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女装と復讐 -躍動編-
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改めて…今日は4月2日の日曜日、現在の時刻は午前10時38分。僕と詩織は《おばタク》に乗り、秋良さん達がバンド練習しているレンタルスタジオへと向かっている。
土曜日、日曜日と2日連続で《おばタク》に送迎を依頼するのは、今日で3週目。
『…あら。藤浦市スプリングフェスタで金魚ちゃんと詩織ちゃん、ステージ上で歌うの?』
『うん。だから貸しスタジオ屋さんに私たち、毎週毎週通ってるの。岡ちゃんも、もし時間があったらスプリングフェスタに見に来てね』
『そうね。でも当日は私も、梶川建設の奥様の送迎やらで忙しいから…』
まぁ…それは聞けば納得。詩織は少ししょんぼりって感じ…でも仕方ないね。
『あっ、そうそう。鈴ちゃんがね、4月の第2土曜日…ご一緒にランチでもどうかしら?って。詩織ちゃんたちの返事が聞きたいって言ってたわ』
しょんぼりしてた詩織が、少し元気に。
『えっ…私たち…と!?』
『えぇ。そうよ。鈴ちゃんと詩織ちゃんと金魚ちゃんの3人で…って』
うわぁ…本物の鈴ちゃんと?…凄っ!
僕は《鈴ちゃんがランチを誘ってくれてる》ってことと同じくらいに、詩織の表情がまるで《枯れかけた砂漠の花に水を与えた》かのように…わあっと明るく一瞬で復活したことにも驚き。
キラキラキラキラ…。詩織の瞳の輝きが、本当に凄い。
『私、一緒にランチしたい…鈴ちゃんとランチしたい!』
『あはは。じゃあ、そう鈴ちゃんに伝えておくわね』
『いやったーぁ♪』
…子どもみたいにして喜び、はしゃぐ詩織…。
『ちょっ…だから暴れると危ないっ…!』
『今度の土曜日はお粧ししてオシャレしよう♪…ね!金魚』
詩織にぎゅうっと、思いっきり力を込めて?ハグされた…痛い…。
『岡ちゃん、どうもありがとぉ♪』
『帰りもまたお願いします』
『詩織ちゃんも金魚ちゃんも、音楽の練習頑張ってね』
『はぁーい♪』
詩織…もうすっかり上機嫌。
『ねぇ金魚、今日の秋良くん達の練習してる部屋…何番だったか覚えてる?』
『うん。《8》のスタジオルーム』
…そして、スタジオルームはすぐに見付かった。
『えぇと…こんにちは』
『皆さんお疲れ様でぇーす。詩織と金魚、たっだ今到着しましたぁー♪』
扉を開けた僕の背中を無理やり部屋へと押し込んで、詩織がハイテンションで挨拶した…今日2度目の『痛たたた…』。
『おっはよぉ!金魚ちゃん。詩織ちゃん』
『あ!春華さん、お疲れ様でぇす♪』
『おはようございます』
そして秋良さんと啓介さんも僕らの傍へきた。
『な?どうだ啓介。想像以上だったろ?』
秋良さんも啓介さんも、僕のフレンチTシャツ&ショートパンツの格好を確認している。
『待ってくれよ秋良さん。俺だって絶対似合う…って、可愛いだろうなぁって予想してたよ。この金魚の服のイメージ』
急に春華さんが、秋良さんの前から急に僕の肩を拐って、距離をとって僕を保護する……?
『そんなめちゃくちゃ可愛い格好して、秋良くんの半径1m以内に入っちゃダメよ!』
え?…どういうこと?
土曜日、日曜日と2日連続で《おばタク》に送迎を依頼するのは、今日で3週目。
『…あら。藤浦市スプリングフェスタで金魚ちゃんと詩織ちゃん、ステージ上で歌うの?』
『うん。だから貸しスタジオ屋さんに私たち、毎週毎週通ってるの。岡ちゃんも、もし時間があったらスプリングフェスタに見に来てね』
『そうね。でも当日は私も、梶川建設の奥様の送迎やらで忙しいから…』
まぁ…それは聞けば納得。詩織は少ししょんぼりって感じ…でも仕方ないね。
『あっ、そうそう。鈴ちゃんがね、4月の第2土曜日…ご一緒にランチでもどうかしら?って。詩織ちゃんたちの返事が聞きたいって言ってたわ』
しょんぼりしてた詩織が、少し元気に。
『えっ…私たち…と!?』
『えぇ。そうよ。鈴ちゃんと詩織ちゃんと金魚ちゃんの3人で…って』
うわぁ…本物の鈴ちゃんと?…凄っ!
僕は《鈴ちゃんがランチを誘ってくれてる》ってことと同じくらいに、詩織の表情がまるで《枯れかけた砂漠の花に水を与えた》かのように…わあっと明るく一瞬で復活したことにも驚き。
キラキラキラキラ…。詩織の瞳の輝きが、本当に凄い。
『私、一緒にランチしたい…鈴ちゃんとランチしたい!』
『あはは。じゃあ、そう鈴ちゃんに伝えておくわね』
『いやったーぁ♪』
…子どもみたいにして喜び、はしゃぐ詩織…。
『ちょっ…だから暴れると危ないっ…!』
『今度の土曜日はお粧ししてオシャレしよう♪…ね!金魚』
詩織にぎゅうっと、思いっきり力を込めて?ハグされた…痛い…。
『岡ちゃん、どうもありがとぉ♪』
『帰りもまたお願いします』
『詩織ちゃんも金魚ちゃんも、音楽の練習頑張ってね』
『はぁーい♪』
詩織…もうすっかり上機嫌。
『ねぇ金魚、今日の秋良くん達の練習してる部屋…何番だったか覚えてる?』
『うん。《8》のスタジオルーム』
…そして、スタジオルームはすぐに見付かった。
『えぇと…こんにちは』
『皆さんお疲れ様でぇーす。詩織と金魚、たっだ今到着しましたぁー♪』
扉を開けた僕の背中を無理やり部屋へと押し込んで、詩織がハイテンションで挨拶した…今日2度目の『痛たたた…』。
『おっはよぉ!金魚ちゃん。詩織ちゃん』
『あ!春華さん、お疲れ様でぇす♪』
『おはようございます』
そして秋良さんと啓介さんも僕らの傍へきた。
『な?どうだ啓介。想像以上だったろ?』
秋良さんも啓介さんも、僕のフレンチTシャツ&ショートパンツの格好を確認している。
『待ってくれよ秋良さん。俺だって絶対似合う…って、可愛いだろうなぁって予想してたよ。この金魚の服のイメージ』
急に春華さんが、秋良さんの前から急に僕の肩を拐って、距離をとって僕を保護する……?
『そんなめちゃくちゃ可愛い格好して、秋良くんの半径1m以内に入っちゃダメよ!』
え?…どういうこと?
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