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第三章 え?本当?迷惑少女は突然に?
ハチジュウ
しおりを挟むいやあ、月日が経つのって何気にはやいよねー。
兄の学園生活も5ヶ月を迎えたよ?
で、この学園、夏休みやら冬休みやらないの!
マジですか?
半期ごとに休みがあるんだってさ。そーれーもー、三ヶ月も!すごくない?
まあ、これが一番長いやしすみ?らしいけど。次はこれが終わると進級休みとかで2ヶ月進級前の授業とテストがあって、2ヶ月休みでまた4月みたいな?
ゲームにそんなんあったっけ?
まあ、ドカンと休んだ方が楽なんだと。
何で?とも思うよね?
話によるとまず、平民の方々はアルバイトならぬお金稼ぎをするそうです。
授業料が無料の平民の子もね。
だって、お小遣いまではもらえませんもん。
だから、休みがまとまってると働きやすいでしょ?
学園通いながらは、認められていないからね!
で、お金のある貴族たちは、旅行やら……領地の見回りやら……遠ければすぐに行ったり来たり出来ないとでしょ?
だから、休みは長くてドカンととるそうです。
で、兄も例外なく休みになりました。
兄にはいちゃちゃできるねって、微笑まれましたけどね。
兄がいるならと父は三週間ほど領地に帰るそうですよ。
俺はもちろん移動が無理ですね!
いや、できるけど体調悪くなる……ってか、今、絶賛悪悪中なんです。
兎にも角にも、『気持ち悪い』んだよ。
食欲もちょっと減退気味。
おかげでお買い物も許されません。
熱はないんだけどね?
「ハル、何なら食べれそう?」
「姉様?」
サロンで日向ぼっこを猫たちとまったり堪能していたら、姉が来ました。
「うーん。」
「今日ね?お昼にお客様が来られるのよ?」
「そうなのです?誰が来られるのですか?」
これがクリスなら姉は笑顔で言わんだろうし?
笑顔ということは、少しは好感が持てる方ってことだよね?
誰かなあ……?
遊びに来てくれるくらいの仲良しさん?
「ふふ、ハルは喜ぶんじゃないかしら?」
「そうだね。」
「兄様!」
「ただいま、ハル。」
「おかえりなさいませ。」
今日が日本で言うなら終業式ってやつ。つまり、明日から半期休みっていう休みだそうです。
で、休み中の宿題ってないんですってよ?奥様!
いいよねー。
ずるいよねー。
遊びまくりだよねー。
まあ、貴族は貴族で遊んでばかり入れないし、平民は平民で遊んでる暇はないのですけども。
「ハルも知っている子だよ。」
「僕も知ってる?」
えー、マジでどこかの面倒な王子様ってやつじゃないでしょうねー。
嫌だわ!
嫌だわ!
もう一つおまけで、嫌だわ!
「ゴールネイ公爵の御子息様方でございますよ。坊っちゃま。」
「あーー!セバスったら何でバラすのー。」
「これは失礼いたしました。ですが、アズリア様より言われてますからね?あまり、興奮させてはいけないと。それも悪い意味で。
坊っちゃまは、クリストファー殿下を思い浮かべてるように感じましたが?」
「……ハル、そうなの?」
コクリとうなずく。
でも、セバス……すごい!
で、お客様がゴールネイ公爵の御子息ってマッケンシーくん!
マッケンくんたちがくるんだってー!
「マッケンくん!」
「そう、ルンバとくるよ。」
「お兄さんとくるんだね?」
マッケンくんはブラコンだったけど、お兄さんのルンバさんはどうなんだろう?
兄によると兄弟仲も家族仲もいいらしいけど。
やっぱり、家族仲良しは良き良き。
「そうよ。お昼をご一緒にって。」
「楽しくなら少しはハルも食べれるだろう?」
「はい、頑張ります。」
どうやらマッケンくんがくるみたい。
お兄さんは、兄の友人でたまに来たけど。
マッケンくんは家庭教師がついてるし、勉強時間がかなりあるらしくてなかなか会えずにいたんだよね。
ほら、俺も寝込んでることが多いから。
まあ、大半が兄のせいなんですがね?
すごく嬉しい!
だってさ、はじめてのちゃんとしたお友達だよ?
ハノエルのボッチな生活はついに終止符を迎えるのだ。
ちょっと楽しみだよね?
ふふ。
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