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肉と魚と炭火と危険
あんこうの解体・麦リゾット添え
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よし、寝覚めもバッチリだし早速あんこうの解体を始めるか。
ドワーフの皆さんが夜から何かを組み立てていたと思ったら大量の鉤を垂らす為の鉄棒を用意していたらしい。
日本でやった時は竹を3本使って三角形にした物から鉤を垂らしたが……まあ数が多いとか言ってたし、いちいち解体して外してとかやってられんよな。
これなら俺達が次々と解体してる間に助手が取り換えられる。
後はあんこうに詰める水や解体して1匹ごとに入れる桶、何かしら食ってた場合のゴミ箱もバッチリだ。
なお解体するのは俺とマレスにペスカタ在住で料理自慢の皆さんが10人ほど、それぞれに助手も着いていてバコアさんも解体する様だ。
「お待たせしました、まず最初の100匹をお願いします!」
「よし、やるぞマレス」
「はい、師匠!」
あんこうの解体は吊るしたら口から水を詰め……ヒレ、皮、エラ、肝、身、胃袋の順にいわゆる七つ道具を切り取っていくんだが個人的にヌメリを纏う皮さえクリアすれば後は簡単だと思う。
更に個人的な好みだが顎と頬肉も美味い部位だからな、ちゃんとキープするぞ。
しかしマレスの腕前は知っているがバコアさんも中々やるじゃないか。
少し遅れている様に見えるだろうがマレスが早過ぎるだけだし、ちゃんと綺麗に切り取れている。
「スゲェなあの兄ちゃん、あのヌメヌメなアングラーをマレスちゃんと同じ速度で解体していやがる上に仕上がりも綺麗だぞ」
「確かあいつはマレスちゃんに肉料理を教えていたとか聞いたが……師匠って呼ばれているのは伊達じゃなかったんだな」
おい助手共、喋ってる暇があるなら早く次を吊るして水を詰めろや。
それとキャリにマレス、何でお前達が得意気にしているんだ?
「っと、もう満杯か……ロジー、次のゴミ箱を急いでくれ!」
「こっちのもお願いします!」
「は、はい!」
あんこうは肉食で小魚やイカ、鳥なんかも丸飲みしやがるせいかたまに消化される途中のイカなんかが出てくるんだよな。
噂に聞いた程度だが採れた場所によってカモメやペンギンが出てくる場合もあるらしいぞ。
なのであんこうは基本的に採れたその日の内に解体しないとそういった中身が腐る……らしい。
クラッシュさんが用意するあんこうにはそういったのがなかったけど、やっぱり目利きって大事なんだなぁ。
「追加の100匹が届きました!」
「終わったアングラーは炊き出し班の方へ急げ!」
確か最初の100匹は漁をした連中の昼飯、その次からが祭りの客に食わせる分になるんだったな。
そりゃ命懸けで捕まえに行くんだから最初に食う権利があるのは間違いない。
「っとアカン、ヌメヌメで切れ味が落ちてもうた!」
「大丈夫だ、まだ余裕はあるから他の連中も必要なら慌てずに研いでくれ!」
俺の聖剣は1匹ごとに拭けば充分だし、マレスが使ってる包丁は勇一の短剣だが……どうもヌメリを弾く材質らしい。
何故か刃の一部が赤くて、時々光ってその度に水に浸けて拭いているのは気になるけど……まあいいか。
「今日はこの100匹で終わりです、お疲れ様でした」
「ふぅ……流石に疲れたな」
祭りは3日間らしいから今日も早めに休まねばならんな。
腹は減ったし酒も飲みたいが今はただ温泉にでも浸かりたい気分だ。
「やっぱり師匠は凄いです、アングラーの3分の1を一人で解体しちゃいましたし」
「それならマレスだって同じ数を解体しただろ」
「ウチに言わせりゃどっちも凄いで……まったく追い付けへんわ」
そういうバコアさんもかなりの物だったぞ、てか普通ならそれでも早くて多いぐらいだ。
まあ俺とマレスの場合は使っている包丁の差が大きいけど。
「んでウメオはん、そのアングラーの顎と頬をどないするんや?」
「顎は塩焼き、頬はから揚げにしようと思ってな……マレスは中骨を集めていたが何を作るんだ?」
「私はキュアさんに聞いたラアメンという料理に挑戦しようと思いまして」
ああ、茶会で出してたもんな……それをあんこうでやるのか。
でもマレスの得意分野は海鮮だし、あんこうの骨もいい出汁は取れそうだ。
「それはそうとバコアさん、そのアングラーのヌメリだけを集めてどうするんだ?」
ヌメリは一種のコラーゲンだから食えなくはないだろうが、とてつもなく生臭いぞ?
「こいつはハーブと一緒に煮詰めてから旦那が作った重曹っちゅー粉末とレモン果汁を混ぜて固めるんや、それを湯船に溶かすとええ香りの風呂に入れるんよ」
まさかの入浴剤かよ!
しかもコラーゲンを混ぜて美肌効果もバッチリってか!?
てか兄貴も重曹を作っていやがったのか……まあ本来は酒造の為の物だろうから追求はするまい。
「おい貴様、アングラーの解体は終わったか?」
「アンカーか、大体予想は付いてるが何か用か?」
「一人だけ逃がしてしまったがピストルを狙うヴィガンの連中を捕らえた……連中はカーニズに毒を撒くつもりだったから投獄は確定している、さっさと肉か魚を食わせてしまえ」
「だと思ったよ……マレス、手伝ってくれ」
「解りました!」
一人だけ逃がしたというのは気になるが……俺は顔を見てないからどうしようもないし、一旦忘れよう。
さて、野菜狂信者共に何をおみまいしてやろうかね?
考えに考えた結果、苦労して解体したあんこうは自分達で食いたいしフグは捌ける3人でないと危険という事で……
「ロジー、ここにあるイワシとイカ……クラケンにクルエビで何か作ってみろ、捌き方が解らなければマレスに聞くといい」
「は、はい!」
いい機会だと思って今回はロジーの腕前を見せて貰う事にした。
マレスに様子を見て貰えば酷い物は出ないだろうし、予行練習になるだろう。
「ホゥ、そこの坊主がストロベリーにプロポーズしたという奴か?」
「ん、ああ……ロジーといってな、苺心と結婚したければ一人前のピットマスターになれと言ってある」
「ハハハ、半人前のボーイがそれを言うのは滑稽だが気持ちは解らなくもないな」
半人前なのは事実だろうが一言余計だ。
ってかこの後は兄貴が作ったビールを飲むのにバーボンを差し出すなよ……飲むけど。
「手付きを見る限りバーベキューはおろか料理の経験も少なそうだが……まさかストロベリーを生涯独身で終わらせる気か?」
「いや、あいつが12になったらマレスの元で2年ぐらい修行して貰うつもりだ……俺の元だと苺心が毎日デートと称して連れ回す可能性が高いし」
「成程な、そいつはマレスにとっていい勉強になりそうだ……しかし意外と優しいなボーイ、お前の事だから俺の元にでも押し付けるんじゃないかと思ったが」
正直ロジーの腕前を全く知らんからな……もし才能がなくてジョニーさんに匙を投げられたらあいつが自信を無くしてしまいかねん。
そうなったら回り回って俺が可愛い妹に嫌われてしまう。
……等と正直に話したら確実に殴られちまうよなぁ。
「まあ、マレスが更に腕を上げるには誰かに教えるのが一番だと思ったからな……ロジーの申し出はいい機会だった」
「ま、そういう事にしといてやろう」
ぐっ……咄嗟の言い訳は見抜かれたか。
だが拳骨が来なかったのは助かった。
「で、出来ました!」
早いな……これはトマトのスープにエビと米を入れたリゾットか?
