おっさん鍛冶屋の異世界探検記

モッチー

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62 激戦区

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「テオ準備いいか?手前から奥に等間隔で打ち込んでいくぞ」

俺たちはちょうど良いところに高台を発見した。しかも相手の集団からは体を隠せる。リンドウとアラクネに警護を頼みたまもに結界でさらに見えにくい様にして、フェル、クーニャに連絡員を頼んだ。

盆地の様な場所に密集しているので打てば相当な被害を期待できるだろう。出口も黄竜側とこちら側と二ヶ所しかないから殲滅するしかない状況かもしれない。
できるだけ豪爆弾で減らせれば黄竜側でも楽ができる様になるだろう。

みんな配置について準備は整った様だ。
第1射目手前入り口側およそ80m発射。
2つの玉はほぼ水平に打ち出され盆地に向かって落下を始めた。
テオの弾は無事に盆地内に入った様だ。俺のは若干短く入口の崖上の地面ではずんで入り口付近に落ちた様だ。
ズゴゴゴゴーン

「ご主人様入り口が崩れて塞がった様です」
「入り口にいた連中は?」
「行き場を失い彷徨ってます」
「テオ二発目横に行こう」

二発目は一発目のそれぞれ左右にずらした。壁沿いに囲う様に100mくらいの距離に発射した。気持ち山なりに打ち出され、トカゲの中に消えていった。
ズゴゴゴゴーン
地面が削れ3mくらい穴を掘った。吹き飛んだ石により広範囲に吹き飛ばした様だ。

三発目は先程より中央に照準をつけ先程より奥に届く様に設定した。しかし射程が伸びるに連れて徐々に山なりになる影響だろうか?風で流されて狙ったところとズレが生じてきた。

四発、五発目も射程を伸ばすと風に流されるがテオは流れを計算して補正してるようでちゃんと予定したところに落とせている様だ。
俺の方は若干左に流れて予定域を少し外した。

命中率的に遠距離になるから残り10発をテオに渡しいけるところまで撃ち尽くしてもらう事にした。
俺の方は爆裂玉に切り替え入り口瓦礫の手前に集ってる連中に打ち込む事にした。
一発瓦礫に近いとこで爆発したが瓦礫には爆裂玉でも崩せそうなのでこの高台から入り口までの通路上を吹き飛ばしていった。

「あるじ殿後一発で終わるよ」
「OK終わり次第解体で回収するから通路から瓦礫登って中に入ってあの竜のとこまで行くから準備して。道具は出し惜しみするなよ」

ボウガン2機をアイテムボックスにしまった。
リンドウを先頭に通路に合流するとこで抑えてもらいテオ、フェルに瓦礫を登ってもらい支援体制を構築した。そこから徐々に全員瓦礫の上に登り状況を確認した。トカゲは瓦礫を登れない様だ。
盆地内は手前側は豪爆弾の影響で無傷な奴はほとんどいなかった。中間くらいまではほとんど荒野と化していた。中間からは相変わらず密集していた。
今回はテオが砲撃した右側の壁伝いに進む事にした。これなら一方向壁なので守りをその分他に割けるから選んだ。進行方向前面にクーニャ。横にリンドウ並んで側面にアラクネ。後ろは俺中にフェル、たまも、テオが支援に回った。たまもが結界で敵の行動を阻害したので近付いた奴は動きが緩慢になった。フェルは魔法温存ながらも所々で蹴散らしていった。
テオは前面進行のクーニャの後ろから弓を撃ち進行速度の確保に協力していた。

俺も爆裂玉をリンドウの頭越しに投げ込んで進行方向の敵の厚みを減らしていった。
みんな戦い慣れてきたのか見ていても危なげなく順調に進んでいった。それでもまだ三分の一しかし進んでない。
ここからじゃ黄竜のところがどうなってるか見れない。
もう無心で突き進むしかないだろう。
それに合わせ配置を変えた。
まずリンドウを下げ栄養剤補給させた。そしてクーニャとチェンジ。クーニャを補給後アラクネと変え、アラクネを補給してリンドウの壁際前面に入れリンドウもやや下げ気味に中央方向に配置した。
テオに後方を鞭で対処を頼み補佐でクーニャ。俺は側面に入り、たまもにゴーレムも召喚させた。
配置が変わり前面に向けフェルの直線系魔法が連発で入り進行速度が上がっていった。
またゴーレムが足が遅いので出口に向かって直線で進み始めた事により戦力が分散しこちらの前面が薄くなり始めた。
ゴーレムの進撃で側面の圧力が減った事により前面に攻撃が集中できさらに速度アップ。気がついた時には黄竜のいる直線の道まで到達していた。

ここからは分散である。
前面にリンドウアラクネが横幅いっぱいに並んで進みその後ろがフェルとテオが支援。
こっちはたまものゴーレムを前面に間から俺とクーニャが攻撃徐々に後退しながら時間稼ぎに倒さないまでも大怪我で進行速度を遅らせた。

周りが囲まれずに前面だけになるとリンドウとアラクネはいとも簡単に駆逐していき、黄竜前面は淘汰された。
目の前の敵がいなくなり四人は後ろの抑えに戻ってきた。
そこで俺は入れ替わり、生き残ってる全員に回復ドリンク、栄養剤を飲ませていった。
黄竜もそれを見て欲しそうに人型になった。見た目はやはり爺さんだが黒龍より凛々しいたたずまいを見せていた。
両方を飲み終えた黄竜は再び竜に戻りみんなを飛び越し大暴れを始めた。
瞬く間に蹴散らしていきあっという間に盆地内は平定されていった。

ドカーン
「相変わらずあなた達は僕の邪魔をしてくれるんだね。今度は覚悟してね生かしておかないから」
そう現れたのは因縁の相手ナギ丸だった。
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