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第24話 震える尻
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俺達は、採掘場の山頂から降りながら、いつのまにかそれぞれの弱点の由来を語る流れになっていた。主にアザミのせいだが。リリア以外のみんなが語り、ついにリリアの番になった。リリアのお尻が弱いのは、聖騎士への昇格の儀式が関係しているらしい。
リリアは実際に儀式に臨むまで、万事順調に進んでいると思っていた。家柄に恵まれ、師匠にも恵まれ、己自身も、聖騎士に必要だと言う厳しい節制が容易い体質であると自負していた。自信を持って、王都の神殿の魔法円に全裸で仰向けになり、祈りを捧げた。
やがてリリアは、真っ暗な空間を全裸で漂っていた。胸に置いていた叙任の証は見当たらない。完全に身一つで漂っていた。すでに成長は二度経験している。天使が集まってくる。リリアの四肢にそれぞれ一体ずつ天使が抱きつく。リリアは少し構えながらも天使達に身を委ねた。
右腕に組み付いている天使がリリアの右のおっぱいへ手を伸ばす。左腕に組み付いている天使が左のおっぱいへ。右脚に組み付いている天使は右のお尻へ。左脚に組み付いている天使が左のお尻へ。そして五体目の天使が、少し口を開けて舌を出し、リリアの股間へ顔を近づける。
天使達の愛撫が始まった。リリアの膨らみかけのおっぱいがこね回される。乳首を弄られ、お尻を揉みしだかれる。そして股間に天使の舌が這う。リリアの心拍数が上がり、呼吸が速くなる。しかしリリアに焦りはなかった。すでに杭を挿し込まれて達したことはある。天使達は神の使いであると学んでいる。心を溶かされても何も問題ない。
天使達の手の動き、そして舌遣いが激しくなる。発展途上のおっぱいの上にそそり立つ乳首が立派に勃起し、お尻が震え、股間が天使の舌以外の理由で湿り気を帯びていく。リリアが初めて体験する激しい攻めだった。それでも、これは神からの賜りものであるはずだ。リリアは多少の警戒心を残しながら、与えられるものに身を委ね、声を上げた。
全身の緊張が高まっていく。全身に悦楽が詰め込まれる。乳輪が縮み始める、お尻の痙攣が止まらなくなる。股間も緩み、めくれ上がっていく。そろそろ弾ける。今まで経験したことがない大きい波が来る。構え方が分からない。でも大丈夫なはずだ。リリアに少し不安がよぎり始めた。
そしてその時が来る――寸前で、天使達は手と舌を離した。四肢に抱きついている天使達は、組み付くことに専念する。リリアは訳が分からず思考が一瞬宙に浮く。その瞬間、五体目の天使が、今まで使わなかった右手をリリアのお尻の底へ伸ばし、穴の縁にべたりと指先をつけると、撫で回し始めた。
「えっ? えっ? えっ? えっ?」
リリアはお尻の穴など使ったことはなかった。いきなり突かれても、へその穴を突かれたような、くすぐったさを感じるだけだっただろう。しかし今は、全身に悦楽が充填させられている。穴を撫で回していた指先は、今や穴を突きほぐしにかかっている。おっぱいもお尻も、股間も触られていない。天使は、充填した悦楽を、お尻の穴から吐き出させようとしているのだ。
「あっ、 あっ、 あっ、 あっ」
排泄に使う穴を使うなんて、リリアは考えたこともなかった。腸が震え始めたのを感じる。腹の底から背徳感が立ち上ってくる。これは委ねてはいけない悦楽なんじゃないか。首を左右に振って堪えようとするが、波が高まる速さは変わらない。四肢に力を込めるが、天使達にがっちりと組み付かれている。腰なら多少動かせる。せめてもう少しお尻の位置を――ズプゥ!!
「んああああああ!」
リリアは、生まれて初めてお尻でイッた。股間のほとばしりが治まっても、お尻の震えが治まらない。リリアは、心に消せない何かを刻み込まれた感じがした。呆然とするリリアを尻目に天使は、穴に挿し込んだ人差し指を、ゆっくりと出し入れし始める。
「あっ? あっ? あっ? あっ?」
出し入れは、第一関節と第二関節の間を行き来するくらいだったのが、やがて根元まで突き込まれ、それが引きずり出されると、穴の縁が裏返るほど激しくなってくる。ただ出し入れされるだけではない。リリアの直腸に侵入した指は鉤型に曲げられ、腸壁越しに、前方の臓器へ刺激が捻じ込まれる。
「アアアア、アッー!」
触れられていないリリアの股間から、雫が漏れだしてくる。乳首が硬くそそり立つ。先程のは、全身から充填された悦楽のせいかもしれない。しかし今回は、全てお尻の穴から充填されている。言い訳はできない。お尻でイッちゃう!
「んああああああ!」
お尻は排泄のためだけの場所じゃなかった。リリアの心に新しい概念が刻み込まれる。天使は手を止めない。穴の縁に指をあてがわれる。二本の指先だ。二本の指がリリアの穴に押し込まれていく。リリアは反射的に力を込めた。しかし天使の二本指は構わず押し入ってくる。このまま力を込め続けていたら、壊されてしまう。リリアは降参して、力を抜いた。ズププゥ。
「んはあぁぁ!」
リリアの穴を横に広げながら、天使の人差し指と中指が入っていく。奥まで、根元まで挿し込まれると、前後運動が開始される。最初は僅かにゆっくりと、やがて大きく速度も増して。リリアの穴から液体が滴る。さらに天使は手首を捻り始める。右へ半回転、左へ半回転。リリアの穴がどの方向にも、しっかり指二本分広げられていく。
「んあっ、んあっ、んあっ、んあっ」
再び全身に悦楽が満ちていく。乳首がカチカチに勃起している。股間の蕾も剥き出しになって勃起していた。直腸の壁が二本指の腹で擦り上げられる度に、股間の前から雫が溢れる。天使は手首の回転を止め、二本指は再び大きく出し入れされていく。先程より力強い。天使はその腕を――動かしていなかった。動いていたのはリリアの腰だった。リリアが腰を激しく上下させていた。リリアのほうから咥え込んでいた。
「そんなっ、そんなっ、そんなっ、そんなっ」
止めなきゃ。でも止まらない。止め方が分からない。四肢に抱きついている天使は、いつのまにか、リリアの腰の動きを邪魔しないように組み付き直していた。五体目の天使は二本指を構えているだけ。リリアが天使の指を使っていた。意志を振り絞って、僅かに腰の動きを止める。でも駄目。すぐに腰は下ろされ、根元まで咥え込み、振り絞った意志が飛び散っていく。
「ああっ、ああっ、ああっ、ああっ」
腰の動きが加速する。リリアはそれを見ていることしかできない。高い高い波がやってくる。それをただ呆然と見ていることしかできない。そしてあっという間に飲み込まれ、高みへ押し上げられた。
「んああああああ!」
天使のせいじゃない。リリアは自分でお尻でイッた。私は自分でお尻でイッた。十分思い知らされた。お尻って気持ちいい。表情がとろけたまま戻らない。お尻から全身に響き渡る余韻に浸っていた。が、再び緊張感が這い上がってくる。天使は次の動きに移っていた。お尻の穴に三本の指先があてがわれている。もう無理だ。リリアは弱々しく首を振る。しかしお構いなしに三本指が侵入を開始する。
「ああああ!」
リリアの括約筋が悲鳴を上げる。リリアの穴が横いっぱいに広げられる。リリアの目もいっぱいに見開かれていた。もはやリリアに抵抗の意志はない。それでも三本指の侵入速度はゆっくりだった。これ以上速ければ、括約筋が千切れ飛んでしまうだろう。ミチミチという音が聞こえてくるようだった。
「んんんんんん!」
しかしリリアの腰が動き始める。三本指を迎え入れようとする。いっぱいだと思った穴がさらに広がる。そしてついに三本とも根元まで入ってしまった。リリアの瞳が上を向いていく。限界だった。なおもリリアの腰は、天使の三本指と共謀して苛烈なピストン運動を開始する。1ストローク毎にリリアの瞳がまぶたの裏側に潜っていき、やがてリリアは完全に白目を剥いた。
