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「・・・」
「なぁ」
「・・・えぇ、言いたいことは分かってるわ」
「はぁ、、あのなー、、」
「だって、、好きなんですものっ!」
「それはわかるけど、、あれ完全にまた女のところだぞ?」
「ッ!!
私だって早く婚約解消しなくちゃいけないし、したいとは思っているのよ?
でも、、もし婚約がなくなればクリス様は次こそ本当に違う人のところに行っちゃうじゃないっ
クリス様との繋がりがなくなっちゃう、、
他の女性と結婚して、その方との子供が生まれて、、、
そんなの耐えられない」
「レティシア、、でもーー」
グスッ
んっ、、ふッ、、ひくっ、、
「どうしたらッ、、私だけを見てくださるの、、?
ねぇ、私頑張ってるわよね?
淑女教育も、勉強も、苦手なダンスも全部、あの方たちより努力して身につけて完璧にしたのにッ
何が劣ってるって言うの、、?
見た目だってあの方達に劣ってないわよね??」
「そ、、そうだな、?」
「何がだめなの、、?
誰でもいいなら、、私でもいいじゃないッ」
「レティシア、、一旦おちつーー」
数人学生がいるにも関わらず、人目を気にせず号泣している私にどいしていいかわからないブラッドは、なんとか落ち着かせようと肩に手を置こうとしたとき何者かがそれを遮った
「ねぇ、誰が触れていいって言った?」
「ッ、、はッ、、はあ??!」
「レティ、今日は帰りな
僕が送るから」
「クリス様、、?な、なんで」
「そんなことどうでもいいでしょ?
ほら、行こう??」
そう言って手を引こうとするクリス様の手を私は振り払った
そして急いでいつもの笑顔を貼りつけて言葉を返す
「なんなんですの?また戻ってきて
用事があったのではなくって、、?
相手の方が待っていますよ」
「いや、そんなことどうでもーー」
「この間見た演劇を思い出してしまっただけですわ。私のことは気にせず...行ってください」
本当は行って欲しくないのに、自ら待ってる女性のところに行くよう促すなんて自分でもバカだと思う
それでもこうでもしないと私は捨てられちゃうから、、
前に誰かが話しているのを聞いていた
クリス様は誰とでも遊ぶけれど、もしそこに私情を挟んだり、クリス様を好きになってしまえば捨てられる
あくまで体だけの関係なんだと
体すら求められない私が、本当の気持ちを言ったらどうなる?
だから私は嘘をつくしかない
離れたいと言いながら、縋ろうとする浅ましい自分に心底嫌気がさす
「なら、、」
「・・・」
「ならッ、なんでまだ泣いてんだよッ
笑えてないじゃんッ!
いつも綺麗に笑顔を作ってるくせに、、
今のレティ、、それすらも作れてないよ、、」
そんなっ
だめよッ、今顔見られたらクリス様に嘘がバレてしまう
そう思い、咄嗟に俯いた
「・・・レティ、もう見ちゃってるし今隠しても遅いよ、、?」
クリス様が少し困ったように言うので、バカだと思われたと恥ずかしくなりさらに顔を上げづらくなる
「レティ、、一緒に帰ろ??
ねぇ??」
クリス様は俯く私の顔を大きな手で包み込むようにして顔を上に向けさせると、おでこをくっつけながら目を合わせてきた
あぁ、、この優しい目
今は、私だけを見てくれている
でもこんなにクリス様と至近距離になったことがない私は混乱のあまりそのまま気絶してしまった
情けない限りだ、、
「レ、レティ、、?
レティ?!!どうしたの?!!
熱?!は、ないな、、
とりあえず帰らないと」
そう言って慌てるだけ慌てた後、熱がないことを確認すると落ち着きを取り戻し、レティシアを抱えて歩きだした
「お、おいッ!」
そこまできて、これまでのやり取りをおとなしく見ていたブラッドが慌ててクリスに話しかけ、
「・・・なに、まだいたの?」
「・・もっとレティシアのこと見てあげてください」
「・・・はあ?
ねぇ。それさ、僕に言ってんの?」
「っ・・・」
「知ったような口きくな。お前が誰を好きで誰と婚約しようが興味ないけど、レティを傷つけるのは許さないから」
「・・ッ?!何言ってーー」
「あと・・、次レティを泣かせたら」
''殺すよ''
そう言い放って去っていった
「・・・なんなんだよっ。あいつ、、絶対レティシアのこと好きだろ!何であんなにこじれてんだよ」
「てか、泣かせてんのはお前だろ!」
「なぁ」
「・・・えぇ、言いたいことは分かってるわ」
「はぁ、、あのなー、、」
「だって、、好きなんですものっ!」
「それはわかるけど、、あれ完全にまた女のところだぞ?」
「ッ!!
私だって早く婚約解消しなくちゃいけないし、したいとは思っているのよ?
でも、、もし婚約がなくなればクリス様は次こそ本当に違う人のところに行っちゃうじゃないっ
クリス様との繋がりがなくなっちゃう、、
他の女性と結婚して、その方との子供が生まれて、、、
そんなの耐えられない」
「レティシア、、でもーー」
グスッ
んっ、、ふッ、、ひくっ、、
「どうしたらッ、、私だけを見てくださるの、、?
ねぇ、私頑張ってるわよね?
淑女教育も、勉強も、苦手なダンスも全部、あの方たちより努力して身につけて完璧にしたのにッ
何が劣ってるって言うの、、?
見た目だってあの方達に劣ってないわよね??」
「そ、、そうだな、?」
「何がだめなの、、?
誰でもいいなら、、私でもいいじゃないッ」
「レティシア、、一旦おちつーー」
数人学生がいるにも関わらず、人目を気にせず号泣している私にどいしていいかわからないブラッドは、なんとか落ち着かせようと肩に手を置こうとしたとき何者かがそれを遮った
「ねぇ、誰が触れていいって言った?」
「ッ、、はッ、、はあ??!」
「レティ、今日は帰りな
僕が送るから」
「クリス様、、?な、なんで」
「そんなことどうでもいいでしょ?
ほら、行こう??」
そう言って手を引こうとするクリス様の手を私は振り払った
そして急いでいつもの笑顔を貼りつけて言葉を返す
「なんなんですの?また戻ってきて
用事があったのではなくって、、?
相手の方が待っていますよ」
「いや、そんなことどうでもーー」
「この間見た演劇を思い出してしまっただけですわ。私のことは気にせず...行ってください」
本当は行って欲しくないのに、自ら待ってる女性のところに行くよう促すなんて自分でもバカだと思う
それでもこうでもしないと私は捨てられちゃうから、、
前に誰かが話しているのを聞いていた
クリス様は誰とでも遊ぶけれど、もしそこに私情を挟んだり、クリス様を好きになってしまえば捨てられる
あくまで体だけの関係なんだと
体すら求められない私が、本当の気持ちを言ったらどうなる?
だから私は嘘をつくしかない
離れたいと言いながら、縋ろうとする浅ましい自分に心底嫌気がさす
「なら、、」
「・・・」
「ならッ、なんでまだ泣いてんだよッ
笑えてないじゃんッ!
いつも綺麗に笑顔を作ってるくせに、、
今のレティ、、それすらも作れてないよ、、」
そんなっ
だめよッ、今顔見られたらクリス様に嘘がバレてしまう
そう思い、咄嗟に俯いた
「・・・レティ、もう見ちゃってるし今隠しても遅いよ、、?」
クリス様が少し困ったように言うので、バカだと思われたと恥ずかしくなりさらに顔を上げづらくなる
「レティ、、一緒に帰ろ??
ねぇ??」
クリス様は俯く私の顔を大きな手で包み込むようにして顔を上に向けさせると、おでこをくっつけながら目を合わせてきた
あぁ、、この優しい目
今は、私だけを見てくれている
でもこんなにクリス様と至近距離になったことがない私は混乱のあまりそのまま気絶してしまった
情けない限りだ、、
「レ、レティ、、?
レティ?!!どうしたの?!!
熱?!は、ないな、、
とりあえず帰らないと」
そう言って慌てるだけ慌てた後、熱がないことを確認すると落ち着きを取り戻し、レティシアを抱えて歩きだした
「お、おいッ!」
そこまできて、これまでのやり取りをおとなしく見ていたブラッドが慌ててクリスに話しかけ、
「・・・なに、まだいたの?」
「・・もっとレティシアのこと見てあげてください」
「・・・はあ?
ねぇ。それさ、僕に言ってんの?」
「っ・・・」
「知ったような口きくな。お前が誰を好きで誰と婚約しようが興味ないけど、レティを傷つけるのは許さないから」
「・・ッ?!何言ってーー」
「あと・・、次レティを泣かせたら」
''殺すよ''
そう言い放って去っていった
「・・・なんなんだよっ。あいつ、、絶対レティシアのこと好きだろ!何であんなにこじれてんだよ」
「てか、泣かせてんのはお前だろ!」
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