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そして出会う俺とお前

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 あれから話し合いと言うなのロンバウト気持ち悪い実況は大いに荒れた。っていうか、俺のメンタルがやられただけなんだけど。保護者達が面白がって半狂乱になるロンバウトを揶揄うものだから、髪を振り乱して目を充血させた男が出来上がった。

 確かに俺の面倒を見てくれる保護者達は俺の全裸なんて見慣れてる。でも、それはお世話であって性的に見るようなことじゃない。

 魔力の暴走で大怪我を負った時は、コクヨウが混乱して婿にするなんて言い出したことがあったが、落ち着いた今はそんなこと言わない。つまり、保護者達から見れば俺は子供なのだ。性的に見られることなんてない、ただの猫可愛がりしたいだけ。

 ……つまり、保護者達からすればロンバウトもアーダングラウド兄弟も子供なのである。性格の悪いハクアはこうやって人を揶揄うのが大好きだ。新しいおもちゃを見つけたみたいに楽しそうな顔をしやがって…。




 「私だってアルディウスと共に暮らしたい!」
 「諦めろ。お主は公爵であり、国を守る男だろう?アルディウスは我らがちゃんと面倒を見るでの。」
 「絶対に嫌だ!諦めないぞ!いざとなったら私がそちらに行くからな!」
 「いけませんよロンバウト様。陛下を困らせては。」
 「困らせないよう策は講じる!」
 「あぁ、また滅茶苦茶なことを言い出さなければよいのですが…。」



 呆れた様子の兄弟だが、どうやら見慣れた光景らしく特に何もしない。ただし、行き過ぎた発言(変態)には注意してくれる。まぁ弟の下の話なんて聞きたくないよな。

 キーッとなってしまったロンバウトをさてどうしたものか。誰がこの男の面倒見るの?やっぱりエリンティウス?

 フィリスティウスはもうロンバウトに興味ないのか、仏頂面が和らいで安心しきった顔で俺を見ている。俺を見ていないでロンバウトを止めてほしいのだが。




 「な、なぁ……あれ、昔からなのか?」
 「そうだぞ?お前の前ではカッコつけたかったようだが空回りして嫌われた雑魚だ。あまり気にすることはない。」
 「ざ、雑魚って…。」
 「しかしあれではお前も安心して過ごせんだろう?やはり家に帰ってきたらどうだ?なんなら、お前の保護者を名乗るそいつらも連れてきて良いぞ。」
 「え~…大森林ギルドから離れるの嫌なんだけど…。」
 「ギルドマスターに話してギルドに転移陣でも引けば良い。家から通う方法ならいくらでもある。」
 「いや、でもなぁ…。」
 「アル様は~、転移魔法使えるから~、転移陣とか要らないでしょ~。」
 「コハク!余計なこと言わない!」
 「なんだ、では都合が良いではないか。アーダングラウドの離れが空いているんだ。そこをそいつらの住処にするのはどうだ?」
 「そんなことしなくても~、コハクがあのお家ごと亜空間で運んであげるよ~?」
 「いや、引っ越さない!引っ越さないからな!なんで急にコハクは乗り気なんだよ!」
 「ん~、コハクはアル様の家族で~兄弟だけど~…アル様のお兄ちゃん達の話を聞いたら~、ちょっと同情しちゃったんだ~。」
 「同情だと?」
 「コハクはハクア様とコクヨウとは長~く一緒にいたんだ~。だから、急に居なくなっちゃったら寂しいじゃ済まないもん…。」



 コハクが少し悲しそうに笑う。そうか、コハク達は俺達なんかよりずっと一緒にいるんだもんな。

 そんなコハクの様子を見て、俺は気持ちがざわつく。俺の兄弟も、コハクと同じ気持ちなんだろうか?複雑な感情は暫く続いた。


 
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