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G.F. - 再始動編 -
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次の日の月曜日は、冴嶋プロダクションの事務所へ初めて行く日。
《正午に事務所に、二人揃って来ること》となっていたから、それについても夜に詩織と電話で、しっかりと打ち合わせはしていた。
ちなみに冴嶋プロダクションの事務所が在るのは、東京都江東区内の某所。
それを振り返りながら、僕は青色のパーカーを着てジーパンを穿いて準備する。
西船橋から午前10時16分発の、東京メトロの中野行きの電車に乗って江東区の南砂町駅へ。駅到着は10時40分くらい。
そこから事務所まで、徒歩で約20分。
さすが…《予定時間より30分前に来ることなんて普通》って言ってた詩織。
詩織は葛飾区のどの駅から、どうやって事務所まで来たんだろう。
…いや、電車じゃなくて市営運行バスとかの交通機関の利用かな?
それに今日の詩織はいつもとは違って、とてもカッコ良くて、それでいて可愛さもある、お洒落な《お姉さん風?》の服装を着て来ていた。
今日は暖かそうな白色のもこもこファーのショートコートに、細身のジーンズのパンツルック。
コートの中は黒のタートルネックセーター。セーターの上からの首元には、細めのシルバーのチェーンネックレスがキラリ。
左手には明るい色のハンドバッグ。
予定通り、1時間くらい早く到着した僕ら。
僕も詩織、揃って近くのファミレスへ。
ちょっと早めのランチを済ませた。
『…ってか信吾。今日は珍しく、ちょっと大っきなバッグを持って来てるんだね』
『うん。冴嶋社長から《あれの準備もしてきて》って言われたもんだから』
『あれ…って、あれ?』
『うん。あれ』
『あれ、ご披露しちゃうんだぁ。ふぅん…なるほどねー。楽しみ。きゃははは♪』
…ってことで戻ってきた。
目の前の5階建てのビル。このビルの全ての階が冴嶋プロダクションの事務所。
ビルはそんなに小さくも大きくもない。
その《冴嶋プロダクションビル》に入り、ロビーの綺麗な受付けのお姉さんに、事務所の案内を聞いて…。
僕と詩織、揃ってエレベーターに乗って2階のボタンを押す。
《ピンポーン。2階です》
エレベーターの昇降室を降りたら、その前を横切る廊下の向こうに事務所。
『こんにちわーぁ♪』
『…こ、こんにちは』
事務所に入ると、そこに居た社員さんたちにジロジロと見られた…って当然か。
事務所で待っててくれた池田さんと、一旦また廊下に出て事務所の隣にある控え室へと案内された。
『これ…書いて待ってて。履歴書みたいなもん』
『はい』
『はい』
僕と詩織、一枚の用紙を渡された。
『それと、13時の5分前になったら、エレベーターに乗って3階へ上がって来て』
『はい』
『わかりました』
『それまでは自由にしてくれてていいから』
【自己プロフィール記入用紙(履歴書)】
もちろんだけど、名前から始まって本籍、現住所、生年月日、血液型、おおよその身長と体重(任意)、学歴、職歴…ん?職歴?は僕らには関係ないよね。
あと…芸歴とかも僕らには無いし。えぇ…《有資格(国家認定)》の記入欄まであるのか。そういうのも今後要るのかな?
好きな芸能人、憧れの人…僕は芸能人とか、あまり知らない。
知ってるって言ったら、鈴ちゃんと木橋みかなさんくらいしか…。
そして、最後の下の方に《芸能界志望の動機と活動志望》と《自己PR》の記入欄がある。
…よーし。
僕は一応、書けるところは全て埋めた…っと。
僕とテーブルを挟んで向き合い、座ってる詩織。
詩織もそろそろ終わる?と思って見ていると…。
何だか、記入するのにちょっと手間取ってるというか…困ってそう…?
《正午に事務所に、二人揃って来ること》となっていたから、それについても夜に詩織と電話で、しっかりと打ち合わせはしていた。
ちなみに冴嶋プロダクションの事務所が在るのは、東京都江東区内の某所。
それを振り返りながら、僕は青色のパーカーを着てジーパンを穿いて準備する。
西船橋から午前10時16分発の、東京メトロの中野行きの電車に乗って江東区の南砂町駅へ。駅到着は10時40分くらい。
そこから事務所まで、徒歩で約20分。
さすが…《予定時間より30分前に来ることなんて普通》って言ってた詩織。
詩織は葛飾区のどの駅から、どうやって事務所まで来たんだろう。
…いや、電車じゃなくて市営運行バスとかの交通機関の利用かな?
それに今日の詩織はいつもとは違って、とてもカッコ良くて、それでいて可愛さもある、お洒落な《お姉さん風?》の服装を着て来ていた。
今日は暖かそうな白色のもこもこファーのショートコートに、細身のジーンズのパンツルック。
コートの中は黒のタートルネックセーター。セーターの上からの首元には、細めのシルバーのチェーンネックレスがキラリ。
左手には明るい色のハンドバッグ。
予定通り、1時間くらい早く到着した僕ら。
僕も詩織、揃って近くのファミレスへ。
ちょっと早めのランチを済ませた。
『…ってか信吾。今日は珍しく、ちょっと大っきなバッグを持って来てるんだね』
『うん。冴嶋社長から《あれの準備もしてきて》って言われたもんだから』
『あれ…って、あれ?』
『うん。あれ』
『あれ、ご披露しちゃうんだぁ。ふぅん…なるほどねー。楽しみ。きゃははは♪』
…ってことで戻ってきた。
目の前の5階建てのビル。このビルの全ての階が冴嶋プロダクションの事務所。
ビルはそんなに小さくも大きくもない。
その《冴嶋プロダクションビル》に入り、ロビーの綺麗な受付けのお姉さんに、事務所の案内を聞いて…。
僕と詩織、揃ってエレベーターに乗って2階のボタンを押す。
《ピンポーン。2階です》
エレベーターの昇降室を降りたら、その前を横切る廊下の向こうに事務所。
『こんにちわーぁ♪』
『…こ、こんにちは』
事務所に入ると、そこに居た社員さんたちにジロジロと見られた…って当然か。
事務所で待っててくれた池田さんと、一旦また廊下に出て事務所の隣にある控え室へと案内された。
『これ…書いて待ってて。履歴書みたいなもん』
『はい』
『はい』
僕と詩織、一枚の用紙を渡された。
『それと、13時の5分前になったら、エレベーターに乗って3階へ上がって来て』
『はい』
『わかりました』
『それまでは自由にしてくれてていいから』
【自己プロフィール記入用紙(履歴書)】
もちろんだけど、名前から始まって本籍、現住所、生年月日、血液型、おおよその身長と体重(任意)、学歴、職歴…ん?職歴?は僕らには関係ないよね。
あと…芸歴とかも僕らには無いし。えぇ…《有資格(国家認定)》の記入欄まであるのか。そういうのも今後要るのかな?
好きな芸能人、憧れの人…僕は芸能人とか、あまり知らない。
知ってるって言ったら、鈴ちゃんと木橋みかなさんくらいしか…。
そして、最後の下の方に《芸能界志望の動機と活動志望》と《自己PR》の記入欄がある。
…よーし。
僕は一応、書けるところは全て埋めた…っと。
僕とテーブルを挟んで向き合い、座ってる詩織。
詩織もそろそろ終わる?と思って見ていると…。
何だか、記入するのにちょっと手間取ってるというか…困ってそう…?
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