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神様、たすけて
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「龍槍召喚、ランク20!! ストライド・ドラグーン、ランク25!!」
魔槍を両手に出現させ、一時的にスキル火力を60%上昇させるスキルを発動し、更に、
「覇王龍の一閃、ランク27!!!」
最大火力のスキルを発動。
余力を全投入した、捨て身の攻撃魔法。
龍槍の矛先――一点に収束していく、空間が震えるほどのオーラ。
ユンドラを乗せた天竜は、
「ライジング!!」
命令に従い、一瞬で空高く舞い上がり、ピタっと止まる。
『このまま飛んで逃げたい』という想いは当然のように湧きあがったが、それが無理な事は承知している。
この竜では、速度が足りない。
逃げようとしても、鼻歌交じりに背中を撃たれるだけ。
生き残ろうと思えば、目の前の脅威を殺すしかない。
出来るかどうかではなく、それしかないのだ。
ユンドラは、スゥっと息を吸い、そして叫んだ。
「ブリィィィイイッツッッ!!」
命じると、天竜は、放たれた砲弾のように、音速で、サイケルへと襲いかかる。
全霊を込めた一撃が、サイケルの顔面に直撃!!
激しく、粉塵が舞う。
――しかし、
「なんだ? フェイントか?」
額に龍槍の尖端を押し込まれていながら、わずかも動じることなく、
「ん? ああ、一応当たっているな。ふはは……何の衝撃もなかったから、寸止めかと思ってしまった。ふ、ふふ……はは……自分でも驚いているぞ。ここまでの存在になれるとは夢にも思っていなかった。私の種となってくれたアダムには心から感謝をしないとな」
笑っているサイケルを見て、ユンドラは、たまらずクラっとして、フラっとよろめいた。
手綱から手が離れ、竜の背から転げ落ちる。
「残りの全てを注いだ……のに…………き、傷一つ…………そんな、ばかな……いくらなんでも……ありえない……」
震えて動けなくなっているユンドラに、
「その『畏れ』は尊い。しかし、頭が高い」
そう言うと、サイケルは、ユンドラの頭を掴んで、地面に叩きつけた。
ズガンと音をたてて割れるアスファルト。
「それでいい。私の前では全てが地に伏せる。そして、偉大なる神である私を崇め奉る。而しかして、全てが私になる」
「いや……だ……」
サイケルの足下で、ユンドラが、
「死にたく……ない……」
かすれた声でそう言った。
それを聞いたサイケルは、溜息をついて、
「不快な発言だ。勘違いは醜い」
そう言いながら、サイケルは、ユンドラの右腕を踏みつけた。
「ぁぁああぁあっっ!!」
「何度言わせる。ここは神の御前。世界に神が誕生したこのめでたき場にいわせていながら、喜びの声一つあげず、愚かな発言ばかりを繰り返す……なんという愚かさ……嘆かわしい」
「いやだ……痛い…………たす……けて……誰か…………神……様……」
「だから、私が神なのだ。そして、貴様は、これから、私という『最強の神』の一部に……いや、もういい。栄誉という概念すら理解できぬほどの阿呆などいらぬ」
ユンドラの首を掴んで持ちあげる。
「うぐっ……ぅ……はな、して……」
「ただ、無意味に消滅しろ。貴様はいらない」
手に魔力を集中させようとした、
――その時、
「よぉぉし!! 反魂の神聖式、成功ぉおお!!! あぁぁぁぁぶねぇぇえええ! あぁ……びっくりしたぁ……あぶねぇ……俺の守りのバフ、一手で貫通してくんじゃねぇよ、ぼけぇ……ぁあ、マジで焦ったぁ……ふざけやがって……くそがぁ」
離れた場所から、そんな叫びが響いた。
サイケルは、その声の方に視線を向けてみた。
すると、
「……問題ないな? なにか、問題……ミス、ケアレスミス、手違い……よし、ない。器は問題ない。完璧。あとは、あのカスからコアオーラさえ回収できれば余裕で復活させられる……ふぅううう」
そこでは、
「カスがぁ……ただで死ねると思うなよ……」
顔面に、はっきりと無数の青筋を浮かべた男が、指をボキボキと鳴らしていた。
魔槍を両手に出現させ、一時的にスキル火力を60%上昇させるスキルを発動し、更に、
「覇王龍の一閃、ランク27!!!」
最大火力のスキルを発動。
余力を全投入した、捨て身の攻撃魔法。
龍槍の矛先――一点に収束していく、空間が震えるほどのオーラ。
ユンドラを乗せた天竜は、
「ライジング!!」
命令に従い、一瞬で空高く舞い上がり、ピタっと止まる。
『このまま飛んで逃げたい』という想いは当然のように湧きあがったが、それが無理な事は承知している。
この竜では、速度が足りない。
逃げようとしても、鼻歌交じりに背中を撃たれるだけ。
生き残ろうと思えば、目の前の脅威を殺すしかない。
出来るかどうかではなく、それしかないのだ。
ユンドラは、スゥっと息を吸い、そして叫んだ。
「ブリィィィイイッツッッ!!」
命じると、天竜は、放たれた砲弾のように、音速で、サイケルへと襲いかかる。
全霊を込めた一撃が、サイケルの顔面に直撃!!
