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女装と復讐 -街華編-
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妹の彩乃へ宛てた、今の想いを書き綴った本当に長い長いPCメール。その続き…。
【…私は、なぜ彩乃が金魚ちゃんや詩織ちゃんのことを毛嫌いするのか、本当は分かってるの
あなたは今まで、いつもずっと口癖のように《お姉ちゃんのような、瀬ヶ池で一番って言われる有名な女の子になりたい》って、言ってたよね
けど私は…今だって自分が瀬ヶ池で《一番有名な女の子》だったなんて、思ったことも感じたことも、そんな意識も本当にないの
それで今、その《一番》っていう彩乃の夢や目標が、金魚ちゃん達に脅かされてる…そう感じてるのよね
だけど今更だけど…彩。一番って何なの?
今日は、彩と金魚ちゃん達との大きな違いを、あなたに説明して教えるね
彩…あなたは今までだって、突然現れ脅威を感じた女の子たちを非難、否定し、蹴落とすことで、早瀬ヶ池の一番になろうとしてきたよね
でも私のこの意見に対して、彩乃はそんなことしてない!って反論するでしょうね
だけど、金魚ちゃんや詩織ちゃんは、あなたのように誰かを非難したり否定したり、誰かを蹴落としてまで早瀬ヶ池で有名になりたいなんて思ってない
そうやって赦されない過ちを以って、有名になってきたんじゃないの
金魚ちゃん達は純粋に、心から早瀬ヶ池や藤浦市の街々が大好きなの。誰とも何も変わらない、ただ早瀬ヶ池の街を心地好く歩くことを本当に楽しんでる。
そんな裏表のない、ごく自然なスタイルが瀬ヶ池の女の子達に受け入れられて、金魚ちゃん達にみたいになりたいって、女の子たちの誰もがそう思って憧れて…そうやって有名になっていったの
もちろん、すぐに目に留まる、あの目立つくらいの華やかな、もの凄い可愛さもあっての評価よね
実は…こんな私でも、金魚ちゃん達みたいになりたいなって思ってる、憧れてる1人なの
だって彼女たちこそ誰も否定できない、本当に本物の《早瀬ヶ池で一番の女の子たち》だもの
そんな金魚ちゃん達を非難する言葉を、彩が直接私に言ってきたときは私、凄く悲しかった
だから私は、彩から一度離れようと決心したの
人の否定や悪口、非難しかできない今の彩では、あまり言いたくないけど…金魚ちゃん達を超えることは絶対に無理
それは私だって
超えたい、なんて言ったらおこがましいんだけど
あなたはまだ変われる
まだ間に合うから
私、応援してるから
実姉として見守ってるから
もっと自分磨きを頑張って
金魚ちゃん達のように輝いて
そのときまで…しばらくのお別れ。ね
ー 私の、たった一人の、大好きな妹の丹羽彩乃へ ー
姉 丹羽鈴 】
【…私は、なぜ彩乃が金魚ちゃんや詩織ちゃんのことを毛嫌いするのか、本当は分かってるの
あなたは今まで、いつもずっと口癖のように《お姉ちゃんのような、瀬ヶ池で一番って言われる有名な女の子になりたい》って、言ってたよね
けど私は…今だって自分が瀬ヶ池で《一番有名な女の子》だったなんて、思ったことも感じたことも、そんな意識も本当にないの
それで今、その《一番》っていう彩乃の夢や目標が、金魚ちゃん達に脅かされてる…そう感じてるのよね
だけど今更だけど…彩。一番って何なの?
今日は、彩と金魚ちゃん達との大きな違いを、あなたに説明して教えるね
彩…あなたは今までだって、突然現れ脅威を感じた女の子たちを非難、否定し、蹴落とすことで、早瀬ヶ池の一番になろうとしてきたよね
でも私のこの意見に対して、彩乃はそんなことしてない!って反論するでしょうね
だけど、金魚ちゃんや詩織ちゃんは、あなたのように誰かを非難したり否定したり、誰かを蹴落としてまで早瀬ヶ池で有名になりたいなんて思ってない
そうやって赦されない過ちを以って、有名になってきたんじゃないの
金魚ちゃん達は純粋に、心から早瀬ヶ池や藤浦市の街々が大好きなの。誰とも何も変わらない、ただ早瀬ヶ池の街を心地好く歩くことを本当に楽しんでる。
そんな裏表のない、ごく自然なスタイルが瀬ヶ池の女の子達に受け入れられて、金魚ちゃん達にみたいになりたいって、女の子たちの誰もがそう思って憧れて…そうやって有名になっていったの
もちろん、すぐに目に留まる、あの目立つくらいの華やかな、もの凄い可愛さもあっての評価よね
実は…こんな私でも、金魚ちゃん達みたいになりたいなって思ってる、憧れてる1人なの
だって彼女たちこそ誰も否定できない、本当に本物の《早瀬ヶ池で一番の女の子たち》だもの
そんな金魚ちゃん達を非難する言葉を、彩が直接私に言ってきたときは私、凄く悲しかった
だから私は、彩から一度離れようと決心したの
人の否定や悪口、非難しかできない今の彩では、あまり言いたくないけど…金魚ちゃん達を超えることは絶対に無理
それは私だって
超えたい、なんて言ったらおこがましいんだけど
あなたはまだ変われる
まだ間に合うから
私、応援してるから
実姉として見守ってるから
もっと自分磨きを頑張って
金魚ちゃん達のように輝いて
そのときまで…しばらくのお別れ。ね
ー 私の、たった一人の、大好きな妹の丹羽彩乃へ ー
姉 丹羽鈴 】
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