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8話
しおりを挟む「じゃあ、じゃあっ、小麦を作るですね!」
「まぁたぶん、そんな感じ?」
「お前は下、ボクとルナが上」
「う、うん……」
長老たちとの話も終わると、次に連れて来られたのは双子の家だった。
木の上にある小屋は見張り塔も兼ねているようだ。
二人のように住んでいる者もいれば、家族がいる者は巨木の中に住んでいるらしい。
木の中って……今度見せて貰おう。
エルフの里に宿屋はない。
特に排他的と言う訳ではないけれど、そもそもドワーフとの物々交換以外で他種族が来ることなどもないから──
「カケルを泊めてあげられる家がないのですぅ。ごめんねー」
「い、いや。泊めて貰えるだけ有難い……よ」
二人の家はロフト付きのワンルームだ。俺は下に、二人がロフトに寝る。
昨夜の野宿のときも一緒だったけど、同じ屋根の下ってのも……緊張するものがある。
「でもぉー、このお家に三人は狭いねぇ」
「いつまでもここに置いておくつもりはないわ。さっさとどこかに家を建てさせるわよ」
「じゃあ家を建てる場所探ししなきゃ。ふふ、楽しみですぅ」
「え、建てさせるって、俺が自分で自分の家を?」
「当たり前でしょ」
いや、当たり前って……俺、建築技術なんて持ってませんよ?
「ふわぁぁ。ルナ疲れちゃったぁ。あ、ねぇねぇ、カケル」
ロフトから顔をひょこっと出したルナが、右手を差し出す。
「昨日の『えあまっと』っていうの、貸して欲しいです」
「エアマット? いいけど、家の中なら必要ないんじゃないか?」
「アレの方が寝心地いいの。ルナたちはこういうので寝てるから。見てみてぇ」
見てと言われて、ロフトに上がってもいいものかと思っていたけど彼女が手招きするので梯子を上った。
なるほど、ハンモックか。
ロフトは元々彼女たちの寝室なんだろうな。二つのハンモックがぶら下がっていたけど、床との距離は短く、万が一落ちても大丈夫そうだ。
「ね? カケルが出してくれるアレのほうが、断然いいの」
「分かったよ。助けて貰ったお礼に、君たちの分はあげるよ」
「本当!? やったぁー。よかったねぇネフィちゃん」
「な、なんでボクに言うのっ」
「ネフィティアはハンモックのほうがいいのか?」
そう尋ねると、彼女は頬を染めてツンっとそっぽを向いた。
「べ、別に。あ、あんたが使ってくれっていうなら、使ってあげてもいいけど」
お手本のようなツンデレだな、彼女は。
リュックからエアマットを三つ取り出し膨らませる。
一つだと横幅が狭いし、三つ並べてくっつければ少しは広くなるだろう。
「二人とも、ちょっと下に行っててくれるか? ここにマットを敷くからさ。あとこれも使わせて貰うから」
「いい、けど……どうするのよ」
ハンモックをシーツ代わりにして、三つのエアマットに被せてずれ防止に使う。
もっとも、ロフトのサイズが結構ピッタリだったのでずれの心配はしなくてよかったかも。
自分の分のマットも膨らませ、その上にシュラフを置いて潜り込んだ。
どうやら俺も結構疲れているみたいだな。横になった途端、瞼が重くなった。
明日から、ここでの生活基盤を作らなきゃ……な。
家造りかぁ……あ、テントあるじゃん。
それでいいんじゃないか?
ま、あとは明日にしよう。
「カケル、もう寝ちゃった?」
「ん……まだ、ギリギリ」
「ふふ。ありがとです、カケル。じゃあおやすみー」
「うん、おやすみルナ。ネフィ」
「ネフィティアよっ」
「うん、おやすみネフィティア」
「…………すみ」
さっそくだ。
さっそく出て来たぞ激苦種。
「これ、このまま食べる以外の方法が無いのかな」
種改めチッタの実は、一食につき二、三粒で栄養は足りるという。
でもこれっぽっちじゃあお腹は膨れないだろう?
「いっそ野菜と一緒に焼いてみるかな?」
「えぇっ。それ食べてみたいです! ねぇねぇ、カケル作ってぇ」
ぴょんぴょんと跳ねながら、ルナがきらっきらの目で俺を見つめた。
もしかすると苦みが増すかもしれないが、レッツトライ!
ホットサンドメーカーに適当に切ったキャベツを敷いて、もやしを……
「やっぱり傷んでない。もやしってすぐ色が変色するのにな。四次元リュックが原因なんだろうか」
「よじげんりゅっくー? なにそれなにそれ、美味しいの?」
ルナは好奇心の塊だな。けど食べ物じゃないから……。
「リュックはこの鞄のこと。なんでか知らないけど、リュックの中がこうなってんだ」
実際にリュックを開いて見せる。
七色のマーブル模様がぐねぇーんっと動くそこに手を突っ込み、コンロを取り出した。
「リュックはこの大きさで、でも中にはこれより大きなものがどんどん詰め込めるんだ。例えばこんなのとか」
ジュースを入れたクーラーボックスを取り出す。蓋を開けると、中の氷は残ったままだった。
リュック内は時間が経過しないのか?
