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14:〇〇を食べたあとの炭酸は危険
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目を覚ますと隣のベッドには、可愛い女子が眠っている。
テントよりは広いこの部屋はツインルームで、アイラとは同部屋だ。
本当は別々の部屋をと思っていたんだけど、生憎の満室。
この時期はキャラバン隊がいくつもやってきて、大きな市が出来るっていってたな。
あとで行ってみよう。
「ぅ、ん……んん」
起きたかな?
薄っすらと眼を開けたアイラは、俺を見つけるとサっとシーツを頭から被った。
「やっ」
アイラ、寝ぼけているのかな?
でも可愛い。
なーんて思っていることを悟られないように、何事もなかったように振舞おう。
「おはよう。俺も今起きたばっかだから、まだ着替えてないんだ。着替えるからそのままシーツ被ってて」
「う、うん」
山でのキャンプは、急な天候の悪化で雨に打たれることもある。
それもあって着替えは持って来ていた。
その着替えも一緒に異世界転移してきているので、毎日交互に着ている。
カートに入れれば洗濯された状態になるのは、持って来ていた着替えの方。
最初に着ていた奴は対象外なので、こっちは洗わなきゃいけない。
「着替え終わったから部屋の外に出てるよ」
「う、うん。私もすぐ着替えるわね」
銀次郎を摘まみ上げて部屋を出る。
「んぁ? もう朝か」
「しー」
喋るな──とジェスチャーで伝えると、銀次郎は自分の口元を押さえてきょろきょろする。
誰もいない。だけど普段から喋らない癖を付けなきゃな。
『キャンプ飯は?』
と念話が飛んでくる。
「食堂」
とだけ短く答えた。
『美味い物があればいいのだが』
そりゃまぁ、あるだろ。
アイラが出てくると、期待して食堂へと向かった。
そこでメニューを見て、ちょっと不安が過ぎる。
「な、なんかこう……辛そうなメニューが多くない?」
「え、そう? 普通だと思うけど……あ、タックの料理はこういうのないわね。えっと、この辺り一帯は、香辛料を使った料理が多いの。発汗作用を促す意味もあるけど、食材が傷むのを防ぐ意味もあってね」
「な、なるほど。確かに暑い地域だと、辛い料理が多いイメージだもんな」
でも俺、辛いの苦手なんだよなぁ。
カレーも甘口と中辛のミックスじゃないと食べられないし。
比較的辛くないものをアイラに選んで貰って注文。
出てきたのはパンと鶏肉の蒸し焼き? あとスープだ。
おぉ、なんか普通だ。赤くない。
「いっただきまーす」
銀次郎にはパンと鶏肉のみ。ちょっとブツブツ言ってるけど、あとでなんか食べさせてやろう。
最初にパンを一口かぶりついた。
お、これ惣菜パンか……
「ぶほっ。はひっ、はひっ」
「ど、どうしたの?」
パンを見てみると、中に真っ赤などろりとしたものが見える。
これ絶対辛い奴だあぁー!
「カッ、カッ」
銀次郎も足元で、俺と同じように咽ていた。
「二人とも大丈夫? ごめんなさい、中に具が入ってるとは思わなかったから」
「だ、大丈夫」
「大丈夫ではないっ。炭酸コーラを所望する!」
「やめとけ。口の中爆発するぞ」
なんかのテレビで見た。辛い物食べた後に炭酸飲むと、余計に口の中の刺激が増すって。
あと地味に水もダメ。
今回食べたのは唐辛子系だ。あの手は牛乳とか甘い物がいいってあった。
熱いものもよくないっていうから、ぜんざいよりきな粉餅かなぁっと用意したが、止められない。
お腹がもっちもちになった頃、ようやく口の中の辛みが抜けた。
「主よ、昼はキャンプ飯にしようぞ」
「え、あんだけ餅食べたのに、まだ食うの? 俺いらないよ、もう」
「甘味は別腹!」
なに女子みたいなこと言ってんだ。
まぁいいけど。
「アイラはどうする? ちょっと外に出たいと思うんだけど」
「私は普通に食べられるからなんでもいいけど。でもせっかくだからアッサリした味のものも食べたいな」
「じゃ、ちょっと市場とかにも行ってみよう。キャラバン隊が来てるって言ってたろ?」
「そうね。行ってみましょ」
「我は動きたくない」
そう言うと銀次郎は、俺のリュックの中に潜り込んだ。
テントよりは広いこの部屋はツインルームで、アイラとは同部屋だ。
本当は別々の部屋をと思っていたんだけど、生憎の満室。
この時期はキャラバン隊がいくつもやってきて、大きな市が出来るっていってたな。
あとで行ってみよう。
「ぅ、ん……んん」
起きたかな?
