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11話
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朝。目を覚ますと、俺の隣にもう一つシュラフが転がっていた。
眠っているのは幼女。
じゃなくってツリーハウスの精霊スーモだ。
「なんで……寝るときにはあっちで寝ていたじゃないか」
あっちというのは──このテント、真ん中にカーテンがあって、右と左とで区切れるようになっている。
こっちは俺が寝ていて、あっちではルナとネフィティア、それからスーモの三人が寝ていた……はずだった。
それがなんでここにいるんだよ。
「うにゅうぅ…………にゃっ」
スーモが目を覚ました。
俺を目が合うと、シュラフの中に引っ込んでしまった。
と思ったらそぉーっと出てくる。
「お、おはようなの、カケル」
「おはよう。お前、あっちで寝てたよな?」
こくりと頷くスーモ。
「カ、カケルの隣が、いいの」
「お、俺の隣が良いって……なんで俺がいいんだよ」
「カケル、ここに住んでくれた」
それだけで俺に懐くのか。
「スーモにとっては自分が宿ったツリーハウスに、誰かが住んでくれる事が喜びなの。それは自らの成長にも繋がるわ」
「ネフィティアか? おはよう、いつから起きてた?」
「おっ、おは……よう。お、起きたのはさっきよ。ルナはまだだけど」
寝てるのか。
「誰かが住まないと成長しないってのは、木そのものも?」
「えぇ、そうよ。雷で穴が空いたから住めなくなったけど、誰も住まないからツリーハウスも、スーモも成長しない。成長しないから穴も塞がらない。そういう悪循環なのよ」
そこに俺がテントを持ち込んで住むようになった。
スーモはそれが嬉しく、だから俺にくっついてくるみたいだ。
「もしかすると、これを機にツリーハウスも育つかもしれないわよ」
「ツリーハウスが……そうなのか?」
もじもじしながらシュラフの中から俺をじっと見つめているスーモ。
明るくなって分かったが、髪の色が面白い奴だな。
頭のてっぺんの生え際が緑で、10センチぐらいから金髪になってる。
毛染めして地毛が生えてき始めると、プリンみたいだってのはよく聞くけど。これは抹茶プリンか?
抹茶プリンヘアーのスーモは目をキラキラさせながら、頬を染めて──首を傾げた。
「あ、あのね、あのね。この木もね、とっても、喜んでるの」
「よ、喜んでいるから、成長するのか?」
「分かんないの」
分からないんかい!
「カ、カケルは……ツリーハウスに、どんな風になってほしい?」
「え、俺?」
俺は──昨日見た木の家ってのもいいなとは思う。
でもそうなるとせっかくのテントが無駄になっちまうよな。
「んー、雨風が防げる形だといいな。風はもう防げるけど」
「じゃあ、屋根欲しい?」
「そうだな。あ、けど空が見えるのも捨てがたいよな。夜、月や星を見ながら寝るのって、キャンプの醍醐味だし」
「きゃ、きゃんぷ?」
「あぁ、いいのいいの。気にしないでくれ。けど、空は見たいけど雨に降られるのも嫌ってのは……難しい注文だよなぁ」
我ながら贅沢なことを言ってるなとは思う。
あぁ、あと地面に直接テントってのも気にはなる。ツリーハウスがウッドデッキみたいになってくれて、そこにテントがーってのもいい。
「とまぁ、こんな感じかなぁ」
スーモは俺の話を、目をキラキラさせて聞いていた。
「分かったの。ツリーと頑張るのっ」
「が、頑張る?」
「うんっ」
シュラフからもそもそと出てきたスーモは、ぐぐぐっと拳に力を貯めると、それからバンザーイをした。
スーモの両手から緑色の光がきらきらと飛んでいき、それがツリーハウスに染み込んで行く。
「ふにゃ~。朝ですかー?」
「決まっているでしょ。早く起きなさいルナッ」
おっと、ルナも目を覚ましたようだ。
「それじゃあ朝飯にするかな。はぁ、とうとう最後のキャベツともやしだぜ」
「えっ。キ、キャベツ無くなっちゃうの?」
「え? え? え? なくなる? なにが? え?」
ネフィティアはカーテンを開け、こちらへとやって来た。
スーモがビクりとして、俺の背中へと隠れてしまう。
「な、無くなるの?」
「あぁ。野菜はあと、タマネギ人参、それにじゃがいもだ。この三種類は何個か土に埋めてみようと思ってる」
芽が出て種でもつけてくれればラッキーだ。
けどキャベツともやしは、どうすれば花を咲かせるか分からないので取っておいても仕方がない。
まぁキャベツは真ん中の芯の部分は残っているけども。
「パンとウィンナーに引き続き、野菜も終わってしまうなんて……」
ネフィティアが嘆く姿を見て、スーモが俺の服を引っ張る。
「や、野菜……野菜欲しいの?」
「そうだな。欲しいけど、種も苗もないからなぁ。現物はあるけど」
スーモの表情がぱぁっと明るくなる。
「スーモに任せるの! お野菜、貸して欲しいの」
「え、任せるって?」
いったい何をするんだ?
