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女装と復讐 -躍動編-
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…女子高生の1グループ目、2グループ目をなんとか遣りこなし、次が最後のグループ。
ゾロゾロきゃっきゃと騒がしく、女子高生たちグループが入れ替わる。
そして秋良さんから注意の一言。
『今日はお菓子と飲み物の持ち込み禁止なー!宜しくー』
そして目の前に7人の女子高生と、男性教員が1人…。
『はーい、じゃあ皆さんこんにちはー』
『こんにちはー♪』
『こんにゃちゃわー♪』
『こんちゃにゃわー♪』
『……。』
女子高生たちを座らせ、秋良さんが彼女たちの目の前に立った。
『…コホン。えぇと、もうそろそろ、聞いてて知ってるかもと思うけど…俺がこの社会人バンド《Revival us》の代表とギターをやってます…えー…秋良と言います』
『いぇーい♪』
『ふぅふぅ~♪』
『カッコいいー』
『アキラさーん。あははは』
女子高生たちが秋良さんに、ハイテンションで拍手を送る。
『僕は生徒たちの責任者として付いてきました、保体授業担当の増田です』
『あ…これはこれは、ども。秋良と言います…』
男の先生と秋良さんが、丁寧な会釈で挨拶を交わす…のを見て、大笑いしてる女子高生たち…こらっ。笑っちゃダメだぞっ!
「金魚さーん」
「金魚さぁーん♪」
囁くような小声で女生徒の何人かが僕を呼んだから…ちょっと恥ずかしかったけど、胸元で小さく手を振ってあげた。
「きゃーぁ♪手ぇ振ってくれたぁー♪」
「金魚さん可愛いー」
『…。』
「詩織さーん」
「詩織さんも手ぇ振ってー♪」
「ねぇ…てか、詩織さんもスタイル良すぎじゃない?」
今度もまた小声で、続いて詩織を呼んでる…。
詩織は控えめながらも、僕よりははっきりと手を振ってあげてた。そのあと右手を腰に当てて左手を左の頭にくっ付けて、可愛らしい作り笑顔で《ウィンク&舌ちょい出しピース》でお返し…。
「かっ可愛いー!詩織さーん♪」
「詩織さんすきー♪」
「あっ、大好きー詩織さぁん♪」
こういう変なお調子、ほんっと大好き過ぎるんだよなぁ…詩織って。
…ってか君たち…声援?は嬉しいけど、もっと秋良さんの話に集中してあげてくださいな…。
『…ってことで、あと…俺からみんなに質問とお願いがあります』
『なーにー?』
『なにー?』
『なぁに?』
秋良さんが一呼吸置いて、また話を再開。
『まさか…詩織と金魚のフェス参加のこと、全校生徒が知ってんの?』
『はい。知ってまーす』
『知ってまーす。うちの女子高の生徒、全員ー』
『…マジかよ』
誰が見ても分かり易く、落胆してるのが見てとれる秋良さん…。
『…実はさ…金魚と詩織が歌うのは、春フェスの当日まで秘密の予定だったんだよ。だから、これ以上この情報が拡散しないよう、みんな協力を頼むよ…』
『はーい』
『はぁーい♪』
『オッケーりょ!でーす♪』
反応が軽いけど…本当に大丈夫だろうか…ちょっと心配。
…ってことで、僕らは発生練習がてら、生演奏ライブを始めた。
この3グループ目にこ披露するのは、miwaさんの《ヒカリへ》。
♪ 溢れる想い 愛は君を照らす光になれる
切ないほどに
たとえ描く未来 そこに私がいないとしても
いまはそっと抱きしめてあげる
運命だって引き寄せて輝き続けたいよ
奇跡だって起こせるって信じたい
信じたい…♪
僕は詩織と、2人並んで歌う。
女子高生7人と男性教員、全員の目はずっと僕らに向けられてる。
女子高生たちの前で歌う詩織の横顔…凄く楽しそうだし幸せそうだ。
そして僕と目が合うと、詩織は歌いながらニコリと幸せそうな笑顔で僕にそれを伝えた。
僕らの歌と生演奏が終わると、女子高生たちが数名、増田という先生の腕を引っ張り、背中を押して僕の前へと連れてきた。
『金魚さーん』
『金魚さん♪』
…?
