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49マリアロゼの誤算
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失禁した真っ赤な一段にマリアロゼ、そして黒幕の居場所を吐かせ、やってきました大聖堂。
「待ってまってっ。じゃあ人攫いしてたのは、ローリエ教団の人たちってことなの?」
「なぜそうなる?」
確かに僕らがやってきたのは、女神ローリエの大聖堂だ。
ただし、ここは地下。
師匠が住む地下室から入る、あの墓地へと続く道だとは思う。
大聖堂近くの丘に見張り塔があり、そこからまさかの地下道へと続く隠し扉があり、その通路が大聖堂へと伸びていた。
僕らはそこを進み、やはりというか地下の墓地へと出た。
ただしここは地下二階の墓地。
以前、僕がゾンビを浄化しまくったあそことは違う。
真っ赤な連中を脅して聞き出した情報によると、ここからさらに地下へと続く螺旋階段があるとか。
その場所を探そうと思ったけれど、なんと敵がその位置を教えてくれた。
「デリントン様ではないぞ!?」
「だ、誰だ貴様たちは!?」
「ルイン・アルファートだ」
「「は?」」
誰だというから名乗ったのに、聞いていなかったのか。
「もう一度言うからよく聞くんだぞ。僕はルイン・アルファートだ」
「「……は?」」
「漆黒の刃、音なき風に舞え――黒曜斬撃波《グロウバースト》」
「「ぎゃっ」」
「墓石が蓋になっていたとなねぇ。死者の墓を隠し階段の蓋に使うとは、なんて罰当たりな奴らだろうか。さ、行こうか」
「ルイン……あんた悪いやつらには容赦ないね」
悪に人権なんてものはない。
僕がそうだったようにね。
僕を先頭に螺旋階段を下り、その間にも階下からどやどやと人が駆け上がって来るのが見える。
広くはない螺旋階段だ。先頭の一人を『聖なる拳』を宿した右手でワンパンするとドミノ倒しになるわけで。
どうしてこういう結果を予想できなかったのかなぁ。
「ちょっとルイン! これじゃあ階段を下りれないじゃないっ」
「ルインさま。階段狭い……あいつら、階段で倒したら、邪魔」
「……あ……うん。ごめん」
ふっ。僕も予想できなかったようだ。倒れた悪党が邪魔で会談が使えなくなることを。
階段でワンパンするときは、ちゃんと場外にふっ飛ばさなきゃダメだったな。
仕方ないので倒れた奴らをひとりずつ階段から放り投げながら降りていく。
下に到着するまでに、軽く50人は超えていたようだ。
ようやく下に到着した物の、今度はアンデッドモンスターがお出ましだ。
それらをホーリー・バースト、シャイン、セイント・ナックルでぶちのめし進んで行くと、ずいぶんと広い空間に出た。
地下洞窟のような作りの中に、こじんまりとした神殿のようなものがある。
禍々しい気配の中、見知った女が僕らを出迎えた。
「んふふふ。ようこそルイン様。デリトリンがいらっしゃらないということは……」
「彼は地獄送りにしようと思ったのだけれどもね。間違って天に召されてしまったよ」
「そうですか。まぁどうでもいいですわ。ルイン様がわたくしの下に来てくださったのだから。それもこれも全て、我が神ロザンヌ様の思し召しだわ」
ロザンヌ――狂気の女神か。
やっぱりマリアロゼは闇堕ちしたようだな。
この地に封印されているという狂気の女神ロザンヌに魅入られ、この女は人々を攫って何をしようとしていたのか。
まぁありきたりなところで、生贄を捧げることで女神の封印を解くとかそんなところだろう。
「ちょっと聞きたいんだけど、いいかなマリアロゼ」
「あぁぁっ。な、なんなりとお聞きください」
なぜ喘ぐ……。
「ロザンヌは復活して、どうしようというのだ?」
「あん、んんふぅ……。わ、我が神がお目覚めになれば、世界は狂気に包まれ、人が人本来の姿で生きていけるのですわ」
「人本来の?」
「そう。人は誰しも内面に狂える獣を飼っていますの。その獣を解き放ち、思うが儘生きる。ただそれだけですわ」
思うが儘ねぇ。
そういうのは無法地帯っていうんだろ?