まぁタマネギ人参じゃがいもなら、一個ずつぐらいはいいけどさ。
リュックから野菜の入ったダンボールを取り出し、一個ずつスーモに渡す。
スーモはそれを持ってテントの外へと向かった。
テントから少しだけ離れた地面にスーモが手をかざすと、ちょうどいいサイズの穴が空く。
そこにタマネギを植えると、1メートルほど離れた場所に同じような穴を空けた。
人参じゃがいもも植えると、また拳にぐぐぐーっと力を貯めた。
今度は野菜に向かって両手を突きだすと、緑色の光が野菜に降りかかる。
「え……嘘……だろ」
ぽこ。
ぽこぽこと芽が出て葉っぱが出て花が咲き──種が落ちる!?
「タマネギと人参って白い花だったんだ……知らなかった」
「じゃがいもさん、掘って掘って」
「お、芋ほりか。よぉし!」
茎の根元を掴んで引っ張ると、土がぼこっと盛り上がって、これぞ芋づる式! と言わんばかりにじゃがいもが出てきた。
や、やった……野菜が一瞬で実ったぞ!
「スーモ。キャベツやもやしは?」
ネフィティアの顔が真剣だ。
俺もキャベツともやしが欲しい。
この五種類の野菜があれば、ひとまず生きていけるかなと思えるラインナップだし。
「スーモ。キャベツは芯しか残ってないんだが……」
「やってみるの。貸してほしいの」
「頼む」
芯と、それからもやしもそのまま渡してみた。
さっきと同じように穴を掘って、キャベツの芯を植えた。もやしは浅く、横に長い溝のようなものを掘ってぱらぱらと撒くようにして植えている。
ぐぐぐー──ぱっ。
で、キャベツは芯から葉が出て、それが玉になり──
「こ、これがキャベツ!?」
「わぁー、葉っぱが丸くなったねぇ」
そうか。二人は俺が切り終えたキャベツしか見てないもんな。
これ、スーモの力で延々と芯からキャベツを育てられるんじゃ?
でもこの方法だと、一個のキャベツから一個のキャベツしか栽培できない。
キャベツに手を伸ばすネフィティアとルナ。
「待ったっ」
「え?」
「そのまま花が咲くまで待とう。種は一つじゃないだろうし、それを栽培すれば一度に何個も収穫出来るようになる」
「そ、そうなの?」
ネフィティアはスーモを見た。
スーモは頷き「花、咲かせるのー」っと緑の光を降らせる。
その隣で溝に植えたもやしは──なんだこれ。細いきぬさやみたいになってるぞ。
キャベツの葉が開いて茎が出て、花が咲いて種になって──
もやしは枯れ始めて、サヤが真っ黒に──
「も、もやし……どうなってるんだ?」
真っ黒でカラッカラのサヤを割ってみると、緑色の小さな豆が入っていた。
一袋まるまる植えたもんだから、めちゃくちゃ実になってる!
「しゅ、収穫だ! ルナ、ネフィティア、手伝ってくれっ」
「はーい」
「こ、この黒いのを取ればいいの?」
「スーモも。スーモも」
四人でもやしのサヤを収穫し、中から緑の種を出す。
どこからか地面からチューブのような枝が伸びて来て、水がじゃばーっと出てきた。
「ここ、撒くの」
スーモが緑豆を水が染み込んだ地面に撒く。
撒くというより、ただ置いただけ。
すると途端に芽がにょきにょき出て来て──
「収穫なのぉーっ」
っと、スーモが急いでもやしを取り上げた。
「土、栄養いっぱい。すぐ大きくなるの。土から離せば、成長、止まるの」
「す……すげぇ……じゃあキャベツも?」
「そうなのぉ」
キャベツはちゃんと土に埋めなければならないようだ。
種を一粒撒いて土を被せると、数秒で芽が出て、一分もすればスーパーで売られているようなサイズになった。
い、一分栽培……。
「こ、これって……小麦の栽培も余裕じゃないのか!? スーモありがとうなっ」
「えへへ。カケル嬉しい? スーモ頑張る」
嬉しそうにそう言うスーモは、どこか疲れているようだった。
「やっぱり疲れるのか?」
「す、少しなのっ」
「いや、無理すんなって。時々でいいからさ」
時々でも食べられれば、それは幸せなことだと思っている。
ちょっと遅くなった朝食は、タマネギ人参キャベツにもやしを使った野菜炒めと、ホクホクじゃがいもになった。
眠っているのは幼女。
じゃなくってツリーハウスの精霊スーモだ。
「なんで……寝るときにはあっちで寝ていたじゃないか」
あっちというのは──このテント、真ん中にカーテンがあって、右と左とで区切れるようになっている。