『この増田先生は、実は金魚さんの大ファンで、金魚さんのことが大大大好きなんです!』
『先生は26歳で独身で、彼女もいないんでーす』
『ほらぁ、コクっちゃいなよぉ♪先生ぇ♪』
『おい、こらこらお前たち、やめないか…』
…って、まんざらでもなさそうな先生の表情…。
金魚が大好きって気持ちは凄く嬉し…でもないか。
僕がそれの返答に困っていると、啓介さんがやって来て『金魚は今、恋愛禁止中ですんで…』と、先生にお断りを入れた。
ゾロゾロきゃっきゃと騒がしく、女子高生たちグループが入れ替わる。
そして秋良さんから注意の一言。
『今日はお菓子と飲み物の持ち込み禁止なー!宜しくー』
そして目の前に7人の女子高生と、男性教員が1人…。
『はーい、じゃあ皆さんこんにちはー』
『こんにちはー♪』
『こんにゃちゃわー♪』
『こんちゃにゃわー♪』
『……。』
女子高生たちを座らせ、秋良さんが彼女たちの目の前に立った。
『…コホン。えぇと、もうそろそろ、聞いてて知ってるかもと思うけど…俺がこの社会人バンド《Revival us》の代表とギターをやってます…えー…秋良と言います』
『いぇーい♪』
『ふぅふぅ~♪』
『カッコいいー』
『アキラさーん。あははは』
女子高生たちが秋良さんに、ハイテンションで拍手を送る。
『僕は生徒たちの責任者として付いてきました、保体授業担当の増田です』
『あ…これはこれは、ども。秋良と言います…』
男の先生と秋良さんが、丁寧な会釈で挨拶を交わす…のを見て、大笑いしてる女子高生たち…こらっ。笑っちゃダメだぞっ!
「金魚さーん」
「金魚さぁーん♪」
囁くような小声で女生徒の何人かが僕を呼んだから…ちょっと恥ずかしかったけど、胸元で小さく手を振ってあげた。
「きゃーぁ♪手ぇ振ってくれたぁー♪」
「金魚さん可愛いー」
『…。』
「詩織さーん」
「詩織さんも手ぇ振ってー♪」
「ねぇ…てか、詩織さんもスタイル良すぎじゃない?」
今度もまた小声で、続いて詩織を呼んでる…。
詩織は控えめながらも、僕よりははっきりと手を振ってあげてた。そのあと右手を腰に当てて左手を左の頭にくっ付けて、可愛らしい作り笑顔で《ウィンク&舌ちょい出しピース》でお返し…。
「かっ可愛いー!詩織さーん♪」
「詩織さんすきー♪」
「あっ、大好きー詩織さぁん♪」
こういう変なお調子、ほんっと大好き過ぎるんだよなぁ…詩織って。
…ってか君たち…声援?は嬉しいけど、もっと秋良さんの話に集中してあげてくださいな…。
『…ってことで、あと…俺からみんなに質問とお願いがあります』
『なーにー?』
『なにー?』
『なぁに?』
秋良さんが一呼吸置いて、また話を再開。
『まさか…詩織と金魚のフェス参加のこと、全校生徒が知ってんの?』
『はい。知ってまーす』
『知ってまーす。うちの女子高の生徒、全員ー』
『…マジかよ』
誰が見ても分かり易く、落胆してるのが見てとれる秋良さん…。
『…実はさ…金魚と詩織が歌うのは、春フェスの当日まで秘密の予定だったんだよ。だから、これ以上この情報が拡散しないよう、みんな協力を頼むよ…』
『はーい』
『はぁーい♪』
『オッケーりょ!でーす♪』
反応が軽いけど…本当に大丈夫だろうか…ちょっと心配。
…ってことで、僕らは発生練習がてら、生演奏ライブを始めた。
この3グループ目にこ披露するのは、miwaさんの《ヒカリへ》。
♪ 溢れる想い 愛は君を照らす光になれる
切ないほどに
たとえ描く未来 そこに私がいないとしても
いまはそっと抱きしめてあげる
運命だって引き寄せて輝き続けたいよ
奇跡だって起こせるって信じたい
信じたい…♪
僕は詩織と、2人並んで歌う。
女子高生7人と男性教員、全員の目はずっと僕らに向けられてる。
女子高生たちの前で歌う詩織の横顔…凄く楽しそうだし幸せそうだ。
そして僕と目が合うと、詩織は歌いながらニコリと幸せそうな笑顔で僕にそれを伝えた。
僕らの歌と生演奏が終わると、女子高生たちが数名、増田という先生の腕を引っ張り、背中を押して僕の前へと連れてきた。
『金魚さーん』
『金魚さん♪』
…?
『この増田先生は、実は金魚さんの大ファンで、金魚さんのことが大大大好きなんです!』
『先生は26歳で独身で、彼女もいないんでーす』
『ほらぁ、コクっちゃいなよぉ♪先生ぇ♪』
『おい、こらこらお前たち、やめないか…』
…って、まんざらでもなさそうな先生の表情…。
金魚が大好きって気持ちは凄く嬉し…でもないか。
僕がそれの返答に困っていると、啓介さんがやって来て『金魚は今、恋愛禁止中ですんで…』と、先生にお断りを入れた。
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