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26話 セシルとネフィラ その1
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後日、あの時のパーティーについてセシル様と話し合った。
「セシル様、本当にありがとうございました」
「どうしたんだ、改まって……ネフィラがお礼を言う意味が分からないが」
「いえ、スタイン様の婚約破棄の件から本当にお世話になりましたので。改めてお礼を申し上げました」
「あ、そういうことか。分かった、ありがとう」
「は、はい」
私はかなり丁寧にお礼の言葉を述べたつもりだったけど、セシル様はイマイチ乗り気ではないようだった。私がお礼を言うことについて。
セシル様は首を傾げているのだ……物理的に傾げているわけではないけれど、お礼の言葉が上手く届かなかったのは事実だろう。
「セシル様……余計なことをしてしまったでしょうか?」
「いや、まさか。君の気持ちは嬉しよ。しかし、私自身がそこまでのことをしたという自覚がないのでな」
「自覚……ですか?」
「ああ。色々とあったがハルベルト家とフォルブース家の力は大幅に削ぐことに成功したし、これは王家にとっても有意義なものだ。まあ、フォルブースとは協力関係になったのだが……それから、マグレフ公爵とは良い関係を築ける可能性も出てきているからな。それも全てきっかけがスタイン・ハルベルトの婚約破棄にあるとなると……お礼を言いたいのはむしろ私の方かもしれん」
そういうことか……私とスタイン様の婚約破棄が全てのきっかけ、というわけね。まあ、全ての始まりであって、ハルベルト家の馬鹿な計画も未然に止めることが出来たと考えればその通りかな。
「婚約破棄をされたことに関して、お礼を言われるのは微妙なのですが……」
「それは確かにそうだったな、申し訳ない。では、こういうのはどうだろうか?」
「えっ、セシル様……?」
なんだかセシル様の顔が赤くなっているような……なんだろう、妙な予感がしてしまうわ。
「私と婚約をしてくれないか? ネフィラ」
「えっ……こ、婚約ですか……!?」
「ああ、婚約だ」
セシル王太子殿下との婚約……!? 嘘でしょ……まさか、彼からそんな言葉を聞けるなんて! 信じられない。
「セシル様、本当にありがとうございました」
「どうしたんだ、改まって……ネフィラがお礼を言う意味が分からないが」
「いえ、スタイン様の婚約破棄の件から本当にお世話になりましたので。改めてお礼を申し上げました」
「あ、そういうことか。分かった、ありがとう」
「は、はい」
私はかなり丁寧にお礼の言葉を述べたつもりだったけど、セシル様はイマイチ乗り気ではないようだった。私がお礼を言うことについて。
セシル様は首を傾げているのだ……物理的に傾げているわけではないけれど、お礼の言葉が上手く届かなかったのは事実だろう。
「セシル様……余計なことをしてしまったでしょうか?」
「いや、まさか。君の気持ちは嬉しよ。しかし、私自身がそこまでのことをしたという自覚がないのでな」
「自覚……ですか?」
「ああ。色々とあったがハルベルト家とフォルブース家の力は大幅に削ぐことに成功したし、これは王家にとっても有意義なものだ。まあ、フォルブースとは協力関係になったのだが……それから、マグレフ公爵とは良い関係を築ける可能性も出てきているからな。それも全てきっかけがスタイン・ハルベルトの婚約破棄にあるとなると……お礼を言いたいのはむしろ私の方かもしれん」
そういうことか……私とスタイン様の婚約破棄が全てのきっかけ、というわけね。まあ、全ての始まりであって、ハルベルト家の馬鹿な計画も未然に止めることが出来たと考えればその通りかな。
「婚約破棄をされたことに関して、お礼を言われるのは微妙なのですが……」
「それは確かにそうだったな、申し訳ない。では、こういうのはどうだろうか?」
「えっ、セシル様……?」
なんだかセシル様の顔が赤くなっているような……なんだろう、妙な予感がしてしまうわ。
「私と婚約をしてくれないか? ネフィラ」
「えっ……こ、婚約ですか……!?」
「ああ、婚約だ」
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