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決戦
決着が着きました
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さて、バニラアイスを乗せたホットケーキを食べた所で本題に入りましょう。
サーグァ様を筆頭に皆さんがおかわりまで所望されましたがカロリーについて語りつつ虫歯の怖さを語る事で回避させて頂きましたよ。
別に作るのは構いませんが夜中に食べるのはやはり……ねえ?
「ではトゥグアよ……現状は?」
「アルラの魔法陣は先日消えました、今の所は世界に影響はありません」
既に消えたんですね……
まあクティも計画は潰されたとか言ってましたし、流石に観念したのでしょう。
「ハイドラは?」
「此方は特にありません、強いて言うなら娘との婚姻は認められない、としか……」
地の女神って確かハイドラ様と同い歳とか聞いた様な……
クティと地の女神って文字通り親子程に歳が離れてたんですか?
「トゥール」
「ウチは特に……強いて言う様な事もあらへんよ」
「トゥール様、今は真面目な話をしておりますから標準語でお願いします」
「……イグは相変わらずやなぁ、これがウチの標準なんやから別にええやんか」
「良くはありません」
セバスチャンさん……あのトゥール様を見事に躾ていますね。
まあ訛りは急に変えられる様な物ではないし、トゥール様の気持ちも解りますけど。
「甘いですよキュアさん、トゥール様のこの口調は僅か50年前……オーサカと呼ばれていた地でタコヤキという料理に出会ってからの訛りです」
完全に似非ではありませんか!
余りにも堂に入った関西弁だったから気付きませんでしたよ。
しかし50年前に大阪でって……おそらく分体である師範を通じて知ったのでしょうけど、一体トゥール様って何歳なのですか?
「……キュアちゃん、女神に歳を聞くのはマナー違反やで?因みにウチとハイドラ、アルラにトゥグアは皆同い歳やからな」
成程、皆さん17歳でしたか。
「キュアさんが純粋過ぎて辛い……本当に、あの詠唱さえなければ!」
「……気持ちは解りますが諦めなさい」
「では判決の前に……キュアよ、何か言い分もしくはアルラに対して望む賠償はあるか?」
え……そこであたしに振るんですか?
まあ、思い返せば被害があったのはあたしだけでしたね……主に地の女神じゃなくてクティにやられた被害ですが。
「そうですね……出来ればクティとは引き分けではない決着を着けたいので、もう1度だけでも戦うチャンスが欲しいのですが」
「……そんな事でいいのか?アルラは自分の眷属を解任したからやろうと思えば何時でも戦えるが?」
あー……クティが解りやすいぐらい落ち込んでいたのはそのせいですか。
掛ける声が見付からずに放置していましたが……話し掛けられる雰囲気でもないし。
「正直それ以外にはありませんね」
欲を出せば幾らでも思い付きますが……そういうのは自分の力で手にしなければ価値がありません。
それに自分の力ではどうにも出来なかった1番叶えたい願いはトゥグア様が叶えて下さいましたし、たこ焼き用の鉄板やソースのレシピはトゥール様に頂いてしまいましたからね……
流石にこれ以上はバチが当たります。
「お主にバチを当てる神が居るとは思えんが……まあよい、ならば最高神の名においてお主とクティの決闘には神々の口出しは無用としよう」
「ありがとうございます」
当のクティが真っ黒な程に沈んでいますから戦えるのは当分先になるでしょうが……まあいいです。
許可は頂けましたし。
「ではアルラよ……お主には転生刑を言い渡す」
「……慎んでお受け致します」
えっと、この場で1番解り易く説明してくれそうなのは……
「……セバスチャンさん、転生刑ってどういう罰ですか?」
「転生刑は一切の魔力や神力に記憶を消滅させた後に別の生物へと生まれ変わらせる、この神界では上から2番目に重い罰となります……これは自分の推測ですがヨグソ様はアルラ様にやり直すチャンスを与えたかったのかと」
成程……それで今回の騒動の原因となった男嫌いを治せ、って事ですか。
又聞きの又聞き程度の認識ですが地の女神の男嫌いは後から植え付けられたトラウマが元らしいですし……
元を質せば戦争してる世界の紛争地域に送った神様が1番悪い、って事になりますからね。
仮にも中級神まで登り詰めたんだから男嫌いがなければ優秀だったんでしょう……最も地の女神の場合それが致命的だった様ですけど。
「それにこの場に居る女神は全員、元々はヨグソ様の眷属でしたから……親心の様な物もあったのでしょう」
まさかの真実……ヨグソ様までハーレム建築を!
