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後日談
その5
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なぜか威圧的に、怒りを隠そうともしないでそう言うのは、周家の主らしい壮年の男だった。
身なりも金持ちらしい大変高級なものをお召しで、その服装以外にも高そうな宝石をじゃらじゃらと身につけている男だ。
あらあ、ちょっと下品……。
そしてその高圧的な態度。
なるほど、これがあの故周皇太后を生み出した土壌なのだろうと私も納得の態度なのだった。
なにしろ正式に皇后になった私に対して、暗にとはいえ私の育ちを揶揄するとは。
これは……卑しい育ちの女がただ皇帝の寵愛を盾に皇女だったと嘘をついてちゃっかり立后しただけ、という一部の噂を信じて私を侮っているな?
もしくはその噂を広めた張本人か?
まあそんな考えも出るだろうとは思っていたから驚かないが、しかし本人に面と向かって言う人がいるとは私も随分舐められたものだ。
「周充媛の処遇は全て、皇帝陛下がお決めになったことですので。別にこれが私の意向というわけではありません」
まあ私は淡々と返すだけなのだけれど。
おそらく、この周家というのは、非常にプライドが高いお家なのだろう。皇族を嫁にもらうくらいのお家なのだから、きっととても偉くて有名なお医者様なのだ。
だけれど、ここでそんな態度がとれるとはなかなか大胆である。
もしかして、私が皇帝にたいして大切にされていないと思っているのかしら?
それとも、皇帝のことも侮っているとか?
身内に故自称皇太后と皇女がいたら、そういう態度になるものなのだろうか。
「皇帝陛下は桜花さまを幼少の頃から大変可愛がっておられました。なのにまさか皇帝陛下がそのようなご判断をされるはずはありません。もしや皇帝陛下をそそのかした者がいるのではないですか? この世には親兄弟を大事にするどころか、妬むような人間もいるそうではありませんか」
うーんそれは、周皇太后のことかな? まさか私のことを言っているわけじゃあ、ないよね……?
私が異母妹を妬んで皇帝をそそのかし、異母妹を九嬪に追いやって皇后の座についたと、そう言っているわけでは……あるんだろうな。
きっと同じ思考回路なんだろう、あの周皇太后と。なるほど、周家では、妬んだら相手を追いやったり殺したりしてもいいのね?
やだ物騒~。
しかしこれでわかったけれど、どうやら私には、皇后としての威厳が足りないようだ。
私がにっこりしているからって、まさかこのようなことを言われるなんて。
どうやら周家は、私を皇后とは認めないと言いたいらしい。
それとも普段からこんな風に偉そうにしているその地が出ただけなのかしら?
……もういっそ、真実を言うべきか?
とはちらりと思ったものの、周充媛を死罪にはしたくないと思っている白龍の意向に逆らうのもなあ……。
しょうがないので、私は出来るだけ偉そうに、周家当主を睨みつけて言った。
ええむかつく奴なので、あまり演技力はいらなかったです。
「それは、誰のことを言っている……?」
身なりも金持ちらしい大変高級なものをお召しで、その服装以外にも高そうな宝石をじゃらじゃらと身につけている男だ。
あらあ、ちょっと下品……。
そしてその高圧的な態度。
なるほど、これがあの故周皇太后を生み出した土壌なのだろうと私も納得の態度なのだった。
なにしろ正式に皇后になった私に対して、暗にとはいえ私の育ちを揶揄するとは。
これは……卑しい育ちの女がただ皇帝の寵愛を盾に皇女だったと嘘をついてちゃっかり立后しただけ、という一部の噂を信じて私を侮っているな?
もしくはその噂を広めた張本人か?
まあそんな考えも出るだろうとは思っていたから驚かないが、しかし本人に面と向かって言う人がいるとは私も随分舐められたものだ。
「周充媛の処遇は全て、皇帝陛下がお決めになったことですので。別にこれが私の意向というわけではありません」
まあ私は淡々と返すだけなのだけれど。
おそらく、この周家というのは、非常にプライドが高いお家なのだろう。皇族を嫁にもらうくらいのお家なのだから、きっととても偉くて有名なお医者様なのだ。
だけれど、ここでそんな態度がとれるとはなかなか大胆である。
もしかして、私が皇帝にたいして大切にされていないと思っているのかしら?
それとも、皇帝のことも侮っているとか?
身内に故自称皇太后と皇女がいたら、そういう態度になるものなのだろうか。
「皇帝陛下は桜花さまを幼少の頃から大変可愛がっておられました。なのにまさか皇帝陛下がそのようなご判断をされるはずはありません。もしや皇帝陛下をそそのかした者がいるのではないですか? この世には親兄弟を大事にするどころか、妬むような人間もいるそうではありませんか」
うーんそれは、周皇太后のことかな? まさか私のことを言っているわけじゃあ、ないよね……?
私が異母妹を妬んで皇帝をそそのかし、異母妹を九嬪に追いやって皇后の座についたと、そう言っているわけでは……あるんだろうな。
きっと同じ思考回路なんだろう、あの周皇太后と。なるほど、周家では、妬んだら相手を追いやったり殺したりしてもいいのね?
やだ物騒~。
しかしこれでわかったけれど、どうやら私には、皇后としての威厳が足りないようだ。
私がにっこりしているからって、まさかこのようなことを言われるなんて。
どうやら周家は、私を皇后とは認めないと言いたいらしい。
それとも普段からこんな風に偉そうにしているその地が出ただけなのかしら?
……もういっそ、真実を言うべきか?
とはちらりと思ったものの、周充媛を死罪にはしたくないと思っている白龍の意向に逆らうのもなあ……。
しょうがないので、私は出来るだけ偉そうに、周家当主を睨みつけて言った。
ええむかつく奴なので、あまり演技力はいらなかったです。
「それは、誰のことを言っている……?」
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