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第五章 ゲームカウントダウン?それとも開始とか?ヤバイんですが(泣)
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しおりを挟むSide カレイド
昼間、授業中だと言うのになぜかものすごい胸騒ぎがした。
ザワザワとしてイライラする。
そこに魔法猫のヴァルが走り込んできた。
ヴァルがハルから離れて、俺のところに来るということはハルに何かあったということだ。
「先生、急用です。失礼します。」
こういう時には、上位貴族であるのは大変役に立つ。
基本、成績さえ優秀で貴族として寄付金を納めていれば途中抜けしたところで問題視はされないのだ。
廊下に出るとヴァルは、俺を導くように走り出す。
途中で、マッケンシーくんやリオーラに会う。
なんでもハルがトイレから戻らないという。
すぐにハルの魔力を追う、トイレではない倉庫代わりに使われている空き教室から反応がある。
これは、まさかのイベントか?
それもハノエルにとっての最悪なイベント!
急いで魔力を感じる部屋に行く。
リオーラたちには、すぐにセシウスとアズリアを呼ぶように伝えた。
アズリアは、昼間ここで校医をしている。
もちろん、ハノエルのためだ。
ああ、だが嫌な予感しかしない。
着くと結界が張ってある。
おかげで扉があかない。
それもこの結界から感じる魔力がすごく嫌な感じだ。
あの時の国王のような禍々しいものではないが、なんか嫌な感じ……何というか我慢できるが触りたくないというかんじか?
強いて言えば、ゴキブリを叩き潰すのは嫌だが殺虫剤で殺すのならなんとかという感じか?
いや、もっとよくわからないな。
その結界を壊そうとしたが、魔法を跳ね返された。
どうやら、魔法阻害が微妙にあるようだ。
俺は、魔法ではなく剣で切ることにした。
何故なら、壊せなくないが魔法と魔法の変な暴発があると困るからだ。
中がどのような状態かわからないからな。
もし、ハルに何かあったら困る。
扉のすぐそばにはハルを感じない。まあ、ハル以外なら切られてもかまわないし、ハルを助けるためなら少しくらい犠牲がでても……ね?
扉がを切り倒すと結界もパリンっと壊れた。やはり、嫌な感じだが弱い。
はじめに魔法で結界を破ろうとしたせいなのか、主犯格らしき人物は窓から逃げてしまった。
慌てて後をおったが、一階だったことが災いし……多数の生徒に紛れてしまった。
姿も確認できなかった。
その上、ハルが半裸にされて意識がないような状態だ。
ハルを掴んでる奴らは、なぜか?
動きを止めている。
まるで……夢遊病者のように目が虚でもある。
慌ててハルを抑えている奴らを蹴飛ばし助けた。
ハルを抱き上げると声がした。
[オネガイ、イキ、フキコンデ]
頭の中に直接囁くように。
イキフキコンデ?
息を吹き込んで?か?
俺はハルにキスで息をふきこむ。
いわゆる人工呼吸的な。
するとハルの口から、錠剤のような物が溢れ落ちる。
ハルのお腹の部分が白く淡く光っていた。
優しい魔力を伴う光。
しかし、それはハルのじゃない。
ハルたちには無体を働いていた奴らは、虚なままで座り込み始めた。
まるで電池の切れた人形のように。
「いったい、なんなんだ……。」
そしてハルを俺の上着で包み込んだ頃、セシウスとアズリアが駆け込んできた。
セシウスは、すぐにルイに気づいて、自分の上着でルイを包み込んだ。
「いったい、なんなんだよ、これはっ。」
「アズリア、ハルを。」
「なんだよ、このアザ!腹を蹴られた?いや、踏みつけられた?
くそがっ!すぐ、医務室に!」
セシウスと俺は抱き抱えたルイとハルに負担にならない程度で、医務室へと走ったのだった。
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