「キュアよ……お主は今生まれたばかりの赤子に劣情を抱けるか?」
「……大変失礼致しました」
つまりヨグソ様にとって女神の皆さんは赤子同然……どう考えても無理ですね。
魔法陣の中央に地の女神、ヨグソ様の長そうな詠唱……始まりましたね。
「……アルラ様」
全く、いつまで泣いてるんですかこの宿敵は!
とはいえ今あたしに出来る事なんてクティをぶん殴るくらいしかないのですが……それをやったら鬼畜になってしまいます。
ってトゥグア様、いつの間にあたしの隣へ?
「キュアさん、ヨグソ様は詠唱に集中していますから……今なら禁呪を使ったってバレたりしませんよ?ツァトゥから説明は聞いていますよね?」
……ああ、そういう事ですか。
ですがトゥグア様と地の女神って犬猿の仲では?
「ここだけの話アルラの事は物凄く嫌いですけど、だからこそ負けたくなくてここまで頑張って来れたんですよ……それに競争相手が居ないのも淋しいですから」
何だかんだで認めてはいたんですね……まるであたしとクティみたいですよ。
ですがそういう事ならば一生の内の1回、禁呪【リバース】……ここで使わせて頂きます。
「……ふふっ、何だかんだで優しいのねトゥグアちゃん」
「勘違いしないで、貴女の為ではありませんよ」
それ、ツンデレの言う台詞ですよトゥグア様。
「でも、トゥグアちゃんの施しをただ受けるだけっていうのは虫酸が走るから……ちょっとだけ意趣返しさせて貰うわね」
虫酸が走るとか意趣返しとか、使い方を間違ってますが……あ、何か光の玉になった?
ってロウに向かって……ロウの身体に入った!?
「え……トゥグア様、つまりこれはどういう事なんですか?」
「解りやすく言いますと……ロウさんが作った、または身籠った子がアルラの生まれ変わりになる、という事ですね」
意趣返しってこういう事ですか!?
つまりあたしとロウの間に生まれる第1子(予定)が地の女神の生まれ変わり……
うん、滅茶苦茶厳しく躾をしなければなりませんね。
そして翌朝……
残念様のダンジョンにあった居住スペースに転送用の魔法陣を描き、目的を果たした翡翠さんが神界を経由してハイドラ様の世界に帰る時が来ました。
「ピーニャちゃん、ロシンちゃん、元気でね!」
「くぉーん……」
「ナアニ、イキテリャマタアエルダロ……なくあモゲンキデナ」
今は全員で別れの挨拶をしている所です。
神界ではそれ所ではなかったですし、最後の挨拶ぐらいはしたいですからね。
「クルちゃん……またね」
「キュー……」
「スコルも、達者でな」
「ええ、アプさんも」
「ウギィ……」
「ライコ、鍛練はサボってはいけませんよ」
思えばあたし、特にライコにはお世話になりましたね……
まあ甘味作りで何度も呼ばれるでしょうし、それだけ会う機会もあるでしょう。
「どうだ少年、最後に……やらないか?」
「やらねぇよ!?」
……本当にバイコだけはブレませんね。
「それじゃ、お世話になりました」
「翡翠さんとリーアさんも……お元気で」
一気に寂しくなりましたね……
翡翠さんはハイドラ様の眷属でライコ達は翡翠さんと契約した幻獣……ずっとこの世界に居る訳にはいきませんから仕方ないのですが。
因みに残念様、転生刑を受けた地の女神の代わりに女性しか居ないという世界の管理をする為、一時的な中級神という扱いになるそうです。
それを聞いた瞬間「こんなの無理ゲーにも程があるよ!」とか言っていましたが……
ですが神界の決まりでは同じ属性を司っていなければ引き継ぎが出来ないらしいですから仕方ないでしょう。
10年間はトゥグア様がサポートすると言ってましたから大丈夫だとは思いますけどね。
その間にこの世界同様、同性間での子作りを可能にするとか言ってましたし今回の様な悪巧みは2度と起こらない筈です。
ついでに残念様はヨグソ様から【地】と【食】の女神になれって言われてましたが……今頃ストレスで胃に穴が空いてそうですね。
というか何で残念様が食だったんでしょうか?
