乙女ゲームにこんな設定いらなくない？〜BL（受）の声優は乙女ゲームに転生する（泣）〜改

第四章 ありえないよね？不憫なのはハノエルだけじゃないのかも・・・

ヒャクヨンジュウ

あぁぁぁぁぁ、ぁぁぁあ、ぁぁ。
もう、だめぇ。
うう、だれか、俺を殺してれぇ！
この羞恥ごと！
助けて？
ねえ、だれか……この羞恥の海から。
助けてくれませんかね？
仕事だとおもえ？
いや、確かに！
声のお仕事なら…………………………………………………………………………………………………………………………………って、ここまでエロいのはやったことないわっ！

ぁぁ、だめだ。
……思い出すと顔が赤くなる。
赤くなるどころではない。
ポシューポシューって沸騰して沸騰して蒸発してしまいそうだ……ファンタジー世界だけに……スライム化してしまいそうだよ。

ああ、そういえば魔物だなんだっていう世界だけど、俺まだスライムすら見ていない。いるんだろうか？

兄はまだ目覚めていない？
俺をホールドしたままで緩む気配はないけれど。
苦しくはないからよいか。

でもね？
でもでも、動けないから！
余計に！悶々と思い出してしまうんだよう。

あんなにすごいなんて！

いや、そりゃあさあ？
前にも言ったじゃない？
役とかでは、アテレコしたよ？
したけど！
でも、さっきも言ったけどさあ？

アレ……マジですごいからね！

あんなん、役ではやらんよ。
もうね？
できたら遠慮したいけど……むりだよねえ？

ハノエル俺はオッケーしちゃうんだろうなあ。
だって、昨日も乱れた……乱れまくって乱れまくった。

忘れたいのです。記憶喪失してくれないかなあ？

なぜ、冷静な俺を残したんだ！

もう、恥ずいなんてもんじゃないんだよyo。

『ハル、入ってくね？』
『ほら、見てごらん？』
『ん、ハル。そんな動き……。』

ああ、ああ、ああ！

兄のエロボイスが！

耳にーーーー！！

目がーーーー！

はあ……。
自分の嬌声や痴態は、思い出したくない。ないったらない！
マジで、入っていくんだよ？
経験…事態もあるにはある。
昔々のその昔に。
あの時は痛いだけで……。
それも気持ちが悪くて。
今回のは違う。
やる人が違うから？
ううん、やっぱり好きな人（///////）で、愛があるから？
でも、気持ちが良すぎるのもね……。
恥ずかしいんだよ。

ああ……記憶喪失になりたい。
あの部分だけでいいから。
記憶抹消魔法ないのかしら？

いや、兄の記憶から……あんな、アンアンな俺は消してしまいたい！
でも、唯一は、お腹の子が喜んでいるみたいで……お腹が暖かくて気持ちがいい。
嬉しいの？

それにはあのウズウズするような、発情も収まってる。
これはありがたい。
背中の羽もいつの間にやらなくなったし。
でも、またこんなことがあるの？
……魔力消費を減らそう、うん、そうしよう！

「ハル？」

モダモダと赤くなっていた俺に兄は気がついたようで、ホールドを緩め……るどころか、さらに強く抱きしめられた。

「ハル、痛いところはない？」

痛いところはない。
なので首を振って答えた。
後ろから抱きしめられてるけど、首振りはわかるよね？

あとさ。
どんなにエロ仕様な第二種でもねえ、あそこに巨大なものを受け入れたわけですから……なんか挟まってる気がするわけなのです。
んーと？まって、兄よ。
尻に当たってるのは……ナンジャラホイ？
俺の記憶が確かなら……かなりの回数……兄はイキマシタヨネ？
だって、お腹パンパンになったよ？今はペッタンコですが。
俺はその倍以上、ナカイキした気がします……が。
ねえ、兄よ。

アナタハ　ゼツリン　ナノデスカ？

アナタは神を信じますか？のノリで聞いてみたいよ、兄！

……はい、そんなことを思った俺が馬鹿でした。
うん、そうだよね。
このゲームの男性キャラたちは絶倫だったね！
うん。忘れていた俺が馬鹿だったよお！

「ハル、可愛かった。」

ボフンって火が出るかと思うくらい真っ赤になるような、とろけた声で囁かないでっ！
マジで、神石ボイスは妊娠するって、言われてたくらいのイケボなんだからっ！

「はーる？……怒ってる？やりすぎちゃった？」

ああ、そんな悲しい声まで。
俺、神石先輩の声に関してはフェチだって言えるくらい好きなんだよー。
そんな声出されたら。

「だ、いじょ、ぶ。」
「ほんと？怒ってない？」
「ない、から。」
「ほんとお？」
「ほん、と。」
「ふふ、良かった。ハルに嫌われたら生きていけない。
じゃ、恥ずかしいのかな？」

さらに真っ赤になって、布団をかぶってしまった。
図星をささないでー！

「ごめん、だって……。」

可愛すぎてって、聞こえた。

もう、恥ずかしすぎでしょ！
神石先輩、キャラ変わってない？