いや、これは米じゃなくて挽いてない麦か。
更によく見ればイカは麦と同じサイズになる様にカットしてあって、イワシは骨ごとミンチにして纏めずに炒めたんだな。
仕上げにおろしたチーズも掛かっているし、匂いを嗅いだベーコンとエビフライがそれを食わせろと目で訴えていやがる。
「グレインリゾットとは洒落てるな、味は悪くないが……マレス、ストックに手か口を出したな?」
「あ、確かに……クルエビの殻の出汁、それにチーズを使っているのもマレスの助言だな」
「す、スミマセン……最初に普通の水で煮ようとしてたのを見て我慢できなくて」
誰よりも海鮮が好きだからこその弊害か……これは予想外だったな。
だが今回はあくまでも予行練習だし、前もって判明しただけ良しとしよう。
「とりあえず俺達が食う分を引いて、残りをベジマニア共におみまいしてやりな」
「よし、お前達……やれ」
「「「「「おぉーっ!?」」」」」
あ、食わせる連中も前もって待機してくれていたのか。
手間が省けて助かるが……夕飯は間違いなく俺が作る事になるんだろう。
「夕飯はシェラフがピストルの解体から見せると言っているから楽しみにしておけ、だがメインは貴様が作れ」
やっぱりかよチクショウ……だがフグの解体を生で見た事はないから楽しみだな。
こればかりは未成年のマレスには出来ないし。
ドワーフの皆さんが夜から何かを組み立てていたと思ったら大量の鉤を垂らす為の鉄棒を用意していたらしい。
日本でやった時は竹を3本使って三角形にした物から鉤を垂らしたが……まあ数が多いとか言ってたし、いちいち解体して外してとかやってられんよな。
これなら俺達が次々と解体してる間に助手が取り換えられる。
後はあんこうに詰める水や解体して1匹ごとに入れる桶、何かしら食ってた場合のゴミ箱もバッチリだ。
なお解体するのは俺とマレスにペスカタ在住で料理自慢の皆さんが10人ほど、それぞれに助手も着いていてバコアさんも解体する様だ。
「お待たせしました、まず最初の100匹をお願いします!」
「よし、やるぞマレス」
「はい、師匠!」
あんこうの解体は吊るしたら口から水を詰め……ヒレ、皮、エラ、肝、身、胃袋の順にいわゆる七つ道具を切り取っていくんだが個人的にヌメリを纏う皮さえクリアすれば後は簡単だと思う。
更に個人的な好みだが顎と頬肉も美味い部位だからな、ちゃんとキープするぞ。
しかしマレスの腕前は知っているがバコアさんも中々やるじゃないか。
少し遅れている様に見えるだろうがマレスが早過ぎるだけだし、ちゃんと綺麗に切り取れている。
「スゲェなあの兄ちゃん、あのヌメヌメなアングラーをマレスちゃんと同じ速度で解体していやがる上に仕上がりも綺麗だぞ」
「確かあいつはマレスちゃんに肉料理を教えていたとか聞いたが……師匠って呼ばれているのは伊達じゃなかったんだな」
おい助手共、喋ってる暇があるなら早く次を吊るして水を詰めろや。
それとキャリにマレス、何でお前達が得意気にしているんだ?
「っと、もう満杯か……ロジー、次のゴミ箱を急いでくれ!」
「こっちのもお願いします!」
「は、はい!」
あんこうは肉食で小魚やイカ、鳥なんかも丸飲みしやがるせいかたまに消化される途中のイカなんかが出てくるんだよな。
噂に聞いた程度だが採れた場所によってカモメやペンギンが出てくる場合もあるらしいぞ。
なのであんこうは基本的に採れたその日の内に解体しないとそういった中身が腐る……らしい。
クラッシュさんが用意するあんこうにはそういったのがなかったけど、やっぱり目利きって大事なんだなぁ。
「追加の100匹が届きました!」
「終わったアングラーは炊き出し班の方へ急げ!」
確か最初の100匹は漁をした連中の昼飯、その次からが祭りの客に食わせる分になるんだったな。
そりゃ命懸けで捕まえに行くんだから最初に食う権利があるのは間違いない。
「っとアカン、ヌメヌメで切れ味が落ちてもうた!」
「大丈夫だ、まだ余裕はあるから他の連中も必要なら慌てずに研いでくれ!」
俺の聖剣は1匹ごとに拭けば充分だし、マレスが使ってる包丁は勇一の短剣だが……どうもヌメリを弾く材質らしい。
何故か刃の一部が赤くて、時々光ってその度に水に浸けて拭いているのは気になるけど……まあいいか。
「今日はこの100匹で終わりです、お疲れ様でした」
「ふぅ……流石に疲れたな」
祭りは3日間らしいから今日も早めに休まねばならんな。
腹は減ったし酒も飲みたいが今はただ温泉にでも浸かりたい気分だ。
「やっぱり師匠は凄いです、アングラーの3分の1を一人で解体しちゃいましたし」
「それならマレスだって同じ数を解体しただろ」
「ウチに言わせりゃどっちも凄いで……まったく追い付けへんわ」
そういうバコアさんもかなりの物だったぞ、てか普通ならそれでも早くて多いぐらいだ。
まあ俺とマレスの場合は使っている包丁の差が大きいけど。
「んでウメオはん、そのアングラーの顎と頬をどないするんや?」
「顎は塩焼き、頬はから揚げにしようと思ってな……マレスは中骨を集めていたが何を作るんだ?」
「私はキュアさんに聞いたラアメンという料理に挑戦しようと思いまして」
ああ、茶会で出してたもんな……それをあんこうでやるのか。
でもマレスの得意分野は海鮮だし、あんこうの骨もいい出汁は取れそうだ。
「それはそうとバコアさん、そのアングラーのヌメリだけを集めてどうするんだ?」
ヌメリは一種のコラーゲンだから食えなくはないだろうが、とてつもなく生臭いぞ?