目覚めると、ぼんやりした視界の中に、同じ顔がぼやけて見えた。母と伯母が、見つめていた。そういえばこれは、聖騎士への昇格の儀式だった。幸福感は満ちているが、達成感はない。私は聖騎士になれたのだろうか。
「よく、頑張りましたね」
「今は存分に至福に浸るといい。本当の試練はこれからだ」
二人の口ぶりからすると、失敗ではないらしい。体がまったく動かない。下半身は感覚すらない。伯母の言葉に従い、目を瞑り、ただただ余韻を味わった。
「聖騎士の儀式ってすごいねぇ。聞いてるだけでお尻がきゅんきゅんしてきたよ」
アザミはお尻をさすりながら口を挟んだ。
「わたしもお尻がすくみました。リリアはそんな儀式を乗り越えたのですね」
ルシルもお尻を震わせていた。
「いや、伯母上がその時言ったとおり、本当の試練はそれからで、儀式は試練を受けるための準備に過ぎなかったんだ」
リリアは再び語り始めた。準備とは言ったものの、儀式を終えた時点で聖騎士へは昇格したらしい。試練というのは、聖騎士になることではなく、聖騎士であり続けることであった。
儀式を終えて始めの一週間は問題なかった。リリアは修行の日々に戻った。毎日剣を振り、腕を磨く。いつか現れる勇者に選ばれることを目指して。しかし二週間が近づくと、試練の意味が分かってきた。以前は三週間に一回で済ませてきたのに、早くも、もよおしてきたのだ。お尻が疼いてくる。儀式の際にさんざん天使達に攻め立てられたせいであることは間違いなかった。
「伯母上は言っていた。蜜の味を知らぬ者が、蜜と無縁でいるのは節制とは呼ばない。それはただ、無垢であるだけだ、と。節制とは、蜜の味を知りながら、己を律し、節度を守ることを言うのだと」
リリアは節制が容易い体質という訳ではなかった。無垢なだけだったのだ。今は蜜の味を知ってしまった。これを堪えなければならない。これを堪えてこそ聖騎士なのだ。リリアは普段、乳首にも秘部にも刺激を与えないようにしてきた。しかし、神の試練は巧妙だった。
リリアは、天使達がお尻を攻めたてたのは、神の優しさであると思っていた。秘部を直接攻め立てないのは、優しさであると思っていた。それも理由の一つではあるのだろう。しかしそればかりではなかった。
乳首や秘部を刺激から庇って過ごしていくことはできる。しかしお尻はそうはいかない。誰でも数日に一度は排便をする。自らの便で自らの直腸を刺激してしまうのだ。リリアは、儀式が終わってから初めて排便する時、試練の巧妙さを知った。
その時も、それ以前からしていたように、トイレでいきんでいた。直腸まで便が降りてくる。直腸が圧迫されていく。その圧迫感に秘部がぴくりと反応した。あっと思って、力を抜くが、排出するにはいきむしかない。再びいきむ。リリアの便が、リリアの直腸を擦りながらひり出される。秘部が湿り気を帯び始め、慌てて力を抜く。便が半分出た状態でぶら下がる。このままでもいけない。慎重に力を込めて押し出す。便の多くが出されると、その自重も手伝って、そこから一気にずるりと抜け落ち、リリアは思わず声を上げた。
乳首も勃っていた。リリアはしゃがみこんだまま呼吸と心拍数を落ち着け、丁寧に穴の周りを拭き取って、トイレから出た。また数日後にはこれが来る。ある程度食事を我慢したり、睡眠を我慢することはできる。しかし排泄の我慢の限度はそれよりずっと短い。排泄からは逃れられない。神の試練からは逃れられない。
リリアはその日から、さらに修行に励むようになった。なるべく体を動かし、それで発散する。経験値を溜め、成長できるようになれば、それで一気に発散できる。毎日くたくたになるまで自分の体を苛め抜き、夜はそれまで横に置いていたぬいぐるみを、しっかりと抱いて寝るようになった。ぬいぐるみに手を回しておけば、寝ぼけて自分の体に手を回すことを避けられる。
それから一年近く、リリアは節制を守り続けた。修行の加減も分かってきた。毎日同じくらい全力だと息切れをしてしまう。リリアは排便した日に負荷を上げるようにした。お尻が疼く夜は、ぬいぐるみをきつく抱いて波が去るのをじっと待った。それでも、少しずつ、リリアの心に何かが蓄積されていった。
「その日は、〈強化〉を使った修行をしていた。別に特別な修行という訳ではない。むしろ聖騎士としては当たり前の修行だ。似たようなことは数日前にもやっていた。だが、心のどこかで限界がきていたのだろう。それが無意識に、修行の内容にも影響していたのだと思う」
リリアは実際に儀式に臨むまで、万事順調に進んでいると思っていた。家柄に恵まれ、師匠にも恵まれ、己自身も、聖騎士に必要だと言う厳しい節制が容易い体質であると自負していた。自信を持って、王都の神殿の魔法円に全裸で仰向けになり、祈りを捧げた。
やがてリリアは、真っ暗な空間を全裸で漂っていた。胸に置いていた叙任の証は見当たらない。完全に身一つで漂っていた。すでに成長は二度経験している。天使が集まってくる。リリアの四肢にそれぞれ一体ずつ天使が抱きつく。リリアは少し構えながらも天使達に身を委ねた。
右腕に組み付いている天使がリリアの右のおっぱいへ手を伸ばす。左腕に組み付いている天使が左のおっぱいへ。右脚に組み付いている天使は右のお尻へ。左脚に組み付いている天使が左のお尻へ。そして五体目の天使が、少し口を開けて舌を出し、リリアの股間へ顔を近づける。
天使達の愛撫が始まった。リリアの膨らみかけのおっぱいがこね回される。乳首を弄られ、お尻を揉みしだかれる。そして股間に天使の舌が這う。リリアの心拍数が上がり、呼吸が速くなる。しかしリリアに焦りはなかった。すでに杭を挿し込まれて達したことはある。天使達は神の使いであると学んでいる。心を溶かされても何も問題ない。
天使達の手の動き、そして舌遣いが激しくなる。発展途上のおっぱいの上にそそり立つ乳首が立派に勃起し、お尻が震え、股間が天使の舌以外の理由で湿り気を帯びていく。リリアが初めて体験する激しい攻めだった。それでも、これは神からの賜りものであるはずだ。リリアは多少の警戒心を残しながら、与えられるものに身を委ね、声を上げた。
全身の緊張が高まっていく。全身に悦楽が詰め込まれる。乳輪が縮み始める、お尻の痙攣が止まらなくなる。股間も緩み、めくれ上がっていく。そろそろ弾ける。今まで経験したことがない大きい波が来る。構え方が分からない。でも大丈夫なはずだ。リリアに少し不安がよぎり始めた。
そしてその時が来る――寸前で、天使達は手と舌を離した。四肢に抱きついている天使達は、組み付くことに専念する。リリアは訳が分からず思考が一瞬宙に浮く。その瞬間、五体目の天使が、今まで使わなかった右手をリリアのお尻の底へ伸ばし、穴の縁にべたりと指先をつけると、撫で回し始めた。
「えっ? えっ? えっ? えっ?」
リリアはお尻の穴など使ったことはなかった。いきなり突かれても、へその穴を突かれたような、くすぐったさを感じるだけだっただろう。しかし今は、全身に悦楽が充填させられている。穴を撫で回していた指先は、今や穴を突きほぐしにかかっている。おっぱいもお尻も、股間も触られていない。天使は、充填した悦楽を、お尻の穴から吐き出させようとしているのだ。
「あっ、 あっ、 あっ、 あっ」
排泄に使う穴を使うなんて、リリアは考えたこともなかった。腸が震え始めたのを感じる。腹の底から背徳感が立ち上ってくる。これは委ねてはいけない悦楽なんじゃないか。首を左右に振って堪えようとするが、波が高まる速さは変わらない。四肢に力を込めるが、天使達にがっちりと組み付かれている。腰なら多少動かせる。せめてもう少しお尻の位置を――ズプゥ!!
「んああああああ!」
リリアは、生まれて初めてお尻でイッた。股間のほとばしりが治まっても、お尻の震えが治まらない。リリアは、心に消せない何かを刻み込まれた感じがした。呆然とするリリアを尻目に天使は、穴に挿し込んだ人差し指を、ゆっくりと出し入れし始める。
「あっ? あっ? あっ? あっ?」
出し入れは、第一関節と第二関節の間を行き来するくらいだったのが、やがて根元まで突き込まれ、それが引きずり出されると、穴の縁が裏返るほど激しくなってくる。ただ出し入れされるだけではない。リリアの直腸に侵入した指は鉤型に曲げられ、腸壁越しに、前方の臓器へ刺激が捻じ込まれる。
「アアアア、アッー!」
触れられていないリリアの股間から、雫が漏れだしてくる。乳首が硬くそそり立つ。先程のは、全身から充填された悦楽のせいかもしれない。しかし今回は、全てお尻の穴から充填されている。言い訳はできない。お尻でイッちゃう!
