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女装と復讐 -発起編-
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アンナさんは一通り見回した。
『うん…漏れなくみんなを紹介できたわよね。じゃ、終わ…』
『アンナさん!!』
…またあの子…詩織という女の子だ…。
『まだ、このメダカって本人の紹介が終わってないし!…それに、私がなんでこのメダカのパートナーなの!?そんなの私、聞いてない!!』
僕のことを散々メダカメダカって…!
その詩織が僕を見た。僕はアンナさんを見た。
『あ…あのさ、ちゃんと自分のことも、みんなに紹介しなさいよ…』
『う、うん…』
僕は振り返り、複雑な表情で詩織に向かって頷いた…。
『…僕は岩塚信吾。19歳です。宮端学院大学の一年せ…』
『はぁーっ!?』
…えっ?何何…?
『あなた本当に宮学!?…ちょっと六条大より偏差値が高いからって!私に自慢…』
『ううん。そんなこと僕、思ってないから』
あ…焦らせないで、僕のこと…。
内心、少しビビった…。
『ま…まぁ、いいわ…。じゃあ次…身長よ』
…僕に自分の身長を言え…って…。
『えっと…ギリギリ、160センチ…』
…僕はつい見栄を張って、本当は身長158.6cmなのに、1.4cmも高めに嘘をついてしまった…。
『やったぁ!私、身長162センチー!』
『……。』
…なんだよ…やったぁって…。
1.4cmもサバ読んだのに…それでも負けた…ショック。
『へへーん。じゃあ次は…体重!』
…僕の身長やら体重を知って、どうするつもりなんだろう…。
『…46.5キロぐらい』
『は?』
詩織は一転して黙り込んでしまった。
…あの勢いは何処へ??
『…あなたの体重なんか、どーでも良かったわ。じゃ…次…』
『詩織!もういい加減にしない!』
突然、アンナさんの叱咤が入った。
『さっきも言ったとおり、詩織は信吾くんのパートナーよ。まずは、歩き方や仕草…女の子らしさを教えてあげて』
『………はぃ』
…すっかりシュンとしてしまった詩織。
『そして…女装した信吾くんが瀬ヶ池を歩くときは詩織と2人でね。いつでも、どんな場所でも…彼が男の子だってことがバレないように、手助けしてあげてほしいの。いい?詩織』
『…アンナさんが、そう言うんだったら…分かりましたぁ…』
アンナさんは詩織の肩に、そっと手を添えるように置いた。
『女装した信吾くんは必ず、その可愛さで有名に…《瀬ヶ池の嬢傑》になるわ。あなただって、信吾くんの唯一のパートナーとして、更に有名になれるから…ね。お願い。頑張って。詩織』
『………はぁぃ』
『うん…漏れなくみんなを紹介できたわよね。じゃ、終わ…』
『アンナさん!!』
…またあの子…詩織という女の子だ…。
『まだ、このメダカって本人の紹介が終わってないし!…それに、私がなんでこのメダカのパートナーなの!?そんなの私、聞いてない!!』
僕のことを散々メダカメダカって…!
その詩織が僕を見た。僕はアンナさんを見た。
『あ…あのさ、ちゃんと自分のことも、みんなに紹介しなさいよ…』
『う、うん…』
僕は振り返り、複雑な表情で詩織に向かって頷いた…。
『…僕は岩塚信吾。19歳です。宮端学院大学の一年せ…』
『はぁーっ!?』
…えっ?何何…?
『あなた本当に宮学!?…ちょっと六条大より偏差値が高いからって!私に自慢…』
『ううん。そんなこと僕、思ってないから』
あ…焦らせないで、僕のこと…。
内心、少しビビった…。
『ま…まぁ、いいわ…。じゃあ次…身長よ』
…僕に自分の身長を言え…って…。
『えっと…ギリギリ、160センチ…』
…僕はつい見栄を張って、本当は身長158.6cmなのに、1.4cmも高めに嘘をついてしまった…。
『やったぁ!私、身長162センチー!』
『……。』
…なんだよ…やったぁって…。
1.4cmもサバ読んだのに…それでも負けた…ショック。
『へへーん。じゃあ次は…体重!』
…僕の身長やら体重を知って、どうするつもりなんだろう…。
『…46.5キロぐらい』
『は?』
詩織は一転して黙り込んでしまった。
…あの勢いは何処へ??
『…あなたの体重なんか、どーでも良かったわ。じゃ…次…』
『詩織!もういい加減にしない!』
突然、アンナさんの叱咤が入った。
『さっきも言ったとおり、詩織は信吾くんのパートナーよ。まずは、歩き方や仕草…女の子らしさを教えてあげて』
『………はぃ』
…すっかりシュンとしてしまった詩織。
『そして…女装した信吾くんが瀬ヶ池を歩くときは詩織と2人でね。いつでも、どんな場所でも…彼が男の子だってことがバレないように、手助けしてあげてほしいの。いい?詩織』
『…アンナさんが、そう言うんだったら…分かりましたぁ…』
アンナさんは詩織の肩に、そっと手を添えるように置いた。
『女装した信吾くんは必ず、その可愛さで有名に…《瀬ヶ池の嬢傑》になるわ。あなただって、信吾くんの唯一のパートナーとして、更に有名になれるから…ね。お願い。頑張って。詩織』
『………はぁぃ』
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