109 / 490
女装と復讐 -発起編-
page.98
しおりを挟む
更に時は流れて…今日は12月第4週の金曜日。時刻は午後7時48分。
もうそろそろ、僕のアパートに春華さんが来る。
なんの為に来るのか?…って、それは僕の左耳のピアスの穴の、傷の状態を定期検診してくれる為だ。
《コンコンコン♪》
ノックに応え、僕は玄関のドアをガチャリと開ける。
『こんばんは。信吾くん』
『こんばんは。どうぞ』
『お邪魔しまぁす』
廊下を進んで僕の部屋に入り、春華さんは早速発見。
『おーっ!凄ーい!この前、雄二さんが撮ってくれた写真じゃーん!』
この手作りポスターを見て、僕のことを器用だと褒めてくれた。
『…痛かったり、痒かったりしない?』
僕の左耳のファーストピアスを、指でツンツンしている春華さん。
『はい。しないです』
『じゃあ大丈夫そう。ピアス穴の安定化は順調に進んでるね』
『あ、ありがとうございます』
僕は、ひとつ気になることを訊いてみた。
『秋良さん…遅いですね…』
『なんで?今夜は来ないよ』
『えっ!?』
僕の部屋に春華さんと2人だけ…久しぶりのドキドキ。
『秋良くん…昨夜からもう、金魚ちゃんの春の洋服デザインを考えるの、啓介くんと意欲的に始めたみたい』
えっ?もう!?…金魚のために…?
それを聞いたら秋良さんと啓介さんに、凄く申し訳なく感じてしまう…。
『…あの、もうひとつ訊いてもいいですか?』
『うん。なに?』
僕はパソコンの電源を入れた。完全に立ち上がったら《カラフル》と呼ばれていた、瀬ヶ池の女の子らの集まる情報サイトにアクセス。
『このサイトのページを開くための、パスワードなんですけど…』
『うん。《rainbow》がどうかしたの?』
…そう。《このinternet siteを開くにはpasswordが必要です》ってメッセージが表示されるんだけど…詩織が『男子には見せられない、女の子の秘密のトピックとかあるから、絶対ダメッ!』とか言って教えてくれな………えっ!?
《rainbow》!?
『あー…あはは。そのレインボーって単語、どうやって書くんでしたっけ…?』
『何言ってんの。頭のいい大学に通ってるくせに。レインボーくらい解らない?』
『あ!…今、思い出しました…』
『あはは。もぅ、ちゃんとしてよね』
…なんて言って、実はパスワードを知らなかったことを、こんな訊き方で誤魔化した…。
早速、パスワード欄に《rainbow》と入力してみる…あ!本当に《カラフル》が開いた。
詩織の言ってた女の子の秘密のカテゴリーだかトピックだか知らないけど、僕はそんなのには目もくれず《☆★瀬ヶ池のうわさ検証★☆》のカテゴリー内の《この子の情報募集》ってトピックをダブルクリック…。
もうそろそろ、僕のアパートに春華さんが来る。
なんの為に来るのか?…って、それは僕の左耳のピアスの穴の、傷の状態を定期検診してくれる為だ。
《コンコンコン♪》
ノックに応え、僕は玄関のドアをガチャリと開ける。
『こんばんは。信吾くん』
『こんばんは。どうぞ』
『お邪魔しまぁす』
廊下を進んで僕の部屋に入り、春華さんは早速発見。
『おーっ!凄ーい!この前、雄二さんが撮ってくれた写真じゃーん!』
この手作りポスターを見て、僕のことを器用だと褒めてくれた。
『…痛かったり、痒かったりしない?』
僕の左耳のファーストピアスを、指でツンツンしている春華さん。
『はい。しないです』
『じゃあ大丈夫そう。ピアス穴の安定化は順調に進んでるね』
『あ、ありがとうございます』
僕は、ひとつ気になることを訊いてみた。
『秋良さん…遅いですね…』
『なんで?今夜は来ないよ』
『えっ!?』
僕の部屋に春華さんと2人だけ…久しぶりのドキドキ。
『秋良くん…昨夜からもう、金魚ちゃんの春の洋服デザインを考えるの、啓介くんと意欲的に始めたみたい』
えっ?もう!?…金魚のために…?
それを聞いたら秋良さんと啓介さんに、凄く申し訳なく感じてしまう…。
『…あの、もうひとつ訊いてもいいですか?』
『うん。なに?』
僕はパソコンの電源を入れた。完全に立ち上がったら《カラフル》と呼ばれていた、瀬ヶ池の女の子らの集まる情報サイトにアクセス。
『このサイトのページを開くための、パスワードなんですけど…』
『うん。《rainbow》がどうかしたの?』
…そう。《このinternet siteを開くにはpasswordが必要です》ってメッセージが表示されるんだけど…詩織が『男子には見せられない、女の子の秘密のトピックとかあるから、絶対ダメッ!』とか言って教えてくれな………えっ!?
《rainbow》!?
『あー…あはは。そのレインボーって単語、どうやって書くんでしたっけ…?』
『何言ってんの。頭のいい大学に通ってるくせに。レインボーくらい解らない?』
『あ!…今、思い出しました…』
『あはは。もぅ、ちゃんとしてよね』
…なんて言って、実はパスワードを知らなかったことを、こんな訊き方で誤魔化した…。
早速、パスワード欄に《rainbow》と入力してみる…あ!本当に《カラフル》が開いた。
詩織の言ってた女の子の秘密のカテゴリーだかトピックだか知らないけど、僕はそんなのには目もくれず《☆★瀬ヶ池のうわさ検証★☆》のカテゴリー内の《この子の情報募集》ってトピックをダブルクリック…。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
22
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる