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G.F. - 再始動編 -
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『…だから、詩織ちゃん。ごめんって…』
『池田さんは普通にしていてください。そんなだから信吾に《変な人》って言われるんですよ?』
口をポカァと開けて、振り返って恐ろしい亡霊のような表情で僕を見る池田さん…。
ちっ違…!
だから、それを言ったのは詩織ですって!
『…で、今日はどんな伝言なんですか?』
『あぁ。年末年始の休暇のことをね』
そう言って詩織と話していた池田さんは、今度は僕を見た。
『岩塚信吾くん。君は29日から来年の1月2日まで休んでいいよ』
池田さんは、そう言って次は詩織を見た。
『詩織ちゃんは30日から1月2日までね』
『私は…29日は…?』
『あぁ。29日は堀内芸能事務所で、いつものように午前午後と《Peace prayer》の練習だって聞いてる』
それで『だったら僕も29日は堀内芸能事務所に』って言いかけたところで、池田さんに『いや。その日は詩織ちゃんだけでいいって。大槻専務取締役が』と言い返された。
『…ところで、ピプレの他のメンバーは?…あれ?中原優羽ちゃんは…??』
『あー…』
控え室を見渡す池田さん。
詩織が正直に《特設ステージの沖縄演舞を観に出て行いった》ことを池田さんに伝えると…。
『そうか。またかぁ…あはは…』
そう言って苦笑してた。
こういうことは、やっぱり今回が初めてじゃないらしい。
『ただいまぁ!詩織ちゃん!』
『詩織さん!凄く良かったですよ!沖縄演舞!』
『お腹にまで響く太鼓の音と声…とても凄かったです』
『たぶん控え室にも聞こえてましたよね?太鼓の音と声』
沖縄演舞の皆さんが戻ってくる前に、海音さんたちピプレのメンバーが、控え室へと戻ってきた。
メンバーはまたサッと素早く、黒の怪しいロングコートを脱いで控え室の隅に置いた。
『うん。聞こえてたよ』
『だよねぇ!カッコよかったー!』
メンバーが戻ってきたことで、一気に騒がしくなった控え室の室内。
それから約20分間の出演を終え、沖縄演舞の皆さんが戻ってくると、控え室はもっと騒がしくなった。
そんな沖縄演舞の団体さんの中に、飛び込むように紛れてテンション高く動き回る…うちのメンバー。
お疲れのところ、本当にごめんなさい…。
そんななか詩織はというと…そんなテンションの高いメンバーの様子を見てて、また大笑いしてた。
5分のステージ休憩時間を挟んで…午前10時28分。
『それじゃ、次は僕らが行ってくるよ』
『はーい!頑張ってくださーい!』
『また次も私たち、観にいきまーす!』
『私たちも応援しています』
『素晴らしいステージパフォーマンスを…』
プロの有名バイオリン奏者のペアが控え室を出ていく。
それを全然衰えないハイテンションで見送る、ピプレのメンバーたち。
そして、また怪しい格好で控え室を出ていった…けど、今度は中原優羽ちゃんだけは出て行かず、控え室に残った。
やっぱり池田さんがいるからだよな…ってすぐに理解。
それにしても…観衆のなかに、あんな怪しい黒服の4人が突然現れるんだから、そりゃもう目立つよなぁ。
『さて…。詩織ちゃんと優羽ちゃんは、ちょっと僕らから離れていてくれないかな』
『…って、なんでですか?』
詩織が疑いの目で池田さんを見る…。
『それは…僕と岩塚くんが今から《どエロい話》をするからだよ…?』
『えぇっ!?』
『だって君たち、そんな話をする僕らを見たら、ドン引きするだろ?』
『えぇ…まぁ…』
詩織が、軽蔑するような目で池田さんを見る…。
そして僕にも…『そんな話…するの?』って目で詩織が見てきたから…。
『ぼっ僕はしないよ!池田さんの話を聞くだけ…!』
『そうかな?岩塚くん。君も男なら好きだろう?…そんなどエロい話』
詩織が優羽ちゃんと見合う。
そして汚いモノを見るような細めた目で、僕と池田さんをもう一度見た。
『嫌ぁねー。男の人って…。あっち行こっ。優羽ちゃん』
『えっ、あ…はい』
詩織と優羽ちゃんが離れていき…そこに置いてあった椅子に座って、僕らに背中を向けて話し始めた。
『…よしっ…と』
池田さんが腕を組み、僕を見てニカっと笑った。
『それじゃあ話そうか』
『…本当に、エロい話を…ですか?』
僕のその一言を聞いて、池田さんはククッと一瞬だけ笑ったけど…。
『んな話するかぁ!!するなわけないだろぉ!!』
…って、急に僕に怒ってきた。
ですよねー…やっぱり。本当に嘘で良かった。
『池田さんは普通にしていてください。そんなだから信吾に《変な人》って言われるんですよ?』
口をポカァと開けて、振り返って恐ろしい亡霊のような表情で僕を見る池田さん…。
ちっ違…!
