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女装と復讐 -完結編-
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今日突然、僕が金魚に変身させられたのは、単純に詩織が《金魚と久しぶりに過ごしたい》というのと、詩織が春華さんから《久しぶりに、可愛い金魚ちゃんが見たいなぁ♪》ってリクエストされたから…だとか。
…みんなで作ったお好み焼きやたこ焼きを、みんなで箸で突つきながら、楽しく雑談。
春華さんを中心に、右に座る歩美さんと左に座る僕…その金魚と歩美さんを交互にチラチラ見て『うふふふっ♪』と、なんだか幸せそうな春華さん…。
そんな様子を《可愛い子好きのヘンタイ春華》だと言わんばかりの冷たい視線で、じーっと眺めている秋良さん…。
『ねぇ鮎美ちゃん。狭いんだからぁ、もっと私にくっ付いてぇ♪ほらぁ♪』
『あ…あはは…』
『ほらほらぁ、金魚ちゃんもぉ♪』
『は、はい…』
春華さんは慣れた手つきで、僕と歩美さんの腰へと両手を回し、ぐいっと自分のほうへと引き寄せる…。
『鮎美ちゃん…はいっ。あーんしてぇ♪』
『…ぁー…』
爪楊枝で歩美さんの口の中へと、たこ焼きを運ぶ春華さん。
歩美さんは、少し熱そうにはふはふしながら、一つ丸ごと口の中に入れたたこ焼きを、必死に食べようと頑張ってる。
『可愛いッ♪…はいっ。今度は金魚ちゃんねー♪』
僕も、口の中がたこ焼き1個で満杯に…。
『どぉ?金魚ちゃん。たこ焼き美味ちぃ?』
『はぅ…はひ…』
『金魚ちゃん、可ん愛ぃ♪美味ちぃねッ♪私も今、本当にしやわせー♪』
『…。』
…ってふうに、春華お姉さまの変態ぶり?が全開だった先週…。
確かにお好み焼きもたこ焼きも、両方美味しかったけど。
今日は11月第1週の土曜日…って、もう11月かぁ。
早瀬ヶ池から金魚と詩織が消えて約1ヶ月。今週ももちろん、金魚も詩織も早瀬ヶ池には現れない。
あれから1ヶ月ともなれば…金魚の消えた早瀬ヶ池の様子は、今どうなんだろう。それが気になる。
街のその様子が知りたい。だけど…今もまだ凄腕記者が怖くて、早瀬ヶ池には出掛けられない。
じゃあ、だったら…。
午前10時12分。少しでも『あっ、久しぶりに見た!メダカだぁ!』とか言われないように、前髪は少しお洒落を意識して、整えて見た目よくセットして行こう。
僕はアパートの前で《信吾の姿のままで》春華さんが迎えに来てくれるのを待っていた。
するとすぐ、アパートの正面に現れた軽自動車。
僕は運転席に座っているのが春華さんだと確認できると、急いで助手席に乗り込んだ。
『春華さん…すみません』
『いいのいいの。気にしないで』
『はい。ありがとうございます…』
春華さんの車は、新井早瀬駅の地下の有料駐車場に停車。
僕と春華さんは早速、駅の外…いつも金魚と詩織が《おばタク》から下車していたあの場所へと向かった。
あ…まだ居る。
それは、いつも土曜日は金魚と詩織がそこに現れるのを待っていた…笑顔と歓声で僕らを迎え入れてくれていた、女の子たちの集団。
今も待ってくれてるんだ…。もう金魚と詩織はここには現れないのに…。
僕は、その周辺もキョロキョロと見回した。
当然ながら、あの下村という記者の姿を見付けることはなかった…。
…取材を諦めてくれた…とか?
あの記者が?…んなわけないか。
もう現地での取材は、思う存分やり終わったとか…そういう聞き込みの取材方法は彼の得意な手法ではないとか…そういうことなんだろう…。
…みんなで作ったお好み焼きやたこ焼きを、みんなで箸で突つきながら、楽しく雑談。
春華さんを中心に、右に座る歩美さんと左に座る僕…その金魚と歩美さんを交互にチラチラ見て『うふふふっ♪』と、なんだか幸せそうな春華さん…。
そんな様子を《可愛い子好きのヘンタイ春華》だと言わんばかりの冷たい視線で、じーっと眺めている秋良さん…。
『ねぇ鮎美ちゃん。狭いんだからぁ、もっと私にくっ付いてぇ♪ほらぁ♪』
『あ…あはは…』
『ほらほらぁ、金魚ちゃんもぉ♪』
『は、はい…』
春華さんは慣れた手つきで、僕と歩美さんの腰へと両手を回し、ぐいっと自分のほうへと引き寄せる…。
『鮎美ちゃん…はいっ。あーんしてぇ♪』
『…ぁー…』
爪楊枝で歩美さんの口の中へと、たこ焼きを運ぶ春華さん。
歩美さんは、少し熱そうにはふはふしながら、一つ丸ごと口の中に入れたたこ焼きを、必死に食べようと頑張ってる。
『可愛いッ♪…はいっ。今度は金魚ちゃんねー♪』
僕も、口の中がたこ焼き1個で満杯に…。
『どぉ?金魚ちゃん。たこ焼き美味ちぃ?』
『はぅ…はひ…』
『金魚ちゃん、可ん愛ぃ♪美味ちぃねッ♪私も今、本当にしやわせー♪』
『…。』
…ってふうに、春華お姉さまの変態ぶり?が全開だった先週…。
確かにお好み焼きもたこ焼きも、両方美味しかったけど。
今日は11月第1週の土曜日…って、もう11月かぁ。
早瀬ヶ池から金魚と詩織が消えて約1ヶ月。今週ももちろん、金魚も詩織も早瀬ヶ池には現れない。
あれから1ヶ月ともなれば…金魚の消えた早瀬ヶ池の様子は、今どうなんだろう。それが気になる。
街のその様子が知りたい。だけど…今もまだ凄腕記者が怖くて、早瀬ヶ池には出掛けられない。
じゃあ、だったら…。
午前10時12分。少しでも『あっ、久しぶりに見た!メダカだぁ!』とか言われないように、前髪は少しお洒落を意識して、整えて見た目よくセットして行こう。
僕はアパートの前で《信吾の姿のままで》春華さんが迎えに来てくれるのを待っていた。
するとすぐ、アパートの正面に現れた軽自動車。
僕は運転席に座っているのが春華さんだと確認できると、急いで助手席に乗り込んだ。
『春華さん…すみません』
『いいのいいの。気にしないで』
『はい。ありがとうございます…』
春華さんの車は、新井早瀬駅の地下の有料駐車場に停車。
僕と春華さんは早速、駅の外…いつも金魚と詩織が《おばタク》から下車していたあの場所へと向かった。
あ…まだ居る。
それは、いつも土曜日は金魚と詩織がそこに現れるのを待っていた…笑顔と歓声で僕らを迎え入れてくれていた、女の子たちの集団。
今も待ってくれてるんだ…。もう金魚と詩織はここには現れないのに…。
僕は、その周辺もキョロキョロと見回した。
当然ながら、あの下村という記者の姿を見付けることはなかった…。
…取材を諦めてくれた…とか?
あの記者が?…んなわけないか。
もう現地での取材は、思う存分やり終わったとか…そういう聞き込みの取材方法は彼の得意な手法ではないとか…そういうことなんだろう…。
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