異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~

夢・風魔

文字の大きさ
上 下
7 / 30

7話

しおりを挟む
 なんでこんなことになったんだ。

「はっふ、はっふ。こ、これはなんとも」
「外はパリっと、中ふっくら!」
「三百年前にヒューマンの町に出かけた時に食べたパンより、かなり上質なものだ」
「おいひぃ、おいひぃわ」

 ここに来てからもう一時間は経つけど、ずっとホットサンドを作らされている。
 おかげで……

「もうこれで食パンがなくなるからな!」
「「なんだってっ!?」」
「う、嘘だと言ってくれたまえ」

 嘘も何も、里中のエルフを呼んでホットサンドパーティーしたら、すぐに無くなるに決まってるだろ。
 ヒューマンの町にパンがあるなら、そこで分けて貰って……けど森を抜けるのに二十日か。

 せめて小麦でもあれば。あと酵母とか塩もいるんだっけ?
 どっかにレシピ本でもあればなぁ。さすがに俺のスマホにはそんな本、ダウンロードしてないし。

 いや、それよりもっと切迫した問題がある。

「明日から俺……あの苦い種を食べて暮らさなきゃならないのか……」

 いきなり人生詰みそうだ。





「それで、君は友人と共にこの世界に?」
「友人と言うか、クラスメイト──あぁ、いや友人でいいです。俺を含めて十五人ぐらいがこっちの世界に召喚されてきました」

 ホットサンドが無くなると、最初の五人を残してエルフたちは帰って行った。
 そこでようやく本題だ。

「どこかの国の王女だと名乗る女が、魔王を倒すためとかなんとかで俺たちを召喚したみたいで」
「女。どんな女だった? 容姿は」

 容姿……と言われたら、そりゃー。

「金髪縦ロールヘアー」
「ヴェレッタ・ブレアゾン王女だな」
「本当に王女だったんだ……」

 俺の言葉に五人は頷く。
 ちなみにこの五人が里の長老だっていうのはさっき聞いた。

「じゃあ勇者召喚ってのは?」
「異世界から若者を召喚すると、不思議と特別な力を持つ者が現れやすいのだ」
「もちろん、そうでない子もいるわ。でもまぁ大なり小なり、召喚された子はスキルを授かるものなのよ」
「君もそうだっただろう?」

 俺の場合は、スキルが無いからって捨てられたんだけどな。

「勇者が必要とされているってことは……この世界に危機が訪れたとか、そんな感じですか?」
「危機?」

 俺の問いに長老たちが首を傾げる。

「いや、特にそんなことはないが」
「え?」
「まぁ確かに一番最初の勇者召喚は、この世界を支配しようとした魔王を討伐するために行われたようだがね」
「それからというもの、数百年に一度勇者召喚が可能になる年が訪れるようになったのだ」

 ……え。

「それでだね、ヒューマンの国ではこぞって勇者を召喚するようになったのだよ」
「な、何のために?」
「勇者を多く保有する国が、他国に対して大きな顔が出来るからだよ」
「数だけじゃなく、質も必要みたいよ」

 つまりお飾りとして俺たちは召喚されたのか。
 クラスの連中……今頃どうしてるかなぁ。元気にしてるといいんだけど。

「君の話を聞く限り、今期の勇者は多いようだな」
「そうですわね。前回はこの大陸で、合計十三人だったかしら?」
「召喚魔法の使い手が少なかったというのもあるのだろう」
「いや、人数が多いということは、質が悪いという可能性もあるぞ」

 まるでご近所の井戸端会議のような会話だ。
 エルフ的にはあまり関係ないらしい。

「それでカケル君。君のスキルなんだけど、一度見せて貰ってもいいだろうか?」
「分かりました。"無"」

 ブォンっと音が鳴ってピンポン玉サイズの黒い球体が浮かぶ。

「あ、触らないでくださいね。よく分かりませんが、触れたものが消えてなくなる効果っぽいので」
「触れたもの……ではこれを」

 長老のひとりがそう言って木の枝を差し出す。
 まぁこれなら危なくないか。

 指の動きに合わせて球体も動く。すすすーっと移動させて、枝に触れさせた。
 触れた部分だけが綺麗に消滅する。

「なるほど。確かに消滅するな」
「音もなく、特に爆ぜるわけでもなく消えてしまうのね」
「どれ、詳細鑑定をしてみよう」

 そんなことできるなら、最初からそうしろよ!
 かと思っていたら球体がすぅっと消えてしまった。

「スキルは実際に目で見らねば鑑定できん。悪いがもう一度出してくれるか?」
「あ、はい。"無"」

 ブォンっと音がして再び球体が出現。
 すぐにさっきの長老が「詳細鑑定」と言って球体を見つめた。

「ふむ。ふむ。ユニークスキルだな。おめでとう、ユニークスキルは世界でただひとりだけが持つことの出来るスキルだ」
「俺だけ、ですか?」
「そう。スキル名は『』。触れたものを無に帰すスキルだ。強力なものを授かったものだな」

 無に帰す。つまり消滅させる効果か。
 詳細鑑定で他に分かったことは、俺自身が触れても、俺は消滅しないということ。俺の意思で自由に動かせること。効果時間は十秒、もしくは目的のモノの消滅──か。

