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菜食主義者と炭酸水
残念女神様の神殿です
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さて、残念様の神殿に着きましたが……
いつぞやの領主邸を思わせる程のみずぼらしい見た目ですね。
所々に修理の跡が見られますし、何もしてない訳ではなさそうですが。
因みにロウ達はデストさんの拠点を掃除しに行ったのでここに居るのはあたしとデストさんだけです。
「ツァトゥ様の信者は一部のドワーフや俺みたいなスミスしか居ないからな……立ち寄った際に出来る限りの修理はしてるが国からの援助や寄付だけじゃ直せる所に限度があるんだよなぁ」
成程……信者は少ない代わりに質が良さそうですね。
後は神官がまともかどうかですが……
「「「「「「イア! グア! イア! グア! イア! グア! イア! グア! ウガ! ユフ! ルフ! トク! イア! イア! ツァトゥ!」」」」」」
…………ハッ!
余りの光景に1瞬だけ意識が飛びました。
「……アレは何をしてるのですか?」
神官やシスター、ドワーフにマッチョなお兄さん達が両手に7色に光る棒を握って、振り回しながらキレッキレなダンス……いわゆるヲタ芸って奴ですね。
よく訓練された一糸乱れぬ動きは見事ですが……それ神殿でやる事なんですか?
「ああ、今日は月に1度のミサの日だったか」
あ、月1なんですね……流石にこんな騒がしい事を毎日やってる様なら厳重注意でしたけど近隣に苦情がないなら見逃しましょう。
そもそもお隣さんが結構離れた所にあるので要らぬ心配でしょうけれど。
「そこの3人!もっと愛を込めて!」
「「「いあ! いあ!」」」
……前言撤回、神官も信者もまともじゃないですね。
あのハイライトのない眼は間違いなく狂信者の目です。
「それ、嬢ちゃんが言える事じゃないからな?」
「どういう意味ですか!」
あたしを狂信者みたいに言わないで下さいよ!
まあ、邪魔するのも悪いので終わるまで待っていたのですが……
終わると同時にデストさんは神殿の修理を始めてしまいましたね。
「お待たせしました、女神様からの神託にて聞いておりますが貴女がキュアさんですね」
「あ、はい」
やたらと良い汗をかいた神官が爽やかな笑顔で応対してくれてますが……先程の光景を見ると表面通りには受け取れませんね。
それにしてもわざわざ神託を出してくれたとは……
揉め事だけは避けられそうで安心しました。
「一体どんな神託があったのですか?」
「何でも我がノーム教の信者と共に、とても料理が上手いキュアと名乗るプリーストがやって来ると……」
おい残念様……どういう紹介をしてるんですか!
「それで、その……何か規律に反しない、かつこの町でお金を稼げる料理を教えては頂けないでしょうか?」
……別に教えるのはいいんですけどね?
宗派の違いも、既にイブという前例を作ってしまいましたし。
本当に……何であたしは行く先々で料理をしたり教えたりしているんですかね?
「あたしは炎の神殿のプリーストですが?」
「問題はありません、我がノーム教は昔から炎の神殿とは同盟関係を結んでおりますので」
トゥグア様と残念様は幼馴染だそうですし……まあ納得ではあります。
とはいえ何を教えるべきでしょうか?
