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7話

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「レイモンド殿……話を聞いて頂けますか?」

「これはこれは……テジル様。それからラクエル様にエレシーまで……」


 あれから数日、レイモンドの屋敷に私達はやってきた。理由はもちろん糾弾する為だ。いきなり現れた私達にレイモンドは慌てているようだった。アポイントを取っているわけではないけれど、応接室に案内される。

 これもテジル様の力なのだろうか。ラクエルだけでは断られていた可能性が高い。いくら侯爵令息といえども……。


「さて、話は分かっていると思うが、レイモンド殿。大変なことをやらかしたようだな」

「て、テジル様……何のことでしょうか?」


 ここにきてレイモンドはシラを切るようだ。私が同行している時点で絶対に分かっているはずなのに。


「レイモンド様、そんな話が通じると思っているのですか? 私の幼馴染のエレシーから話は聞いています。紳士に向き合った方が今後の為かと思われますが」

「ぬう……ラクエル様。それでは全て?」

「ええ、全て分かっておりますよ。あなたが身勝手にも婚約破棄をしたということがね」

「……」


 レイモンドは私を睨んでいるようだった。彼らに話したことを咎めているのかもしれない。でも、いまさらそんなのは無意味だった。洗いざらいその罪を認めてもらう。
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