21 / 42
第一章
21.
しおりを挟む
俺の目の前には,ギルド長がいる。
そのギルド長は,俺を見て
「んで,どこまで行ってきた?てか,どこから帰ってきた?てか,その嬢ちゃん誰?」
「待ってくださ……」
「私はっ!メ……」
「お前ちょっと黙ってようか?」
俺は,頭を掴んで,そう言った。
そして,ギルド長に向き直って,
「まず,迷宮は,全て探索し終わりました」
「おお……」
「ただ,百五十層が入口のみで出口がなく,出られなくなったので,上に穴を開けて,道案内をお願いして帰ってきました」
「それが彼女かい?」
「まぁ,それが一つの理由です。もう一つは,言いません」
「まぁ,いい。それが,迷宮の出入り口から帰ってこなかった理由だな。じゃあ,次だ。その嬢ちゃんは,誰だ?」
俺は,カラミラを見て,
「う?私か?私は,暗黒天使カラミラ。訳あって出てきたわ。あぁ,立ち位置は,助手ってことにしといてもらえるかしら?」
そう言って,ギルド長を睨みつける。
俺の心の中では,お願いだから,騒ぎを起こさないでくれと言う気持ちでいっぱいだった。
そのギルド長は,俺を見て
「んで,どこまで行ってきた?てか,どこから帰ってきた?てか,その嬢ちゃん誰?」
「待ってくださ……」
「私はっ!メ……」
「お前ちょっと黙ってようか?」
俺は,頭を掴んで,そう言った。
そして,ギルド長に向き直って,
「まず,迷宮は,全て探索し終わりました」
「おお……」
「ただ,百五十層が入口のみで出口がなく,出られなくなったので,上に穴を開けて,道案内をお願いして帰ってきました」
「それが彼女かい?」
「まぁ,それが一つの理由です。もう一つは,言いません」
「まぁ,いい。それが,迷宮の出入り口から帰ってこなかった理由だな。じゃあ,次だ。その嬢ちゃんは,誰だ?」
俺は,カラミラを見て,
「う?私か?私は,暗黒天使カラミラ。訳あって出てきたわ。あぁ,立ち位置は,助手ってことにしといてもらえるかしら?」
そう言って,ギルド長を睨みつける。
俺の心の中では,お願いだから,騒ぎを起こさないでくれと言う気持ちでいっぱいだった。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
光華諸学院奇譚~自分のわからない転校生は、謎の学院でイバラ姫を溺愛します。
此寺 美津己
ファンタジー
「とにかく、光華諸学院に転校しろ。」
立場的には、ぼくの義父なのだろうが無茶を言ってくれる。光華? 諸学院とはなんぞ?
「大丈夫だ! 行けばすべてわかるようになっている。青春ってやつを満喫してくるんだ、槇村龍斗(まきむらりゅうと)。」
リュートは、義理の父とはあまり、仲がよろしくなかった。
「なんなんですか? この光華諸学院というのは。」
「全寮制の中等教育機関だ。」
「どこにあるんです?」
「聞いてどうする。」
「行くんですよ。当然でしょう。」
「……知らんな。」
「そんなはずないでしょう。あなた、今、全寮制っていいましたよね。ということは、どこかにあるんでしょう?」
「ないものはない。」
「嘘をおっしゃい。それとも、ぼくには教えたくないんですか?」
「お前には関係ないことだ。」
「ありますとも! 学校に行くのはぼくですよ!」
「だったらなんだというんだ。」
「あなたはいつもそうだ。ぼく自分の都合のいいように利用して、都合が悪くなると放り出す。」
リュートは、遠い目をした。
「いや、都合が悪くなって放り出しても都合よく利用する。」
「それがどうした。お前がなにをするかは、行った先でお前が決めることだ。私は関係がない。」
「あなたのそういう態度が、ぼくの人生を狂わせたんです。」
「そうかもしれんな。だが、お前はそれを望んでいたんじゃないのか?」
「よく言う……!」
リュートは、思わず、笑いだした
笑うしかない状況だ。
突然、全寮制の学校に叩き込まれ、しかもそれがどこにあるのかも分からないときている!笑わずにいられるだろうか? いや、いられない。
だが、それはそれだ。
問題は、どうやって、この義父(とでも呼ぶしかあるまい)から逃げ出すかだ。
そのことだけを考えよう。
「わかりました。言われた通りにいたしましょう?
で、いつ出立いたします?」
義父は、一抱えほどもあるトランクをよっこらしょと、言いながら取り出して、リュートに手渡した。
「なんて、行き届いた『親』なんだろう。準備は完璧だ。」
「まさか、今晩出立しろ、と。」
「まさか! 今晩のわけないだろう?」
「デスよね!」
二人は声をそろえて笑った。
「今すぐに決まってるだろう?」
はあ?
リュートの周りで世界がぐるぐる回ったような気がした。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
ブラック企業を退職したら、極上マッサージに蕩ける日々が待ってました。
イセヤ レキ
恋愛
ブラック企業に勤める赤羽(あかばね)陽葵(ひまり)は、ある夜、退職を決意する。
きっかけは、雑居ビルのとあるマッサージ店。
そのマッサージ店の恰幅が良く朗らかな女性オーナーに新たな職場を紹介されるが、そこには無口で無表情な男の店長がいて……?
※ストーリー構成上、導入部だけシリアスです。
※他サイトにも掲載しています。
婚約者の側室に嫌がらせされたので逃げてみました。
アトラス
恋愛
公爵令嬢のリリア・カーテノイドは婚約者である王太子殿下が側室を持ったことを知らされる。側室となったガーネット子爵令嬢は殿下の寵愛を盾にリリアに度重なる嫌がらせをしていた。
いやになったリリアは王城からの逃亡を決意する。
だがその途端に、王太子殿下の態度が豹変して・・・
「いつわたしが婚約破棄すると言った?」
私に飽きたんじゃなかったんですか!?
……………………………
6月8日、HOTランキング1位にランクインしました。たくさんの方々に読んで頂き、大変嬉しく思っています。お気に入り、しおりありがとうございます。とても励みになっています。今後ともどうぞよろしくお願いします!
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる