156 / 159
G.F. - 大逆転編 -
page.633
しおりを挟む
…東京に戻ってきて、あれから3週間ほど経った。
今日は3月の第2火曜日。
3月になったんだから、少しは暖かくなってきたかなぁ…けど、まだ少し寒い。
今の時刻は午前9時16分。天候は生憎の雨。
場所は冴嶋プロダクションビルの4階。レッスンフロアの一室。
室内には詩織と僕と、正式に詩織のマネージャーとなった夕紀さん…だけ。
普段、詩織に演技の指導をしてくれている陽凪さんも、公貴くんも…まだ来てない。
演技トレーニングは、午前9時からと決まってる…つまり遅刻?
どうしたんだろ…あっ。
廊下に足音…やっと来たのかな?
公貴くんと陽凪さん。
『遅くなったな!詩織』
『ごめんねー詩織ちゃん。おはよう』
『おはようございます』
『あ、おはようございまぁす』
遅刻なのに、笑顔でトレーニングルームに入ってきた公貴くん。
それと陽凪さんも、申し訳無さそうな表情を見せながらも、何故か上機嫌そうだった。
『おい詩織』
『?』
『今日はいい報告をしてやろうか…?』
『…って、何?』
ぐいっと詩織の顔を覗き込んだ公貴くん。
詩織は少し迷惑そうに、チラリと公貴くんを見た。
『ねぇ公貴くん、私に報告させて』
『あ?』
今度は陽凪さんが、2人の間に入って公貴くんをじっと見た。
公貴くんも陽凪さんを見て…仕方なさそうに頷いて見せた。
詩織も僕も、夕紀さんも陽凪さんをじーっと見る。
『ねぇ詩織ちゃん』
『はい。私に報告って…何です?陽凪さん』
詩織にニコリと笑って見せた陽凪さん。
『詩織ちゃん、とあるドラマの撮影に呼ばれることになったのよ!』
『えっ?』
一瞬、驚いた表情を見せた詩織だったけど…。
『あー。ドラマ撮影の見学とか…』
『うぅん。一応ドラマ出演…って言っていいのかな?』
『誰が…ですか?陽凪さん?』
『違う違う。詩織ちゃんが』
『ええっ!?私が!?』
詩織。今度は本当に驚いた。
詩織の新人…女優デビュー?
『エキストラだけどな』
『えっ』
そう言った公貴くんを見て、詩織はまた驚いてた。
『…エキストラ?』
エキストラ…その意味を調べると《ストーリー上重要性の低い出演者》と書いてある。
つまり、RPGでいうところのmobキャラ…《村人A》とか言われたり《街角でただ立ってるだけの人》…みたいな感じ。
『だけどエキストラだって、ドラマにとっては大事な出演者よ。女優…というには程遠いけど…』
『はい…』
急に会話がトーンダウンしてしまった…。
『なぁ詩織』
呼ばれた詩織が、黙ったまま振り向いて公貴くんを見た。
『エキストラをナメんじゃねぇよ』
『えっ…うぅん。私、馬鹿になんかしてないよ…』
そう言った詩織を公貴くんは、普段見たことないぐらい真剣な眼差しで見て返した。
『エキストラからの初出演を経て、俳優や女優になった人だってたくさんいるんだぜ!』
『そうなんだ…』
『それに、本物の撮影現場を知らない詩織ちゃんが、初めて現場を見られるいい体験になるんじゃない?』
…確かに。
詩織は女優を目指す…とは言っても、本物の撮影現場のことなんて何も知らない。実際に見たこともない。
陽凪さんの言うとおり、まずはエキストラからドラマの撮影現場に触れて、参加してみるというのはいい経験かもしれない。
『そうですよ!詩織ちゃん。私も陽凪さんの意見に賛成です』
さすがに、担当マネージャーの夕紀さんにもそう言われたら、詩織もその気になったようで…。
『その撮影に私が呼ばれるって、いつ頃の話なんですか?』
『今月26日から…だったかなぁ。撮影』
『ゴールデンウィークに、二夜連続で放送されて完結するドラマらしいぜ』
陽凪さんも公貴くんも、確かめ合うように互いを見合った。
『にっ、26日って…2週間くらい後だから、すぐじゃない!』
『…で、どうする?』
陽凪さんにそう訊かれ、詩織は一瞬目を丸くした。
『うん…じゃあ私、エキストラやってみます』
『オッケー。分かったわ』
陽凪さんは『エキストラとはいえ、ここからの出演交渉は担当マネージャーの出番。お仕事だから…』そう言って、夕紀さんを見た。
