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第五章 とうとう?カウントダウンか?
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しおりを挟む不安要素を残したままで、月日は流れていく。
いや、いくしかない。
あれから、三年が経ってしまった。
ぶっちゃけ、平和です。
たまにお腹の子のおかげで、エロエロモードかするくらいで、まじ平和。
この三年を振り返る。
一番近い記憶は、まずレンミリオンに『初めまして、可愛いですね。』と夜会で挨拶された。
そのあとは、皆13歳を超えたわけだから、マッケンくんにも夜会であったよ。
マッケンくんとはずっと友好を保っているというか、1番の仲良し友達である。いや、初めての親友だ。
そして、 ザクセウス。ザッスは、従兄弟。
もちろん、俺への記憶はあったが……領地であったことくらいしか記憶もないようだった。
ルザベルトにも トルストイにも『初めまして。』と挨拶された。
コーネリアスに関しては、兄と話していたらしく、『噂はかねがね。』なんで挨拶されたのだ。
皆があの事件の記憶が全くないのは、明らからしい。
嘘がわかる魔法があるらしいです。
だから本当に記憶にないのだ。
レイズ伯父も頭を捻っていたらしいけどね。
そう、いなくなった嫡男の親の中でレイズ伯父だけは息子が消えたのを……というか、まあ、クリスに消失させられたのをちゃんと覚えていた。
他の親も報告されたのに、それさえも覚えていなかったそうだ。
もちろん、親だけじゃなく家族全てが『家出息子』として認識しているのだとか。
では、何故?家出したか?
その辺は曖昧らしい。
たぶん、詳しく上書きできないんじゃないだろうか?
ここが現実世界なのか、ゲームの中なのかわからないが、たぶんデータとしての存在だけじゃなくなったんじゃないんかな?
同調している別世界的な。
それが兄と俺が出した答え。
だからデータの上書きは、簡単でも脳の書き換えは難しいんじゃないかな?と。
負担がかかりすぎるから矛盾が出ないように『曖昧』にしているんだろうと。
まあ、ぶっちゃけ自分らが迷惑被らないなら、どうでもいい人たちなのですよ。
それに、前世の記憶は無くなっているみたいだし。
つまり、前世の記憶があるのは兄、俺、クリス。
あの、迷惑少女はわからん。
あれ以来、つまり俺が拐われた三年前からずっと会っていないから。
そう、兄とかに付き纏うことが全くなくなったから。
だから、平和だったのかもしれない。
そして、最悪な王だった伯父なんだけど……まるで別人。
声も違うしね。
あの『糞な伯父』ではない。
それに、会ったらただのブラコンだったし。
俺たちの父様大好きっこでしたから。
『ハルくんも可愛いが、我が弟も物凄く可愛い!』
の発言に兄と母は顔を引きつらせていましたけどね。
うん。
別の意味でキモイオジサンダッタンダオ。
で、三年です。
そう、姉が春には入学するんですよ。学園に。
つまり、あと一年半で始まるんだよ。ゲーム開始なんだよ!
まあ、あの黒髪二人のうち、どちらかが巫女として目覚めるんなら一年半後。
もし、目覚めないなら、話は未知の話に転じてしまう。
まあ、すでにわけわかんなくなっていますけどね。
そして、よくわからないけど兄の髪が、周りには初めから金髪、クリスの髪は初めから黒髪……という認識になっているんだよ。
なんで?
これじゃ『黒髪の少女』に特別感ないよね?
でも、ああそうか!
クリスをヒーローとすれば、同じ黒髪で運命(ダダダーン!)なんじゃ!
じゃあ、そーゆーことでなんとかゲーム開始になんないですかね?
俺たちは全くこれっぽっちも一欠片も関わらない方向で!
よろしくお願いします!
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