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女装と復讐 -完結編-
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『詩織はね…信吾くんが本当に女の子たちにキツい復讐をしちゃったら、そのあとはどうなるの?って…。それまでどおり、早瀬ヶ池を堂々と歩いたりできるの?復讐したときはスッキリするかもしれないけど、そのあとは女の子たちからもっと強い反感を買って、いくら女装姿が可愛くても、早瀬ヶ池の街をもう二度と歩けなくなるんじゃないの?って…。そうなったら、もっとかわいそうって…』
『だって私、そういう復讐はよくないって思ったの。信吾を利用するだけして、最後は…なんて考えたら。悪魔みたいにその最悪な最後を待つなんて…不安でもう耐えられなくて…辛かったの…』
結局…あのときから何も変わっていなかった…。
詩織は金魚が…僕が復讐する最後の最後まで、瀬ヶ池の女の子に絶対に嫌われないように…僕が復讐後も路頭に迷わないように…ずっとずっと守ってくれていたんだ…。
『…それにしても…ねぇ。まさか《Kiss魔の絵里佳ちゃん》の男の子との初Kissが、信吾だったとはね…それが可愛い女装だったとはいえ…』
『えぇーっ!?みっ…み、み見てたの!?しっ詩織!!?』
『きゃははははは…ねー♡』
詩織は『見てた…ってより聞こえてたの。2人の会話が』って言ったけど…アンナさんが『でも《きゃぁぁー!…信吾、Kissしちゃってるー!絵里佳ちゃんとー!》って、はしゃいで叫んでたわよね?私もつい釣られて見ちゃったけど』って…。
『えっ?まさか…車内からは見えないし聞こえない…なんて思ってないよね?信吾…?』
チーン。終わった…。
いや僕の人生、あー。終わった…今終わった…。
『でも、信吾の初Kissが絵里佳ちゃんでよかったじゃないの。絵里佳ちゃんって、見た目すっごく可愛いし……ね♪』
『…。』
詩織が、艶っぽい微笑みで僕を見詰めてきた…待って待って。詩織…。
『でも、あなた達2人が東京へ行ったあとの瀬ヶ池のことを心配して、それを絵里佳ちゃんに頼んでいたのは、なかなかの名案だと思ったわ。さすがね。信吾くん』
『あ、ありがとうございます…』
アンナさんに、そう褒められたけど…嬉しさは今は半減…。
『私も…絵里佳ちゃんだったら、私たちに代わって次の瀬ヶ池の1番の女の子になってくれたら、安心できるかなぁって思った』
急に落ち着いて、そう言ってくれた詩織…少し笑顔だった。
『なんか変なの。ちょっと前までは絵里佳ちゃんのこと、私あんまり好きじゃなかったのに…今はそうでもないの。絵里佳ちゃんが金魚のことを《好き》って、はっきり言ってくれたからかなぁ…うん。かも』
…そこまで聞こえてたんだったら…僕と樋口との会話は…本当に全ての全て…一語一句《筒抜け》だったみたいです…あぁぁ。
『きゃはははは。けど絵里佳ちゃんを彼女にしたら、あんなにいっぱい条件突き付けられるとか…信吾、絵里佳ちゃんの彼氏になったら大変ねー。きゃはははははー♪』
『…。』
ならないから。樋口の彼氏とか…絶っ対にならない!
『だって私、そういう復讐はよくないって思ったの。信吾を利用するだけして、最後は…なんて考えたら。悪魔みたいにその最悪な最後を待つなんて…不安でもう耐えられなくて…辛かったの…』
結局…あのときから何も変わっていなかった…。
詩織は金魚が…僕が復讐する最後の最後まで、瀬ヶ池の女の子に絶対に嫌われないように…僕が復讐後も路頭に迷わないように…ずっとずっと守ってくれていたんだ…。
『…それにしても…ねぇ。まさか《Kiss魔の絵里佳ちゃん》の男の子との初Kissが、信吾だったとはね…それが可愛い女装だったとはいえ…』
『えぇーっ!?みっ…み、み見てたの!?しっ詩織!!?』
『きゃははははは…ねー♡』
詩織は『見てた…ってより聞こえてたの。2人の会話が』って言ったけど…アンナさんが『でも《きゃぁぁー!…信吾、Kissしちゃってるー!絵里佳ちゃんとー!》って、はしゃいで叫んでたわよね?私もつい釣られて見ちゃったけど』って…。
『えっ?まさか…車内からは見えないし聞こえない…なんて思ってないよね?信吾…?』
チーン。終わった…。
いや僕の人生、あー。終わった…今終わった…。
『でも、信吾の初Kissが絵里佳ちゃんでよかったじゃないの。絵里佳ちゃんって、見た目すっごく可愛いし……ね♪』
『…。』
詩織が、艶っぽい微笑みで僕を見詰めてきた…待って待って。詩織…。
『でも、あなた達2人が東京へ行ったあとの瀬ヶ池のことを心配して、それを絵里佳ちゃんに頼んでいたのは、なかなかの名案だと思ったわ。さすがね。信吾くん』
『あ、ありがとうございます…』
アンナさんに、そう褒められたけど…嬉しさは今は半減…。
『私も…絵里佳ちゃんだったら、私たちに代わって次の瀬ヶ池の1番の女の子になってくれたら、安心できるかなぁって思った』
急に落ち着いて、そう言ってくれた詩織…少し笑顔だった。
『なんか変なの。ちょっと前までは絵里佳ちゃんのこと、私あんまり好きじゃなかったのに…今はそうでもないの。絵里佳ちゃんが金魚のことを《好き》って、はっきり言ってくれたからかなぁ…うん。かも』
…そこまで聞こえてたんだったら…僕と樋口との会話は…本当に全ての全て…一語一句《筒抜け》だったみたいです…あぁぁ。
『きゃはははは。けど絵里佳ちゃんを彼女にしたら、あんなにいっぱい条件突き付けられるとか…信吾、絵里佳ちゃんの彼氏になったら大変ねー。きゃはははははー♪』
『…。』
ならないから。樋口の彼氏とか…絶っ対にならない!
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