『演技トレーニングが終わったら、夕紀ちゃん。あとで控え室で打ち合わせしましょ』
『は、はい!』
夕紀さんは『宜しくお願いします』と、陽凪さんに軽く会釈して応えた。
『うわぁ…緊張するなぁ…本物の撮影現場かぁ』
僕が『もう今から緊張してるの?』って、冗談つもりで詩織に言ったら…詩織はにこにこ笑顔で頷いて見せた。
『じゃあ、そういうことで…今日も演技トレーニング始めるわよ!』
『おぅ!』
『はい!』
今日の演技トレーニングが終わったあと…公貴くんが最後に詩織に一言だけ言った。
『エキストラ、頑張れよ。詩織』
『うん…頑張る。ありがとう』
…そんなこんなで、日にちはあっという間に過ぎていって…今日が3月の26日。火曜日。
『遂に来ましたね。今日が』
『やっぱり、ちょっと緊張しちゃうなぁ…』
夕紀さんと詩織、そして僕。
朝の8時予定で、冴嶋プロダクションビルの前で待ち合わせていた。
天気は、気持ちいいぐらいに快晴。
『まだ朝の8時なのに、もう撮影は始まってるらしいですよね。今日も早朝から』
夕紀さんはそう一言言うと『じゃあ私、車取りに行ってきます』そう言って、この場を離れていった。
『信吾も朝早くから、メイクありがとうね』
詩織は今度は僕を見て、そうお礼を言ってくれた。
冴嶋社長からも『初現場、頑張ってきてね!』そう言われている。
これから始まる、詩織の女優への道。その最初の一歩が…今日。
僕からも言うよ。まずはエキストラからだけど、頑張れ!詩織。
夕紀さんが運転してくれて、僕らが着いた場所は…渋谷区内の某所。
車を降り、撮影現場へと向かうと…まだ出演する俳優や女優、撮影クルーの姿は無かった。
それの代わりに、詩織以外にもいるエキストラさんだろう人達の集まりは、何グループか確認できた…多い。
そういえば今は撮影はスタジオでやってて、あとで来るんだとか聞いたんだったかな。
『エキストラの募集って、普段はボランティアや一般者らしいですよね』
車を駐車場に停め、戻ってきた夕紀さんが、そう教えてくれた…そうなんだ。
『出演俳優さん達は、この場所に午前10時に来る予定らしいです』
…まだ1時間以上もある。エキストラはそれまで待っててください…ってことか。
結局…出演俳優さん達が到着したのは午前10時40分過ぎ。
どれだけ詩織たちを待たせたことか。
監督さんだろう男性が、こちらに来て話しかけてきた。
見た目は50代くらい。
『君が…笠原恭一さんの息子さんが紹介してくれた女の子?』
『あ、はい!宜しくお願いします!』
詩織はその男性に深々とお辞儀した。
笠原恭一さん…本名、永野恭一さん。
前にも話ししたかもしれないけど、公貴くんのお父さん。
『女優になりたいの?』
その言葉に対し、詩織が何か一言でも返事する前に、監督だろう男性は『ふーん…』と言って、さっさと戻っていった…。
『…。』
『…。』
『詩織ちゃんの演技力で、あの監督に見返してやりましょう!』
夕紀さんのその一言を耳にして、詩織はふふっと笑った。
詩織の目の前で…若い女優さんと俳優さん。
監督さんと映像カメラの担当さんを交えて、熱心に撮影シーンの打ち合わせの振り返りをしていた。
『…で、ユッカちゃんがここのセリフを言う時に、カメラはこっちからこう!舐めるようにね…こっちから、こーう!』
体をよじりながら身振り手振りで、カメラ担当さんに簡単な指導と確認をしている監督さん。
若い女優さんも俳優さんも、ほんと真剣に監督の演技指導を集中して聞いてるみたいだった。
遠目でそれを見ている僕らまで…その熱意が伝わってくるぐらいだった。
今日は3月の第2火曜日。
3月になったんだから、少しは暖かくなってきたかなぁ…けど、まだ少し寒い。
今の時刻は午前9時16分。天候は生憎の雨。
場所は冴嶋プロダクションビルの4階。レッスンフロアの一室。
室内には詩織と僕と、正式に詩織のマネージャーとなった夕紀さん…だけ。
普段、詩織に演技の指導をしてくれている陽凪さんも、公貴くんも…まだ来てない。
演技トレーニングは、午前9時からと決まってる…つまり遅刻?