菜食主義者だらけというこの町では肉や魚は余り売れないし、野菜もどんな物があるのやら……
って先に確認する事がありますね。
「因みにノーム教の規律とは?」
「生まれる前の命……様は卵を食べてはならない、という規律がありまして」
まあこの町の人達は基本的に野菜が中心みたいだし……この町で売るのなら大した問題にはなりませんね。
確実に売れる物ならやはり甘い物が手っ取り早いでしょう。
ですが卵や牛乳を使うケーキは駄目、アイスクリームも駄目、ホットケーキも出せないとなると……
「ふぅ……今の資金じゃこれぐらいが限度だな」
あ、デストさんの修理は終わった様ですね。
……閃きました。
「嬢ちゃん、頼まれた餃子の皮は出来たが……何を作るんだ?」
「誰でも簡単に作れるスイーツです」
さて用意するのは餃子の皮にリンゴとアマミズにレモン。
リンゴは賽の目切りにして半分はアマミズとレモンの果汁で形が崩れない様に注意しながら煮込んで、冷やしたら水気を切って……
生のリンゴと混ぜたら餃子の皮が三角形になる様に包んで、端の方をしっかりとくっ付けて、石窯できつね色になるまで焼けば出来上がりです。
……本当ならカスタードクリームも一緒に包みたい所ですが、あれ牛乳と卵がないと作れませんからね。
牛乳はまだしも卵は規律が云々で使えませんし……まあ動物性の食品は避けた方が良いでしょう。
という訳で荒熱も取れたので味見をどうぞ……あ、中身はまだ熱いから気を付けて下さいね。
「これは甘い……それに程よい酸味もあって美味いぞ!」
「ジュワッと溶けるリンゴとシャキッとしたリンゴの歯触りの違いが面白いなぁ」
「この皮もパリパリサクサクとして美味しい……」
よし、好評ですね。
餃子の皮の作り方はデストさんが教えられるでしょうし、これなら安値で作れるでしょう。
「餃子の皮でアップルパイとはな……確かに美味いし、幸いこの神殿はアマミズの栽培もしてるから材料も問題ないな」
アマミズって栽培が出来るんですね……滞在している間に絞り方を教えて欲しいです。
「ってそれならアマミズを売れば良かったのでは?」
「この町じゃ需要がないんだよ……こういうスイーツなら喜んで食べるだろうが豆汁はブラックで飲む物だし、料理に使うにしたって1瓶あれば半年は持つからな」
言われてみればそのものをガブ飲みする様な物ではないし、野菜を甘く煮るにしてもこの世界の野菜はそれ自体が甘いですからね……
1度だけ豆汁に牛乳やアマミズの水を入れて飲んだ事がありますがやたらとカオスな味になりましたし。
牛乳は脂っぽくなって苦味が増したし、アマミズの水は甘くなりはしたけど妙な臭みが出ましたし、全部混ぜた物は……2度とやりません。
味は確かにコーヒーなんですけどね……日本で覚えたレシピが一切通用しないのが豆汁です。
まあコーヒー味のお菓子はロウが好きなので暇を見付けては試行錯誤してみますが。
「所でこれは幾ら程で?」
「えっと……餃子の皮に使う小麦粉が大体3ハウト、リンゴが2ハウトにアマミズとレモン果汁の代金も合わせつつ人件費を加えて……出来上がった物を3個で10ハウトぐらいです」
「よし、では各員……今からこれの作り方を、今日中に覚えるぞ!」
「「「「おーっ!?」」」」
何という団結力……それだけは他の神殿も見習って欲しいぐらいです。
残念様って意外と神望が厚いんですね。
まあ作り方自体は単純なのもあってすぐに覚えてくれましたよ。
餃子の皮は少し手こずっている様ですが、あれ程の熱意があればもうすぐでしょう。
あたしの屋台で売る料理がまだ思い付かないのに……あのアップルパイもどきは屋台じゃ作れないので別に構いませんけど。
「あ、キュアお姉ちゃん!やっと見つけたー!」
おっとナクアちゃん、迎えに来てくれたんですね。
「えっとね、デストお兄ちゃんの拠点じゃ全員は入れないから、ナクアとキュアお姉ちゃんとアプお姉ちゃんは、ジェネお姉ちゃんのおうちにお泊まりするんだって!」
そりゃ今まではデストさん1人で使っていた所ですし……流石に7人も入れませんよね。
仮に入れても寝れないでしょうし。
姉さんは実家があるならそっちに泊まるでしょうから……遠慮なくお世話になります。
「……ってロウとコカちゃんが一緒で大丈夫なんですかね?」
「安心しろ、その辺は俺が注意する……まあ心配せずともロウなら変な気は起こさないだろうし、お嬢も嬢ちゃん以外にそんな気は起こさないだろ」
まあ……変な気を起こさせない為にあたしとナクアちゃんを離したのかもしれませんしね。
そういえば翡翠さんは……襲ったら幻獣の皆さんが囲ってリンチしますね、うん。
ロウならそんな事はしないと信じてますけど。
いつぞやの領主邸を思わせる程のみずぼらしい見た目ですね。
所々に修理の跡が見られますし、何もしてない訳ではなさそうですが。
因みにロウ達はデストさんの拠点を掃除しに行ったのでここに居るのはあたしとデストさんだけです。
「ツァトゥ様の信者は一部のドワーフや俺みたいなスミスしか居ないからな……立ち寄った際に出来る限りの修理はしてるが国からの援助や寄付だけじゃ直せる所に限度があるんだよなぁ」
成程……信者は少ない代わりに質が良さそうですね。
後は神官がまともかどうかですが……
「「「「「「イア! グア! イア! グア! イア! グア! イア! グア! ウガ! ユフ! ルフ! トク! イア! イア! ツァトゥ!」」」」」」
…………ハッ!