こっちは俺が寝ていて、あっちではルナとネフィティア、それからスーモの三人が寝ていた……はずだった。
それがなんでここにいるんだよ。
「うにゅうぅ…………にゃっ」
スーモが目を覚ました。
俺を目が合うと、シュラフの中に引っ込んでしまった。
と思ったらそぉーっと出てくる。
「お、おはようなの、カケル」
「おはよう。お前、あっちで寝てたよな?」
こくりと頷くスーモ。
「カ、カケルの隣が、いいの」
「お、俺の隣が良いって……なんで俺がいいんだよ」
「カケル、ここに住んでくれた」
それだけで俺に懐くのか。
「スーモにとっては自分が宿ったツリーハウスに、誰かが住んでくれる事が喜びなの。それは自らの成長にも繋がるわ」
「ネフィティアか? おはよう、いつから起きてた?」
「おっ、おは……よう。お、起きたのはさっきよ。ルナはまだだけど」
寝てるのか。
「誰かが住まないと成長しないってのは、木そのものも?」
「えぇ、そうよ。雷で穴が空いたから住めなくなったけど、誰も住まないからツリーハウスも、スーモも成長しない。成長しないから穴も塞がらない。そういう悪循環なのよ」
そこに俺がテントを持ち込んで住むようになった。
スーモはそれが嬉しく、だから俺にくっついてくるみたいだ。
「もしかすると、これを機にツリーハウスも育つかもしれないわよ」
「ツリーハウスが……そうなのか?」
もじもじしながらシュラフの中から俺をじっと見つめているスーモ。
明るくなって分かったが、髪の色が面白い奴だな。
頭のてっぺんの生え際が緑で、10センチぐらいから金髪になってる。
毛染めして地毛が生えてき始めると、プリンみたいだってのはよく聞くけど。これは抹茶プリンか?
抹茶プリンヘアーのスーモは目をキラキラさせながら、頬を染めて──首を傾げた。
「あ、あのね、あのね。この木もね、とっても、喜んでるの」
「よ、喜んでいるから、成長するのか?」
「分かんないの」
分からないんかい!
「カ、カケルは……ツリーハウスに、どんな風になってほしい?」
「え、俺?」
俺は──昨日見た木の家ってのもいいなとは思う。
でもそうなるとせっかくのテントが無駄になっちまうよな。
「んー、雨風が防げる形だといいな。風はもう防げるけど」
「じゃあ、屋根欲しい?」
「そうだな。あ、けど空が見えるのも捨てがたいよな。夜、月や星を見ながら寝るのって、キャンプの醍醐味だし」
「きゃ、きゃんぷ?」
「あぁ、いいのいいの。気にしないでくれ。けど、空は見たいけど雨に降られるのも嫌ってのは……難しい注文だよなぁ」
我ながら贅沢なことを言ってるなとは思う。
あぁ、あと地面に直接テントってのも気にはなる。ツリーハウスがウッドデッキみたいになってくれて、そこにテントがーってのもいい。
「とまぁ、こんな感じかなぁ」
スーモは俺の話を、目をキラキラさせて聞いていた。
「分かったの。ツリーと頑張るのっ」
「が、頑張る?」
「うんっ」
シュラフからもそもそと出てきたスーモは、ぐぐぐっと拳に力を貯めると、それからバンザーイをした。
スーモの両手から緑色の光がきらきらと飛んでいき、それがツリーハウスに染み込んで行く。
「ふにゃ~。朝ですかー?」
「決まっているでしょ。早く起きなさいルナッ」
おっと、ルナも目を覚ましたようだ。
「それじゃあ朝飯にするかな。はぁ、とうとう最後のキャベツともやしだぜ」
「えっ。キ、キャベツ無くなっちゃうの?」
「え? え? え? なくなる? なにが? え?」
ネフィティアはカーテンを開け、こちらへとやって来た。
スーモがビクりとして、俺の背中へと隠れてしまう。
「な、無くなるの?」
「あぁ。野菜はあと、タマネギ人参、それにじゃがいもだ。この三種類は何個か土に埋めてみようと思ってる」
芽が出て種でもつけてくれればラッキーだ。
けどキャベツともやしは、どうすれば花を咲かせるか分からないので取っておいても仕方がない。
まぁキャベツは真ん中の芯の部分は残っているけども。
「パンとウィンナーに引き続き、野菜も終わってしまうなんて……」
ネフィティアが嘆く姿を見て、スーモが俺の服を引っ張る。
「や、野菜……野菜欲しいの?」
「そうだな。欲しいけど、種も苗もないからなぁ。現物はあるけど」
スーモの表情がぱぁっと明るくなる。
「スーモに任せるの! お野菜、貸して欲しいの」
「え、任せるって?」
いったい何をするんだ?