どうしたんだろ…あっ。
廊下に足音…やっと来たのかな?
公貴くんと陽凪さん。
『遅くなったな!詩織』
『ごめんねー詩織ちゃん。おはよう』
『おはようございます』
『あ、おはようございまぁす』
遅刻なのに、笑顔でトレーニングルームに入ってきた公貴くん。
それと陽凪さんも、申し訳無さそうな表情を見せながらも、何故か上機嫌そうだった。
『おい詩織』
『?』
『今日はいい報告をしてやろうか…?』
『…って、何?』
ぐいっと詩織の顔を覗き込んだ公貴くん。
詩織は少し迷惑そうに、チラリと公貴くんを見た。
『ねぇ公貴くん、私に報告させて』
『あ?』
今度は陽凪さんが、2人の間に入って公貴くんをじっと見た。
公貴くんも陽凪さんを見て…仕方なさそうに頷いて見せた。
詩織も僕も、夕紀さんも陽凪さんをじーっと見る。
『ねぇ詩織ちゃん』
『はい。私に報告って…何です?陽凪さん』
詩織にニコリと笑って見せた陽凪さん。
『詩織ちゃん、とあるドラマの撮影に呼ばれることになったのよ!』
『えっ?』
一瞬、驚いた表情を見せた詩織だったけど…。
『あー。ドラマ撮影の見学とか…』
『うぅん。一応ドラマ出演…って言っていいのかな?』
『誰が…ですか?陽凪さん?』
『違う違う。詩織ちゃんが』
『ええっ!?私が!?』
詩織。今度は本当に驚いた。
詩織の新人…女優デビュー?
『エキストラだけどな』
『えっ』
そう言った公貴くんを見て、詩織はまた驚いてた。
『…エキストラ?』
エキストラ…その意味を調べると《ストーリー上重要性の低い出演者》と書いてある。
つまり、RPGでいうところのmobキャラ…《村人A》とか言われたり《街角でただ立ってるだけの人》…みたいな感じ。
『だけどエキストラだって、ドラマにとっては大事な出演者よ。女優…というには程遠いけど…』
『はい…』
急に会話がトーンダウンしてしまった…。
『なぁ詩織』
呼ばれた詩織が、黙ったまま振り向いて公貴くんを見た。
『エキストラをナメんじゃねぇよ』
『えっ…うぅん。私、馬鹿になんかしてないよ…』
そう言った詩織を公貴くんは、普段見たことないぐらい真剣な眼差しで見て返した。
『エキストラからの初出演を経て、俳優や女優になった人だってたくさんいるんだぜ!』
『そうなんだ…』
『それに、本物の撮影現場を知らない詩織ちゃんが、初めて現場を見られるいい体験になるんじゃない?』
…確かに。
詩織は女優を目指す…とは言っても、本物の撮影現場のことなんて何も知らない。実際に見たこともない。
陽凪さんの言うとおり、まずはエキストラからドラマの撮影現場に触れて、参加してみるというのはいい経験かもしれない。
『そうですよ!詩織ちゃん。私も陽凪さんの意見に賛成です』
さすがに、担当マネージャーの夕紀さんにもそう言われたら、詩織もその気になったようで…。
『その撮影に私が呼ばれるって、いつ頃の話なんですか?』
『今月26日から…だったかなぁ。撮影』
『ゴールデンウィークに、二夜連続で放送されて完結するドラマらしいぜ』
陽凪さんも公貴くんも、確かめ合うように互いを見合った。
『にっ、26日って…2週間くらい後だから、すぐじゃない!』
『…で、どうする?』
陽凪さんにそう訊かれ、詩織は一瞬目を丸くした。
『うん…じゃあ私、エキストラやってみます』
『オッケー。分かったわ』
陽凪さんは『エキストラとはいえ、ここからの出演交渉は担当マネージャーの出番。お仕事だから…』そう言って、夕紀さんを見た。
『演技トレーニングが終わったら、夕紀ちゃん。あとで控え室で打ち合わせしましょ』
『は、はい!』
夕紀さんは『宜しくお願いします』と、陽凪さんに軽く会釈して応えた。
『うわぁ…緊張するなぁ…本物の撮影現場かぁ』
僕が『もう今から緊張してるの?』って、冗談つもりで詩織に言ったら…詩織はにこにこ笑顔で頷いて見せた。
『じゃあ、そういうことで…今日も演技トレーニング始めるわよ!』
『おぅ!』
『はい!』
今日の演技トレーニングが終わったあと…公貴くんが最後に詩織に一言だけ言った。
『エキストラ、頑張れよ。詩織』
