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真ガチャルトホテプの解禁
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テプの右目が黄金に輝いた。
そして、一度、世界を包み込むほどの光を、カっと放つ。
揺らめいて、ビキシィっと、世界全体にヒビが入るような音がした。
別に何も壊れちゃいない。
ただ、たゆたう、虹色の閃光。
――ガチャルトホテプは、
「うわー、すごぉい! 究極大当たりだよぉ!」
興奮した声で、喝采をあげた。
「……究極大当たり? マジで? 俺が? うそぉん」
「景品は、真ガチャルトホテプの解禁だよぉ。よかったねぇ」
「ぇっと……ぁ、ぅん。……はい。ぇと、よっしゃ、らっきぃ、らっきぃ。ウレシー」
控えめなガッツポーズを決めつつ、棒読みでそう言ってから、
「……ただ、どのくらいのラッキィなのか、いまいちよくわからんから、詳しく教えてくれね? その真なんとかってのは、どういう恩恵を俺に与えてくれんの?」
「簡単にいうと、これから、あなたが死ぬまで、毎日、一日一回、ガチャルトホテプ・ガチャが引けるようになるってことだよぉ」
ガチャルトホテプの話を聞いて、UV1は、思わず『プッ』と噴き出してしまった。
(はい、きました。嘘つき精霊の常套手段。先延ばしにして、その場は、お茶を濁す。明日になったら、なんていうつもりかしら。どんな苦しい言い訳をしてくるのか、少しだけ楽しみね)
そんなUV1の事はシカトして、ゴートは、ガチャルトホテプとの会話を続ける。
「……って言われても、まだ、そのガチャで何が手に入るか分からないから、いまいいち喜べないんだが……」
「じゃあ、明日ひいてみて、それから喜べばいいよぉ。テプ・ガチャはすごいよぉ。ファンタスティックだよぉ。一回引いたら病みつきになっちゃうよぉ」
「やみつきになっちゃうのに、一回引く分のポイントを溜めるのに、神様でも10億年かかるのか、なかなか高度な嫌がらせだな」
ゴートの言葉を聞いたUV1が、
(ふふっ……確かに、本当だったとしたら、ずいぶんと陰湿な悪意だわ。まあ、ありえないけれど)
内心で笑っていると、
ガチャルトホテプが、トロンとした目になって、
「ふぁーあ……眠くなっちゃったぁ……じゃあ、また明日ねぇ。ばいばーい」
言うと同時、ガチャルトホテプは、光の粒になって、ゴートの指に集まっていく。
数秒で、その光の粒は、簡素なリングとなって、ゴートの左人指し指におさまっていた。
その指輪を見つめながら、ゴートは、
(……神様でも十億年に一回しか引けないガチャ……いったい、どれだけのもんが手に入るのかねぇ……くく、ワクワクさせてくれんじゃねぇか。明日が待ちきれねぇ)
ゴートは、ガチャルトホテプについて、UV1のように疑ってかかるようなことはなかった。
その理由は一つ――
(さぁて……テプのことは、明日を待つとして、次に、今、何をするか。またなんか召喚するか? んー、でも、なんか、召喚に対する、『頭の中で燃え上がっていた熱』が一気にひいちまった。なんか、まったくやる気がおきねぇ……なんでだ?)
まるで賢者タイムのように、先ほどまでの情動が霧散していた。
//
解。
センエースの特徴。
果てに至ると飽きる。
――最果てに至ってしまうと、
『絶対に諦めない英雄』が、
『徹底的に忌避していた自殺』を選択するレベルで飽きてしまう――
ゴート(38歳のセンエース+ラムド)は自覚していないが、
その複雑なコアオーラが、鋭敏に感じとってしまった。
自分は、『究極の召喚』を達成してしまった、と。
この先、何をしても、テプ以上の召喚は出来ないと、魂が理解した。
ゆえにゴートは召喚に飽きたのだった。
ラムドと混じっているとはいえ、根本はセンエース。
ゴートがテプを疑っていないのも同じ理由。
魂がテプを理解しているから。
//
(なんで、召喚に対するやる気がこうも一気に冷めちまったのか、よくわかんねぇが……まあ、いいや。やる気が出ないのは召喚だけだし。それ以外の異世界転生を全力で楽しむさ。……さぁて、さて、まずは……)
ゴートは、色々と考えた結果、
「自己鑑定、ランク5」
まずは、自分を知る。
00000000000000000000000000000000000000
名前『ゴート(ラムド・セノワール)』
種族『魔人』
運命『生贄』
・称号『奪われた者』
『諦めた者』
『敗北者』
『???の???』
《レベル》 【29】
[HP] 【 19/320】
[MP] 【 36/288】
[スタミナ] 【12/53】
「攻撃力」 【3】
「魔法攻撃力」 【2】
「防御力」 【33】
「魔法防御力」 【52】
「敏捷性」 【12】
「耐性値」 【60】
「HP再生力」 【21】
「魔力回復力」 【78】
「スタミナ回復速度」 【9】
「反応速度」 【7】
「隠しパラメータ合計値」【3337】
「獲得経験値」 【35】
「ネクストEXP」 【390】
魔法「計23」
グリムアーツ「なし」
その他技能「計12」
スペシャル「成長速い」「成長超速い」「成長超々速い」
「全世界一の成長速度」「神をも置き去りにする究極の成長速度」
「強敵を倒した際の経験値7倍」
「超強敵を倒した際の経験値30倍」
「超々強敵を倒した際の経験値1500倍」
「??を??した際の経験値99999倍」