だから、それを言ったのは詩織ですって!
『…で、今日はどんな伝言なんですか?』
『あぁ。年末年始の休暇のことをね』
そう言って詩織と話していた池田さんは、今度は僕を見た。
『岩塚信吾くん。君は29日から来年の1月2日まで休んでいいよ』
池田さんは、そう言って次は詩織を見た。
『詩織ちゃんは30日から1月2日までね』
『私は…29日は…?』
『あぁ。29日は堀内芸能事務所で、いつものように午前午後と《Peace prayer》の練習だって聞いてる』
それで『だったら僕も29日は堀内芸能事務所に』って言いかけたところで、池田さんに『いや。その日は詩織ちゃんだけでいいって。大槻専務取締役が』と言い返された。
『…ところで、ピプレの他のメンバーは?…あれ?中原優羽ちゃんは…??』
『あー…』
控え室を見渡す池田さん。
詩織が正直に《特設ステージの沖縄演舞を観に出て行いった》ことを池田さんに伝えると…。
『そうか。またかぁ…あはは…』
そう言って苦笑してた。
こういうことは、やっぱり今回が初めてじゃないらしい。
『ただいまぁ!詩織ちゃん!』
『詩織さん!凄く良かったですよ!沖縄演舞!』
『お腹にまで響く太鼓の音と声…とても凄かったです』
『たぶん控え室にも聞こえてましたよね?太鼓の音と声』
沖縄演舞の皆さんが戻ってくる前に、海音さんたちピプレのメンバーが、控え室へと戻ってきた。
メンバーはまたサッと素早く、黒の怪しいロングコートを脱いで控え室の隅に置いた。
『うん。聞こえてたよ』
『だよねぇ!カッコよかったー!』
メンバーが戻ってきたことで、一気に騒がしくなった控え室の室内。
それから約20分間の出演を終え、沖縄演舞の皆さんが戻ってくると、控え室はもっと騒がしくなった。
そんな沖縄演舞の団体さんの中に、飛び込むように紛れてテンション高く動き回る…うちのメンバー。
お疲れのところ、本当にごめんなさい…。
そんななか詩織はというと…そんなテンションの高いメンバーの様子を見てて、また大笑いしてた。
5分のステージ休憩時間を挟んで…午前10時28分。
『それじゃ、次は僕らが行ってくるよ』
『はーい!頑張ってくださーい!』
『また次も私たち、観にいきまーす!』
『私たちも応援しています』
『素晴らしいステージパフォーマンスを…』
プロの有名バイオリン奏者のペアが控え室を出ていく。
それを全然衰えないハイテンションで見送る、ピプレのメンバーたち。
そして、また怪しい格好で控え室を出ていった…けど、今度は中原優羽ちゃんだけは出て行かず、控え室に残った。
やっぱり池田さんがいるからだよな…ってすぐに理解。
それにしても…観衆のなかに、あんな怪しい黒服の4人が突然現れるんだから、そりゃもう目立つよなぁ。
『さて…。詩織ちゃんと優羽ちゃんは、ちょっと僕らから離れていてくれないかな』
『…って、なんでですか?』
詩織が疑いの目で池田さんを見る…。
『それは…僕と岩塚くんが今から《どエロい話》をするからだよ…?』
『えぇっ!?』
『だって君たち、そんな話をする僕らを見たら、ドン引きするだろ?』
『えぇ…まぁ…』
詩織が、軽蔑するような目で池田さんを見る…。
そして僕にも…『そんな話…するの?』って目で詩織が見てきたから…。
『ぼっ僕はしないよ!池田さんの話を聞くだけ…!』
『そうかな?岩塚くん。君も男なら好きだろう?…そんなどエロい話』
詩織が優羽ちゃんと見合う。
そして汚いモノを見るような細めた目で、僕と池田さんをもう一度見た。
『嫌ぁねー。男の人って…。あっち行こっ。優羽ちゃん』
『えっ、あ…はい』
詩織と優羽ちゃんが離れていき…そこに置いてあった椅子に座って、僕らに背中を向けて話し始めた。
『…よしっ…と』
池田さんが腕を組み、僕を見てニカっと笑った。
『それじゃあ話そうか』
『…本当に、エロい話を…ですか?』
僕のその一言を聞いて、池田さんはククッと一瞬だけ笑ったけど…。
『んな話するかぁ!!するなわけないだろぉ!!』
…って、急に僕に怒ってきた。
ですよねー…やっぱり。本当に嘘で良かった。
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