盗みたければ盗み、犯したたければ犯し、殺したければ殺す。
狂気の女神ってそういうやつだったのか。ふぅん。
「ルイン様。女神が間もなく復活しますわ。さぁ、わたくしと一緒に行きましょう?」
「は? なんで?」
「な、なんでって……。我が神が復活するのですよ? そうなれば世界は狂気に支配されます。わたくしと共に行くのが得策ではありませんこと?」
「いや、だからなんで?」
マリアロゼはこめかみを抑えているが、僕に言わせれば狂気の女神が復活するからそれがどうしたって感じなんだが。
「ルイン様。女神ロザンヌは恐ろしくないのですか? 邪神と呼ばれた一柱ですのよ?」
「いや、別に?」
「いやいや、おかしいでしょルイン様。神の力は絶大。力の衰えた光の神々など、女神ロザンヌ様ただおひとりで全てお倒しになってしまわれるほどの力がありますのよ?」
「まぁそうかもしれないね。邪神を封印するのにほとんど力を使い果たしているし。でもそれがなに?」
再びマリアロゼがこめかみを抑える。
頭痛がするなら帰って寝ていればいいのに。
「マリアロゼ。ロザンヌの復活は僕が目指す最強最高のスローライフの邪魔でしかない。だからぶっ潰す」
「ル、ルイン様、何をおっしゃってますの? 人の身で神に逆らおうなど、無理ですわ」
「邪魔する者は何者だろうと容赦はしない。まとめて地獄に送るのみ……僕に――私に盾突くことがどういうことか、分かっているよね?」
目の前のマリアロゼにではなく、地下に眠るロザンヌに向かって僕はそう尋ねる。
地響き。
これは恐怖で震えているのか、それとも怒りに震えているのか。
後者なら身の程をわきまえさせる必要がある。
そう、分からせる必要があるのだ。
どっちが上なのかを。
「くく。くくくくくく。ぼぉくの邪魔はぁ、だぁれにもさせないからなぁ」
再び地響き。だがこれは僕によるものだ。
相手が神なら遠慮しなくてもいいだろう。ラフィやエヴァに危害が行かないよう、彼女らには最強の結界で守るとしようか。
他?
知らないなぁ。
全ての魔力を解放し、僕は最大級の爆裂聖光弾《ホーリー・バースト》を地面に向かってぶっ放す。
「待ってまってっ。じゃあ人攫いしてたのは、ローリエ教団の人たちってことなの?」
「なぜそうなる?」
確かに僕らがやってきたのは、女神ローリエの大聖堂だ。
ただし、ここは地下。
師匠が住む地下室から入る、あの墓地へと続く道だとは思う。
大聖堂近くの丘に見張り塔があり、そこからまさかの地下道へと続く隠し扉があり、その通路が大聖堂へと伸びていた。
僕らはそこを進み、やはりというか地下の墓地へと出た。
ただしここは地下二階の墓地。
以前、僕がゾンビを浄化しまくったあそことは違う。
真っ赤な連中を脅して聞き出した情報によると、ここからさらに地下へと続く螺旋階段があるとか。
その場所を探そうと思ったけれど、なんと敵がその位置を教えてくれた。
「デリントン様ではないぞ!?」
「だ、誰だ貴様たちは!?」
「ルイン・アルファートだ」
「「は?」」
誰だというから名乗ったのに、聞いていなかったのか。
「もう一度言うからよく聞くんだぞ。僕はルイン・アルファートだ」
「「……は?」」
「漆黒の刃、音なき風に舞え――黒曜斬撃波《グロウバースト》」
「「ぎゃっ」」
「墓石が蓋になっていたとなねぇ。死者の墓を隠し階段の蓋に使うとは、なんて罰当たりな奴らだろうか。さ、行こうか」
「ルイン……あんた悪いやつらには容赦ないね」
悪に人権なんてものはない。
僕がそうだったようにね。
僕を先頭に螺旋階段を下り、その間にも階下からどやどやと人が駆け上がって来るのが見える。
広くはない螺旋階段だ。先頭の一人を『聖なる拳』を宿した右手でワンパンするとドミノ倒しになるわけで。
どうしてこういう結果を予想できなかったのかなぁ。
「ちょっとルイン! これじゃあ階段を下りれないじゃないっ」
「ルインさま。階段狭い……あいつら、階段で倒したら、邪魔」
「……あ……うん。ごめん」
ふっ。僕も予想できなかったようだ。倒れた悪党が邪魔で会談が使えなくなることを。