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そして、一度、世界を包み込むほどの光を、カっと放つ。
揺らめいて、ビキシィっと、世界全体にヒビが入るような音がした。
別に何も壊れちゃいない。
ただ、たゆたう、虹色の閃光。
――ガチャルトホテプは、
「うわー、すごぉい! 究極大当たりだよぉ!」
興奮した声で、喝采をあげた。
「……究極大当たり? マジで? 俺が? うそぉん」
「景品は、真ガチャルトホテプの解禁だよぉ。よかったねぇ」
「ぇっと……ぁ、ぅん。……はい。ぇと、よっしゃ、らっきぃ、らっきぃ。ウレシー」
控えめなガッツポーズを決めつつ、棒読みでそう言ってから、
「……ただ、どのくらいのラッキィなのか、いまいちよくわからんから、詳しく教えてくれね? その真なんとかってのは、どういう恩恵を俺に与えてくれんの?」
「簡単にいうと、これから、あなたが死ぬまで、毎日、一日一回、ガチャルトホテプ・ガチャが引けるようになるってことだよぉ」
ガチャルトホテプの話を聞いて、UV1は、思わず『プッ』と噴き出してしまった。
(はい、きました。嘘つき精霊の常套手段。先延ばしにして、その場は、お茶を濁す。明日になったら、なんていうつもりかしら。どんな苦しい言い訳をしてくるのか、少しだけ楽しみね)
そんなUV1の事はシカトして、ゴートは、ガチャルトホテプとの会話を続ける。
「……って言われても、まだ、そのガチャで何が手に入るか分からないから、いまいいち喜べないんだが……」
「じゃあ、明日ひいてみて、それから喜べばいいよぉ。テプ・ガチャはすごいよぉ。ファンタスティックだよぉ。一回引いたら病みつきになっちゃうよぉ」
「やみつきになっちゃうのに、一回引く分のポイントを溜めるのに、神様でも10億年かかるのか、なかなか高度な嫌がらせだな」
ゴートの言葉を聞いたUV1が、
(ふふっ……確かに、本当だったとしたら、ずいぶんと陰湿な悪意だわ。まあ、ありえないけれど)
内心で笑っていると、
ガチャルトホテプが、トロンとした目になって、
「ふぁーあ……眠くなっちゃったぁ……じゃあ、また明日ねぇ。ばいばーい」
言うと同時、ガチャルトホテプは、光の粒になって、ゴートの指に集まっていく。
数秒で、その光の粒は、簡素なリングとなって、ゴートの左人指し指におさまっていた。
その指輪を見つめながら、ゴートは、
(……神様でも十億年に一回しか引けないガチャ……いったい、どれだけのもんが手に入るのかねぇ……くく、ワクワクさせてくれんじゃねぇか。明日が待ちきれねぇ)
ゴートは、ガチャルトホテプについて、UV1のように疑ってかかるようなことはなかった。
その理由は一つ――
(さぁて……テプのことは、明日を待つとして、次に、今、何をするか。またなんか召喚するか? んー、でも、なんか、召喚に対する、『頭の中で燃え上がっていた熱』が一気にひいちまった。なんか、まったくやる気がおきねぇ……なんでだ?)
まるで賢者タイムのように、先ほどまでの情動が霧散していた。
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解。
センエースの特徴。
果てに至ると飽きる。
――最果てに至ってしまうと、
『絶対に諦めない英雄』が、
『徹底的に忌避していた自殺』を選択するレベルで飽きてしまう――
ゴート(38歳のセンエース+ラムド)は自覚していないが、
その複雑なコアオーラが、鋭敏に感じとってしまった。
自分は、『究極の召喚』を達成してしまった、と。
この先、何をしても、テプ以上の召喚は出来ないと、魂が理解した。
ゆえにゴートは召喚に飽きたのだった。
ラムドと混じっているとはいえ、根本はセンエース。
ゴートがテプを疑っていないのも同じ理由。
魂がテプを理解しているから。
//
(なんで、召喚に対するやる気がこうも一気に冷めちまったのか、よくわかんねぇが……まあ、いいや。やる気が出ないのは召喚だけだし。それ以外の異世界転生を全力で楽しむさ。……さぁて、さて、まずは……)
ゴートは、色々と考えた結果、
「自己鑑定、ランク5」
まずは、自分を知る。
00000000000000000000000000000000000000
名前『ゴート(ラムド・セノワール)』
種族『魔人』
運命『生贄』
・称号『奪われた者』
『諦めた者』
『敗北者』
『???の???』
《レベル》 【29】
[HP] 【 19/320】
[MP] 【 36/288】
[スタミナ] 【12/53】
「攻撃力」 【3】
「魔法攻撃力」 【2】
「防御力」 【33】
「魔法防御力」 【52】
「敏捷性」 【12】
「耐性値」 【60】
「HP再生力」 【21】
「魔力回復力」 【78】
「スタミナ回復速度」 【9】
「反応速度」 【7】
「隠しパラメータ合計値」【3337】
「獲得経験値」 【35】
「ネクストEXP」 【390】
魔法「計23」
グリムアーツ「なし」
その他技能「計12」
スペシャル「成長速い」「成長超速い」「成長超々速い」
「全世界一の成長速度」「神をも置き去りにする究極の成長速度」
「強敵を倒した際の経験値7倍」
「超強敵を倒した際の経験値30倍」
「超々強敵を倒した際の経験値1500倍」
「??を??した際の経験値99999倍」
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