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第三章 異世界を満喫する
No.25
しおりを挟む奏歌が結婚。
いや、玉の輿……望んでいたけども!
現実はねえ?うわー!
「あのね。」
「ちょっと待って、マジで待って!」
私は落ち着くために深呼吸をした。
一年前から、私と奏歌はバディは組んだままで別々に依頼を受けるようになった。
というのも2年前にギルドのおっちゃんに泣かれたからだ。
いい加減上のランクを受けてくれと。
私としたらCでも稼げるし、黒猫亭資金も貯まるのでよかったんだが……貴重なSランク以上を目指せる冒険者を遊ばせておくのは……云々で……結局受けた。三ヶ月に一度試験があるらしく、面倒なのでSまでとっとと取りました。
で、その後ランクも高いから別々に行動するのもありかな?となった。
まあ、お互いスマホで繋がってて、これを介するとお互いの場所に転移もできることがわかったしね。
行ったことない場所でもね。
だから、離れることで助けられないって心配がなくなってお互い頑張ってみることにした。でなきゃ離れるわけないです。
私的にはさー、ずっと一緒がよかったんだけど……まあ、子供は巣立つものなのですよ(泣)。
親の心子知らずとはいったもの。
まあ、逆もありますけどね?
……というか、ラナン、ミリオン、ハロルドが奏歌とパーティを組みたいってうるさいのと、奏歌もね?いつまでも親付きじゃとか……親に見えないからいいじゃんねえ?
ちなみに依頼受けるのって、相棒同士じゃなくていいの?って聞いたら、パーティはパーティで組み直しがきくみたい。
なんですよね。そんなこと聞いてないよ……でなきゃ相棒がいない時依頼こなせないだろ?って言われたのさ。
まあ、つまりだ。
銀の風相棒のコンタ、白の城相棒のやのすけ、赤の翼相棒のローリーだのでパーティ暁!みたいなに厨二病全開なパーティを組めるらしい。
ああ、名前?
相棒もね、名前があるほうがいいらしく、うちらは『黒猫』を名乗ってる。
まあ簡単にいったら、なんだろう。サッカーや野球の選抜みたいに所属があっても別のチームとして戦う?みたいな?
まあ、たしかに前みたいにラナンだけドラコが出た時の盗賊退治?は、ミリオンが依頼できなくなるもんね。
ランクとかまあ……適材適所的な感じで呼ばれるらしいんだよ。
だから、今は別なわけ。
私?それがねー。
聞いて驚け!ティアが人化したのだよ。
まあ、高魔力の魔獣(に入るかわかんないけど?)にはあるみたい。
あ、ちなみに黒サーベルたちのキング、ルーク、ポーンは役職名だったけど三人(三頭か?)共に人化できました。
さらには覚えてる?次代のキングの赤ちゃん白サーベル。あの子も人化して……強くなるための修行とかで……私とパーティを組んでます。
だから私は、ロドリヌスとティアと白サーベルのアスカ(という名前を持っていました)と私というパーティで依頼をこなしてます。
もう、何を倒しても……周りのおかげだと言われなくなりましたよ。
まあね、それだけSはすごいんだよ。
閑話休題
「もういい?」
「うん。」
「ママは、嫌がるかもねー。」
「……ということは……。」
「うん。ミリオン。」
「があっ!……ミリー?死んで?」
私がミリオンの後ろを取った瞬間消えて、奏歌の横に立った。
「いやよ。やっと、落としてこれからなのにー。」
「……ソカ、ママは反対。」
だって、腹黒いよ?
ポーンと一緒だよ?
ポーンはモフモフがあるから許せるけど、ミリオンはないよ?
許せる?
わけないじゃん!
「ママ?私が選んだんだよ?」
「う……。」
「前になんていった?」
「……ソカが選んだ人なら……認めるって。」
「うん。そうでしょう?」
わかっていても……。
認めたくないのが、親ってものさ。
「正式には20歳の誕生日に結婚することにしたから。」
「……。」
「……今は婚約だけ。まあ、私が正式に王位を継いだらになるわ。」
そう、この三年色々あってミリオンが王太子になりました。
次の勇者が決まったこともあるんだよね。
ちょっと変な人だけど……六色もち……で『俺が勇者だ!』と言っちゃうような人。
なんか、なりたかったみたいだし。
偉業をなさなきゃ、ロドリヌスほどの権力は持てないみたい。
ロドリヌスはそれだけ凄いらしいです。
ミリオンは王族だし、ロドリヌスに次ぐほど力が強いからね。
二人とも『勇者』は面倒だからさっさと引退したい派のようです。
で、弟くんと第二王妃も失脚しちゃったんだよね……。
あろうことか、奏歌に直接手を出しやがろうとした。
まあ、未遂だけど。
ふふ、もちろん私とミリオンでしめたさ?
なので、王様がね……『ミリオンカムバック!』ってなったわけ。
まあもともとが『勇者』より『王』にって、声が高かったからね。
次の勇者に勇者をさっさと押し付けて引退。
で、王太子というわけ。
つまり……マジモンの玉の輿。
……あの王様と親戚になりたくないな……。
「もうね、反対はきかないよ?私は大人だし。
20歳になれば、前の世界でも大人だしね。だから、20歳にした。」
「……わかった。でも、ミリオン。この一年で私に認めさせて?
貴方なら絶対にソカが守れてしあにできるって!そしたら認める……嫌だけど、認めるよ(泣)。」
「もちろん、そのつもりよ。」
「私は守られてばかりじゃないよ?ママには魔力及ばないけど、そんじょそこらの冒険者じゃないんだから。」
「わかってるけど!……ママは小さくてもママなんだもん!」
「うん。」
「嫌になったら、いうんだよ?」
「うん。」
「ミリオンが浮気したらいうんだよ?」
「うん。」
「しないわよ。」
「ミリオンにいじめられたらいうんだよ?」
「うん。」
「いじめないったら。」
「あーーーーー!あげたくない!」
「ふふ、ママ大好き。で、ロドさん、私は多分結婚したらこの家出て行く。ママ……、ショウのことお願いします。」
「おう!任された。」
いや、任されなくていい。
まあ、そういうわけで……奏歌は、ミリオンと結婚が決まってしまった。
来年までに粗を探してやるー!
「そうそう、ママ。ううん、ショウ。そういうわけだからさ。20歳までの一年、一緒に冒険しよう?」
というわけで、相棒再びのようです。
……まあね、次の日……一年後にミリオンが王位継承と婚姻の儀を行うとくに国中におふれがまわるまで……親孝行かな?なんておもっていましたが、たんにミリオンが王位継承のために冒険してる場合じゃないだけみたい。
奏歌は週一程度、王妃教育があるとのこと。
あれ?
もう、決まりじゃない?
なんてこった……。
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