「わっ、わっ! 凄いすごーい。どうなってるのー?」
「さぁ? 俺にも分からないよ。元はこうじゃなかったし」
「転移……特典」
「え、なにネフィちゃん。なんて言ったの?」
「だから──」
口を開こうとして、ふと俺と目が合った。
で、ぷいっとそっぽを向く。
「転移特典よ。長老様に以前聞いたことがあるから、知りたければ長老様に聞きなさい。それより、焼くの、焼かないのっ」
「あ、焼く。焼きます。ちょっと待っててくれよ」
「うふぅー。どのくらい入るのかなぁ」
野菜と実をホットサンドメーカーに乗せ、塩コショウしてから蓋をしてコンロで焼く。
専用のガスボンベは全部で十個あるけど、出来れば節約したいし竈みたいなのがあるといいんだけどなぁ。
けどツリーハウスで竈ってどうなんだろう?
俺が今使っているコンロだって、万が一倒したりしたらツリーハウス炎上だよな。
「エルフは料理をしないってことだけど、火を使ったりはしないのか?」
「しませーん」
「じゃ、じゃあ寒くなったりしたらストーブ……はないだろうし、暖炉か? そういうのは使わないのか?」
「だんろって、なぁに?」
使わないのかーっ!
まぁだからこそのツリーハウスでの生活が出来るんだろうなぁ。
「考えるのはまたあとでにしよう。さぁ、焼き上がったぞ」
果物を食べるということで、さすがに木のお皿はあるようだ。
それに移して、いざ試食!
「いただきます」
「いっただっきまーっす」
「……いただきます」
チッタの実をキャベツに包んで口に放り込む。
噛む。
堅い。
あと苦い。
「ぜんっぜん味変わんねーっ」
「いつも通りですー」
「や、野菜があるから少しはマシよっ」
「ありがとうネフィティア。少しは俺の料理が報われるよ」
「べ、べべ、べべべ、別にあんたのために言ったんじゃないわよっ」
ネフィティアは真っ赤な顔でパクパクと野菜&チッタの実を食べきると、お皿を持って家の隅へと向かった。
縦長の箱のようなものが置いてある場所で、上には木の管が壁から出ている。
ネフィティアが管をぐいって引くと、そこから水が……水が出てきた!?
「え、どうなってんのそれ?」
「どうって? 木の中を流れてる水を、少し分けて貰ってるんだよぉ」
「わ、分けてって……え、じゃあ今使った水はどこに?」
箱の中に溜めておくためのバケツでもあるのかと思って見てみるけど、バケツを出し入れする扉はない。
「あの箱の下にはね、木の洞があるの。そこに使った水を流せば、また木が循環して綺麗にしてくれるんだよぉ」
「ろ過してくれるってことか。凄いな」
俺の世界での常識と、まったく違うものがいろいろありそうだ。
「まぁたぶん、そんな感じ?」
「お前は下、ボクとルナが上」
「う、うん……」
長老たちとの話も終わると、次に連れて来られたのは双子の家だった。
木の上にある小屋は見張り塔も兼ねているようだ。
二人のように住んでいる者もいれば、家族がいる者は巨木の中に住んでいるらしい。
木の中って……今度見せて貰おう。
エルフの里に宿屋はない。
特に排他的と言う訳ではないけれど、そもそもドワーフとの物々交換以外で他種族が来ることなどもないから──
「カケルを泊めてあげられる家がないのですぅ。ごめんねー」
「い、いや。泊めて貰えるだけ有難い……よ」
二人の家はロフト付きのワンルームだ。俺は下に、二人がロフトに寝る。
昨夜の野宿のときも一緒だったけど、同じ屋根の下ってのも……緊張するものがある。
「でもぉー、このお家に三人は狭いねぇ」
「いつまでもここに置いておくつもりはないわ。さっさとどこかに家を建てさせるわよ」
「じゃあ家を建てる場所探ししなきゃ。ふふ、楽しみですぅ」
「え、建てさせるって、俺が自分で自分の家を?」
「当たり前でしょ」
いや、当たり前って……俺、建築技術なんて持ってませんよ?
「ふわぁぁ。ルナ疲れちゃったぁ。あ、ねぇねぇ、カケル」
ロフトから顔をひょこっと出したルナが、右手を差し出す。
「昨日の『えあまっと』っていうの、貸して欲しいです」
「エアマット? いいけど、家の中なら必要ないんじゃないか?」
「アレの方が寝心地いいの。ルナたちはこういうので寝てるから。見てみてぇ」
見てと言われて、ロフトに上がってもいいものかと思っていたけど彼女が手招きするので梯子を上った。
なるほど、ハンモックか。
ロフトは元々彼女たちの寝室なんだろうな。二つのハンモックがぶら下がっていたけど、床との距離は短く、万が一落ちても大丈夫そうだ。
「ね? カケルが出してくれるアレのほうが、断然いいの」
「分かったよ。助けて貰ったお礼に、君たちの分はあげるよ」
「本当!? やったぁー。よかったねぇネフィちゃん」
「な、なんでボクに言うのっ」
「ネフィティアはハンモックのほうがいいのか?」
そう尋ねると、彼女は頬を染めてツンっとそっぽを向いた。
「べ、別に。あ、あんたが使ってくれっていうなら、使ってあげてもいいけど」
お手本のようなツンデレだな、彼女は。
リュックからエアマットを三つ取り出し膨らませる。
一つだと横幅が狭いし、三つ並べてくっつければ少しは広くなるだろう。
「二人とも、ちょっと下に行っててくれるか? ここにマットを敷くからさ。あとこれも使わせて貰うから」
「いい、けど……どうするのよ」
ハンモックをシーツ代わりにして、三つのエアマットに被せてずれ防止に使う。
もっとも、ロフトのサイズが結構ピッタリだったのでずれの心配はしなくてよかったかも。
自分の分のマットも膨らませ、その上にシュラフを置いて潜り込んだ。
どうやら俺も結構疲れているみたいだな。横になった途端、瞼が重くなった。
明日から、ここでの生活基盤を作らなきゃ……な。
家造りかぁ……あ、テントあるじゃん。
それでいいんじゃないか?
ま、あとは明日にしよう。
「カケル、もう寝ちゃった?」
「ん……まだ、ギリギリ」
「ふふ。ありがとです、カケル。じゃあおやすみー」
「うん、おやすみルナ。ネフィ」
「ネフィティアよっ」
「うん、おやすみネフィティア」
「…………すみ」
さっそくだ。
さっそく出て来たぞ激苦種。
「これ、このまま食べる以外の方法が無いのかな」
種改めチッタの実は、一食につき二、三粒で栄養は足りるという。
でもこれっぽっちじゃあお腹は膨れないだろう?
「いっそ野菜と一緒に焼いてみるかな?」
「えぇっ。それ食べてみたいです! ねぇねぇ、カケル作ってぇ」
ぴょんぴょんと跳ねながら、ルナがきらっきらの目で俺を見つめた。
もしかすると苦みが増すかもしれないが、レッツトライ!
ホットサンドメーカーに適当に切ったキャベツを敷いて、もやしを……
「やっぱり傷んでない。もやしってすぐ色が変色するのにな。四次元リュックが原因なんだろうか」
「よじげんりゅっくー? なにそれなにそれ、美味しいの?」
ルナは好奇心の塊だな。けど食べ物じゃないから……。
「リュックはこの鞄のこと。なんでか知らないけど、リュックの中がこうなってんだ」
実際にリュックを開いて見せる。
七色のマーブル模様がぐねぇーんっと動くそこに手を突っ込み、コンロを取り出した。
「リュックはこの大きさで、でも中にはこれより大きなものがどんどん詰め込めるんだ。例えばこんなのとか」
ジュースを入れたクーラーボックスを取り出す。蓋を開けると、中の氷は残ったままだった。
リュック内は時間が経過しないのか?
「わっ、わっ! 凄いすごーい。どうなってるのー?」
「さぁ? 俺にも分からないよ。元はこうじゃなかったし」
「転移……特典」
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「だから──」
口を開こうとして、ふと俺と目が合った。
で、ぷいっとそっぽを向く。
「転移特典よ。長老様に以前聞いたことがあるから、知りたければ長老様に聞きなさい。それより、焼くの、焼かないのっ」
「あ、焼く。焼きます。ちょっと待っててくれよ」
「うふぅー。どのくらい入るのかなぁ」
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「じゃ、じゃあ寒くなったりしたらストーブ……はないだろうし、暖炉か? そういうのは使わないのか?」
「だんろって、なぁに?」
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まぁだからこそのツリーハウスでの生活が出来るんだろうなぁ。
「考えるのはまたあとでにしよう。さぁ、焼き上がったぞ」
果物を食べるということで、さすがに木のお皿はあるようだ。
それに移して、いざ試食!
「いただきます」
「いっただっきまーっす」
「……いただきます」
チッタの実をキャベツに包んで口に放り込む。
噛む。
堅い。
あと苦い。
「ぜんっぜん味変わんねーっ」
「いつも通りですー」
「や、野菜があるから少しはマシよっ」
「ありがとうネフィティア。少しは俺の料理が報われるよ」
「べ、べべ、べべべ、別にあんたのために言ったんじゃないわよっ」
ネフィティアは真っ赤な顔でパクパクと野菜&チッタの実を食べきると、お皿を持って家の隅へと向かった。
縦長の箱のようなものが置いてある場所で、上には木の管が壁から出ている。
ネフィティアが管をぐいって引くと、そこから水が……水が出てきた!?
「え、どうなってんのそれ?」
「どうって? 木の中を流れてる水を、少し分けて貰ってるんだよぉ」
「わ、分けてって……え、じゃあ今使った水はどこに?」
箱の中に溜めておくためのバケツでもあるのかと思って見てみるけど、バケツを出し入れする扉はない。
「あの箱の下にはね、木の洞があるの。そこに使った水を流せば、また木が循環して綺麗にしてくれるんだよぉ」
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