上 下
143 / 184
第五章 とうとう?カウントダウンか?

143

しおりを挟む


不安要素を残したままで、月日は流れていく。
いや、いくしかない。




あれから、三年が経ってしまった。
ぶっちゃけ、平和です。
たまにお腹の子のおかげで、エロエロモードかするくらいで、まじ平和。

この三年を振り返る。
一番近い記憶は、まずレンミリオンに『初めまして、可愛いですね。』と夜会で挨拶された。
そのあとは、皆13歳を超えたわけだから、マッケンくんにも夜会であったよ。
マッケンくんとはずっと友好を保っているというか、1番の仲良し友達である。いや、初めての親友だ。

そして、 ザクセウス。ザッスは、従兄弟。
もちろん、俺への記憶はあったが……領地であったことくらいしか記憶もないようだった。
ルザベルトにも トルストイにも『初めまして。』と挨拶された。
コーネリアスに関しては、兄と話していたらしく、『噂はかねがね。』なんで挨拶されたのだ。
皆があの事件の記憶が全くないのは、明らからしい。
嘘がわかる魔法があるらしいです。
だから本当に記憶にないのだ。
レイズ伯父も頭を捻っていたらしいけどね。
そう、いなくなった嫡男の親の中でレイズ伯父だけは息子が消えたのを……というか、まあ、クリスに消失させられたのをちゃんと覚えていた。
他の親も報告されたのに、それさえも覚えていなかったそうだ。
もちろん、親だけじゃなく家族全てが『家出息子』として認識しているのだとか。
では、何故?家出したか?
その辺は曖昧らしい。
たぶん、詳しく上書きできないんじゃないだろうか?
ここが現実世界なのか、ゲームの中なのかわからないが、たぶんデータとしての存在だけじゃなくなったんじゃないんかな?
同調している別世界的な。
それがレイと俺が出した答え。
だからデータの上書きは、簡単でも脳の書き換えは難しいんじゃないかな?と。
負担がかかりすぎるから矛盾が出ないように『曖昧』にしているんだろうと。
まあ、ぶっちゃけ自分らが迷惑被らないなら、どうでもいい人たちなのですよ。
それに、前世の記憶は無くなっているみたいだし。
つまり、前世の記憶があるのは兄、俺、クリス。
あの、迷惑少女はわからん。
あれ以来、つまり俺が拐われた三年前からずっと会っていないから。
そう、兄とかに付き纏うことが全くなくなったから。
だから、平和だったのかもしれない。
そして、最悪な王だった伯父なんだけど……まるで別人。
声も違うしね。
あの『糞な伯父』ではない。
それに、会ったらただのブラコンだったし。
俺たちの父様大好きっこでしたから。
『ハルくんも可愛いが、我が弟も物凄く可愛い!』
の発言に兄と母は顔を引きつらせていましたけどね。
うん。
別の意味でキモイオジサンダッタンダオ。

で、三年です。
そう、姉が春には入学するんですよ。学園に。
つまり、あと一年半で始まるんだよ。ゲーム開始なんだよ!
まあ、あの黒髪二人のうち、どちらかが巫女として目覚めるんなら一年半後。
もし、目覚めないなら、話は未知の話に転じてしまう。
まあ、すでにわけわかんなくなっていますけどね。
そして、よくわからないけど兄の髪が、周りには、クリスの髪は……という認識になっているんだよ。
なんで?
これじゃ『黒髪の少女』に特別感ないよね?
でも、ああそうか!
クリスをヒーローとすれば、同じ黒髪で運命(ダダダーン!)なんじゃ!
じゃあ、そーゆーことでなんとかゲーム開始になんないですかね?
俺たちは全くこれっぽっちも一欠片も関わらない方向で!
よろしくお願いします!




しおりを挟む
感想 36

あなたにおすすめの小説

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい

翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。 それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん? 「え、俺何か、犬になってない?」 豹獣人の番大好き大公子α(12)×ポメラニアン獣人転生者Ω(1)の話。 ※どんどん年齢は上がっていきます。

【書籍化確定、完結】私だけが知らない

綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ 目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/12/26……書籍化確定、公表 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

淫愛家族

箕田 はる
BL
婿養子として篠山家で生活している睦紀は、結婚一年目にして妻との不仲を悩んでいた。 事あるごとに身の丈に合わない結婚かもしれないと考える睦紀だったが、以前から親交があった義父の俊政と義兄の春馬とは良好な関係を築いていた。 二人から向けられる優しさは心地よく、迷惑をかけたくないという思いから、睦紀は妻と向き合うことを決意する。 だが、同僚から渡された風俗店のカードを返し忘れてしまったことで、正しい三人の関係性が次第に壊れていく――

嫁側男子になんかなりたくない! 絶対に女性のお嫁さんを貰ってみせる!!

棚から現ナマ
BL
リュールが転生した世界は女性が少なく男性同士の結婚が当たりまえ。そのうえ全ての人間には魔力があり、魔力量が少ないと嫁側男子にされてしまう。10歳の誕生日に魔力検査をすると魔力量はレベル3。滅茶苦茶少ない! このままでは嫁側男子にされてしまう。家出してでも嫁側男子になんかなりたくない。それなのにリュールは公爵家の息子だから第2王子のお茶会に婚約者候補として呼ばれてしまう……どうする俺! 魔力量が少ないけど女性と結婚したいと頑張るリュールと、リュールが好きすぎて自分の婚約者にどうしてもしたい第1王子と第2王子のお話。頑張って長編予定。他にも投稿しています。

「優秀で美青年な友人の精液を飲むと頭が良くなってイケメンになれるらしい」ので、友人にお願いしてみた。

和泉奏
BL
頭も良くて美青年な完璧男な友人から液を搾取する話。

処理中です...