それを司るんならサーグァ様の方が相応しいんじゃないかと思いますけど。
「……で、クティは何でまだここに居るんですか?」
「当然、これから生まれてくるアルラ様のお世話をする為ですわ……ロウさんの子がアルラ様の生まれ変わりならば近くに居れば確実ですし」
「少なくともあたしと結婚するまで子供は作りませんし、すぐに甘やかしかねないクティにお世話はさせません!それにすぐにでも手を出すかもしれませんし!」
「失礼ですわね!成人するまで手は出しませんわよ!」
「それはそれで言いたい事がありますけど、先に甘やかしを否定しなさいよ!というか今すぐハイドラ様の所に帰りなさい!」
「どちらもお断りですわ!アルラ様の居る場所がわたくしの居場所なのですから!」
おのれ……これじゃ何時まで経ってもロウと子作りが出来ないではありませんか!
やはり、この場で決着を着けるしかありません!
「何だかんだ言いながらあの2人は仲がいいな」
「そうだね……」
なお、勝敗は変身したナクアちゃんと盾を構えたアプさんの横槍が入り2度目の引き分けでした……そういえば手や口を出さないのは神々に限った話でしたね。
やはり盾を使うアプさんは組手の時より強かったです……ガクッ。
サーグァ様を筆頭に皆さんがおかわりまで所望されましたがカロリーについて語りつつ虫歯の怖さを語る事で回避させて頂きましたよ。
別に作るのは構いませんが夜中に食べるのはやはり……ねえ?
「ではトゥグアよ……現状は?」
「アルラの魔法陣は先日消えました、今の所は世界に影響はありません」
既に消えたんですね……
まあクティも計画は潰されたとか言ってましたし、流石に観念したのでしょう。
「ハイドラは?」
「此方は特にありません、強いて言うなら娘との婚姻は認められない、としか……」
地の女神って確かハイドラ様と同い歳とか聞いた様な……
クティと地の女神って文字通り親子程に歳が離れてたんですか?
「トゥール」
「ウチは特に……強いて言う様な事もあらへんよ」
「トゥール様、今は真面目な話をしておりますから標準語でお願いします」
「……イグは相変わらずやなぁ、これがウチの標準なんやから別にええやんか」
「良くはありません」
セバスチャンさん……あのトゥール様を見事に躾ていますね。
まあ訛りは急に変えられる様な物ではないし、トゥール様の気持ちも解りますけど。
「甘いですよキュアさん、トゥール様のこの口調は僅か50年前……オーサカと呼ばれていた地でタコヤキという料理に出会ってからの訛りです」
完全に似非ではありませんか!
余りにも堂に入った関西弁だったから気付きませんでしたよ。
しかし50年前に大阪でって……おそらく分体である師範を通じて知ったのでしょうけど、一体トゥール様って何歳なのですか?
「……キュアちゃん、女神に歳を聞くのはマナー違反やで?因みにウチとハイドラ、アルラにトゥグアは皆同い歳やからな」
成程、皆さん17歳でしたか。
「キュアさんが純粋過ぎて辛い……本当に、あの詠唱さえなければ!」
「……気持ちは解りますが諦めなさい」
「では判決の前に……キュアよ、何か言い分もしくはアルラに対して望む賠償はあるか?」
え……そこであたしに振るんですか?
まあ、思い返せば被害があったのはあたしだけでしたね……主に地の女神じゃなくてクティにやられた被害ですが。
「そうですね……出来ればクティとは引き分けではない決着を着けたいので、もう1度だけでも戦うチャンスが欲しいのですが」
「……そんな事でいいのか?アルラは自分の眷属を解任したからやろうと思えば何時でも戦えるが?」
あー……クティが解りやすいぐらい落ち込んでいたのはそのせいですか。
掛ける声が見付からずに放置していましたが……話し掛けられる雰囲気でもないし。
「正直それ以外にはありませんね」
欲を出せば幾らでも思い付きますが……そういうのは自分の力で手にしなければ価値がありません。
それに自分の力ではどうにも出来なかった1番叶えたい願いはトゥグア様が叶えて下さいましたし、たこ焼き用の鉄板やソースのレシピはトゥール様に頂いてしまいましたからね……
流石にこれ以上はバチが当たります。
「お主にバチを当てる神が居るとは思えんが……まあよい、ならば最高神の名においてお主とクティの決闘には神々の口出しは無用としよう」
「ありがとうございます」
当のクティが真っ黒な程に沈んでいますから戦えるのは当分先になるでしょうが……まあいいです。
許可は頂けましたし。
「ではアルラよ……お主には転生刑を言い渡す」
「……慎んでお受け致します」
えっと、この場で1番解り易く説明してくれそうなのは……
「……セバスチャンさん、転生刑ってどういう罰ですか?」
「転生刑は一切の魔力や神力に記憶を消滅させた後に別の生物へと生まれ変わらせる、この神界では上から2番目に重い罰となります……これは自分の推測ですがヨグソ様はアルラ様にやり直すチャンスを与えたかったのかと」
成程……それで今回の騒動の原因となった男嫌いを治せ、って事ですか。
又聞きの又聞き程度の認識ですが地の女神の男嫌いは後から植え付けられたトラウマが元らしいですし……
元を質せば戦争してる世界の紛争地域に送った神様が1番悪い、って事になりますからね。
仮にも中級神まで登り詰めたんだから男嫌いがなければ優秀だったんでしょう……最も地の女神の場合それが致命的だった様ですけど。
「それにこの場に居る女神は全員、元々はヨグソ様の眷属でしたから……親心の様な物もあったのでしょう」
まさかの真実……ヨグソ様までハーレム建築を!
「キュアよ……お主は今生まれたばかりの赤子に劣情を抱けるか?」
「……大変失礼致しました」
つまりヨグソ様にとって女神の皆さんは赤子同然……どう考えても無理ですね。
魔法陣の中央に地の女神、ヨグソ様の長そうな詠唱……始まりましたね。
「……アルラ様」
全く、いつまで泣いてるんですかこの宿敵は!
とはいえ今あたしに出来る事なんてクティをぶん殴るくらいしかないのですが……それをやったら鬼畜になってしまいます。
ってトゥグア様、いつの間にあたしの隣へ?
「キュアさん、ヨグソ様は詠唱に集中していますから……今なら禁呪を使ったってバレたりしませんよ?ツァトゥから説明は聞いていますよね?」
……ああ、そういう事ですか。
ですがトゥグア様と地の女神って犬猿の仲では?
「ここだけの話アルラの事は物凄く嫌いですけど、だからこそ負けたくなくてここまで頑張って来れたんですよ……それに競争相手が居ないのも淋しいですから」
何だかんだで認めてはいたんですね……まるであたしとクティみたいですよ。
ですがそういう事ならば一生の内の1回、禁呪【リバース】……ここで使わせて頂きます。
「……ふふっ、何だかんだで優しいのねトゥグアちゃん」
「勘違いしないで、貴女の為ではありませんよ」
それ、ツンデレの言う台詞ですよトゥグア様。
「でも、トゥグアちゃんの施しをただ受けるだけっていうのは虫酸が走るから……ちょっとだけ意趣返しさせて貰うわね」
虫酸が走るとか意趣返しとか、使い方を間違ってますが……あ、何か光の玉になった?
ってロウに向かって……ロウの身体に入った!?
「え……トゥグア様、つまりこれはどういう事なんですか?」
「解りやすく言いますと……ロウさんが作った、または身籠った子がアルラの生まれ変わりになる、という事ですね」
意趣返しってこういう事ですか!?
つまりあたしとロウの間に生まれる第1子(予定)が地の女神の生まれ変わり……
うん、滅茶苦茶厳しく躾をしなければなりませんね。
そして翌朝……
残念様のダンジョンにあった居住スペースに転送用の魔法陣を描き、目的を果たした翡翠さんが神界を経由してハイドラ様の世界に帰る時が来ました。
「ピーニャちゃん、ロシンちゃん、元気でね!」
「くぉーん……」
「ナアニ、イキテリャマタアエルダロ……なくあモゲンキデナ」
今は全員で別れの挨拶をしている所です。
神界ではそれ所ではなかったですし、最後の挨拶ぐらいはしたいですからね。
「クルちゃん……またね」
「キュー……」
「スコルも、達者でな」
「ええ、アプさんも」
「ウギィ……」
「ライコ、鍛練はサボってはいけませんよ」
思えばあたし、特にライコにはお世話になりましたね……
まあ甘味作りで何度も呼ばれるでしょうし、それだけ会う機会もあるでしょう。
「どうだ少年、最後に……やらないか?」
「やらねぇよ!?」
……本当にバイコだけはブレませんね。
「それじゃ、お世話になりました」
「翡翠さんとリーアさんも……お元気で」
一気に寂しくなりましたね……
翡翠さんはハイドラ様の眷属でライコ達は翡翠さんと契約した幻獣……ずっとこの世界に居る訳にはいきませんから仕方ないのですが。
因みに残念様、転生刑を受けた地の女神の代わりに女性しか居ないという世界の管理をする為、一時的な中級神という扱いになるそうです。
それを聞いた瞬間「こんなの無理ゲーにも程があるよ!」とか言っていましたが……
ですが神界の決まりでは同じ属性を司っていなければ引き継ぎが出来ないらしいですから仕方ないでしょう。
10年間はトゥグア様がサポートすると言ってましたから大丈夫だとは思いますけどね。
その間にこの世界同様、同性間での子作りを可能にするとか言ってましたし今回の様な悪巧みは2度と起こらない筈です。
ついでに残念様はヨグソ様から【地】と【食】の女神になれって言われてましたが……今頃ストレスで胃に穴が空いてそうですね。
というか何で残念様が食だったんでしょうか?
それを司るんならサーグァ様の方が相応しいんじゃないかと思いますけど。
「……で、クティは何でまだここに居るんですか?」
「当然、これから生まれてくるアルラ様のお世話をする為ですわ……ロウさんの子がアルラ様の生まれ変わりならば近くに居れば確実ですし」
「少なくともあたしと結婚するまで子供は作りませんし、すぐに甘やかしかねないクティにお世話はさせません!それにすぐにでも手を出すかもしれませんし!」
「失礼ですわね!成人するまで手は出しませんわよ!」
「それはそれで言いたい事がありますけど、先に甘やかしを否定しなさいよ!というか今すぐハイドラ様の所に帰りなさい!」
「どちらもお断りですわ!アルラ様の居る場所がわたくしの居場所なのですから!」
おのれ……これじゃ何時まで経ってもロウと子作りが出来ないではありませんか!
やはり、この場で決着を着けるしかありません!
「何だかんだ言いながらあの2人は仲がいいな」
「そうだね……」
なお、勝敗は変身したナクアちゃんと盾を構えたアプさんの横槍が入り2度目の引き分けでした……そういえば手や口を出さないのは神々に限った話でしたね。
やはり盾を使うアプさんは組手の時より強かったです……ガクッ。
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