73 / 140
(野菜狂信者は)何とか肉食できんのか?
ピットマスターの病気・荒療治添え
しおりを挟む
……ふぅ、ようやくアンチョビを作り終わったな。
まさかミネストローネやイワシハンバーグの影響でイワシも有料になっているとは思わなかったが、5匹で1バランだったのは幸いだった。
可愛い妹は孤児院に入り浸ってたし、マレスが手伝ってくれはしたが鰹節の仕入れも頼んでたからなぁ。
鰹節にも良し悪しがあるとか知らなかったよ……しかも俺が手に取ったのは全てが粗悪品とか何の冗談だ。
でも確かに以前買った鰹節で取った出汁から妙な臭みがすると思っていたんだが、てっきり煮込み過ぎもしくは濾し方を間違ったのかと思ってたわ……味噌汁なら気にならない程度だったし。
今回はマレスのお陰で良質なのが手に入ったから別にいいんだけどな。
何にせよ物々交換まで後4日だから急いで戻らねばならん。
だがその前に……夕飯を作って食わねば。
残ったイワシの背側の身を叩いてイワシハンバーグにして、骨は骨せんべいにしよう。
それと可愛い妹が絶対にねだるからクルエビのエビフライと適当に見繕った野菜でサラダ……後は肉だな。
帰ったら当分は食えないミディアムのステーキを焼いて食うぞ。
余談だが今回キャリは留守番をしている。
野菜狂信者が以前ベーコンを幻獣だとか言って狙う素振りを見せていたからな、レクタさんの側に居た方が安心だろ。
「という訳で夕飯は出来たぞ」
「うん、やけにステーキが厚いけどまあいいや……エビフライもあるし」
いや、そのぶ厚いステーキは俺の分だから……
可愛い妹とマレスの分はちゃんと薄めにしてあるから安心してくれ。
「薄めと言いつつ5cmはあるけどね」
因みに俺の分のステーキは10cmに、味付けは久しぶりに醤油のみで作ってある。
この世界へ来た時に作って以来だったしたまにはいいだろう。
「ん、これは……やっぱり」
「ん?どうした苺心……まさか焼き加減に不備でもあったか?」
「普通に美味しいよ……美味しいけどこのステーキ、いつものお兄ちゃんらしさが全くない!」
何……だと!
「というか、まるでガスコンロで焼いたステーキみたいだよ!」
そんなにか!?
俺も食って確かめたが、全く解らん……
だがオフクロの料理よりも多く、俺やダニエルさん達が焼いた肉を食って育った可愛い妹が言うならば間違いはあるまい。
そもそもオフクロは料理が下手でいつもデパートの惣菜が並んでいたがそれは置いとく。
バーベキューにおける自分らしさ、それは味の個性ともいう大事な物……ピットマスターに限った話じゃないが余程の惨事を起こさないならあった方がいい。
間違ってもレシピ通りの料理すら出来ない奴には必要ない。
「ダチョウの時にスペアリブに重曹とか時間がないからってベラバーガー作ったりした時から薄々思ってたけど、最近のお兄ちゃんは社畜時代みたいに時間を気にし過ぎてるんじゃないの?」
え、流石にそこまで気にしてはいないと思うんだが……
だが言われてみれば最近は時間というか期限に追われてはいたな。
ベーコンの納品は領主のお陰で数が増えて、野菜狂信者の襲撃も間隔が短くなっていたし……何よりイベントが多く発生していたからなぁ。
その焦りがステーキにも現れてしまったのか?
「で、でもイチゴちゃん……あのスプリンは凄く美味しかったよ?」
「それは多分お兄ちゃんがお酒を飲んで料理してたからじゃないかな……シラフだったらあんなに美味しくなってなかったと思う」
「普通ならお酒を飲みながら料理をしないと思うんだけど……」
「バーベキューに関して言えば、お酒を飲んだ方がいい結果になる事が多いんだよね……未だに不思議だけど」
ああ、確かにあの時は昼から酒を飲んでいたな。
あ、時間と言えばダニエルさんが言ってたな……
『いいかウメオ、ピットマスターはコンロの前に立った時に必ずしなくちゃならない事がある……それは酒を飲む事と、頭から時間という概念を消し去る事だ』
『え、時間を計らなきゃ美味しく焼けないんじゃないの?』
『ハハハ、ハウスやレストランならまだしもバーベキューで美味い肉を焼くのに時計は必要ない、その日の炭の火力や肉の状態が大事なんだ……それは時計なんかじゃ絶対に解らん事だ』
『でも急な予定とか、仕事が来たらどうするの?』
『なぁに、ピットマスターにとってバーベキュー以上に大事な物はないんだ……終わるまで待たせておけばいい、それで全てが上手くいく』
あの時に聞いた言葉を可愛い妹に言われるまで忘れてしまうとは、俺もまだまだだな。
これじゃいつまで経ってもジョニーさんにボーイ扱いされたままだ。
「……2人共、胃袋に余裕はあるか?」
「は、はい!」
「……私は正直キツいけど、無理だと言っても焼くんでしょ?」
流石は可愛い妹、解っているじゃないか。
とはいえ肝心の肉がステーキ1枚分しかないからな……一発勝負だ。
余分な脂身を取り除き、フォークで刺し、筋を叩き、醤油を塗って焼く。
焼き目を付けたら再び醤油を塗って、炭火からズラしてコンロに蓋をして待つ。
醤油の香りが立ったら取り出してアルミホイルで包んで肉汁を吸収させる。
……待ってる間に作った分は食っちまうか、焼いた肉を無駄にするのは勿体ないし。
「……よし」
休ませた肉を3等分にカット、ちゃんと可愛い妹好みのミディアムに仕上がったな。
問題は味だが……自分じゃよく解らんから可愛い妹に見てもらうしかない。
「……うん、いつものお兄ちゃんの味だよ」
良かった……これで駄目だったらどうしようかと思った。
「やっぱり師匠の師匠が言った通り、イチゴちゃんなら治せたね」
「ようやく私に任せた意味が解ったよ」
ん?
その口振りから察するにこれはジョニーさんの差し金って事か?
「何でも師匠はピットマスターなら一度は必ず掛かる病気になっていて、それはイチゴちゃんにしか治せないとか……」
「実際に私しか気付けなかったからね……身に覚えがないとは言わないでしょ?」
あー……成程なぁ、言われて気付いた。
予定をみっちりと詰めたスケジュールに振り回されがちな日本人は特に掛かりやすいだろうな。
日本のバーベキューが外で焼肉をする行為と化しているのもその影響が強いらしいし。
ピットマスターが肉を焼く前に酒を飲むのも時間を忘れる為の措置だと聞いた覚えもある。
「もしまた同じ状態になったら二度と口をきかないからね?」
「そいつは嫌だな……気を付けるよ」
本当にそんな事が起こったら1日と持たずに廃人となる可能性があるからな……
明日からはもっと心にゆとりを持たなくては。
まさかミネストローネやイワシハンバーグの影響でイワシも有料になっているとは思わなかったが、5匹で1バランだったのは幸いだった。
可愛い妹は孤児院に入り浸ってたし、マレスが手伝ってくれはしたが鰹節の仕入れも頼んでたからなぁ。
鰹節にも良し悪しがあるとか知らなかったよ……しかも俺が手に取ったのは全てが粗悪品とか何の冗談だ。
でも確かに以前買った鰹節で取った出汁から妙な臭みがすると思っていたんだが、てっきり煮込み過ぎもしくは濾し方を間違ったのかと思ってたわ……味噌汁なら気にならない程度だったし。
今回はマレスのお陰で良質なのが手に入ったから別にいいんだけどな。
何にせよ物々交換まで後4日だから急いで戻らねばならん。
だがその前に……夕飯を作って食わねば。
残ったイワシの背側の身を叩いてイワシハンバーグにして、骨は骨せんべいにしよう。
それと可愛い妹が絶対にねだるからクルエビのエビフライと適当に見繕った野菜でサラダ……後は肉だな。
帰ったら当分は食えないミディアムのステーキを焼いて食うぞ。
余談だが今回キャリは留守番をしている。
野菜狂信者が以前ベーコンを幻獣だとか言って狙う素振りを見せていたからな、レクタさんの側に居た方が安心だろ。
「という訳で夕飯は出来たぞ」
「うん、やけにステーキが厚いけどまあいいや……エビフライもあるし」
いや、そのぶ厚いステーキは俺の分だから……
可愛い妹とマレスの分はちゃんと薄めにしてあるから安心してくれ。
「薄めと言いつつ5cmはあるけどね」
因みに俺の分のステーキは10cmに、味付けは久しぶりに醤油のみで作ってある。
この世界へ来た時に作って以来だったしたまにはいいだろう。
「ん、これは……やっぱり」
「ん?どうした苺心……まさか焼き加減に不備でもあったか?」
「普通に美味しいよ……美味しいけどこのステーキ、いつものお兄ちゃんらしさが全くない!」
何……だと!
「というか、まるでガスコンロで焼いたステーキみたいだよ!」
そんなにか!?
俺も食って確かめたが、全く解らん……
だがオフクロの料理よりも多く、俺やダニエルさん達が焼いた肉を食って育った可愛い妹が言うならば間違いはあるまい。
そもそもオフクロは料理が下手でいつもデパートの惣菜が並んでいたがそれは置いとく。
バーベキューにおける自分らしさ、それは味の個性ともいう大事な物……ピットマスターに限った話じゃないが余程の惨事を起こさないならあった方がいい。
間違ってもレシピ通りの料理すら出来ない奴には必要ない。
「ダチョウの時にスペアリブに重曹とか時間がないからってベラバーガー作ったりした時から薄々思ってたけど、最近のお兄ちゃんは社畜時代みたいに時間を気にし過ぎてるんじゃないの?」
え、流石にそこまで気にしてはいないと思うんだが……
だが言われてみれば最近は時間というか期限に追われてはいたな。
ベーコンの納品は領主のお陰で数が増えて、野菜狂信者の襲撃も間隔が短くなっていたし……何よりイベントが多く発生していたからなぁ。
その焦りがステーキにも現れてしまったのか?
「で、でもイチゴちゃん……あのスプリンは凄く美味しかったよ?」
「それは多分お兄ちゃんがお酒を飲んで料理してたからじゃないかな……シラフだったらあんなに美味しくなってなかったと思う」
「普通ならお酒を飲みながら料理をしないと思うんだけど……」
「バーベキューに関して言えば、お酒を飲んだ方がいい結果になる事が多いんだよね……未だに不思議だけど」
ああ、確かにあの時は昼から酒を飲んでいたな。
あ、時間と言えばダニエルさんが言ってたな……
『いいかウメオ、ピットマスターはコンロの前に立った時に必ずしなくちゃならない事がある……それは酒を飲む事と、頭から時間という概念を消し去る事だ』
『え、時間を計らなきゃ美味しく焼けないんじゃないの?』
『ハハハ、ハウスやレストランならまだしもバーベキューで美味い肉を焼くのに時計は必要ない、その日の炭の火力や肉の状態が大事なんだ……それは時計なんかじゃ絶対に解らん事だ』
『でも急な予定とか、仕事が来たらどうするの?』
『なぁに、ピットマスターにとってバーベキュー以上に大事な物はないんだ……終わるまで待たせておけばいい、それで全てが上手くいく』
あの時に聞いた言葉を可愛い妹に言われるまで忘れてしまうとは、俺もまだまだだな。
これじゃいつまで経ってもジョニーさんにボーイ扱いされたままだ。
「……2人共、胃袋に余裕はあるか?」
「は、はい!」
「……私は正直キツいけど、無理だと言っても焼くんでしょ?」
流石は可愛い妹、解っているじゃないか。
とはいえ肝心の肉がステーキ1枚分しかないからな……一発勝負だ。
余分な脂身を取り除き、フォークで刺し、筋を叩き、醤油を塗って焼く。
焼き目を付けたら再び醤油を塗って、炭火からズラしてコンロに蓋をして待つ。
醤油の香りが立ったら取り出してアルミホイルで包んで肉汁を吸収させる。
……待ってる間に作った分は食っちまうか、焼いた肉を無駄にするのは勿体ないし。
「……よし」
休ませた肉を3等分にカット、ちゃんと可愛い妹好みのミディアムに仕上がったな。
問題は味だが……自分じゃよく解らんから可愛い妹に見てもらうしかない。
「……うん、いつものお兄ちゃんの味だよ」
良かった……これで駄目だったらどうしようかと思った。
「やっぱり師匠の師匠が言った通り、イチゴちゃんなら治せたね」
「ようやく私に任せた意味が解ったよ」
ん?