「効果は凄いみたいだけど、このサイズじゃなぁ」

 既に消えてしまった球体のサイズを手で表現する。
 小さなモンスターならいいが、昨日の蜥蜴みたいなのが相手だとせめてサッカーボールぐらいは欲しい。

「なに、スキルレベルが上がれば大きくなるかもしれん。気絶しない程度に使っていくことだ」
「だといいですね。効果が効果なだけに、取り扱いも気を付けなきゃならないしな。練習して、自在に操れるようにならないと」
「そうだね。君さえよければ、この里で暮らすといい」

 ニコニコと笑みを浮かべる長老たちの視線は、置きっぱなしのホットサンドメーカーに注がれていた。

「パンがありませんから、ホットサンドはもう作れませんよ」
「「え」」

 五人が一斉に声をハモらせ、固まった。
 硬直が溶けたかと思うと、ひとり、またひとりと肩を落として項垂れる。

「そんな……」
「もう……もう二度と口には出来ないのか」
「あぁ、もっと味わって食べればよかったわぁ」
「いっそドワーフと交渉するか?」
「そんなことをすれば、酒造量を増やさねばならなくなるぞ」

 なんだ。他の種族と交流あるんじゃないか。
 まぁ日帰りできるような距離じゃなさそうだけど。

 ならその他種族はどうやってパンを手に入れているんだ?
 ヒューマンの町か、それとも──

「ドワーフは小麦を栽培している、とか?」
「いや。彼らはヒューマンと交易をしているのだよ。ドワーフの住む山は良質な鉱石が取れる。その鉱石で様々な物を作って、ヒューマンに売っているのだ」
「私たちエルフも、彼らから武器や生活に必要な物を物々交換でね」
「それでエルフは酒造を?」
「スピリットの精霊に頼み、森の果物で酒を作っているのです。私たちエルフは酒を必要としていませんから」

 そして酒と言えばドワーフ。彼らとの交易で酒が必要だが、果物自体がそれほど取れない。酒を作る量を増やすこともできないのだ。

「だったら小麦を栽培すればいいじゃないですか」
「だがそれは自然に反しよう」

 え。なんで?

「植物は自然に芽吹き、自然に育つ。それが自然の流れというものだ」
「はぁ……」
「我々は森のエルフ。自然と共に暮らすものだ」
「でもホットサンド食べたいんでしょう?」
「「ぐっ」」」

 ほらみろ。食べたいんじゃないか。

「そのためにはパンが必要です」
「しゅ、酒造を少し増やすか?」
「実りの秋ぐらいなら──」
「いや、そこは小麦の栽培しましょうよ。ついでに他の野菜とかも」
「し、しかしそれでは自然に──」

 作物の栽培が自然に反するって考えが、そもそもおかしいんだよ。
 自然って何?
 
「美味しい物を食べたい。そう思う気持ちは自然ですよね?」
「そう。自然だ」
「なら、その為に作物を育てることだって自然じゃないですか! あなた方は獣とは違う。頭で考え、手で道具を使って何かを成すことが出来るんだ。それを使わないのは、自然ではないと俺は思いますよ」

 エルフが頑固として小麦栽培をしないっていうなら、俺がやってやる!
 俺は……俺は……

「あの苦い種を主食なんて、俺は嫌だ! 俺ひとりでも小麦を育ててみせる!!」

 あ……本音をポロってしまった。
 どうしよう。彼らエルフにとっては、ずっと食べ続けてきた食料なのに。

 ほ、ほら。みんな肩を震わせてるじゃん。
 マズい。怒らせた?

「あ、あの、すみません。俺──」

 長老のひとりがガバっと立ち上がり、そして俺の肩をガシっと掴んだ。
 そして──

「よく言ってくれた! わしも苦いしマズいとずっと思っていたのだ。だがみなの手前言い出せず……。だがわしは言うぞ! チッタの実は苦い! 物凄くにがーっい!」
「おぉ。オレアシスもそう思っていたのか。かくいう私もだ。硬いし苦いし、正直他種族が羨ましい!!」
「そうよっ。食べたいものを食べるために作物を育てることだって、自然な流れですわっ。はぁん、ホットサンド食べたぁいっ」
「小麦の栽培か。どうすればいいのだ?」
「ひとまず栽培方法を知るヒューマンに聞くしかないだろうな」

 ……おい。

「いやぁ、異世界人のカケル君に言われて、目が覚めたよ」
「そうだな。誰かに言われなければ、わしらエルフはこの先もずっと今の暮らしだっただろう」
「誰かに言って欲しかったのかもしれませんねぇ」

 なんなんだ、この世界のエルフって……。
 高貴なイメージのあるエルフ像が、ガラガラと音を立てて崩れ落ちて行く。
 そんな気がしてならないんだけど。

「「ありがとうカケル君!」」
「……どういたしまして……」

 この世界での生活に、ちょっとだけ不安を感じずにはいられなかった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る

神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】 元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。 ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、 理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。 今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。 様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。 カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。 ハーレム要素多め。 ※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。 よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz 他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。 たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。 物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz 今後とも応援よろしくお願い致します。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜

夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。 不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。 その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。 彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。 異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!? *小説家になろうでも公開しております。

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います

長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。 しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。 途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。 しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。 「ミストルティン。アブソープション!」 『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』 「やった! これでまた便利になるな」   これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。 ~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!

あるちゃいる
ファンタジー
 山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。  気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。  不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。  どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。  その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。  『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。  が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。  そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。  そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。   ⚠️超絶不定期更新⚠️

処理中です...