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レポ1〜明成と異世界〜

だるだる肉は、筋肉ラブの俺の敵なのだよ?だから!オーシオキーダベー。

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僕はちょっとだけ、反省はした。
やはり、気づかないとはいえ、セクハラだと思うから!
でもねえ、素敵だからしょうがないじゃないか!
そして、扉の方では何やらミカエルさんが対応している。
誰か来たのでしょうねえ。
当たり前ですね。
だって、扉が叩かれたのだから!
叩いた人は、せっかちさんなのでしょうね。
まるで、トイレが漏れそうなのにトイレが塞がっていて『お願い!早く出て!』状態の方のような叩き方でした。
もし、用がないのに叩いたなら『かなりのストレスを抱えた迷惑な人』ですよ?
ま   さ   か  !
だ~れもいない……なんてことはありませんよねえ?
流石に!
フロリアさんに抱きつきながら(手はちゃんと背中だよ?)耳をすます。
するとなんだか、よくわからない文句を言っている人がいるようです。

「だから!なんか隠してるのだろう!」
「そうだ!」
「父上にまで何か話が……とか、セドリックが言っていたと聞いた!」
「なんか、珍しいくらいの女の子を連れていたと聞いたぞ!」

どーゆー意味で?珍しい?
でも、僕のことじゃないよね?
だって、男だし!
ついてるんだから!大事だから何度だって言っちゃうよ?フロリアさんがいるから、心の中で!
ちゃんと ち ん こ ついてるからね!

「その少女をだせっ!」
「お静かに、この部屋がどなたの部屋かわかっておいででしょう?」

そうだよね?王女様のお部屋だよー?
そう、そして『筋肉パラダイス』のお部屋なのです!

「うるさい!男以上に男らしい姉上など……世継ぎも産めぬであろう?
そ、そしたら、姉上の次は第一王子たる私の子がなるであろう?
一代かぎりの女王など……どうでも良いのではないか?」
「たとえ、第一王子でも王太女となるフロリア殿下に失礼であらせられます。」

ねえ、今さあ。ステキな筋肉をもつフロリアさんを侮辱しなかった?したよね?
僕、怒っちゃうよ?

「……全く、うるさいな。」
「本当に、私が行きましょうか?」

とセディが言った。
でも、なんとなく、セディも下に見られている感じだよ?

「いや、私が行こう。アキを頼む、セディ。」
「姉上、しかし。」
「大丈夫だ。……アキ、少しの間セディとまっていておくれ?」
「うん……。」

大丈夫?
もしなら、俺が文句言ってあげるよ?
だって、声からすると筋肉持ってない奴らじゃないかな?
発声がなってないし!そんな奴らなら、俺負けない!
あ、久々に『俺』が出たよ!

「私の部屋に何用だ?」
「セドリックが捕まえた者を取り調べたいだけだ。」
「セドリックが捕まえた?おかしなことを。
私の部屋にいるのは、私が後見する少年のみだ。
わかったなら、とっとと去るがいい。」
「なんだと?」
「この男女おとこおんなが!」

僕は我慢ができなくなった。
セディから、離れてふらりと入り口に向かう。
僕はね?
ヤのつく方も泣かすこと(足つぼマッサージで)ができちゃう人なんだよ?

「ねえ?おとこおんなって、誰のこと?」

にっこりと笑う……迷惑な患者さん相手用の『完璧営業スマイル』で。

「「え?」」

フロリアさんに嫌味ったらしいことを言っていた二人が真っ赤になる。
あ、後ろに兵もいる。
なぜ?みんな真っ赤なの?
……ああ!扉を叩くのに疲れたのか!ヤワだねえ、筋肉ないから!
でも、兵士さんは筋肉ありそう……あ、甲冑が暑そうだからね!

「あ、アキ!」

フロリアさんに名前を呼ばれたけど、僕はもう止まらないよ!

「ねえ?まさか、このステキな(筋肉の)フロリアさんに言ってないよね?」

僕は男だから、大好きになった女性は守るよ!だって、おっぱいはちゃんと柔らかかったもん!
雄っぱいじゃないんだよ?ちゃんとした女性だもん!性格なんて、少し知っただけだけど、優しくて可愛いんだよ?
あんな可愛い『男』がいるなら、犯罪起きちゃう!
あ、フロリアさん。僕の心配なら大丈夫!
だって、関節外しは得意だよ!
筋肉に守られていない奴なんて、特に簡単さ!

「「かわっ!」」
「かわ?」

こんなところに川はないよ!頭の中も残念みたい。

「「可愛い!」」
「は?」
「俺たちが可愛がってあげる。」
「だから、向こうでお話ししよう!」

ナニソレ、気色悪い!
何、第一そのポッタポッタしてるソレ……汗じゃなく、脂?
俺は、一番嫌いな脂身だらけの双子に手を取られそうになる。
動きも緩慢だし。コレ、絶対運動とかしてないタイプの体じゃん?
でも、小さい頃から習っていた(かじった奴ね!)合気道の護身術が自然に出た。

だって!触られたくないもの!

つまりね、軽くかわして後ろに回り込んだの。
だっるだるのお肉を持つ奴らに、触られたくない!
まして!性格まで悪いなんて最悪だ。

「「うお、あ?」」

触りたくないけどお仕置き必要。
なので、すれ違いざまに足の関節を外してやりました。もちろん二人とも。
ちょっと簡単に行きすぎて自分でもビックリ!
ちなみにスピードとかは、パワーアップしてるみたい。
子供のスピードじゃあないもの。
整体師だからって、こんな簡単にできないよ?
もしかしたら、少し魔法(使ったことないから判断不能)も使っていたのかも!

やったね!明成!

どうやら整体師としてのレベルもMaxみたいだよ?
クスクスクス……転生万歳!

自分を心で賞賛していたら、一歩遅れて、だるだるお肉の二人の泣き叫ぶ声がこだましました!

そりゃ、痛いよね!
だって、痛みが出るように外したもん!
入れる時?
気絶するんじゃないかしら?痛みで。だって、麻酔なんてないよね?


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