その口振りから察するにこれはジョニーさんの差し金って事か?
「何でも師匠はピットマスターなら一度は必ず掛かる病気になっていて、それはイチゴちゃんにしか治せないとか……」
「実際に私しか気付けなかったからね……身に覚えがないとは言わないでしょ?」
あー……成程なぁ、言われて気付いた。
予定をみっちりと詰めたスケジュールに振り回されがちな日本人は特に掛かりやすいだろうな。
日本のバーベキューが外で焼肉をする行為と化しているのもその影響が強いらしいし。
ピットマスターが肉を焼く前に酒を飲むのも時間を忘れる為の措置だと聞いた覚えもある。
「もしまた同じ状態になったら二度と口をきかないからね?」
「そいつは嫌だな……気を付けるよ」
本当にそんな事が起こったら1日と持たずに廃人となる可能性があるからな……
明日からはもっと心にゆとりを持たなくては。
0
お気に入りに追加
131
あなたにおすすめの小説
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
【完結】異世界で小料理屋さんを自由気ままに営業する〜おっかなびっくり魔物ジビエ料理の数々〜
櫛田こころ
ファンタジー
料理人の人生を絶たれた。
和食料理人である女性の秋吉宏香(あきよしひろか)は、ひき逃げ事故に遭ったのだ。
命には関わらなかったが、生き甲斐となっていた料理人にとって大事な利き腕の神経が切れてしまい、不随までの重傷を負う。
さすがに勤め先を続けるわけにもいかず、辞めて公園で途方に暮れていると……女神に請われ、異世界転移をすることに。
腕の障害をリセットされたため、新たな料理人としての人生をスタートさせようとした時に、尾が二又に別れた猫が……ジビエに似た魔物を狩っていたところに遭遇。
料理人としての再スタートの機会を得た女性と、猟りの腕前はプロ級の猫又ぽい魔物との飯テロスローライフが始まる!!
おっかなびっくり料理の小料理屋さんの料理を召し上がれ?
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
料理を作って異世界改革
高坂ナツキ
ファンタジー
「ふむ名前は狭間真人か。喜べ、お前は神に選ばれた」
目が覚めると謎の白い空間で人型の発行体にそう語りかけられた。
「まあ、お前にやってもらいたいのは簡単だ。異世界で料理の技術をばらまいてほしいのさ」
記憶のない俺に神を名乗る謎の発行体はそう続ける。
いやいや、記憶もないのにどうやって料理の技術を広めるのか?
まあ、でもやることもないし、困ってる人がいるならやってみてもいいか。
そう決めたものの、ゼロから料理の技術を広めるのは大変で……。
善人でも悪人でもないという理由で神様に転生させられてしまった主人公。
神様からいろいろとチートをもらったものの、転生した世界は料理という概念自体が存在しない世界。
しかも、神様からもらったチートは調味料はいくらでも手に入るが食材が無限に手に入るわけではなく……。
現地で出会った少年少女と協力して様々な料理を作っていくが、果たして神様に依頼されたようにこの世界に料理の知識を広げることは可能なのか。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。繁栄も滅亡も、私の導き次第で決まるようです。
木山楽斗
ファンタジー
宿屋で働くフェリナは、ある日森で卵を見つけた。
その卵からかえったのは、彼女が見たことがない生物だった。その生物は、生まれて初めて見たフェリナのことを母親だと思ったらしく、彼女にとても懐いていた。
本物の母親も見当たらず、見捨てることも忍びないことから、フェリナは謎の生物を育てることにした。
リルフと名付けられた生物と、フェリナはしばらく平和な日常を過ごしていた。
しかし、ある日彼女達の元に国王から通達があった。
なんでも、リルフは竜という生物であり、国を繁栄にも破滅にも導く特別な存在であるようだ。
竜がどちらの道を辿るかは、その母親にかかっているらしい。知らない内に、フェリナは国の運命を握っていたのだ。
※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載しています。
※2021/09/03 改題しました。(旧題:刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる