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レポ2〜明成と魔法〜
やっぱりテンプレはあるもんだー!でもね?アキはお嬢じゃないからね?
しおりを挟むそんなんで、中央ギルドにご到着!
ここまで来るのに疲れてしまいそう。
一番は視線がねー、もうあらしみたい。
なんでよ!
ただの白猫坊やでしょうよ!
「なんで、みんなジロジロ見んのかな?」
「ははは……坊やは、無自覚か?」
「何が?」
「坊やが可愛すぎるんだよ。」
「男なのに?」
「男でも、いや、どちらだとしても。だから、声をかけたんだ。変なやつに連れてかれたら困るからね。」
「ふーん。子供でもそんななの?」
「子供だから余計にだ。」
「……変態が多いんだねえ。」
「まったくな。」
まったくねー。
「それにもうすぐ、王太女様と第三王子が婚約の儀行われるからね。人もかなり増え始めているのさ。そんな時を見計らって悪い奴らも動き出すんでな。警戒は必要だろ?」
誰だろうねー、そんなイベントして人を多くしてるのはっ、迷惑じゃないか!
《って、本人でしょ!》
でしたねー。
そんな中、なんか街が騒がしい?
「何事があったか?」
「なんだろうねえ。」
「おい、キザラ!非番に悪いが、人探しらしい。手を貸してくれ!なんだか、国の大事に関わるらしいぞ!」
「しかし……。」
熊おじさんはアキをチラ見する。
そっか、保護対象のアキをほっとけない感じ?別に、構わんのに。
「大丈夫。そこでしょ?送ってくれてありがとう。」
「いや、だが。」
「やり方は中で聞くし大丈夫。お仕事してください。」
「わかった、何かあったらギルマスにわしを呼ぶよう言ってくれ!」
「ありがとう。」
お礼を言うと頭を撫でられた。そして、熊おじさんは同僚?らしき人と走っていった。
休みなのに、休みじゃ無くなった熊おじさんに合掌したアキなのでした。
でもって、ここが、初ギルド!
ちょっとワクワク。
看板は……つまらん。中央ギルドって書いてあるだけだった。
カッコいいマークはなかったよ。残念やー。
さてと。
テンプレの『ここは、ガキが来るとこじゃねー。』とか『とっとと糞して寝やがれ!』とか絡まれて言われちゃうんだろうか?
では、オープン!
ギギィィと音を立てて開くドアと一緒にカランカランとベルの音がした。
ドアにベルが付いているらしい。
しかし、重い扉だね。
普通の子じゃ、開かな……ケモ耳星人は力持ちでしたな!
まさか、これも筋肉強化にかっているのでは!
素晴らしい筋肉世界!
ドアにまで訓練を入れるとは!
《いや、違うと思うんだけど……》
そろっと中を覗くと、数人のケモ耳星人と奥に、カウンターが見えた。カウンター越しにはうさ耳な可愛いお姉さんが座っていた。
でも、よく見たらおっぱいがない。
貧乳?
「こんにちはー。」
「こんにちは?誰かのおつかい?」
微妙にハスキーな声?あ、喉仏……ふむふむ、骨格……的に男性か……やっぱ、女性はあまりいないのか。
「お嬢ちゃん、危ないから帰りな?」
お嬢ちゃん、また言われてしまった。
ごついケモ耳男さんにいわれた。
テンプレきたー!
「あの、ギルドに登録に来たんです?」
「え?あなたが?」
「やめとけやめとけ!なんなら、おっちゃんが買ってやろうか?」
「何を?」
「お嬢ちゃんを。」
「結構です。」
いらん、お世話ですね。
そもそも幼女を買うなんて、どんな変態なんだかっ、まあ、アキは幼女ではないけども。
「で、お姉さん、お願いします。」
「でもね?7歳からなのよ?登録は。」
「僕は8歳だよ。」
「まあ、そうなの!……嘘だったら弾かれちゃうからね?わかった?」
「弾かれる?」
の意味がわからない。
「そう、カードがね。じゃ、まずはこれに指を押してちょうだい。」
黄土色のカードが前に置かれた。
端っこにまるいマークに指を置くと一瞬チクリと感じた。
「指を離して大丈夫よ。」
うん、喋り方も女の子みたいだね。リラといい、女の子っぽい男の子はみんなこんな感じなのかな?
指を見るとちっこい針よりちっこい穴が開いていた。
チクリと何かに刺されたようだね?でも血は出ていない。
「血を少しとったの。これで、年齢とか魔力の波動とかを取り込むの。魔力があまり低くくてもだめね。あとは、身体能力とかが入るの。あら、本当8歳ね。
名前はなんて登録する?」
「本当の名前?」
「じゃなくて大丈夫。まあ、ニックネームみたいなものよ。魔力の波動が同じ人はいないから、どちらかというとそれで判断ね。
名前や顔はいくらでも変えられるから。」
ふーん。網膜とかの認証みたいなものか。
あ、もしかしたらお出かけドアや寝室のドアのロックも魔力のは波動認識なのかもしれない。
「じゃ、名前はシロでお願いします。」
「はい。とりあえずは誰でもはじめはFランクからよ。依頼をこなして……鍛治ギルドか薬師ギルドのくらいしかないけど、あそこは常に低ランク用があるから。」
「ランクを上げるのはどうするの?」
「ランク表示のとなりに、ポイントがあるの。それを貯めてEに行くには50ポイント、Eランクに上がったら次は70ポイント貯めるとあがるの。ただ、だんだん難しい依頼にはなるわ。
そうそう、Bランクまではそんな感じね。Aランク以上は試験があるの。特に魔力にも特化してないとだめ。
あ、あとはまあ……無理だと思うけど、たまたま魔獣や魔物に出くわして倒せた時に、ポイントがつくわ。あ、カードに討伐記録や依頼記録が勝手に記録されるから、ズルは絶対にできないわ。」
「そうなんだ。大丈夫、僕はズルはしないよ。」
「そう、いい子ね。頑張ってね。」
「はーい、ありがとう。」
アキは依頼表がある方へ歩いていくと、守ってやるぞとか、俺が養うぞとか……うるさい。
こんな時、静かにさせる魔法があったね!
「みなさん、うるさいです。お口チャックで!」
皆の口がぴったりしまり……静かになりました。
お口チャックの魔法は、小学校の先生魔法だ!
《違うし!》
ゆっくり見ることができました(はなまる)。
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