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森とイノシシと奴隷商人
ある意味近状報告です ※デスト視点
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「兄貴、話があるって……何かあったのか?」
「ああ、ロウと嬢ちゃんには言っておいた方がいいと思ってな……」
「あの、それって貧血でダウンしてる状態で聞かないといけない内容ですか?」
嬢ちゃんの言いたい事は解るが我慢してくれ……今日を逃したら次の機会がいつになるか解らんからな。
なるべく手短に済ませる。
「アトラが……あの時の事を思い出しちまった」
「……ただ事ではなさそう、というのは伝わりました」
あれはロウ達が立って3日ぐらい、だったかな……
姐さんが行商市で商品を売り尽くしちまったからロウに協力して貰いながら集めた素材を使って、あの家の倉庫で売り物にする武器を作っていてな。
その日はやけに暑かったから上着を脱いでたんだ。
「ふぅ……暑ぃ」
「毎度の事ながら凄い汗ですね……水でも飲んで来たらどうですか?」
「ミラ……いつもの事だが気配を消しながら背後に立つな」
「というか鍛治をするのに上着脱いでたら火傷するわよ?」
「ジェネも居たのか……仕事はどうしたんだ?」
「今日は2人共休みですよ、それで昼食は美味しい物が食べたいと思って寄らせて貰いました」
「俺に作らせる気満々じゃねぇか……まあいい、丁度いい時間だし何か作ってやるよ」
「「やった!」」
まあ、うん……我ながら少し情けないとは思うが本題はここからだから最後まで聞いてくれよ?
で、鍛治も一段落してたし昼飯を食いながら雑談していたんだが……その時アトラが俺の古傷を見ちまってな。
「傷……じゃあ、あの夢は……本当に」
まあ、今思えば上着を着てなかった俺の不注意のせいなんだが……そのまま郊外に向かって走って行っちまったんだ。
慌てて追いかけて、幸いモンスターが少なくなっていたから襲われる事もなく、何とか見つけられたんだが……半狂乱で泣きっぱなしだった。
とりあえず連れて帰って、翡翠さんがくれた鎮静剤を飲ませてようやく聞き出した話によると……
・ある日から自分が蜘蛛みたいなモンスターになる夢を見る様になって
・最近ではモンスターになった自分が誰かを殺している所まで映って
・そんな時に俺の古傷を見て、自分が付けてしまったのではないかと思い
・あれは夢ではなく現実で、自分が何の為に作られたかを思い出してしまった
まさか夢と、俺の古傷からこんな結果が出来上がるとは思わなかったよ……
「アトラ、この傷は以前ダンジョンで負った傷だ……お前が付けた訳じゃねぇ」
「ええ、その時は私達も一緒でした……」
「ですが私は人間じゃない事に変わりはっ!」
正直女神のいざこざにミラとジェネまで巻き込むのは気が引けたが、この場で言わなきゃアトラを救えない……そう思った。
「安心しろアトラ、お前とナクアがアルラの眷属が生み出した存在なのは知ってるし、実際に戦いもした」
「え……」
あれは戦いだったのか?とか聞かれると言葉に詰まるが……そういう事にしておいた。
「でもな……ロウも嬢ちゃんも、お嬢や俺も、それを知った上で今まで通りの関係である事を望んだんだよ……そうでなきゃ絶対に後悔すると思ったしな」
で、そのまま抱き締めつつ頭を撫でてやりながら……
「お前は誰も殺しちゃいないし、暴走したら俺が必ず止めてやる……だから安心しろ」
「デスト様……」
これで一段落……なら良かったんだけどな。
「さて、アトラが落ち着いた所で……」
「デスト、説明……してくれるわよね?」
この時程、笑顔の2人が怖いと思った瞬間はなかったよ……
まあそんなこんなで説明せざるを得なくなって……晩飯の前にオヤツを食いに来たサーグァ様(本体)にも話をして貰った。
この辺を詳しく聞きたいならサーグァ様(分体)に聞いてくれ。
「納得出来かねる所はありますが……事情は理解しました」
「言ってくれれば協力したのに……」
「あー……まあ、何だ……俺と違って自由が少ない2人を巻き込みたくなかったんだよ」