階段でワンパンするときは、ちゃんと場外にふっ飛ばさなきゃダメだったな。
仕方ないので倒れた奴らをひとりずつ階段から放り投げながら降りていく。
下に到着するまでに、軽く50人は超えていたようだ。
ようやく下に到着した物の、今度はアンデッドモンスターがお出ましだ。
それらをホーリー・バースト、シャイン、セイント・ナックルでぶちのめし進んで行くと、ずいぶんと広い空間に出た。
地下洞窟のような作りの中に、こじんまりとした神殿のようなものがある。
禍々しい気配の中、見知った女が僕らを出迎えた。
「んふふふ。ようこそルイン様。デリトリンがいらっしゃらないということは……」
「彼は地獄送りにしようと思ったのだけれどもね。間違って天に召されてしまったよ」
「そうですか。まぁどうでもいいですわ。ルイン様がわたくしの下に来てくださったのだから。それもこれも全て、我が神ロザンヌ様の思し召しだわ」
ロザンヌ――狂気の女神か。
やっぱりマリアロゼは闇堕ちしたようだな。
この地に封印されているという狂気の女神ロザンヌに魅入られ、この女は人々を攫って何をしようとしていたのか。
まぁありきたりなところで、生贄を捧げることで女神の封印を解くとかそんなところだろう。
「ちょっと聞きたいんだけど、いいかなマリアロゼ」
「あぁぁっ。な、なんなりとお聞きください」
なぜ喘ぐ……。
「ロザンヌは復活して、どうしようというのだ?」
「あん、んんふぅ……。わ、我が神がお目覚めになれば、世界は狂気に包まれ、人が人本来の姿で生きていけるのですわ」
「人本来の?」
「そう。人は誰しも内面に狂える獣を飼っていますの。その獣を解き放ち、思うが儘生きる。ただそれだけですわ」
思うが儘ねぇ。
そういうのは無法地帯っていうんだろ?
盗みたければ盗み、犯したたければ犯し、殺したければ殺す。
狂気の女神ってそういうやつだったのか。ふぅん。
「ルイン様。女神が間もなく復活しますわ。さぁ、わたくしと一緒に行きましょう?」
「は? なんで?」
「な、なんでって……。我が神が復活するのですよ? そうなれば世界は狂気に支配されます。わたくしと共に行くのが得策ではありませんこと?」
「いや、だからなんで?」
マリアロゼはこめかみを抑えているが、僕に言わせれば狂気の女神が復活するからそれがどうしたって感じなんだが。
「ルイン様。女神ロザンヌは恐ろしくないのですか? 邪神と呼ばれた一柱ですのよ?」
「いや、別に?」
「いやいや、おかしいでしょルイン様。神の力は絶大。力の衰えた光の神々など、女神ロザンヌ様ただおひとりで全てお倒しになってしまわれるほどの力がありますのよ?」
「まぁそうかもしれないね。邪神を封印するのにほとんど力を使い果たしているし。でもそれがなに?」
再びマリアロゼがこめかみを抑える。
頭痛がするなら帰って寝ていればいいのに。
「マリアロゼ。ロザンヌの復活は僕が目指す最強最高のスローライフの邪魔でしかない。だからぶっ潰す」
「ル、ルイン様、何をおっしゃってますの? 人の身で神に逆らおうなど、無理ですわ」
「邪魔する者は何者だろうと容赦はしない。まとめて地獄に送るのみ……僕に――私に盾突くことがどういうことか、分かっているよね?」
目の前のマリアロゼにではなく、地下に眠るロザンヌに向かって僕はそう尋ねる。
地響き。
これは恐怖で震えているのか、それとも怒りに震えているのか。
後者なら身の程をわきまえさせる必要がある。
そう、分からせる必要があるのだ。
どっちが上なのかを。
「くく。くくくくくく。ぼぉくの邪魔はぁ、だぁれにもさせないからなぁ」
再び地響き。だがこれは僕によるものだ。
相手が神なら遠慮しなくてもいいだろう。ラフィやエヴァに危害が行かないよう、彼女らには最強の結界で守るとしようか。
他?
知らないなぁ。
全ての魔力を解放し、僕は最大級の爆裂聖光弾《ホーリー・バースト》を地面に向かってぶっ放す。
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