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第二章 あれれ?王都でドキ?はやすぎない?
ゴジュウハチ
しおりを挟む「ヴァル、ブラン、ノア。煮干しをもらったよー、食べる?」
「「「にゃあ!」」」
良いお返事ですね。
この煮干しは人用だけど、料理長にお願いして一度お湯で塩気を抜いてもらっている。
ちょっとお魚の旨味も逃げちゃうけど、やっぱ人用は塩分が多いからね~。
「美味しい?」
「「「みゃあん。」」」
それになれているので、美味しらしい。
よかったねー。
流石にこの世界、ペットショップはあるんだけどさ。なんでか、ペット用品におやつまではないんだよね。
何故ですかね。
ゲージやサークルとかフードや玩具はあるのに、おやつはないらしい。
らしいって言うのは、俺は行ったことがないからです。
街にお買い物が気軽にできる身体になりたいわー。
ハノエルの場合ですね?
二重の意味で街に行けないのですよ……。
まず1に、この虚弱すぎる体ですねえ。
貴族街に手軽に入るお店はありません。商業地区にいかなければならない。
つまり、馬車で長くお出かけ……できませんよねー。
ペットショップは、やはり貴族街にはないのです。
貴族街にあるお店は、前世で言うデパートの外商ってヤツしかないのだ。
つまり、お貴族様のお屋敷に伺って注文承りとか……ね?
後はお宝的な物を持ってくる場合もあります。
そう、基本『お貴族様』は、自分から買い物には行かないのです。
お店の方から出向くのが一般的なんだよー。今もあるかは知らんけど、昔は金持ちの人の家に百貨店から来たりなんかあったんでしょう?そんな感じ?
だって、奥方様は余計に家から出ませんしね?
ただ『お貴族様』というのは、お金のある貴族のことだよ。金に糸目はつけないぜって貴族じゃなきゃ、わざわざこないですよ。
もちろん、貧乏な貴族はたくさん存在するわけ。そーゆー方々は自ら足を運ぶ方も多いらしいですよ?ってか、見栄で呼ぶ人は借金だらけらしいです。
だって店の方から来ていただくには、かなりの金額分を買ったり、オーダーしなきゃ行けないのですもん。
ツケなんてもってのほかですよ、本来はね?
いつもニコニコ現金払いなのですよ!
まあ、貴族を傘にきて借金する奴もいるらしいけど……。
あれ?話が変わったな。
つまりは、行く必要がないのと、体が弱すぎて出かける度に寝込む身体のせいってことです。
ああ……遠出ができない体が恨めしい。
二つめは、もちろんこの変態ホイホイな体質ですよ。
だって、散々審査して雇い入れた使用人すら……変態さんを含むわけです。
いや、変態さんにしているかもしれないハノエルですからねえ。
こんなのが普通にお買い物に行ったら……何十人の犯罪者を生んでしまうかわかりません。
おまわりさんもとい、警備兵のお仕事ふやしまくり
なので、お買い物は無理でしょうねえってわけなんです(泣)。
なので、お店に行ったことはありません。
全て、ルイくんの双子のアンちゃんから聞いたお話です。
そうそう、ルイくんたちにはお兄さんが五人もいるんだよー。
素晴らしいですね。
アンちゃんはただ一人の娘さんです。
だから、王都には学園に入る時来るんだってさ。家族、特にお父さんが離してくれないみたいだよ。
ちなみに、セバスの家は真っ当な、腐ってない家です。いや、家のはずです。だって、ルイくんがまともに育ててもらってるもの。そう、第二種の最悪パターンになってない。これが普通だけど、普通じゃないのがこの『腐』が蔓延する世界ですからね。
ちなみにお兄さんたちの一番上はお嫁さんもらって残ってるらしいですけど、他は騎士団とかうちに働いている人もいるんだよね。確か。
セバスは、あんまり教えてくれないし……ルイくんもあんまり教えてくれないんだよね。……もしかして忍者軍団にいるのかしら?
まあ、いいんですけども。
で、アンちゃんが領地にいた頃に教えてくれたわけですよ。
ルイくんが言うには、全部お兄さんから聞いたことらしいけどね。
でも、話上手なアンちゃんの話はとても面白かったです。
学園が始まっても、ぼっちにはならないね!
だって、アンちゃんとルイくんがいるんだもん。
そんなまったりとした日が過ぎて、とうとう大パーティーの日です。
着飾って、着飾って、着飾って…………………………………………………………すでに疲労が蓄積しています。
しかし、ここでご褒美が発生!
何!
きゃー!
リアル王子様だ!
聞いてよ!これが俺の男だぜいっ!
ハイテンションだよ、マックステンションだよ!
兄、マジでかっこいい!
ついつい、ぼーっと見惚れてしまいました。
「ああ、ハル。やはり可愛いね。うん、上出来だよ、セバス、ルイ。
ハノエルの可愛さが!もう、本当に超絶に引きだしているよ。」
兄、言葉崩壊気味じゃない?
というか、その言葉はそっくりそのままお返ししたいです!兄様。
「兄様も、かっこいいです。」
「本当かい?でも、ハノエルの方が可愛らしいよ。」
「兄様かっこいい。」
「ハルは、可愛い。」
「兄様、素敵です。」
「ハルは、美しいよ。」
「はいはい、そこのバカップル。お互い褒めあってないでくださいまし。」
「「リオーラ(姉様)!」
バカップルなんて言葉があったことにもびっくりだよ。姉様!
そして、女神のようです!おねーさま!
「はい。私に何か言うことはございませんこと?」
あっ、ちょっと悪役令嬢っぽい。
たかぴしゃに、わざと言う姉様に二人声が揃いました。
「「綺麗!」」
「ありがとう。」
一瞬で女神か天使か!もう、なんて可愛い笑顔なの!
マジで綺麗すぎる!
うちの子が一番可愛いと思う。
もう、今日のパーティの主役は姉様だね!もう、きっと男どもがほっておかないとおもう!やらんけど!
鮮やかな赤いの髪色に綺麗な青い瞳。
金と銀で華やかに、薄いピンクや水色で柔らかく纏められだドレスは、姉によく似合っている。
髪はハーフアップにして、金と銀で作られた大輪の薔薇に、朝露のように色とりどりの宝石が散りばめられている。
細かい宝石で作られた小さな輪が重なりあって、薔薇を鮮やかに彩り、姉が動くと微かにシャラシャラと動くのがまた美しい。
この出立に負けない姉の美しさと言ったら!
もう!神の領域じゃない?
兄と姉……なんて至福……。
ちなみに、姉の髪飾りの小さな輪をなくして、二回りほど小ぶりのものが俺の髪を彩ってます。
「ふふ、ハルも可愛らしいわ。兄様もカッコよくって……、兄様ったら。」
「おや?気がついた?」
「もちろんですわ。」
「なあに?」
「あら、ハルは気づかないの?」
なにに?
んー?と兄を上から下まで見る。
「あっ!」
「気がついた?」
「はい。」
「三人、お揃いね。」
そう、兄のスカーフピンが姉と俺の髪飾りと同じ型なんだ。
もう、兄ったら。可愛いんだからっ!
三人お揃いってなんかいーね!
「三人とも、用意ができたかい?」
父に声をかけられて、振り向くと超絶ハンサムな父と超絶美しい母が美しく着飾っておりました。
うん、この二人の子だもの。
綺麗じゃないわけないのですよ。
ちなみに、ルイくんとセバスも黒を基調とした正装をしています。
だって、俺の従者としていくんですから!
ちなみにセシウス様は、騎士の正装で来てくれます。
いざ、完全防備でパーティに出陣です!
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