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79.うつろう牢獄
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無防備になったウイークエンダーの頭部。
赤く、うしろに長い逆3角形。
両目を模したカメラがついている。
そのオデコに当たる部分から、黒い炎をほとばしらせる!
私たちのメガ・エニシング・キュア・キャプチャーは、ツヤのある黒い魔法炎でできている。
宝石みたい。
対して巨人のは、ツヤのない、何かカサカサした黒。
巨人が胸を張って立つ。
「どんな攻撃でも来い! 」とばかりに。
そこめがけて!
ドン! と、打撃音。
巨人の足が、ググっと下がった。
高熱も襲ってるはず。
みるみるうちに雨や川が蒸発する。
これにも耐えた。
でも、もう動けない。
エニシング・キュア・キャプチャーの不思議な性質、その1。
固まるんだ。
しかも、重さを変えれる。
今は、できるだけ重くしたから!
そう言えば、あのすぐ固まる性質、ウレタンのスプレーみたい。
ビニールのテントの内がわに吹き付けると、固まるし断熱効果もある。
すばやく建つ仮設住宅に使われるんだよ。
魔法炎の最初の射線は、巨人から私たちへ延びる1本の線になって固まった。
その重さに耐えれず、巨人の上半身が下がっていく。
次に私がねらったのは、足回り。
動けないスキに、周りをぐるりと回る。
炎がドンドンたまって、ドーム状になる。
もう動けないよ!
「さあ、キックだよ! 」
私たちは、ふたたびキックの構えをとる。
「目標! 巨人の足! 最初の射線の下を通る! 」
「了解! 」
あの鋭い衝撃をもう一回やったら、機体が完全にどうにかなりそう。
それでも!
「「行けぇ!! 」」
「え? 何をです? 」
はーちゃんだけ置き去りにして。
エニシング・キュア・キャプチャーの不思議な性質、その2。
しかけた本人は、キャプチャーの中で自由に動ける!
巨人が、私たちへ拳を振り下ろす。
だけど、黒い炎はポヨンポヨンと跳ね返してくれた。
その炎の中にすりぬけて、ねらい道理のキックを!
また足がしなるほどの、衝撃!
跳ね返された!
だけど、うまく着地できた!
「おのれぇ!! 」
巨人がおってくる。
しまった!
炎からでちゃった!
巨人は、こん棒をもって振りかぶっていた。
必死になってる。
いつの間に?!
ああ、最初の射線を引きちぎったんだ。
それに、自分のツヤのない炎をまとわせて、振り下ろす!
走らなきゃ!
足からギシギシとか、キーとか変な音がする。
それでも、キャプチャーの中に入れた!
「「ウワー! 」」
ウイークエンダーより大きな足に、殴りかかった!
相手は動けない。
殴りつづける。
できるだけダメージをあたえないと!
頭上では、巨人こん棒が何度も振り下ろしてる。
その度に、キャプチャーがちぎれて、減っていく。
殴りながら、ひたいから炎をはなつと、キャプチャーが内側からふくらんだ。
「エネルギーみるみる減ってる! 」
安菜の言うとおり。
一応、無限炉心は機能してる。
けど、使うエネルギーが多すぎるんだ。
エネルギーをため込んだ分を使いきれば、フルパワーはだせない。
「意見具申、よろしいですか? 」
はーちゃん、なに?
「メガ・エニシング・キュア・キャプチャーのいるあいだは攻撃されません。
なら無理に殴らなくても良いのではないですか? 」
それもそうか。
私は、なぐるのをやめて、後ろに回り込んだ。
そしてレスリングや相撲の要領で!
相手の腰に突進!
「しがみつけ! 」
「任せて! 得意分野! 」
安菜のハグは、攻撃に使える?
腕の出力が一気に上がってる?
装甲がメキメキと曲がりはじめた。
その分、巨人にめり込んでいく。
ベアーハグってヤツなんだ。
よーし、このままーー。
いきなり、頭の上から打撃音がした。
見上げたら、巨人がこん棒を振り下ろしてた。
足は前を向いたまま、上半身だけを後ろに向けて。
そうだ。
相手の体はエネルギーなんだ。
形を自在に変えれるんだ。
またキャプチャーをえぐられていく!
