4 / 5
母はいつも真面目に全力
しおりを挟む
「ただいまー、って電気つけずになにやってんの」
シゲルが学校から帰宅した時、既に斜陽は影を長くし、部屋の中は薄暗くなっていた。その為、母は留守なのかと思ったが、テレビから聞こえるゲームの音で在宅していることを悟った。
「つーかさ!あの弁当なんなの?」
「ああ。」
「なんでミートボールしか入ってないんだよ……!」
「ああ。」
「てか、息子が帰ってきたんだから『おかえり』くらい言ってもいいんじゃないの?」
「ああ。」
「って、話聞いてんのかよ……!!」
「……チッうっせえなあー!こちとら遊びでゲームやってんじゃねぇんだよ(怒)」
「こっちだって遊びで学校行ってねぇわ(怒)」
「さっきなぁ!野良で即三乙するバカに会うし、こっちの攻撃中に刀振り回して当ててくるバカがいるから、コンボ中に蹴り入れたら回線切るガキに会うし、こちとら機嫌わりぃんだよ(激怒)」
「ソロでやれよ。装備揃ってんでしょうに。」
「俺TUEEEEがしたいの!」
「つーかゲームでどんだけ本気になってんだよ。」
「お前だってスプラチューンで負けたらコントローラー投げてたじゃないか」
「何年前の話してんだよ。小学生の時の話だろ。ってか!弁当!ミートボールしか入ってなかったんだけど!」
「美味かったろ?」
「うん。……いやそうじゃなくて!」
「アキタ君とシェア出来て良かったじゃないか」
「確かにあいつは毎日白飯しか入ってないとは言ったけど、アキタの弁当は俺の白飯じゃないから。」
「でもアキタ君喜んでたでしょ?」
「まぁね。お礼言っといてって言われたけど」
「んじゃいいじゃないか」
「よくねぇよ(怒)なんでヤロウと弁当のシェアしなきゃならないんだよ」
「別に女子とシェアすればいいじゃん。お前にその甲斐性があれば、だけど。」
「んー!もー!腹減った!今日の晩飯何?」
「ミートボール」
「いやもういいよそれは」
「美味しいじゃん」
「美味しいけどさ」
「ないよりいいじゃん」
「まぁね……」
「じゃああとキークエ3回手伝ったらね」
「いつになるんだよ…(怒) 今すぐ作って」
「はぁ?!親に命令する気?!」
「都合よく親振らないで。どうせ一日中ゲームしてたんでしょ。今やって。hurry up」
「ちぇっ……じゃあお前も宿題やれ!」
「もう休み時間に済ませてある」
「ぐぬぬ……」
そうして手際よく肉じゃがと水菜のおひたしが出来上がり、また似たような悶着を交わしながら和やかに夕食は済まされて行った……
つづく?
シゲルが学校から帰宅した時、既に斜陽は影を長くし、部屋の中は薄暗くなっていた。その為、母は留守なのかと思ったが、テレビから聞こえるゲームの音で在宅していることを悟った。
「つーかさ!あの弁当なんなの?」
「ああ。」
「なんでミートボールしか入ってないんだよ……!」
「ああ。」
「てか、息子が帰ってきたんだから『おかえり』くらい言ってもいいんじゃないの?」
「ああ。」
「って、話聞いてんのかよ……!!」
「……チッうっせえなあー!こちとら遊びでゲームやってんじゃねぇんだよ(怒)」
「こっちだって遊びで学校行ってねぇわ(怒)」
「さっきなぁ!野良で即三乙するバカに会うし、こっちの攻撃中に刀振り回して当ててくるバカがいるから、コンボ中に蹴り入れたら回線切るガキに会うし、こちとら機嫌わりぃんだよ(激怒)」
「ソロでやれよ。装備揃ってんでしょうに。」
「俺TUEEEEがしたいの!」
「つーかゲームでどんだけ本気になってんだよ。」
「お前だってスプラチューンで負けたらコントローラー投げてたじゃないか」
「何年前の話してんだよ。小学生の時の話だろ。ってか!弁当!ミートボールしか入ってなかったんだけど!」
「美味かったろ?」
「うん。……いやそうじゃなくて!」
「アキタ君とシェア出来て良かったじゃないか」
「確かにあいつは毎日白飯しか入ってないとは言ったけど、アキタの弁当は俺の白飯じゃないから。」
「でもアキタ君喜んでたでしょ?」
「まぁね。お礼言っといてって言われたけど」
「んじゃいいじゃないか」
「よくねぇよ(怒)なんでヤロウと弁当のシェアしなきゃならないんだよ」
「別に女子とシェアすればいいじゃん。お前にその甲斐性があれば、だけど。」
「んー!もー!腹減った!今日の晩飯何?」
「ミートボール」
「いやもういいよそれは」
「美味しいじゃん」
「美味しいけどさ」
「ないよりいいじゃん」
「まぁね……」
「じゃああとキークエ3回手伝ったらね」
「いつになるんだよ…(怒) 今すぐ作って」
「はぁ?!親に命令する気?!」
「都合よく親振らないで。どうせ一日中ゲームしてたんでしょ。今やって。hurry up」
「ちぇっ……じゃあお前も宿題やれ!」
「もう休み時間に済ませてある」
「ぐぬぬ……」
そうして手際よく肉じゃがと水菜のおひたしが出来上がり、また似たような悶着を交わしながら和やかに夕食は済まされて行った……
つづく?
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
仮想空間の鳥
ぽんたしろお
ファンタジー
現代ファンタジーの青春小説をお探しの方におすすめ。受験を控えた女子学生が主人公。スマホゲームを始めて謎のアバターと出会い、そして。
ペットを飼っている方、ペットを飼っていた方にもオススメしたい、ちょっと意外な展開が待っています。
読んだ後、心に残る何かを是非。
アバターを楽しむスマホゲーム「星の遊び場」。友人の美優の頼みで、入会した香奈。受験生だった二人は次第に「星の遊び場」から遠ざかった。高校生活も落ち着いてきた頃、「星の遊び場」で再び遊び始めた美優。香奈がログインしていないのは知っていたが、ふと香奈の「遊び場」を訪れた美優は、「u」という謎のアバターが頻発に訪れている痕跡に気が付いた。香奈と「u」に何か関係があるのか? 美優は香奈に連絡をいれた…。
表紙はミカスケ様のフリーイラストを利用させていただいています(トリミング)
ツイッター@oekakimikasuke
インスタグラム:https://www.instagram.com/mikasuke28/
淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語
瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。
長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH!
途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
転生TS少女妖精姫クララちゃん
天野外留
ファンタジー
タバコを吸いにパチ屋から出ると、異世界でクララ・ベル・ナイト・フォース(推定一才)として生まれ変わっていた。
恵まれた環境でもう一度やり直す機会を得たクララは、今度こそ自分の幸せを見つけられるのか?
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる