泡沫の欠片

ちーすけ

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戯言から催事

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最終的に、ライブチャレンジバトル、即完売でした。
別に、清牙歌う予定ないんだけどね。
当然、SPHYが歌うなんてスケジュールも、HPには出ていない。
ないけど、チャレンジバトルでは、結局時間が短過ぎね?
1人1曲歌ってだろ?
あの清牙が、大人しく、人が歌っているの、見ているだけで終わるか?
そんな憶測の元、即完売。
まあ、清牙の曲に相応しい歌い手か見てやろうっていう、真面目に企画乗っかる人もいるらしいけど。
投票権は、ライブ観客と視聴チケット買った皆に。
正し、投票権ポイントが違う。
来場者に10ポイント。
視聴チケ買った、SPHYファンクラブ半年以上の人が5ポイント。
視聴チケットのみだと1ポイント。
それも、視聴チケット購入に厳正チェック入れるらしく、2重チェックを入れるようだ。
携帯番号とメール登録。
どっちかでもかぶったら、視聴チケットが買えない。
それでもまあ、家族の番号で登録してくる馬鹿はいるだろうけど、言い出したらきりがない。
民主主義で、資本主義では、公平性って難しいからね。
だけど言わせて貰えば、その程度のハンデ、跳ね返せないのであれば、特殊世界では勝ち残れない。
だとしても、色々あって、投げ銭はとりあえず見合わせ。
まあ、あのまんまだと、あまりにもミーに意味が無さ過ぎるポイントだったから仕方がなく?
そんでもって、やってきました当日。
朝も早よから健吾君所有のSPHY御用達ライブハウスに缶詰です。
私関係ない言い張ったんだけど、言い出しっぺだろうと、朝から強制連行。
何が大変って、駆郎君と舞人君他演奏組だよ。
キーも違えば間合いも違う歌い手と、本日いきなりの調整からの本番。
歌う方は、順番以外は休めても、演奏側の休憩が厳しい。
言い出しっぺ権限で、熱くなるステージ側を強制終了させつつ、雑用捌く。
ミーは朝一リハ。
昼にドラマの収録があるとかで、また開演前に戻ってくる。
そして子持ちのタテは、旦那に昨日から明後日まで預けているらしく、朝も早よから来てました。
姐さんは、バイトの仕込みがあるとかで昼前くらいに集合。
それぞれモチベは色々あるけど、盛り上がっている。
当然、会場外もネットでも盛り上がりを見せている。
なにしろ、SPHY初の楽曲提供、だからねぇ。
健吾君の見せてくれたHPやらを見ていたら、でっかい子供が張り付いてくる。
「なぁ、俺、あの女、嫌いかも」
何とも微妙な言い方に笑いが出る。
「どの女よ?」
「マユラ?」
なぜに疑問?
「べたべた触ってくるんだけど?」
「嫌って言った?」
「あ゛?」
馬鹿だねぇ。
「なんか、この後とか、曲関係ナシでとか…」
「嫌なの?」
「……なんか?」
タテのおっぱいでかいし、私より色っぽいから、当然、多方向に色々モテる。
モテはするが、トラブルが多いし、まあ、気難しい。
清牙、ソレ、本能で感じ取ってる?
清牙の野生、強いからな。
「清牙の大好きな後腐れない女では?」
「……」
だから、張り付いてジト目は止めろ。
そこに、話は聞いていただろうに悪びれもせず、寄ってくるタテ。
「ホント、清牙ってカエちゃんのこと好きだよね? 私、カエちゃんより尽くすんだけどなぁ」
すっと、清牙の肩に触れる指先に、清牙がビクンと反応して、指先を振り払う。
「何が、ダメ?」
ホント、どいつもこいつもお馬鹿。
「タテ。そう言うのは終わってから。公平性に欠けるでしょ」
「カエちゃん、そう云うとこ、面白くない」
そんな面白味いらんがな。
取り敢えずは、つまらなそうに移動していったタテを見送り、清牙が溜息を吐いて抱き着いてくる。
「清牙、もしかして、私に気を遣ってる? 別に、タテ泣かしても怒らんけど?」
怒鳴り散らして追い払うぐらいなら、何も言わない。
殴って黙らせたら、許さんが。
「……あいつ、相当、仲、良いんだよな?」
「まあ、私との付き合いは長いけど、清牙が我慢する必要はなくない? そんなんで、曲かけるの?」
「……分からん」
なぜに、清牙が急激に弱るのか?
「ほら、私、コピーとって、写真撮影あるから忙しいんだけど?」
なんで、途中経過公開用の写真撮影を、私がしなければならないのか?
健吾君が事務作業に忙しいからである。
本来、その手の事をしてくれるはずの舞人君も、リハ演奏で手が離せないし。
今回は企画としての規模が小さいので、お手伝いがほとんどいないんですよ!
健吾君のケチ!!
「まだ、客もいないんだし、我慢出来なきゃ怒鳴れば? 殴るのは無しね。なんなら、控室で引きこもっててもいいけど?」
アルバム曲もあるんだしと言えば、項垂れて控室へ。
何がしたかったんだろうと、リハと云うより音調整中の舞人君と駆郎君を撮影。
当然、駆け付けた姐さん事、甲池さんも映るし、こっちを見る。
「なんか、清牙君、大丈夫?」
ですよねぇ。
「お気になさらず。まあ、本人の問題なんで」
その言葉に、首をひねりながら甲池さんは歌に集中。
このまま順調に終わるのを、祈るばかりです!
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