余りの光景に1瞬だけ意識が飛びました。
「……アレは何をしてるのですか?」
神官やシスター、ドワーフにマッチョなお兄さん達が両手に7色に光る棒を握って、振り回しながらキレッキレなダンス……いわゆるヲタ芸って奴ですね。
よく訓練された一糸乱れぬ動きは見事ですが……それ神殿でやる事なんですか?
「ああ、今日は月に1度のミサの日だったか」
あ、月1なんですね……流石にこんな騒がしい事を毎日やってる様なら厳重注意でしたけど近隣に苦情がないなら見逃しましょう。
そもそもお隣さんが結構離れた所にあるので要らぬ心配でしょうけれど。
「そこの3人!もっと愛を込めて!」
「「「いあ! いあ!」」」
……前言撤回、神官も信者もまともじゃないですね。
あのハイライトのない眼は間違いなく狂信者の目です。
「それ、嬢ちゃんが言える事じゃないからな?」
「どういう意味ですか!」
あたしを狂信者みたいに言わないで下さいよ!
まあ、邪魔するのも悪いので終わるまで待っていたのですが……
終わると同時にデストさんは神殿の修理を始めてしまいましたね。
「お待たせしました、女神様からの神託にて聞いておりますが貴女がキュアさんですね」
「あ、はい」
やたらと良い汗をかいた神官が爽やかな笑顔で応対してくれてますが……先程の光景を見ると表面通りには受け取れませんね。
それにしてもわざわざ神託を出してくれたとは……
揉め事だけは避けられそうで安心しました。
「一体どんな神託があったのですか?」
「何でも我がノーム教の信者と共に、とても料理が上手いキュアと名乗るプリーストがやって来ると……」
おい残念様……どういう紹介をしてるんですか!
「それで、その……何か規律に反しない、かつこの町でお金を稼げる料理を教えては頂けないでしょうか?」
……別に教えるのはいいんですけどね?
宗派の違いも、既にイブという前例を作ってしまいましたし。
本当に……何であたしは行く先々で料理をしたり教えたりしているんですかね?
「あたしは炎の神殿のプリーストですが?」
「問題はありません、我がノーム教は昔から炎の神殿とは同盟関係を結んでおりますので」
トゥグア様と残念様は幼馴染だそうですし……まあ納得ではあります。
とはいえ何を教えるべきでしょうか?