「んああああああ!」
お尻は排泄のためだけの場所じゃなかった。リリアの心に新しい概念が刻み込まれる。天使は手を止めない。穴の縁に指をあてがわれる。二本の指先だ。二本の指がリリアの穴に押し込まれていく。リリアは反射的に力を込めた。しかし天使の二本指は構わず押し入ってくる。このまま力を込め続けていたら、壊されてしまう。リリアは降参して、力を抜いた。ズププゥ。
「んはあぁぁ!」
リリアの穴を横に広げながら、天使の人差し指と中指が入っていく。奥まで、根元まで挿し込まれると、前後運動が開始される。最初は僅かにゆっくりと、やがて大きく速度も増して。リリアの穴から液体が滴る。さらに天使は手首を捻り始める。右へ半回転、左へ半回転。リリアの穴がどの方向にも、しっかり指二本分広げられていく。
「んあっ、んあっ、んあっ、んあっ」
再び全身に悦楽が満ちていく。乳首がカチカチに勃起している。股間の蕾も剥き出しになって勃起していた。直腸の壁が二本指の腹で擦り上げられる度に、股間の前から雫が溢れる。天使は手首の回転を止め、二本指は再び大きく出し入れされていく。先程より力強い。天使はその腕を――動かしていなかった。動いていたのはリリアの腰だった。リリアが腰を激しく上下させていた。リリアのほうから咥え込んでいた。
「そんなっ、そんなっ、そんなっ、そんなっ」
止めなきゃ。でも止まらない。止め方が分からない。四肢に抱きついている天使は、いつのまにか、リリアの腰の動きを邪魔しないように組み付き直していた。五体目の天使は二本指を構えているだけ。リリアが天使の指を使っていた。意志を振り絞って、僅かに腰の動きを止める。でも駄目。すぐに腰は下ろされ、根元まで咥え込み、振り絞った意志が飛び散っていく。
「ああっ、ああっ、ああっ、ああっ」
腰の動きが加速する。リリアはそれを見ていることしかできない。高い高い波がやってくる。それをただ呆然と見ていることしかできない。そしてあっという間に飲み込まれ、高みへ押し上げられた。
「んああああああ!」
天使のせいじゃない。リリアは自分でお尻でイッた。私は自分でお尻でイッた。十分思い知らされた。お尻って気持ちいい。表情がとろけたまま戻らない。お尻から全身に響き渡る余韻に浸っていた。が、再び緊張感が這い上がってくる。天使は次の動きに移っていた。お尻の穴に三本の指先があてがわれている。もう無理だ。リリアは弱々しく首を振る。しかしお構いなしに三本指が侵入を開始する。
「ああああ!」
リリアの括約筋が悲鳴を上げる。リリアの穴が横いっぱいに広げられる。リリアの目もいっぱいに見開かれていた。もはやリリアに抵抗の意志はない。それでも三本指の侵入速度はゆっくりだった。これ以上速ければ、括約筋が千切れ飛んでしまうだろう。ミチミチという音が聞こえてくるようだった。
「んんんんんん!」
しかしリリアの腰が動き始める。三本指を迎え入れようとする。いっぱいだと思った穴がさらに広がる。そしてついに三本とも根元まで入ってしまった。リリアの瞳が上を向いていく。限界だった。なおもリリアの腰は、天使の三本指と共謀して苛烈なピストン運動を開始する。1ストローク毎にリリアの瞳がまぶたの裏側に潜っていき、やがてリリアは完全に白目を剥いた。
目覚めると、ぼんやりした視界の中に、同じ顔がぼやけて見えた。母と伯母が、見つめていた。そういえばこれは、聖騎士への昇格の儀式だった。幸福感は満ちているが、達成感はない。私は聖騎士になれたのだろうか。
「よく、頑張りましたね」
「今は存分に至福に浸るといい。本当の試練はこれからだ」
二人の口ぶりからすると、失敗ではないらしい。体がまったく動かない。下半身は感覚すらない。伯母の言葉に従い、目を瞑り、ただただ余韻を味わった。
「聖騎士の儀式ってすごいねぇ。聞いてるだけでお尻がきゅんきゅんしてきたよ」
アザミはお尻をさすりながら口を挟んだ。