激しく、粉塵が舞う。
――しかし、
「なんだ? フェイントか?」
額に龍槍の尖端を押し込まれていながら、わずかも動じることなく、
「ん? ああ、一応当たっているな。ふはは……何の衝撃もなかったから、寸止めかと思ってしまった。ふ、ふふ……はは……自分でも驚いているぞ。ここまでの存在になれるとは夢にも思っていなかった。私の種となってくれたアダムには心から感謝をしないとな」
笑っているサイケルを見て、ユンドラは、たまらずクラっとして、フラっとよろめいた。
手綱から手が離れ、竜の背から転げ落ちる。
「残りの全てを注いだ……のに…………き、傷一つ…………そんな、ばかな……いくらなんでも……ありえない……」
震えて動けなくなっているユンドラに、
「その『畏れ』は尊い。しかし、頭が高い」
そう言うと、サイケルは、ユンドラの頭を掴んで、地面に叩きつけた。
ズガンと音をたてて割れるアスファルト。
「それでいい。私の前では全てが地に伏せる。そして、偉大なる神である私を崇め奉る。而しかして、全てが私になる」
「いや……だ……」
サイケルの足下で、ユンドラが、
「死にたく……ない……」
かすれた声でそう言った。
それを聞いたサイケルは、溜息をついて、
「不快な発言だ。勘違いは醜い」
そう言いながら、サイケルは、ユンドラの右腕を踏みつけた。
「ぁぁああぁあっっ!!」
「何度言わせる。ここは神の御前。世界に神が誕生したこのめでたき場にいわせていながら、喜びの声一つあげず、愚かな発言ばかりを繰り返す……なんという愚かさ……嘆かわしい」
「いやだ……痛い…………たす……けて……誰か…………神……様……」
「だから、私が神なのだ。そして、貴様は、これから、私という『最強の神』の一部に……いや、もういい。栄誉という概念すら理解できぬほどの阿呆などいらぬ」
ユンドラの首を掴んで持ちあげる。
「うぐっ……ぅ……はな、して……」
「ただ、無意味に消滅しろ。貴様はいらない」
手に魔力を集中させようとした、
――その時、
「よぉぉし!! 反魂の神聖式、成功ぉおお!!! あぁぁぁぁぶねぇぇえええ! あぁ……びっくりしたぁ……あぶねぇ……俺の守りのバフ、一手で貫通してくんじゃねぇよ、ぼけぇ……ぁあ、マジで焦ったぁ……ふざけやがって……くそがぁ」
離れた場所から、そんな叫びが響いた。
サイケルは、その声の方に視線を向けてみた。
すると、
「……問題ないな? なにか、問題……ミス、ケアレスミス、手違い……よし、ない。器は問題ない。完璧。あとは、あのカスからコアオーラさえ回収できれば余裕で復活させられる……ふぅううう」
そこでは、
「カスがぁ……ただで死ねると思うなよ……」
顔面に、はっきりと無数の青筋を浮かべた男が、指をボキボキと鳴らしていた。
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