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第二章 異世界というものは
閑話 奏歌side
しおりを挟む春宵の月30日(らしいです)7/30時という……。
おはようございます。
私は、自分におこったことが未だに信じられないので、今日から日記……スマホ日記をつけようと決めました。
ママにはまた三日坊主ならぬ、一日坊主になるんじゃない?な~んて馬鹿にされたけれども……。
それは、紙の日記だからだよ!って反論してみたんだよ?だってさ、書き始めて…いや、入力し始めにそんな言われたら、萎えませんかね?
だって、そもそも毎日書く気はないもん。討伐やら行って人に見られるのも嫌だし?打ち込んでるのをね。
それにスマホならねー。
人に見られないじゃない?この世界だとさ。あ、ママは見れるけど、見ない人なんだ。
ママは、そーゆー意味じゃ、信頼できるんだよ。見ないでって言ったら絶対に見ないし。
気になって見せてって言ってくる時もあるけど、絶対に勝手に見ることはないんだ。
そこは信頼してます。だから、大好きなのさ。友達のお母さんなんて、鍵付きの日記まで見るんだって泣いてたもん。
いやさあ実に、20日近くもこの世界にいるみたいです。あっちゅーまだね!
すこしだけ、色々慣れては来たけど、マジで!濃い毎日だったよ。あっという間とはいえさ、なんか、一年たったって言われても納得できちゃうのよ?
だって、『穏やかな生活』って「何それ美味しいの?」って感じなんだもん。
私は、自分の死んだところを見ていないし、ママが死んだところも見ていないからね。
唯一、覚えてるのはトラックと悲鳴とママの腕の温もりだけ。
あと、頭に響いた破裂音……まあ、たぶん?本当に破裂したのかもしれないけどもね(怖)
だから、私自身は何で世界変わったの?って感じなんだ。
だって、周りの世界は変わったけど、私の世界は変わっていないもの。
私の世界には『ママ』がいてくれることが『最高』なんだ。
だ か ら ね?
ママと私がいれば、場所はどこでも頑張れると思うんだ。
なので私は割と大丈夫なんだよ。友達に会えないのはちょっとだけ寂しいけど。元々、高校はさ、地元から行くの私だけだったから、遅かれ早かれ新しい友達ができる予定でしたし?
まあね、夢見る乙女(笑笑)だしぃ?
あとは、そうだなあ。
パパがいればって思ったこともあるよ?
そしたらさあ、ママがいつも側にいてくれるじゃない?
それはとても『嬉しい』って思う反面……私だけのママでもいてほしいって思っちゃうんだよね。
うん、完全にマザコンだよ。
いいんだ。だって、ママに言わせると私はまだ子供なんだもんね。
でもね、ママは私のために頑張りすぎちゃうとこあるのさ。
まあ、日本って核家族化が進んでるから、隣に住む人を全く知らなかったりなんてこと、よくあるじゃない?
たしかに、ママは先輩ママを少しは頼っていたけど……『奏歌ちゃんのママは、もっと人に頼ってくれていいのにね。』って、言われるくらい一人で頑張ってるのがわかる人だったんだ。ママは頼りすぎてるよって言うんだけどね。
でも、今は異世界じゃない?
すこしだけでも周りを頼り出して、すこしだけホッとしてるんだ。
ママが子供化しちゃってるのも一因なんだと思うんだけどさ。
ロドさんとかハリーさんとかさ、すごく可愛がってるじゃない?
だからね、ママの張ってるバリア(本当のじゃないよ?心のってやつ?)が緩んでる気がするんだ。
それに、ここでなら私もママを守れるって思うんだよね。
そりゃさ、私の見ていた夢はあえなく散ったよ?
すごーく、オペラ歌手になりたかったよ。
でもさ。『歌』は、いつでも歌えるじゃない?どこにいても歌えるじゃない?
ピアノも発見したし。
だから、まだ完全に潰えてないと思うんだよ。
だって、聞いてくれる人が一人いれば私は歌える!
それに、この世界では寿命が長いみたいだし。
ならさ、いろんなことにトライできるじゃない?そう、それこそ一度の人生じゃできないくらい沢山の『夢』が叶えられるかもしれない。どんなことも自分の努力しだいかも。
チートで無双!も楽しそう!
世界征服?できちゃいそう!
彼氏?なかなか、選び放題じゃないかな?
で、私はママにもラブ頑張ってほしいんだよね!
ってことで、そろそろ出かけるみたい。
ママが呼んでるので、終わり。
本当はちょっと神さまにムカついてもいるけど……。
とりあえず、お礼言っておく。
『ママと一緒に転生させてくれて、ありがとう。
ママを。
私を。
一人にしないでくれて、本当にありがとうございます。』
たぶん神さまだから見てるでしょう?
ーーーーーーーー奏歌
ーーーーありがとう……なんて。
本当は僕の方が謝らなきゃいけないくらいなのに(大泣き)
もーーーーーーーーーーー!昭子ちゃんも奏歌ちゃんも大好き♡さ。
これからも見守って、たくさん、助けちゃうんだから……。
でもストーカーじゃないから!
神さまだから!
ストーカーじゃないからね!
そこんとこ、間違えないで!
見守ってるんだよ!
ね?
ストーカーじゃないよ!
だって、お風呂は見……ゲホゲホ……トイレはのぞいてないから!
ストーカーじゃないよ!
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