「わたしもお尻がすくみました。リリアはそんな儀式を乗り越えたのですね」
ルシルもお尻を震わせていた。
「いや、伯母上がその時言ったとおり、本当の試練はそれからで、儀式は試練を受けるための準備に過ぎなかったんだ」
リリアは再び語り始めた。準備とは言ったものの、儀式を終えた時点で聖騎士へは昇格したらしい。試練というのは、聖騎士になることではなく、聖騎士であり続けることであった。
儀式を終えて始めの一週間は問題なかった。リリアは修行の日々に戻った。毎日剣を振り、腕を磨く。いつか現れる勇者に選ばれることを目指して。しかし二週間が近づくと、試練の意味が分かってきた。以前は三週間に一回で済ませてきたのに、早くも、もよおしてきたのだ。お尻が疼いてくる。儀式の際にさんざん天使達に攻め立てられたせいであることは間違いなかった。
「伯母上は言っていた。蜜の味を知らぬ者が、蜜と無縁でいるのは節制とは呼ばない。それはただ、無垢であるだけだ、と。節制とは、蜜の味を知りながら、己を律し、節度を守ることを言うのだと」
リリアは節制が容易い体質という訳ではなかった。無垢なだけだったのだ。今は蜜の味を知ってしまった。これを堪えなければならない。これを堪えてこそ聖騎士なのだ。リリアは普段、乳首にも秘部にも刺激を与えないようにしてきた。しかし、神の試練は巧妙だった。
リリアは、天使達がお尻を攻めたてたのは、神の優しさであると思っていた。秘部を直接攻め立てないのは、優しさであると思っていた。それも理由の一つではあるのだろう。しかしそればかりではなかった。
乳首や秘部を刺激から庇って過ごしていくことはできる。しかしお尻はそうはいかない。誰でも数日に一度は排便をする。自らの便で自らの直腸を刺激してしまうのだ。リリアは、儀式が終わってから初めて排便する時、試練の巧妙さを知った。
その時も、それ以前からしていたように、トイレでいきんでいた。直腸まで便が降りてくる。直腸が圧迫されていく。その圧迫感に秘部がぴくりと反応した。あっと思って、力を抜くが、排出するにはいきむしかない。再びいきむ。リリアの便が、リリアの直腸を擦りながらひり出される。秘部が湿り気を帯び始め、慌てて力を抜く。便が半分出た状態でぶら下がる。このままでもいけない。慎重に力を込めて押し出す。便の多くが出されると、その自重も手伝って、そこから一気にずるりと抜け落ち、リリアは思わず声を上げた。
乳首も勃っていた。リリアはしゃがみこんだまま呼吸と心拍数を落ち着け、丁寧に穴の周りを拭き取って、トイレから出た。また数日後にはこれが来る。ある程度食事を我慢したり、睡眠を我慢することはできる。しかし排泄の我慢の限度はそれよりずっと短い。排泄からは逃れられない。神の試練からは逃れられない。
リリアはその日から、さらに修行に励むようになった。なるべく体を動かし、それで発散する。経験値を溜め、成長できるようになれば、それで一気に発散できる。毎日くたくたになるまで自分の体を苛め抜き、夜はそれまで横に置いていたぬいぐるみを、しっかりと抱いて寝るようになった。ぬいぐるみに手を回しておけば、寝ぼけて自分の体に手を回すことを避けられる。
それから一年近く、リリアは節制を守り続けた。修行の加減も分かってきた。毎日同じくらい全力だと息切れをしてしまう。リリアは排便した日に負荷を上げるようにした。お尻が疼く夜は、ぬいぐるみをきつく抱いて波が去るのをじっと待った。それでも、少しずつ、リリアの心に何かが蓄積されていった。
「その日は、〈強化〉を使った修行をしていた。別に特別な修行という訳ではない。むしろ聖騎士としては当たり前の修行だ。似たようなことは数日前にもやっていた。だが、心のどこかで限界がきていたのだろう。それが無意識に、修行の内容にも影響していたのだと思う」
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