菜食主義者だらけというこの町では肉や魚は余り売れないし、野菜もどんな物があるのやら……
って先に確認する事がありますね。
「因みにノーム教の規律とは?」
「生まれる前の命……様は卵を食べてはならない、という規律がありまして」
まあこの町の人達は基本的に野菜が中心みたいだし……この町で売るのなら大した問題にはなりませんね。
確実に売れる物ならやはり甘い物が手っ取り早いでしょう。
ですが卵や牛乳を使うケーキは駄目、アイスクリームも駄目、ホットケーキも出せないとなると……
「ふぅ……今の資金じゃこれぐらいが限度だな」
あ、デストさんの修理は終わった様ですね。
……閃きました。
「嬢ちゃん、頼まれた餃子の皮は出来たが……何を作るんだ?」
「誰でも簡単に作れるスイーツです」
さて用意するのは餃子の皮にリンゴとアマミズにレモン。
リンゴは賽の目切りにして半分はアマミズとレモンの果汁で形が崩れない様に注意しながら煮込んで、冷やしたら水気を切って……
生のリンゴと混ぜたら餃子の皮が三角形になる様に包んで、端の方をしっかりとくっ付けて、石窯できつね色になるまで焼けば出来上がりです。
……本当ならカスタードクリームも一緒に包みたい所ですが、あれ牛乳と卵がないと作れませんからね。
牛乳はまだしも卵は規律が云々で使えませんし……まあ動物性の食品は避けた方が良いでしょう。
という訳で荒熱も取れたので味見をどうぞ……あ、中身はまだ熱いから気を付けて下さいね。
「これは甘い……それに程よい酸味もあって美味いぞ!」
「ジュワッと溶けるリンゴとシャキッとしたリンゴの歯触りの違いが面白いなぁ」
「この皮もパリパリサクサクとして美味しい……」
よし、好評ですね。
餃子の皮の作り方はデストさんが教えられるでしょうし、これなら安値で作れるでしょう。
「餃子の皮でアップルパイとはな……確かに美味いし、幸いこの神殿はアマミズの栽培もしてるから材料も問題ないな」
アマミズって栽培が出来るんですね……滞在している間に絞り方を教えて欲しいです。
「ってそれならアマミズを売れば良かったのでは?」
「この町じゃ需要がないんだよ……こういうスイーツなら喜んで食べるだろうが豆汁はブラックで飲む物だし、料理に使うにしたって1瓶あれば半年は持つからな」
言われてみればそのものをガブ飲みする様な物ではないし、野菜を甘く煮るにしてもこの世界の野菜はそれ自体が甘いですからね……
1度だけ豆汁に牛乳やアマミズの水を入れて飲んだ事がありますがやたらとカオスな味になりましたし。
牛乳は脂っぽくなって苦味が増したし、アマミズの水は甘くなりはしたけど妙な臭みが出ましたし、全部混ぜた物は……2度とやりません。
味は確かにコーヒーなんですけどね……日本で覚えたレシピが一切通用しないのが豆汁です。
まあコーヒー味のお菓子はロウが好きなので暇を見付けては試行錯誤してみますが。
「所でこれは幾ら程で?」
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「よし、では各員……今からこれの作り方を、今日中に覚えるぞ!」
「「「「おーっ!?」」」」
何という団結力……それだけは他の神殿も見習って欲しいぐらいです。
残念様って意外と神望が厚いんですね。
まあ作り方自体は単純なのもあってすぐに覚えてくれましたよ。
餃子の皮は少し手こずっている様ですが、あれ程の熱意があればもうすぐでしょう。
あたしの屋台で売る料理がまだ思い付かないのに……あのアップルパイもどきは屋台じゃ作れないので別に構いませんけど。
「あ、キュアお姉ちゃん!やっと見つけたー!」
おっとナクアちゃん、迎えに来てくれたんですね。
「えっとね、デストお兄ちゃんの拠点じゃ全員は入れないから、ナクアとキュアお姉ちゃんとアプお姉ちゃんは、ジェネお姉ちゃんのおうちにお泊まりするんだって!」
そりゃ今まではデストさん1人で使っていた所ですし……流石に7人も入れませんよね。
仮に入れても寝れないでしょうし。
姉さんは実家があるならそっちに泊まるでしょうから……遠慮なくお世話になります。
「……ってロウとコカちゃんが一緒で大丈夫なんですかね?」
「安心しろ、その辺は俺が注意する……まあ心配せずともロウなら変な気は起こさないだろうし、お嬢も嬢ちゃん以外にそんな気は起こさないだろ」
まあ……変な気を起こさせない為にあたしとナクアちゃんを離したのかもしれませんしね。
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