まぁタマネギ人参じゃがいもなら、一個ずつぐらいはいいけどさ。
リュックから野菜の入ったダンボールを取り出し、一個ずつスーモに渡す。
スーモはそれを持ってテントの外へと向かった。
テントから少しだけ離れた地面にスーモが手をかざすと、ちょうどいいサイズの穴が空く。
そこにタマネギを植えると、1メートルほど離れた場所に同じような穴を空けた。
人参じゃがいもも植えると、また拳にぐぐぐーっと力を貯めた。
今度は野菜に向かって両手を突きだすと、緑色の光が野菜に降りかかる。
「え……嘘……だろ」
ぽこ。
ぽこぽこと芽が出て葉っぱが出て花が咲き──種が落ちる!?
「タマネギと人参って白い花だったんだ……知らなかった」
「じゃがいもさん、掘って掘って」
「お、芋ほりか。よぉし!」
茎の根元を掴んで引っ張ると、土がぼこっと盛り上がって、これぞ芋づる式! と言わんばかりにじゃがいもが出てきた。
や、やった……野菜が一瞬で実ったぞ!
「スーモ。キャベツやもやしは?」
ネフィティアの顔が真剣だ。
俺もキャベツともやしが欲しい。
この五種類の野菜があれば、ひとまず生きていけるかなと思えるラインナップだし。
「スーモ。キャベツは芯しか残ってないんだが……」
「やってみるの。貸してほしいの」
「頼む」
芯と、それからもやしもそのまま渡してみた。
さっきと同じように穴を掘って、キャベツの芯を植えた。もやしは浅く、横に長い溝のようなものを掘ってぱらぱらと撒くようにして植えている。
ぐぐぐー──ぱっ。
で、キャベツは芯から葉が出て、それが玉になり──
「こ、これがキャベツ!?」
「わぁー、葉っぱが丸くなったねぇ」
そうか。二人は俺が切り終えたキャベツしか見てないもんな。
これ、スーモの力で延々と芯からキャベツを育てられるんじゃ?
でもこの方法だと、一個のキャベツから一個のキャベツしか栽培できない。
キャベツに手を伸ばすネフィティアとルナ。
「待ったっ」
「え?」
「そのまま花が咲くまで待とう。種は一つじゃないだろうし、それを栽培すれば一度に何個も収穫出来るようになる」
「そ、そうなの?」
ネフィティアはスーモを見た。
スーモは頷き「花、咲かせるのー」っと緑の光を降らせる。
その隣で溝に植えたもやしは──なんだこれ。細いきぬさやみたいになってるぞ。
キャベツの葉が開いて茎が出て、花が咲いて種になって──
もやしは枯れ始めて、サヤが真っ黒に──
「も、もやし……どうなってるんだ?」
真っ黒でカラッカラのサヤを割ってみると、緑色の小さな豆が入っていた。
一袋まるまる植えたもんだから、めちゃくちゃ実になってる!
「しゅ、収穫だ! ルナ、ネフィティア、手伝ってくれっ」
「はーい」
「こ、この黒いのを取ればいいの?」
「スーモも。スーモも」
四人でもやしのサヤを収穫し、中から緑の種を出す。
どこからか地面からチューブのような枝が伸びて来て、水がじゃばーっと出てきた。
「ここ、撒くの」
スーモが緑豆を水が染み込んだ地面に撒く。
撒くというより、ただ置いただけ。
すると途端に芽がにょきにょき出て来て──
「収穫なのぉーっ」
っと、スーモが急いでもやしを取り上げた。
「土、栄養いっぱい。すぐ大きくなるの。土から離せば、成長、止まるの」
「す……すげぇ……じゃあキャベツも?」
「そうなのぉ」
キャベツはちゃんと土に埋めなければならないようだ。
種を一粒撒いて土を被せると、数秒で芽が出て、一分もすればスーパーで売られているようなサイズになった。
い、一分栽培……。
「こ、これって……小麦の栽培も余裕じゃないのか!? スーモありがとうなっ」
「えへへ。カケル嬉しい? スーモ頑張る」
嬉しそうにそう言うスーモは、どこか疲れているようだった。
「やっぱり疲れるのか?」
「す、少しなのっ」
「いや、無理すんなって。時々でいいからさ」
時々でも食べられれば、それは幸せなことだと思っている。
ちょっと遅くなった朝食は、タマネギ人参キャベツにもやしを使った野菜炒めと、ホクホクじゃがいもになった。
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