薄っすらと眼を開けたアイラは、俺を見つけるとサっとシーツを頭から被った。
「やっ」
アイラ、寝ぼけているのかな?
でも可愛い。
なーんて思っていることを悟られないように、何事もなかったように振舞おう。
「おはよう。俺も今起きたばっかだから、まだ着替えてないんだ。着替えるからそのままシーツ被ってて」
「う、うん」
山でのキャンプは、急な天候の悪化で雨に打たれることもある。
それもあって着替えは持って来ていた。
その着替えも一緒に異世界転移してきているので、毎日交互に着ている。
カートに入れれば洗濯された状態になるのは、持って来ていた着替えの方。
最初に着ていた奴は対象外なので、こっちは洗わなきゃいけない。
「着替え終わったから部屋の外に出てるよ」
「う、うん。私もすぐ着替えるわね」
銀次郎を摘まみ上げて部屋を出る。
「んぁ? もう朝か」
「しー」
喋るな──とジェスチャーで伝えると、銀次郎は自分の口元を押さえてきょろきょろする。
誰もいない。だけど普段から喋らない癖を付けなきゃな。
『キャンプ飯は?』
と念話が飛んでくる。
「食堂」
とだけ短く答えた。
『美味い物があればいいのだが』
そりゃまぁ、あるだろ。
アイラが出てくると、期待して食堂へと向かった。
そこでメニューを見て、ちょっと不安が過ぎる。
「な、なんかこう……辛そうなメニューが多くない?」
「え、そう? 普通だと思うけど……あ、タックの料理はこういうのないわね。えっと、この辺り一帯は、香辛料を使った料理が多いの。発汗作用を促す意味もあるけど、食材が傷むのを防ぐ意味もあってね」
「な、なるほど。確かに暑い地域だと、辛い料理が多いイメージだもんな」
でも俺、辛いの苦手なんだよなぁ。
カレーも甘口と中辛のミックスじゃないと食べられないし。
比較的辛くないものをアイラに選んで貰って注文。
出てきたのはパンと鶏肉の蒸し焼き? あとスープだ。
おぉ、なんか普通だ。赤くない。
「いっただきまーす」
銀次郎にはパンと鶏肉のみ。ちょっとブツブツ言ってるけど、あとでなんか食べさせてやろう。
最初にパンを一口かぶりついた。
お、これ惣菜パンか……
「ぶほっ。はひっ、はひっ」
「ど、どうしたの?」
パンを見てみると、中に真っ赤などろりとしたものが見える。
これ絶対辛い奴だあぁー!
「カッ、カッ」
銀次郎も足元で、俺と同じように咽ていた。
「二人とも大丈夫? ごめんなさい、中に具が入ってるとは思わなかったから」
「だ、大丈夫」
「大丈夫ではないっ。炭酸コーラを所望する!」
「やめとけ。口の中爆発するぞ」
なんかのテレビで見た。辛い物食べた後に炭酸飲むと、余計に口の中の刺激が増すって。
あと地味に水もダメ。
今回食べたのは唐辛子系だ。あの手は牛乳とか甘い物がいいってあった。
熱いものもよくないっていうから、ぜんざいよりきな粉餅かなぁっと用意したが、止められない。
お腹がもっちもちになった頃、ようやく口の中の辛みが抜けた。
「主よ、昼はキャンプ飯にしようぞ」
「え、あんだけ餅食べたのに、まだ食うの? 俺いらないよ、もう」
「甘味は別腹!」
なに女子みたいなこと言ってんだ。
まぁいいけど。
「アイラはどうする? ちょっと外に出たいと思うんだけど」
「私は普通に食べられるからなんでもいいけど。でもせっかくだからアッサリした味のものも食べたいな」
「じゃ、ちょっと市場とかにも行ってみよう。キャラバン隊が来てるって言ってたろ?」
「そうね。行ってみましょ」
「我は動きたくない」
そう言うと銀次郎は、俺のリュックの中に潜り込んだ。
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