巨人の後ろから、新しい打撃音がして、何か黒いものが飛びちった。
巨人の動きが止まる。
黒いものは人の形をしていて、次々と飛んでくる。
あれって、まさか。
赤く、うしろに長い逆3角形。
両目を模したカメラがついている。
そのオデコに当たる部分から、黒い炎をほとばしらせる!
私たちのメガ・エニシング・キュア・キャプチャーは、ツヤのある黒い魔法炎でできている。
宝石みたい。
対して巨人のは、ツヤのない、何かカサカサした黒。
巨人が胸を張って立つ。
「どんな攻撃でも来い! 」とばかりに。
そこめがけて!
ドン! と、打撃音。
巨人の足が、ググっと下がった。
高熱も襲ってるはず。
みるみるうちに雨や川が蒸発する。
これにも耐えた。
でも、もう動けない。
エニシング・キュア・キャプチャーの不思議な性質、その1。
固まるんだ。
しかも、重さを変えれる。
今は、できるだけ重くしたから!
そう言えば、あのすぐ固まる性質、ウレタンのスプレーみたい。
ビニールのテントの内がわに吹き付けると、固まるし断熱効果もある。
すばやく建つ仮設住宅に使われるんだよ。
魔法炎の最初の射線は、巨人から私たちへ延びる1本の線になって固まった。
その重さに耐えれず、巨人の上半身が下がっていく。
次に私がねらったのは、足回り。
動けないスキに、周りをぐるりと回る。
炎がドンドンたまって、ドーム状になる。
もう動けないよ!
「さあ、キックだよ! 」
私たちは、ふたたびキックの構えをとる。
「目標! 巨人の足! 最初の射線の下を通る! 」
「了解! 」
あの鋭い衝撃をもう一回やったら、機体が完全にどうにかなりそう。
それでも!
「「行けぇ!! 」」
「え? 何をです? 」
はーちゃんだけ置き去りにして。
エニシング・キュア・キャプチャーの不思議な性質、その2。
しかけた本人は、キャプチャーの中で自由に動ける!
巨人が、私たちへ拳を振り下ろす。
だけど、黒い炎はポヨンポヨンと跳ね返してくれた。
その炎の中にすりぬけて、ねらい道理のキックを!
また足がしなるほどの、衝撃!
跳ね返された!
だけど、うまく着地できた!
「おのれぇ!! 」
巨人がおってくる。
しまった!
炎からでちゃった!
巨人は、こん棒をもって振りかぶっていた。
必死になってる。
いつの間に?!
ああ、最初の射線を引きちぎったんだ。
それに、自分のツヤのない炎をまとわせて、振り下ろす!
走らなきゃ!
足からギシギシとか、キーとか変な音がする。
それでも、キャプチャーの中に入れた!
「「ウワー! 」」
ウイークエンダーより大きな足に、殴りかかった!
相手は動けない。
殴りつづける。
できるだけダメージをあたえないと!
頭上では、巨人こん棒が何度も振り下ろしてる。
その度に、キャプチャーがちぎれて、減っていく。
殴りながら、ひたいから炎をはなつと、キャプチャーが内側からふくらんだ。
「エネルギーみるみる減ってる! 」
安菜の言うとおり。
一応、無限炉心は機能してる。
けど、使うエネルギーが多すぎるんだ。
エネルギーをため込んだ分を使いきれば、フルパワーはだせない。
「意見具申、よろしいですか? 」
はーちゃん、なに?
「メガ・エニシング・キュア・キャプチャーのいるあいだは攻撃されません。
なら無理に殴らなくても良いのではないですか? 」
それもそうか。
私は、なぐるのをやめて、後ろに回り込んだ。
そしてレスリングや相撲の要領で!
相手の腰に突進!
「しがみつけ! 」
「任せて! 得意分野! 」
安菜のハグは、攻撃に使える?
腕の出力が一気に上がってる?
装甲がメキメキと曲がりはじめた。
その分、巨人にめり込んでいく。
ベアーハグってヤツなんだ。
よーし、このままーー。
いきなり、頭の上から打撃音がした。
見上げたら、巨人がこん棒を振り下ろしてた。
足は前を向いたまま、上半身だけを後ろに向けて。
そうだ。
相手の体はエネルギーなんだ。
形を自在に変えれるんだ。
またキャプチャーをえぐられていく!
巨人の後ろから、新しい打撃音がして、何か黒いものが飛びちった。
巨人の動きが止まる。
黒いものは人の形をしていて、次々と飛んでくる。
あれって、まさか。
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