というか女神のいざこざとか途方もない事言ったのに、すんなり信じてる2人が誰かに騙されないか心配になったのは内緒にしといてくれ。
「それに……またあの時みたいな事になったら」
何故かこの瞬間ミラとジェネが纏わり付いてなぁ……
「女を犠牲にしてまで生き延びたくはない、でしたね……それは私達だって同じです」
「私達もデストを犠牲にしてまで生きるつもりはないわよ」
流石にその意味が解らない程バカじゃない、と思っていたんだが……
「私達はもう、自分の身を何とか出来ない程弱くはありませんよ」
僅か2年で、2人が強くなった事にも気付けなかった……
どうやら俺は筋金入りのバカだったらしい。
何て考えてたらアトラまで纏わり付いてきた。
「それより……あの時の返事、まだかしら?」
「出来れば……私への返事も」
少なくともアトラに告白された記憶がないんだが……もうヤケクソだった。
3人に返事を返した所で王様、エリナ様、マリー様、ヴァレンのオッサンが入って来てドンチャン騒ぎが始まったよ。
余談だがその翌日はヴァレンのオッサンに丸1日、酒の相手をさせられて……更に翌日は二日酔いに苦しんだぜ。
「まあそういう訳だから……ロウが注意してればアトラが暴走する事はないだろ」
「た、大変だったな兄貴……それと、おめでとう」
「確かアトラさんの技能は【暴走】というらしいのですが……というかサーグァ様の話を聞いていたのにナクアちゃんの事は知らなかったみたいですが?」
「ああ……どうも濁しながら説明してたら2人はアトラとナクアを神の落とし子だと勘違いした様でな」
神の落とし子とはどこぞの聖母みたく、相手が居ないのに妊娠して生まれた子供の事だな。
これは訂正した方が面倒になると思ってそのままにしたが、我ながら英断だったと思う。
「確かバカップルがイチャつく為の口実にされてしまった誕生日の偉人みたいな生まれと勘違いしてしまったのですね……」
「あれって諸説あるけど実際はどうなんだろうな?」
「まあ、この世界にはそういう習慣がないから安心しろ」
奇しくも同じ日はバカップルが町や村でイチャついてたら襲撃しても許される日、になっているけどな。
これはその時になるまで黙っておこう。
「えっと……この場合は義弟として言った方がいいのかマスターとして言った方がいいのかは解らんけど」
「言いたい事は解る……完全に勢いに流された様な物だが口にした以上はしっかりと責任は取る、アトラは俺が守ってやるさ」
「……なら任せた!」
ふぅ、これで残るは……ジェネの両親への挨拶と式の費用を稼ぐだけか。
因みにナクアには先に話したが二つ返事でオーケーが出た……というか喜んでた。
話を半分も理解してなくて、姉が結婚するという事を喜んでるだけな気もするが……まあいいか。
「ねえロウお兄ちゃん、デストお兄ちゃんがお姉ちゃんとけっこんするなら、デストお兄ちゃんがナクアの義理のお兄ちゃんになるから……これからは何て呼べばいーのかな?」
「あー、今のままでも大丈夫だぞ」
「ああ、ロウと嬢ちゃんには言っておいた方がいいと思ってな……」
「あの、それって貧血でダウンしてる状態で聞かないといけない内容ですか?」
嬢ちゃんの言いたい事は解るが我慢してくれ……今日を逃したら次の機会がいつになるか解らんからな。
なるべく手短に済ませる。
「アトラが……あの時の事を思い出しちまった」
「……ただ事ではなさそう、というのは伝わりました」
あれはロウ達が立って3日ぐらい、だったかな……
姐さんが行商市で商品を売り尽くしちまったからロウに協力して貰いながら集めた素材を使って、あの家の倉庫で売り物にする武器を作っていてな。
その日はやけに暑かったから上着を脱いでたんだ。
「ふぅ……暑ぃ」
「毎度の事ながら凄い汗ですね……水でも飲んで来たらどうですか?」
「ミラ……いつもの事だが気配を消しながら背後に立つな」
「というか鍛治をするのに上着脱いでたら火傷するわよ?」
「ジェネも居たのか……仕事はどうしたんだ?」
「今日は2人共休みですよ、それで昼食は美味しい物が食べたいと思って寄らせて貰いました」
「俺に作らせる気満々じゃねぇか……まあいい、丁度いい時間だし何か作ってやるよ」
「「やった!」」
まあ、うん……我ながら少し情けないとは思うが本題はここからだから最後まで聞いてくれよ?
で、鍛治も一段落してたし昼飯を食いながら雑談していたんだが……その時アトラが俺の古傷を見ちまってな。
「傷……じゃあ、あの夢は……本当に」
まあ、今思えば上着を着てなかった俺の不注意のせいなんだが……そのまま郊外に向かって走って行っちまったんだ。
慌てて追いかけて、幸いモンスターが少なくなっていたから襲われる事もなく、何とか見つけられたんだが……半狂乱で泣きっぱなしだった。
とりあえず連れて帰って、翡翠さんがくれた鎮静剤を飲ませてようやく聞き出した話によると……
・ある日から自分が蜘蛛みたいなモンスターになる夢を見る様になって
・最近ではモンスターになった自分が誰かを殺している所まで映って
・そんな時に俺の古傷を見て、自分が付けてしまったのではないかと思い
・あれは夢ではなく現実で、自分が何の為に作られたかを思い出してしまった
まさか夢と、俺の古傷からこんな結果が出来上がるとは思わなかったよ……
「アトラ、この傷は以前ダンジョンで負った傷だ……お前が付けた訳じゃねぇ」
「ええ、その時は私達も一緒でした……」
「ですが私は人間じゃない事に変わりはっ!」
正直女神のいざこざにミラとジェネまで巻き込むのは気が引けたが、この場で言わなきゃアトラを救えない……そう思った。
「安心しろアトラ、お前とナクアがアルラの眷属が生み出した存在なのは知ってるし、実際に戦いもした」
「え……」
あれは戦いだったのか?とか聞かれると言葉に詰まるが……そういう事にしておいた。
「でもな……ロウも嬢ちゃんも、お嬢や俺も、それを知った上で今まで通りの関係である事を望んだんだよ……そうでなきゃ絶対に後悔すると思ったしな」
で、そのまま抱き締めつつ頭を撫でてやりながら……
「お前は誰も殺しちゃいないし、暴走したら俺が必ず止めてやる……だから安心しろ」
「デスト様……」
これで一段落……なら良かったんだけどな。
「さて、アトラが落ち着いた所で……」
「デスト、説明……してくれるわよね?」
この時程、笑顔の2人が怖いと思った瞬間はなかったよ……
まあそんなこんなで説明せざるを得なくなって……晩飯の前にオヤツを食いに来たサーグァ様(本体)にも話をして貰った。
この辺を詳しく聞きたいならサーグァ様(分体)に聞いてくれ。
「納得出来かねる所はありますが……事情は理解しました」
「言ってくれれば協力したのに……」
「あー……まあ、何だ……俺と違って自由が少ない2人を巻き込みたくなかったんだよ」
というか女神のいざこざとか途方もない事言ったのに、すんなり信じてる2人が誰かに騙されないか心配になったのは内緒にしといてくれ。
「それに……またあの時みたいな事になったら」
何故かこの瞬間ミラとジェネが纏わり付いてなぁ……
「女を犠牲にしてまで生き延びたくはない、でしたね……それは私達だって同じです」
「私達もデストを犠牲にしてまで生きるつもりはないわよ」
流石にその意味が解らない程バカじゃない、と思っていたんだが……
「私達はもう、自分の身を何とか出来ない程弱くはありませんよ」
僅か2年で、2人が強くなった事にも気付けなかった……
どうやら俺は筋金入りのバカだったらしい。
何て考えてたらアトラまで纏わり付いてきた。
「それより……あの時の返事、まだかしら?」
「出来れば……私への返事も」
少なくともアトラに告白された記憶がないんだが……もうヤケクソだった。
3人に返事を返した所で王様、エリナ様、マリー様、ヴァレンのオッサンが入って来てドンチャン騒ぎが始まったよ。
余談だがその翌日はヴァレンのオッサンに丸1日、酒の相手をさせられて……更に翌日は二日酔いに苦しんだぜ。
「まあそういう訳だから……ロウが注意してればアトラが暴走する事はないだろ」
「た、大変だったな兄貴……それと、おめでとう」
「確かアトラさんの技能は【暴走】というらしいのですが……というかサーグァ様の話を聞いていたのにナクアちゃんの事は知らなかったみたいですが?」
「ああ……どうも濁しながら説明してたら2人はアトラとナクアを神の落とし子だと勘違いした様でな」
神の落とし子とはどこぞの聖母みたく、相手が居ないのに妊娠して生まれた子供の事だな。
これは訂正した方が面倒になると思ってそのままにしたが、我ながら英断だったと思う。
「確かバカップルがイチャつく為の口実にされてしまった誕生日の偉人みたいな生まれと勘違いしてしまったのですね……」
「あれって諸説あるけど実際はどうなんだろうな?」
「まあ、この世界にはそういう習慣がないから安心しろ」
奇しくも同じ日はバカップルが町や村でイチャついてたら襲撃しても許される日、になっているけどな。
これはその時になるまで黙っておこう。
「えっと……この場合は義弟として言った方がいいのかマスターとして言った方がいいのかは解らんけど」
「言いたい事は解る……完全に勢いに流された様な物だが口にした以上はしっかりと責任は取る、アトラは俺が守ってやるさ」
「……なら任せた!」
ふぅ、これで残るは……ジェネの両親への挨拶と式の費用を稼ぐだけか。
因みにナクアには先に話したが二つ返事でオーケーが出た……というか喜んでた。
話を半分も理解してなくて、姉が結婚するという事を喜んでるだけな気もするが……まあいいか。
「ねえロウお兄ちゃん、デストお兄ちゃんがお姉ちゃんとけっこんするなら、デストお兄ちゃんがナクアの義理のお兄ちゃんになるから……これからは何て呼べばいーのかな?」
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