『うん…頑張る。ありがとう』
…そんなこんなで、日にちはあっという間に過ぎていって…今日が3月の26日。火曜日。
『遂に来ましたね。今日が』
『やっぱり、ちょっと緊張しちゃうなぁ…』
夕紀さんと詩織、そして僕。
朝の8時予定で、冴嶋プロダクションビルの前で待ち合わせていた。
天気は、気持ちいいぐらいに快晴。
『まだ朝の8時なのに、もう撮影は始まってるらしいですよね。今日も早朝から』
夕紀さんはそう一言言うと『じゃあ私、車取りに行ってきます』そう言って、この場を離れていった。
『信吾も朝早くから、メイクありがとうね』
詩織は今度は僕を見て、そうお礼を言ってくれた。
冴嶋社長からも『初現場、頑張ってきてね!』そう言われている。
これから始まる、詩織の女優への道。その最初の一歩が…今日。
僕からも言うよ。まずはエキストラからだけど、頑張れ!詩織。
夕紀さんが運転してくれて、僕らが着いた場所は…渋谷区内の某所。
車を降り、撮影現場へと向かうと…まだ出演する俳優や女優、撮影クルーの姿は無かった。
それの代わりに、詩織以外にもいるエキストラさんだろう人達の集まりは、何グループか確認できた…多い。
そういえば今は撮影はスタジオでやってて、あとで来るんだとか聞いたんだったかな。
『エキストラの募集って、普段はボランティアや一般者らしいですよね』
車を駐車場に停め、戻ってきた夕紀さんが、そう教えてくれた…そうなんだ。
『出演俳優さん達は、この場所に午前10時に来る予定らしいです』
…まだ1時間以上もある。エキストラはそれまで待っててください…ってことか。
結局…出演俳優さん達が到着したのは午前10時40分過ぎ。
どれだけ詩織たちを待たせたことか。
監督さんだろう男性が、こちらに来て話しかけてきた。
見た目は50代くらい。
『君が…笠原恭一さんの息子さんが紹介してくれた女の子?』
『あ、はい!宜しくお願いします!』
詩織はその男性に深々とお辞儀した。
笠原恭一さん…本名、永野恭一さん。
前にも話ししたかもしれないけど、公貴くんのお父さん。
『女優になりたいの?』
その言葉に対し、詩織が何か一言でも返事する前に、監督だろう男性は『ふーん…』と言って、さっさと戻っていった…。
『…。』
『…。』
『詩織ちゃんの演技力で、あの監督に見返してやりましょう!』
夕紀さんのその一言を耳にして、詩織はふふっと笑った。
詩織の目の前で…若い女優さんと俳優さん。
監督さんと映像カメラの担当さんを交えて、熱心に撮影シーンの打ち合わせの振り返りをしていた。
『…で、ユッカちゃんがここのセリフを言う時に、カメラはこっちからこう!舐めるようにね…こっちから、こーう!』
体をよじりながら身振り手振りで、カメラ担当さんに簡単な指導と確認をしている監督さん。
若い女優さんも俳優さんも、ほんと真剣に監督の演技指導を集中して聞いてるみたいだった。
遠目でそれを見ている僕らまで…その熱意が伝わってくるぐらいだった。
1
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
選ばれたのは美人の親友
杉本凪咲
恋愛
侯爵令息ルドガーの妻となったエルは、良き妻になろうと奮闘していた。しかし突然にルドガーはエルに離婚を宣言し、あろうことかエルの親友であるレベッカと関係を持った。悔しさと怒りで泣き叫ぶエルだが、最後には離婚を決意して縁を切る。程なくして、そんな彼女に新しい縁談が舞い込んできたが、縁を切ったはずのレベッカが現れる。
夫を愛することはやめました。
杉本凪咲
恋愛
私はただ夫に好かれたかった。毎日多くの時間をかけて丹念に化粧を施し、豊富な教養も身につけた。しかし夫は私を愛することはなく、別の女性へと愛を向けた。夫と彼女の不倫現場を目撃した時、私は強いショックを受けて、自分が隣国の王女であった時の記憶が蘇る。それを知った夫は手のひらを返したように愛を囁くが、もう既に彼への愛は尽きていた。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる