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第二章 王都でドッキリ!早くない?

ゴジュウヨン やや☆

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「に、にーちゃあー。」
「ハ、ハル、もう翼は。」
「やーあー。にーちゃまとえっちすりゅーうーーー!」
「あ、ハル、まって。」

うーーー。なんで?
なんで?
足りないの?
もっと、えっちぃがいるの?

「わ、わかった。とりあえず、カレイドに任せるからっ!」

バダバタと音がして扉を開け閉めする音がした。

「カレイド様、こちららを。では失礼いたします。」
「にーちゃあ?」
「うん。ハール。もう、たぶんとまらないよ?」
「にーちゃ、すきぃ。」
「私もハルがすきだよ。愛してる。」

よくわかんないけど、セリフはいらない?
にーちゃまがキュウッて、抱きしめてくれた。

「ん、んふっ、んんん………。」

ようやくにーちゃまがチューしてくれた。
嬉しい、嬉しい、嬉しい!
ん、もっと気持ちよくなりたい。
でも、にーちゃまのチューは気持ちがいい、ふわふわする。
でも、眠い。
チュー気持ちいい、でも、眠い。
も、いい。
寝ていい?
も……おやすみなさい。
スーッと意識が遠くなって……意識を手放してしまった。

「ハル……それはないと思う……。」




―――――――――――

Sideカレイド

ハルの服を脱がすとそこには小さいけれど、完全に翼が生えていた。
触ると温かい、血が通っている証拠だ。
触るとピクピクと体が動く。
つまりは、神経も繋がっているということか。
あれほど痛みを訴えていたのは、この翼が生える痛みだったのかもしれない。
だが、不自然な痕がある翼だった。
右は途中からすっぱりと切り取られたような痕が残り、もう片方は引きちぎられたような痕があって、所々羽が抜け落ちていて……綺麗な翼とは言い難い。
色は七色に輝いているからこそ、なお、無残にみえる。
綺麗に生えそろった翼ならば、相当美しい翼だと想像に難くない。
アズリアに診せたいが、この七色に輝く結界というか、前世で見た北極のオーロラに似ている。
そう、カーテンのように外と区切られているような結界なのだ。
これは翼から放たれている力にも思える。
だが、魔力を全く感知できない。
このような頑丈な結界を果たして魔力無しで、なしえるのか?
普通なら否だ。
俺もこのゲームの設定も読んだし、何度かプレイをしたが……『天使』そのものが出てきた覚えはない。
それに……そもそも第二種という男の性も出てはこなかった。
まあ、こんな前(ゲームが始まる以前の話)がゲーム設定として考えられているのか?と言われれば、普通は軽い生い立ち程度だと思う。
『魔王』に関しては、やられる『魔王』と真実の力に目覚めた『魔王』の両パターンがある。つまり、『魔王』は、存在する。
もっともソレが確認されるのはゲーム開始一年前になるはず。だから、まだザコ魔王は発生していない。
そして、これはゲームの主役級だけが知っていることだが、魔王役は三人いる。
ザコ魔王については、ムービーにもならないし、まあ、やられるだけの魔王だ。確か、うちの事務所の新人がやっていた気がする。
ソレを入れたら四人の魔王がいるわけだ。
まあ、ソレはゲームが始まりヒロインのルートや言葉選び、行動選びなどによってキャラが魔王化するので……たぶん、真の魔王が誰かなんて、一応モブであったハノエル役の春樹は知らないだろうなあ。

とまあ、魔王についてならまだわかるんだが……天使の話は神話とか教会で出たくらいだと思う。
この世界の絶対神と慈愛と春の天使と裁きと冬の天使の話だ。慈愛と春の天使をめぐり、神と冬の天使の争いや。
春の天使に国王に嫉妬した魔王が春の天使を魔物たちに凌辱させ、翼は穢れに失い、処女性を失った春の天使は、その身を嘆き露となり泡となり消えてしまう。
そんな聖神伝という神話。
それは何度も繰り返し起こることから、天使は魔王に穢されし運命さだめという一文ができたのかもしれない。

繰り返し起こるということは、『天使』に見立てられた者がいたていうこと。

だが、ここで疑問が残る。
天使を魔王が穢す意味がわからない。
なぜ、いつも魔王の手に天使が落ちるのかもわからない。

俺は天使とは第二種のことかと思った。
なら、天使を穢しているのは?
魔王ではなく……『人』そのものなのでは?
人が作った話は、昔から信用ができない者だ。
なぜって?
真実をねじ曲げ、当時の権力者に良いように語られているものだからさ。
この聖神伝だとてわからない。
そう、思ってしまう。

今日で二日……ハルはまだ目覚めない。


夕方近く、ようやくハルの目が開いた。
だが、何か?
混乱していて、支離滅裂だ。
自分を見失っているような?
そんな風にもみえる。
可愛いおねだりには、つい許してしまいそうだったが。
そして、落ち着いてきた頃にアズリアから翼を見せられる。

呆然とするハル。

水を飲み落ち着くと。
アズリアの診察を受けることに。
アズリアが翼を触ると酷い痛みに襲われたようだった。
しかし、触らずに見ることはできない。俺を介してならどうだろうと。
自分が触ることをハルに許してもらう。
たぶん、俺にすら触られたくなかったのだろう。
まあ、痛みが強いようだからわかるが。
痛みに身構えるハルの翼に触れた。
どうやら痛くはないようなのだが。
俺の欲情を煽るような声を上げる。
まってと言われても、少し長めに撫でると、エロい声が上がる。
尚も続けるとハルが完全に発情してしまった。
これは?
もしかして、もしかしなくても……猫で言うなら尻尾の付け根的な?
いつものハルならありえない。
言葉もだんだんと幼くなり、チューしてとせがんでくる。
すでに周りが見えていないのだろう。

あげく!

「にーちゃまぁ、ハルくんをにーちゃまのチンチンでめちゃめちゃにちて?」

とか言ってくる。
ああコレは、春樹が確かBLのエロい受けで俺様攻め(憎い苅野がやっていた役)におねだりするセリフ!まさか、生で聞ける上にマジでおねだりされるなんて!
なんて言う偶然。
春樹に言わせたいセリフ100選に入っているセリフだ。
いや、言っているのはハノエルなんだが。声は春樹だし。
……やばい、滾る。
が、落ち着け!
落ち着くんだ。

「……やばい。カレイド。その翼は、たぶん性感帯の強いものだと思った方がいい。」

とアズリアに言われ、尚もエッチがしたいとねだるハルを突っぱねることなどできるはずもない。
いや、逆に『いただきます』をしたい。
そのあと、涙目でなんでダメなの?
と訴えるハルに鼻血を吹きそうです。コレで10歳とは世も末です。
アズリアは、コレはもうなるようにしかならないとばかりに、俺に任せるといい、セバスはさりげなく無香料のローションを渡してくる。
そして、二人きりにされた。

もう、コレはやるしかないでしょ?
発情させてしまった責任は、きちんと取るべきだよね?
本意じゃなくても婚約してるし、時期に結婚は確実(逃さないからね)だし、じゃあ、据え膳だろ?
食います。
食わなきゃ男じゃない!
だろう?
チューをしてとねだるハルのかわいさと言ったら……。やばい、すごい攻撃力だよ。
このエロさはもう視界の暴力だよ!
うっとりと俺の口づけに酔いしれ、エロい痴態を晒すハノエルに、いただきます!と本気をだしたら、キスだけで、満足とか……………………………………………………………………………ハル、なめてる?
まさかの寝落ちって……。
お兄ちゃん、泣いちゃうぞ?

寝落ちしたハルの隣で滾る思いを右手で処理した俺は、ものすごい優しい兄だとおもうんだけど。

……そこ、ヘタレって言うな!
だが、だが、たが!
くたりと体を預けて、幸せそうに全てを委ねて眠る可愛いハルに、睡姦なんてできるわけないだろう?

「でもね?ハル。次はないからね?速攻で犯すよ。」

俺はそう言ってハルの頬にキスをして、隣で眠りについたのだった。

マジで次は止める気ないからっ!








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