる?まだ作れるけど。」
にっこりしながらサフィーナにプレートごと前に出す、しかしサフィーナは遠慮や侍女としての対応もあり中々手に付けず、しかし目は玉子サンドに。
どうしたもんかと思った千春は玉子サンドを一つつかみ・・・。
「はい!サフィーナさん!あーーーん!」
「!?」
有無を言わさずと言うのはこう言う事であろう、口まで持って行き思わず開けてしまったサフィーナの口に押し込んだ。
「!!!!」
「へへー、おいしい?」
コクコクと縦に首を振るサフィーナ、初めての食パン、そしてマヨネーズの酸味にこちらではかなり高価である黒胡椒。
サフィーナは残りの玉子サンドを受け取り、恥ずかしそうに、しかしとても満足そうに食べ終わった。
「サフィーナさんもそこに座って紅茶のみません?一人で座ってるの寂しいんで・・・お願いっ!」
ちょっと下から覗き込む感じの上目使いでお願いする。
そういうのは男にするものであって同い年の女性にするものではないのだが、千春が寂しいからお願いと言われて、断るのもどうかと思い了承するサフィーナ、自分の紅茶と千春の紅茶をまた入れ座る。
そして淑女とは言い難い女の子二人のガールズトークが始まり、待ち合わせであるお昼になるまでに二人は『様』も『さん』もつけない名前で呼び合うまでに仲良くなった。
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