「こいつはハーブと一緒に煮詰めてから旦那が作った重曹っちゅー粉末とレモン果汁を混ぜて固めるんや、それを湯船に溶かすとええ香りの風呂に入れるんよ」
まさかの入浴剤かよ!
しかもコラーゲンを混ぜて美肌効果もバッチリってか!?
てか兄貴も重曹を作っていやがったのか……まあ本来は酒造の為の物だろうから追求はするまい。
「おい貴様、アングラーの解体は終わったか?」
「アンカーか、大体予想は付いてるが何か用か?」
「一人だけ逃がしてしまったがピストルを狙うヴィガンの連中を捕らえた……連中はカーニズに毒を撒くつもりだったから投獄は確定している、さっさと肉か魚を食わせてしまえ」
「だと思ったよ……マレス、手伝ってくれ」
「解りました!」
一人だけ逃がしたというのは気になるが……俺は顔を見てないからどうしようもないし、一旦忘れよう。
さて、野菜狂信者共に何をおみまいしてやろうかね?
考えに考えた結果、苦労して解体したあんこうは自分達で食いたいしフグは捌ける3人でないと危険という事で……
「ロジー、ここにあるイワシとイカ……クラケンにクルエビで何か作ってみろ、捌き方が解らなければマレスに聞くといい」
「は、はい!」
いい機会だと思って今回はロジーの腕前を見せて貰う事にした。
マレスに様子を見て貰えば酷い物は出ないだろうし、予行練習になるだろう。
「ホゥ、そこの坊主がストロベリーにプロポーズしたという奴か?」
「ん、ああ……ロジーといってな、苺心と結婚したければ一人前のピットマスターになれと言ってある」
「ハハハ、半人前のボーイがそれを言うのは滑稽だが気持ちは解らなくもないな」
半人前なのは事実だろうが一言余計だ。
ってかこの後は兄貴が作ったビールを飲むのにバーボンを差し出すなよ……飲むけど。
「手付きを見る限りバーベキューはおろか料理の経験も少なそうだが……まさかストロベリーを生涯独身で終わらせる気か?」
「いや、あいつが12になったらマレスの元で2年ぐらい修行して貰うつもりだ……俺の元だと苺心が毎日デートと称して連れ回す可能性が高いし」
「成程な、そいつはマレスにとっていい勉強になりそうだ……しかし意外と優しいなボーイ、お前の事だから俺の元にでも押し付けるんじゃないかと思ったが」
正直ロジーの腕前を全く知らんからな……もし才能がなくてジョニーさんに匙を投げられたらあいつが自信を無くしてしまいかねん。
そうなったら回り回って俺が可愛い妹に嫌われてしまう。
……等と正直に話したら確実に殴られちまうよなぁ。
「まあ、マレスが更に腕を上げるには誰かに教えるのが一番だと思ったからな……ロジーの申し出はいい機会だった」
「ま、そういう事にしといてやろう」
ぐっ……咄嗟の言い訳は見抜かれたか。
だが拳骨が来なかったのは助かった。
「で、出来ました!」
早いな……これはトマトのスープにエビと米を入れたリゾットか?
いや、これは米じゃなくて挽いてない麦か。
更によく見ればイカは麦と同じサイズになる様にカットしてあって、イワシは骨ごとミンチにして纏めずに炒めたんだな。
仕上げにおろしたチーズも掛かっているし、匂いを嗅いだベーコンとエビフライがそれを食わせろと目で訴えていやがる。
「グレインリゾットとは洒落てるな、味は悪くないが……マレス、ストックに手か口を出したな?」
「あ、確かに……クルエビの殻の出汁、それにチーズを使っているのもマレスの助言だな」
「す、スミマセン……最初に普通の水で煮ようとしてたのを見て我慢できなくて」
誰よりも海鮮が好きだからこその弊害か……これは予想外だったな。
だが今回はあくまでも予行練習だし、前もって判明しただけ良しとしよう。
「とりあえず俺達が食う分を引いて、残りをベジマニア共におみまいしてやりな」
「よし、お前達……やれ」
「「「「「おぉーっ!?」」」」」
あ、食わせる連中も前もって待機してくれていたのか。
手間が省けて助かるが……夕飯は間違いなく俺が作る事になるんだろう。
「夕飯はシェラフがピストルの解体から見せると言っているから楽しみにしておけ、だがメインは貴様が作れ」
やっぱりかよチクショウ……だがフグの解体を生で見た事はないから楽しみだな。
こればかりは未成年のマレスには出来ないし。
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